そもそも砂金とは？

砂金は自然金に分類される金で金鉱脈が川などに浸食された際に一緒に流れ、川岸や川底に砂と一緒に堆積したものです。砂金は金鉱石に比べて金の含有量が多く、90％を超えるのが一般的です。これは川の浸食作用に伴い、銀の成分が水中に溶けだしたためだと考えられます。

金のナゲットってなに？

ナゲットといっても、ファーストフード店で販売されているものではありません。砂金のナゲットというのは大きな砂金を表しています。砂金の大きさを表す言葉は「ナゲット」、「グレイン」、「粉砂金・粒砂金」があり、「ナゲット」は1g以上の大きさ、「グレイン」は0.4g以上の大きさ、「粉砂金・粒砂金」はそれ以下の砂金を表しています。特にナゲットサイズになるとかなり希少であり、現在ではほとんど見つからないといっていいでしょう。

日本最大のナゲット

日本最大のナゲットは明治33年（1900年）に北海道・枝幸町で見つかった769gの砂金です。それ以前にも1125gもの大きな金塊が発見されたともいわれているが、発見者が4人いたため等分して換金しようとしたため、現在、確認されている最大のナゲットは769gとなっています。

ここまでいくと砂金というよりは金塊といった大きさですね。この砂金が見つかったことで北見枝幸周辺はゴールドラッシュに沸き、「東洋のクロンダイク」といわれました。現在では、ウソタンナイ砂金採掘公園でその名残を見ることができ、砂金採り体験やキャンプができる人気観光地となっています。

世界最大のナゲット

純粋な砂金として世界最大のサイズといえるのは、1869年にオーストラリアで見つかったウェルカム・ストレンジャー（Welcome Stranger）でしょう。この砂金は72㎏にも及ぶ大きさで金インゴット（ラージバー）約6本分というとんでもない大きさです。しかもこのウェルカム・ストレンジャーの金含有率は98％を超えており、ほぼ純金の塊といってもいい純度を誇っています。

砂金採りで稼げるの？

金の価格が世界的に高騰しているとは言え、川で採取してきた砂金を売ろうとしても1～2mm程度の小さな粒ではせいぜい100円程度です。1g以上のナゲットクラスのものならプレミア価格として1万円以上の高値も期待できますが、そう簡単に見つかるものではありません。実際ナゲットサイズはおろか、グレインサイズですらなかなか見つからないという話をよく聞きます。

つまり砂金を普通に換金したのでは時給換算で決して儲かるとは言えないのが現状です。副業や稼ぐためという目的ならば、普通にアルバイトの仕事をした方がよほど稼げます。事業としては採算が合いません。企業が川での砂金採りにほとんど手をつけず、事実上放置されていることからもそれはわかります。砂金採りは稼ぐ目的というよりも、趣味として集めてみたい人やレジャーとして記念に見つかればラッキー程度の認識で行うのがよさそうですね。

砂金採りが楽しめる場所

実は日本に存在するほとんどの河川において、砂金を採取することが可能です。しかし、採れやすさや砂金自体の品質にはかなり差があるため、自然の河川でいきなり行うのはオススメしません。そこで日本国内でレジャーとして砂金採り体験を行える施設をご紹介します。

・北海道 枝幸郡浜頓別町　　「ウソタンナイ砂金採掘公園」

・宮城県 遠田郡涌谷町　　　「天平ろまん館」

・静岡県 伊豆市土肥　　　　「土肥金山砂金館」

・山梨県 南巨摩郡身延町 　   「甲斐黄金村・湯之奥金山博物館」

・新潟県 村上市　　　　　    「ゴールドパーク鳴海」

・新潟県 佐渡市　　　　　　「佐渡西三川ゴールドパーク」

・兵庫県 竹野町　　　　　    「生野銀山」

・愛媛県 新居浜市　　　　　「マイントピア別子」

・山口県 岩国市　　　　　    「ムーバレー」

・鹿児島 県串木野市　　　    「ゴールドパーク串木野」

これらの場所は砂金採り体験だけでなく、坑道見学や博物館が併設されている場合もあり、レジャーとして砂金採りを体験できます。初心者でもスタッフの方が丁寧に教えてくれるため、初めてでも5個程度は採れるらしいので、記念に遊びにいってみてはいかがでしょうか。

まとめ

巨大なナゲットサイズの砂金には夢がありますが、現実的に探すのは難しそうです。しかし、小さな砂金であっても自然物である以上同じものは存在しません。金額的には大きなものにはならなくても、自分で採った砂金は特別な思い出となるはずです。砂金採りは気軽にできますので、挑戦してみてはいかがでしょうか。