全国1300店舗以上展開中!
信頼と実績の買取専門店「買取大吉」

【金属融点一覧表】金の融点とは? 特性や沸点との違いを解説

【金属融点一覧表】金の融点とは? 特性や沸点との違いを解説

金は高い融点を持つ貴金属であり、その特性が工業や宝飾品など幅広く活用されています。今回は、金属ごとの融点を一覧にし、沸点との違いやそれぞれの特性について触れていきます。

金の融点とは?

金は古来より多くの人々を魅了してきた貴金属です。その高い融点がさまざまな用途に影響を与え、精錬や加工において重要な役割を果たしています。ではその特性について探っていきましょう。

金の融点は1,064度

融点は、物質が固体から液体に変化する温度です。金の融点は約1,064度で、他の金属に比べて比較的高い温度で溶けます。

これは、金が高温にも耐える性質を持っていることを示しています。

融点が高いため、金は化学変化にも強く、長期間にわたってその美しさを保つことができます。また、精密な加工や製品の製造が可能となり、多様な分野で利用されています。

金の融点を測定する方法

金の融点を測定するためには、精密な温度制御が求められます。通常、熱分析装置(DTAやDSC)を使用し、金を徐々に加熱しながら温度と発生する熱量の変化を記録します。

この方法により、正確な融点を特定できます。試料の純度や装置の校正、外部からの熱損失なども重要な要素であり、これらを適切に管理することが高精度な測定には不可欠です。

金の温度変化による状態変化

特有の光沢と色合いを持つ金は、常温では固体として存在しています。しかし加熱すると、温度が上がるにつれて分子の振動が強まり、一定の温度に達すると固体から液体へと変わります。

この過程で、高い流動性を持つようになり、型に注げば美しい形状となります。その後、さらに温度が上昇すると金は気化を始め、沸点に達すると気体に変わります。

通常、金は融解や凝固の範囲で使用され、気化することは稀ですが、研究分野ではその可能性も注目されています。

融点と沸点の違い

金は温度が上がることで、固体から液体、さらに液体から気体へと変化します。固体から液体に変わる温度を融点と言い、金の場合は約1,064度です。

液体から気体に変わる温度が沸点で、金の沸点はおよそ2,856度です。融点は固体が液体に変わる温度、沸点は液体が気体に変わる温度を指します。

たとえば、氷の融点は0度、水の沸点は100度です。金属加工において、これらの温度を理解し、実際の測定結果に基づいた温度管理が求められます。

融点 固体が液体になる温度
沸点 液体が気体になる温度

物質の融点に影響を与える「イオン価数」

融点において重要な役割を果たすのが、「イオン価数」です。

イオン価数は、原子が電子を失ったり得たりする際の電子の数を示します。この数が大きくなるほど、イオン同士の結びつきが強くなり、その結果、物質の融点が高くなる傾向があります。

金のイオン価数は、+1または+3が一般的で、プラチナのイオン価数は+2または+4です。この差が、金の融点がプラチナよりも低い理由の一つとして挙げられます。

金の特性

金には融点が比較的低いという特徴に加え、他にも多くの優れた性質があります。その代表的な特性とは何なのでしょうか。

展延性に優れている

金は非常に優れた展延性を持つ金属であり、その特徴を活かしてさまざまな加工が可能となります。

展延性とは、金属が壊れずに柔軟に変形できる能力を指し、金はその特性によって、極めて薄い金属線やシートを作成することができます。

この性質を活かすことで、金は繊細な装飾や精密機器の部品など、さまざまな用途に利用されています。しかし、展延性が高い反面、金は変形しやすく、傷がつきやすいという弱点もあります。

耐腐食性に優れている

湿気や酸化に強い金は、腐食に対する抵抗力が非常に高い金属です。そのため、湿気や酸化による錆びの心配がなく、長期間にわたって美しさを保つことができます。

金は酸や薬品に対しても安定しており、溶けることはほとんどありません。この特性が金製品や装飾品の耐久性を高め、長期にわたる使用が可能となります。

また、金メッキ加工にもその耐腐食性が生かされ、見た目の美しさだけでなく、機能面でも優れた効果を発揮します。

密度が高い

金はその特有の重さも魅力で、手にしたときに感じる重厚感は、他の素材とは一線を画しています。この重さは金の高い密度によるもので、その特性が高級な宝飾品や投資商品として選ばれる理由となっています。

密度が高いため、大量の金を運ぶ場合でも、体積が少ないため効率的に運搬できます。また、少量でも大きな価値を持つため、保管にもスペースを節約できるという利点があります。

