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金はなぜ高い?
限られた埋蔵量
金が高い理由の一つに埋蔵量が限られているという事が挙げられます。埋蔵量=地球上に存在する金の上限ということであり、これが少なければ少ないほど希少性が高いといえます。
有史以来、人類が採掘してきた金の量は合計18万トンといわれており、残り埋蔵量は5万トン程度といわれています。現在の年間採掘量が約3,000トンなので、このままのペースだと20年以内には金が採れなくなってしまいます。
美しい輝きと不変性
金は装身具として紀元前6000年から使われていたといわれており、8000年以上もの間、人々に愛され続けています。長年の間、人々を魅了し続ける輝きやどれだけ時を経ても変わらない不変性からも金の価値が保証されています。
優れた特性と加工のしやすさ
金は熱伝導率・電気伝導率が高く、腐食にも強いという優れた特性をもちます。
また、展延性に優れ柔らかい金属のため、様々な形に加工することができ、インゴットやアクセサリーのみならず、貨幣や機械の部品として使われるなど、様々な形で利用されるため、需要が高いです。
金相場が下落する要因
比較的安定している資産として人気の金ですが、常に高騰を続けているわけではありません。ここでは金相場が下落する要因を2つ挙げていきます。
世界情勢が安定し、需要が減る
金に関わらず物の値段は需要と供給のバランスによって変動します。金は「有事の金」「安定資産」といわれている通り、世界情勢が不安定の時に価格が上昇する傾向にあります。
世界中の経済が安定するほど、金の価格は下がっていきます。しかし、確実に経済が安定し続ける世界などはほぼあり得ません。
ましてや一国ならともかく、世界中の様々な国が経済活動をしているため、多少上下することはあっても暴落することはあまり考えられません。
埋蔵量が増える
金は埋蔵量という限界があるため、希少価値が高くなっていると上述しました。つまり、なんらかの要因により地球上に存在する埋蔵量が大幅に増えた場合は希少価値が下がり、価格が下落すると考えられます。
今後、金の価値はなくなる?
金より優れた特性の金属が発見または創造される
金の需要が高い要因のひとつとして、機械の基盤をはじめとした、工業部品としての需要があります。これは金の加工が容易かつ優れた隊腐食性と電導性を兼ね備えた特性によるものです。
つまり、金と同等以上の性能をもつ安価な合金が開発された場合はわざわざ高価な金を使う必要がなく、金の需要が減少すると思われます。
一方でアクセサリーをはじめ、装飾品としての価値や需要がなくなるわけではないため、大きな下落にはならないという見方もあります。
技術革新により埋蔵量が大幅に上昇する
現在の金の埋蔵量といわれている5万トンというのはあくまで、現在の技術で採掘可能な金の埋蔵量であり、地球上全ての金の残量を示すものではありません。
たとえば海水中にはごくわずかではありますが、金が含まれており、もしも地球上すべての海水から金を抽出できた場合、その量はなんと50億トンにものぼるといわれています。
有史以来の金の採掘量が18万トン程度という事を考えるとどれだけ途方もない量かがわかると思います。しかし、この金を採取するためには途方もないコストがかかってしまうため、実用化の目途はたっていません。
海底熱水鉱床を採掘する計画
日本でも海水中の金は注目され、海底熱水鉱床を採掘する計画があります。これは、地下深部に浸透した海水に地殻から様々な元素が溶け、金や銀などの貴金属やレアメタルを含む各種金属が沈殿して形成されたものを指します。
この採掘計画は、今後の金属資源として期待されています。日本はその立地上、国土の割にEEZ(排他的経済水域)が広く、火山も多い土地柄のため海底熱水鉱床が期待できる場所が多いためです。
海底熱水鉱床は金鉱山などでとれる通常の金鉱石に比べ、重量あたりに含まれる金の含有量がかなり多く、レアメタルなどの希少金属も同時に採取できます。実用化すれば日本の資源問題のみならず、世界の金埋蔵量を大きく上昇させるのではともいわれています。
まとめ
今回は金が暴落するとしたらどのような可能性があるかを考えていきました。このように、金の価格が短期間で暴落する可能性はかなり低いといえ、今後も安定資産としての地位が揺らぐことはないでしょう。
しかし、技術革新が起こり、価値が暴落する可能性はゼロとはいえませんが、短期的にみると金の価値が下がるということは十分に考えられます。
今は金価格の高騰が続いており、つい先日にも過去最高額を更新する金額で取引が行われており、今は売り時であるといえます。「買取大吉」では金・貴金属の買取を強化しています。