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10月の誕生石オパール

1884_オパール 誕生石

虹色に輝く遊色効果が美しいオパールは10月の誕生石として知られます。ダイヤモンドやサファイアなど多くの宝石が鉱物である一方で、じつはオパールはそれらとは異なる性質を持っています。そんな宝石界の変わり者、オパールについて紹介していきます。

オパール Opal

オパールは、非晶質の準鉱物であり、水分を含む珍しい性質を持つ宝石です。多くの宝石が規則的原子構造を持つ、結晶質の鉱物であるのに対し、オパールにはその規則性がありません。オパールは、乾燥と湿潤の期間を交互に経ることで形成されます。まず降水ののち侵食によって、二酸化ケイ素(シリカ)を含む熱水が地下に運ばれます。この熱水が岩の割れ目などに溜まり、加水分解と呼ばれる化学反応によって、シリカはオパールを形成します。そして新しい乾燥期が始まると、カルセドニー(石英の集合体)とクォーツの層が形成されます。

また、オパールに特徴的なのが遊色効果(プレイ・オブ・カラー)です。先述のようにオパールは層状構造を持っています。オパールに光が当たると、この複数の層に光が乱反射して虹色の光を放ちます。一般に宝石として認識されるオパールはこの遊色効果をもつプレシャスオパール(ノーブルオパール)です。遊色効果のないオパールはコモンオパールとよばれ、宝石としての価値はあまりありませんが、パワーストーンやDIYジュエリーなどでは重宝されます。

オパールの種類

一言にオパールと言っても、その種類は様々です。色や形状など多様性に富みますが、以下に主要なものを紹介します。

ホワイトオパール

一般にオパールと言われてすぐ思い浮かぶのが、ホワイトオパールではないでしょうか?古代ローマの人々はホワイトオパールを非常に価値の高いものとして認識していました。オーストラリアはオパールの産地として名高い国ですが、オーストラリアにおいてホワイトオパールは1915年に南オーストラリアのクーバーペディ(Coober Pedy)で発見されました。「ホワイト」または「クリスタル」に分類されるオパールの大部分は、今日でもここで採掘されています。クーバーペディはオパールの主要な生産地といえます。一方、ウェロオパールに代表されるエチオピアも、オパール産地として有名です。ウェロオパールは強い遊色効果をもちながらも手に取りやすい価格が魅力です。

ブラックオパール

ブラックオパールは、世界で最も高価なオパールであると言われています。ブラックオパールはオパールに含まれる酸化鉄によって黒色を呈します。良質なブラックオパールの産地、オーストラリアのニューサウスウェールズ州で産出されるブラックオパールは、ダイヤモンドの130倍の希少性があり、オーストラリアで採掘されるオパール全体のわずか5%ほどにしかなりません。

ボルダーオパール

ボルダーオパールは、おそらくオーストラリアで最も人気のあるオパールです。また、オーストラリアでしか見られないため、コレクターに人気があり、希少性が高いです。ボルダーオパールは、クイーンズランド州中央部の、人を寄せ付けない峻厳な自然環境の中で発見されます。地質学者と探鉱者の中には、2030年までにボルダーオパール鉱脈が枯渇する可能性を示唆する人もいます。

ボルダーオパールは鉄鉱石の母岩の亀裂に含まれるオパールで、ジュエリーとしても母岩と一緒にカットされます。その為ロックオパールとも呼ばれます。母岩の隙間を縫うように虹色の光の筋が張り巡っており、他のオパールと違い、オパール化した部分は石のごく一部に過ぎないため、カットが難しく熟練した技術が必要です。

パワーストーンとしてのオパール

10月の誕生石としても知られるオパールですが、パワーストーンとしても有用なエネルギーを秘める石と言われます。オパールに含まれる水分は、信念のゆらぎや喪失への恐れといったエネルギー障壁を解消し、エネルギーの健全な循環を回復させます。それは意識の活性化に貢献し、活き活きと生きることを助けてくれるといいます。

それぞれの種類には独自の波動があり、それぞれ異なる効果を発揮します。

コモンオパールは、プレシャスオパールよりも穏やかな波動をもっており、感情や気持ちを落ち着かせる効果があるため、敏感な人や過度のストレスを抱えている人が持つとよいとされます。

プレシャスオパールは、エネルギーの調和をもたらす強力な作用を持っています。

ホワイトオパールは私たちの内なる精神性に作用する石で、純粋さの象徴であり、ポジティブな波動を生み出し、インドのスピリチュアル療法において生命の中枢と言える、チャクラのバランスをとるためによく使われ、喜び、明晰さ、直感をもたらします。

ブラックオパールは不安や意識の低下に作用し、無関心と無気力を防ぎます。

ボルダーオパールはより高い次元で精神統一を可能にする石で、インドの人々は儀式などでそれを使用しました。チャクラの障害を取り除き、オーラを強くします。

まとめ

10月の誕生石として知られるオパールは、水分を含んだ非晶質の宝石の中でも個性的な石です。虹色に輝く遊色効果が美しく、様々な色や形状があるため、選択の楽しさがあります。ブラックオパールのような高価なものもあれば、最近ではウェロオパールのような上質でもコストパフォーマンスに優れたものもあるのでより身近な宝石と言えるかもしれません。一方で、鉱物ではなく硬度がそれほど高くないため、指輪などよく動く場所に装着するジュエリーの場合は注意が必要です。

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