金属の種類 密度(g/cm3)
7.9
9.0
10.5
19.3
白金(プラチナ) 21.45

熱伝導率・電気伝導率が高い

金は、熱と電気の伝導性において優れた特性を持つ金属です。銅や銀ほど高くはありませんが、一般的な金属の中では十分に優れた性能を示します。

このため、精密機器や電子部品の製造において重要な役割を果たしています。電子機器の接点部分に金を使用することで、接触の安定性が増し、導電性も向上します。

金の優れた耐腐食性と酸化しにくい性質が、長期間にわたって性能を維持し、他の金属にはない強みとなっています。

金属別の融点一覧表

金属の融点は種類によってそれぞれ異なります。そこでランキング形式で、融点が高い順に20種を取り上げました。「金(Au)」は、融点が1,064度であり、36位となります。

調べる書籍やWebサイトなど参考資料によって、若干の誤差があるかもしれませんが、おおよその数値を把握できれば差し支えありません。

順位 金属元素  元素記号 融点(℃)
1 タングステン W 3,407
2 レニウム Re 3,180
3 オスミウム Os 3,045
4 タンタル Ta 2,985
5 モリブデン Mo 2,623
6 ニオブ Nb 2,477
7 イリジウム Ir 2,443
8 ルテニウム Ru 2,250
9 ハフニウム Hf 2,233
10 テクネチウム Tc 2,157
11 ロジウム Rh 1,960
12 バナジウム V 1,917
13 クロム Cr 1,857
14 ジルコニウム Zr 1,852
15 白金 Pt 1,769
16 トリウム Th 1,750
17 チタン Ti 1,666
18 ルテチウム Lu 1,652
19 パラジウム Pd 1,552
20 ツリウム Tm 1,545

金の融点を変化させる項目

純粋な金は約1,064度で融解しますが、周囲の環境や合金化によって融点が変化することがあります。金を使った合金では融点を調整し、さまざまな加工に対応できる温度範囲を実現しています。

圧力

金の融点は、圧力によって影響を受けます。一般的に、圧力が高くなると物質の融点は上昇します。これは、圧力が分子間の結合を強め、固体状態を維持しようとする力が強くなるためです。

この法則に従い、金も高圧環境ではその融点が約1,064度を超えることがあります。しかし、金は化学的に安定しているため、圧力による融点の変化幅は他の金属と比べて小さいとされています。

不純物の混入

金に他の元素が混ざると、その融点が変化します。たとえば、銀や銅などが加わることで、純金よりも低い融点を示すことが一般的です。

これは、異なる元素が金の結晶構造に入り込み、原子間の結合が変化するためです。

この特性は宝飾品や装飾品の製造において非常に有用ですが、不純物の混入が多すぎると、金本来の耐腐食性や色合いに影響を与えるため、注意が必要です。

ナノサイズの加工

金をナノサイズに加工すると、その融点が著しく低下することがわかっています。

ナノ粒子では、表面積が大きくなるため、粒子表面の原子同士の結びつきが弱くなり、結果として融解温度が大幅に下がります。

通常の金は、融点が約1,064度であるのに対し、ナノ粒子の金は数百度低い温度でも融解を始めることがあります。

この性質は、触媒やセンサーなどの先端技術分野での応用が期待されており、低温での金の利用が新しい技術やデバイス開発を加速させる可能性を秘めています。

金属別の沸点一覧表

金属の沸点は種類によってそれぞれ異なります。そこでランキング形式で、融点が高い順に20種を取り上げました。「金(Au)」は、融点が2,857度であり、33位となります。

調べる書籍やWebサイトなど参考資料によって、若干の誤差があるかもしれませんが、おおよその数値を把握できれば差し支えありません。

順位 金属元素  元素記号 沸点(℃)
1 レニウム Re 5,596
2 タングステン W 5,555
3 タンタル Ta 5,510
4 オスミウム Os 5,012
5 トリウム Th 4,789
6 ニオブ Nb 4,744
7 モリブデン Mo 4,682
8 ハフニウム Hf 4,603
9 イリジウム Ir 4,437
10 ジルコニウム Zr 4,361
11 テクネチウム Tc 4,265
12 ウラン U 4,172
13 ルテニウム Ru 4,155
14 白金 Pt 3,827
15 ロジウム Rh 3,697
16 プラセオジム Pr 3,520
17 ランタン La 3,461
18 セリウム Ce 3,426
19 バナジウム V 3,420
20 ルテチウム Lu 3,402

