金相場チャートのリアルタイム(推移表)
金相場チャートとは、金の市場価格の変動を推移表にしたものです。金相場チャートは新聞やニュースなど、紙媒体やインターネットなど様々な方法で確認することができます。
インターネットやスマートフォンアプリなどでは自分で見たい情報を表示できるようカスタマイズすることができるので、より見やすく情報を取得することができます。
金相場チャートの見方
まずはチャート全体を俯瞰しましょう。そうすることで、長期的な期間でどのように金価格が動いているか、流れとして把握することができます。
その流れが「右上がり」「横ばい」「右下がり」の三パターンのいずれかに推移しており、その流れから売買のタイミングを見定めます。右上がりなら価格上昇の流れ=「上昇トレンド」なので、上がりきる前の早い段階が「買い時」です。
上昇トレンドの頂上、右下がりに向かう流れ=「下降トレンド」の直前が「売り時」です。しかし、利益は売値が買値を上回ればでるものなので、一概に売り買いのタイミングがどこだということはありません。
大切なのは流れを把握し読み取ることです。このように流れが変わる「転換期」を上手く予想することで儲けを出すことができるため、特に気を付けてトレンドをチェックしましょう。
上昇トレンドにおいてポイントとなるのが、下値です。下値は周辺の相場で一番低い値のことで、上昇トレンドの流れでひとたび下値が大きく割り込むと、それをきっかけに下降トレンドへ転換する流れが生まれることが多いのです。
下値を大きく割り込んだ時にすぐ分かるようにするために、下値と下値を金相場チャート上で結ぶことがあり、これを「上昇トレンドライン」と呼びます。
金相場チャートに影響を及ぼす要因
過去のデータを分析すると、将来の金価格が読みやすくなるのは事実です。ただし、金が世界中で活発に取引されていることもあり、世界は以前よりも複雑になっていることを覚えておきましょう。
これは、多くの要因が市場価格に直接反映される可能性があることを意味します。グローバルな視点で物事を見ることが求められるので、日本に限った知識では意味がありません。
最低限必要なことは、各国のさまざまな状況や傾向に精通していることです。ではどのような要因によって、どのように金価格は上下するのでしょうか?
金相場が上昇する要因
・世界経済が不況である
・ドル高円安の状態
・インフレーション(物価が上昇)
・消費税が上がる
・世界情勢において戦争、テロ、疫病といった不安要素がある
・資材としての金の需要が上がるとき
金相場が下落する要因
・世界経済が好況である
・ドル安円高の状態
・デフレーション(物価が下落)
・消費税が下がる
・世界情勢が安定する
21世紀金価格の大まかな流れ
21世紀は金価格が大きく上昇し、長期的にみると右肩上がりが続いております。その中で金相場に大きな影響を与えた年号を下記にまとめます。
・2000年~2001年
2000年頃は紛争が多く起こっており、2001年9月11日アメリカで世界貿易センタービルにハイジャックされた旅客機が突っ込む同時多発テロが発生。首謀者ウサマ・ビンラディンを匿うタリバン政権に対し、アメリカが武力行使し、アフガニスタンに侵攻します。その影響で原油価格が高騰したり社会不安が広まりました。これらの不安要素から、金相場は上昇しました。
・2008年
アメリカの有力投資銀行であるリーマンブラザーズが破綻(リーマンショック)したことにより金相場が大きく上昇した要因でした。
・2011年頃
この頃からいったん金相場の上昇が落ち着きました。
・2019年~2020年
香港民主化運動により中国元が打撃を受け、金価格が上昇します。コロナウィルスもこの頃から中国から世界中へ蔓延し始め、新たな社会不安の要素となり、金相場が上昇しました。
・2022年
ロシアによるウクライナ軍事侵略は終息の見通しがたたず、世界経済に暗い影を落としています。これらの社会不安要素によって、金は今までにないほどに高騰しています。
金相場と円相場
世界的に見るとドル建てが一般的です。そのため、日本では取引前にドルを円に換算しますが、これは金相場の変動に関係してきます。日本の金価格は、円安時に上昇する確率が高いことを覚えておく価値があります。
まとめ
金相場は現在長い目で見れば価値は上がっていくだろうといわれています。一方で、コロナウィルスやウクライナ情勢が落ち着けば一時的に価値が大きく下がる事も予想できます。金投資を行う時は金相場チャートや世界情勢に目を向けて、しっかりと判断することが重要です。