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金価格の高騰により悪徳業者が増えている
ここ数年、金相場の上昇は続いており、特に新型コロナウィルスが大流行した、2020年からは顕著に値上がりしています。2023年3月14日には金の取引価格が8,930円となり、約1年ぶりに最高値を更新するなど、この高騰がいつまで続くのか、全く予想が出来ない状態です。
そんな金高騰のニュースを聞いて、高いなら今のうちに所有している金製品を売却してみようと考える方も多いと思います。そんな人たちを狙う悪徳業者も存在します、自分自身の顧客から安く金を買い、正規のルートで売ることによって多額の儲けを生み出そうとしています。
金取引のトラブルに合わないために知っておこう
金取引でトラブルに巻き込まれないためにはいくつかのポイントがあります。ここではそれらについてご紹介していきます。
金相場は世界共通
金の相場は全世界共通ということをご存じでしょうか。金の価格はロンドン貴金属市場協会にて1日2回行われる値決め(フィキシング)で指標価格が決定します。フィキシングで打ち出された金の価格は世界中に公開され、全世界の市場価格が決定します。そのため、金相場は世界共通となります。つまり、地域の為替レートや手数料などによって多少の変動はあるにしても、買取店ごとに買取金額が大きく乖離することはありません。
現在の金相場を知っておこう
金相場は基本的に毎日更新されます。毎日の変化は大きいものではありません。しかし、継続的に金の価格をチェックすることで初めて金の売り時や、買い時を見分けられるようになります。一番簡単な金相場の確認方法はインターネットを使ってを確認する方法です。新聞でも確認できますが、その情報は前日のものなのでネットで確認した方がより正確な相場を知る事ができます。また、金相場を知る事で買い叩かれる事を事前に防ぐ事ができます。
貴金属の価値はキズや汚れではかわらない
金をはじめとする貴金属はキズや汚れではほとんど価値は変わりません。これは、貴金属はそれ自体に価値があるもののため鋳つぶして再加工するという方法がとれるためです。
貴金属を売却する方法を知っておこう
店舗買取
買取専門店や地金商、質屋などの店舗に貴金属製品を持ち込み、査定後に納得した金額なら売却するという方法です。もっとも一般的に利用されている方法といえます。
出張買取(訪問買取)
出張買取(訪問買取)サービスを行っている店舗や会社に依頼をだし、自宅に査定に来てもらい、納得した金額なら売却するという方法です。持ち込むための時間や労力がかからないため、人気が高まっています。
宅配買取
宅配買取を行っている店舗や会社に依頼をだし、指定の場所に直接商品を送り、査定金額に納得した場合はお金を振り込んでもらい、納得できない場合は商品を返送してもらう方法です。自身で商品を梱包する必要があり、送料も返送は有料となっている場合もあります。
特に注意が必要なのは出張買取(訪問買取)
上述した3つの買取方法が一般的に使われるものですが、もっともトラブルになる事例が多いのが出張買取になります。基本的に買取業者ではトラブルは起きません。しかし、一部の悪徳業者による被害が多くなりやすいのが出張買取(訪問買取)になります。実際に起こったトラブルの事例をご紹介します。
相場に釣り合わない安値で買い叩かれる
買取店は物を買い取って、それを別の業者に販売することで利益を得ています。そのため、利益が0の取引はしません。しかし、あまりに相場とかけ離れた額を提示する業者も一定数います。特に、高齢者や女性を狙って恐怖心から売却してしまったという話もあるので注意が必要です。
買取を了承するまで帰ろうとしない
『査定のみでも大丈夫』といっていたのに、持ち主が売るまで帰ろうとしない悪質な業者もいます。この他にも『査定だけでもしてみませんか』と、売る気のないものを出させて強引に売却をせまるケースもあります。
買取契約を無効にできない
クーリングオフするのには多額の手数料がかかる、一度契約したのだから違約金が発生するなどといって買取契約を破棄させないようにする手口も報告されています。買取業者には買取時、契約に関する説明を行う義務があるため、それを行わない業者とトラブルになってしまった場合は弁護士に相談をしましょう。
なぜ出張買取(訪問買取)でのトラブルが多いのか
そのようなトラブルが起こるのは悪徳業者が買取を行っている場合がほとんどです。なぜなら、「買取大吉」をはじめとした通常の買取業者の場合は査定額の折り合いがつかない場合は売約が成立しないからです。基本的に悪徳業者の場合は本人たちも違法またはグレーゾーンに近い事をしている自覚があるため、実店舗が存在しなかったり、架空の業者でやっている事がほとんどです。このように店舗や会社が存在しない場合、トラブル後の対処や連絡が出来ない場合が多く、泣き寝入りせざるを得ない状態になりかねません。このようなトラブルを防ぐために以下の事を行う業者には注意をしましょう。
いきなり訪問してくる
出張買取の場合、依頼があって初めてそのお宅を訪問するのが鉄則です。アポなしの訪問販売は違法行為になりますので、そのような業者は店舗などの実体がない場合がほとんどで、連絡もつかなくなる可能性が非常に高いです。絶対に家に入れないようにしましょう。
身分を明かさない
買取店は古物商に分類され、古物営業法に基づいて買取をしなければいけません。この法律に買取時は行商従業者証を携帯しなければならないと明記されています。そのため、身分を明かさない状態で取引を行おうとする場合には注意が必要で、提示を求めても何らかの形で拒否した場合は悪質な業者だと断定し、買取を拒否しましょう。
査定理由をはぐらかしたり見積書をださない
査定価格には必ず理由があります。そのため、査定理由を聞いた場合はかならず教えてくれます。明確な言葉を避けたり、ごまかしている場合は安く買いたたこうとしていると考えられます。また、見積書をださない場合にも注意が必要です。悪徳な業者はなるべく証拠を残したくないため、見積書は出せませんなどといって拒否します。そのような業者は避けましょう。
まとめ
買い取り市場の発展とともにそれを取り扱う企業が増え、店舗もどんどん増えていっています。「買取大吉」をはじめとする各企業がそれぞれ企業努力を行うなか、利用者から搾取することしか考えず、自身の利益のために犯罪行為すら厭わない悪質な業者が一定数存在してしまっているのが現状です。このような業者にあたらないためにも、自身で調べてから買取依頼をするなど自衛しつつ、納得のいかない査定や曖昧な査定理由をする業者にははっきりとNO!と断る意思表示を行い、自身の大切な品物を満足いく結果で売却できるようにしましょう。