融点・沸点を活用した金の用途

金は他の金属にはない優れた特性を持ち、私たちが気づかない分野でも活用されています。では、どのような用途に使われているのでしょうか。

ジュエリー

金の代表的な用途としてまず思い浮かぶのは、指輪やネックレスなどのジュエリーです。実際、世界で消費される金の半分以上が、宝飾品に使われているといわれています。

ジュエリーにおける金の価値は、その純度によって異なります。金は柔らかく傷つきやすいため、一般的には純金の75%を含む18金(K18)が多く用いられています。

金製品の真贋は、刻印があるかどうかを確かめてください。刻印は小さく打たれているため、宝石用ルーペや顕微鏡で確認する必要があり、しかも偽の刻印も存在するため注意が必要です。

歴史的建築物

日本では古くから、金が歴史的な建築物に多く使用されてきました。特に仏教建築で尊重されているのは、金の美しさと神聖さから、仏とその教えの尊さを感じられるからです。

金箔を使った代表的な例として、外観全体が金箔で覆われている京都の金閣寺、平泉の中尊寺金色堂が挙げられます。

また、奈良の東大寺の大仏像は戦火を受けながらも、何世代にもわたりその威厳を保っています。金の耐腐食性が、これらの貴重な歴史的文化財の保存を支えてきました。

投資

近年、将来に備えて金を投資資産として選ぶ人が増えています。金は、経済不安定な時期に価値を発揮するため、2024年には史上最高値を記録し、その需要はさらに拡大しています。

金の投資方法には、インゴット(ゴールドバー)や金貨の購入があり、個人でも簡単に手に入れることができます。しかし、盗難のリスクもあるため、保管方法を考えることが必須です。

また、純金積立であれば、現物を所有せずに、少額から始められる手軽な投資として人気があります。

工業用品

私たちの目に見えない場所でも、金は重要な役割を果たしています。工業やエレクトロニクス分野では、その優れた耐腐食性、導電性、延展性が評価されています。

具体例として、スマートフォンやパソコンの電子基板には、銅線のメッキに金が使われています。また、半導体やLED、宇宙飛行士のヘルメットなどにも利用され、再利用技術の研究も進んでいます。

東京2020オリンピックのメダルが、廃棄された小型家電から集めた金属で作られたことも話題になりました。

医療器具

金は、医療分野でも幅広く採用されています。特に歯科で使われる「金歯」はその代表例です。

高価で目立つため避ける方もいますが、金歯にはいくつかの利点があります。金は展延性に優れており、強度が高く、使用するほどかみ合わせがよくなります。

また、酸化しにくく金属アレルギーの心配が少ないほか、吸水性がないため口内で劣化しません。加えて、金歯は銀やセラミックよりも長持ちします。

その他にも、リウマチやがん治療、検査用コーティング剤などにも活用されています。

美容用品

美容の分野でも、金は古くから使われてきました。特に、古代エジプトのクレオパトラが金を美容に取り入れていた話は有名です。

現代でも、金箔や金粉を使用したフェイスパックや美容液が人気で、エステには全身を金箔で包むコースもあります。

金には生体電流に類似した微弱電流が流れているため、肌のターンオーバーをサポートする性質もあります。紫外線を跳ね返すため日焼け防止対策や、くすみやシミのケアとなる美白効果に期待が寄せられています。

食用金箔

金箔をあしらったソフトクリームや金箔入りのお酒は、豪華でビジュアルにインパクトがあります。

食用金箔は、厚生労働省によって食品添加物として認可されており、不純物を取り除いてあるため安心して食べることができます。

ただし、金は体内に吸収されず、蓄積もされずに排出されるため、残念ながら栄養価はありません。とはいえ、古代から愛されてきた金の輝きは、料理やスイーツを華やかに彩り、贅沢な気分をもたらしてくれます。

まとめ

金の融点は1,064度と比較的高く、化学的にも安定しているため、工業や宝飾品をはじめとした多くの分野で利用されています。

金属ごとの融点を理解することで、用途に適した選択が可能となり、より効果的な加工や活用につながるでしょう。

この記事をシェアする

  • X
  • はてなブックマーク
  • LINE

タグ一覧

買取品目のコラムカテゴリー

ブランドのコラム

カンタン 無料買取査定

どんなご相談でもOK! 無理な交渉はいたしませんのでお気軽にご相談ください。
※一部、拝見しないとお伝えできないお品物もございます。