デイトジャストってなに
デイトジャストはロレックスの現状コレクションのなかでは最も長い期間生産が続けられているモデルです。数あるモデルの中でも歴史が古く、1945年から続くロングセラー商品です。現在に至るまで実に70年以上も続いていることになります。デイトジャストが世界初の小窓に日付が自動的に現れる腕時計として登場しました。少しおじさんっぽいデザインだなと思われるかも多いかもしれません。それのもそのはずです。長い歴史のあるモデルの時計ですので、比較的年配の方に愛用者が多い時計モデルになります。でも、だからといって古いワケではありません。
ロレックスの人気上昇と同時にデイトジャストが若い人たちにも人気が出てきたのも事実です。むしろ最も“ロレックスらしさ”を体現した腕時計といわれております。またシンプルな機構ですが、それゆえ視認性が高くトラブルも少ないという側面もあります。その実用性の高さは、現在のデイト付き腕時計が、ロレックスと同じデザインに集約していることで証明されているといえるでしょう。
ロレックスの3大発明
「オイスター・パーペチュアル・デイトジャスト」の文字が文字盤のロゴの下に書かれてあると思います。これはロレックスが発明した三大発明といわれている機能を示します。その三つの1つ永遠を意味するパーペチュアル。自動巻きを搭載しました。オイスターは高い防水性能を持つオイスターケースのことを意味しています。
そしてデイトジャストは小窓の日付表示が午前0時になる瞬間に切り替わる機構のことです。日付けが自動で変わるのも初。オイスターケース（防水機構）は1926年に開発され、第二発明のパーペチュアル（自動巻き機構）で、1931年に開発されました。これらに続くロレックス第三の発明がデイトジャストということです。当時はムーブメントと文字盤の間に歯車のついたカレンダーディスクを1枚差し込むというシンプルなものでしたが、文字盤3時付近に小窓をつけて、ひと目で日付が確認できる機能という革命的発明でした。
デイトジャストはその三つすべてを備えた初の時計となったのです。その後、時計内の小窓で日付を表示するという発想は、視認性の高さ、デザイン的な自由度と画期的の発明となりオイスター・パーペチュアル・デイトジャストというロレックスの超定番モデルの原点が誕生しました。
3時位置でしかも小窓式のデイト表示というスタイルはワイシャツの袖に隠れても少し袖を上げれば日付が見られるようにと考えがあったとされています。さらに、このスタイルは当時多かったポインターデイト式に比べて文字盤デザインの自由度を高めることにもつながったといわれています。3時位置での日付表示という機能はロレックスだけでなく全ブランドの腕時計の基準になっていることを見ると非常にすごいことだと実感します。
現在のデイトジャストのサイズ展開
ロレックスの中でも「デイトジャスト」はバリエーションが多いことでも知られています。スムースベゼルに3連ブレスを組み合わせたスポーティなタイプや、ダイヤで飾られたよりラグジュアリーなモノなど様々な種類を展開しています。自分の腕の太さや好みに合わせてケース径が41mmと36mmから選べるというのも、当たり前によくあるものではありませんのでロレックスの特徴の1つですね。また、レディースサイズ（31mm、28mm）も種類が豊富なので、夫婦で一緒に愛用するのに選ぶ方も多いと思います。
現在販売されているデイトジャストのサイズ展開は全部で4種類に分かれています。メンズモデルが41mmと36mmの2種類あります。そして31mmのユニセックスと28mmのレディースモデルの2種類です。41mmのサイズは登場が2009年ですので、比較的新しいサイズです。
デイトジャストのサイズとそれぞれの違いとは
まずデイトジャスト41は2016年にCal.3235が搭載されて誕生したデイトジャストⅡの後継モデルがデイトジャスト41になります。サイズが41mmとサブマリーナデイトやGMTマスターⅡなどの定番スポーツタイプのモデルよりも1mm大きいサイズとなります。定番のスポーツモデルよりも少し大きいサイズ感で、がっしりとしたフォルムや存在感の強さが魅力的なモデルです。デイトジャストⅡとデイトジャスト41のビジュアルに大きな変化はさほどありませんが、デイトジャスト41のベゼルやラグはわずかに細く、全体的にスタイリッシュになった印象です。もとは、大ぶりな時計が流行った2009年に、36mmデイトジャストの上位機種「デイトジャストⅡ」として誕生しました。
次にデイトジャスト36について説明いたします。1945年から続くデイトジャストの王道定番モデルです。2018年からムーブメントがCal.3235に変更されました。その際にモデル名もデイトジャスト36に名をあらためました。36mmはラグを含めてケースが手首に収まるサイズ感で、スーツなどのビジネスの場面にも合わせやすいスマートな時計として好評を得ています。
続いてデイトジャスト31は2018年の定番36mmサイズのリニューアルと同時にラインナップに加わったのがこの31mmモデルです。以前からあるもでるのボーイズサイズよりも3mm小さいため、男女共に使用できるサイズではありますが、どちらかというと女性向けという認識をされています。最後にレディデイトジャストは2016年にそれまでの26mm径から2mmサイズアップした28mm径の新しいケースになってリニューアルされました。自動巻きムーヴメントもCal.2235から新しく開発されたCal.3236に変更されました。
一番定番の41mmと36mmの比較
36mmは主流よりも控えめのサイズ感ですが、日本人は外国人よりも手首が細いため、36mmのほうが日本人にはあっているといわれています。がっしりとした時計が好みの女性には丁度いいサイズ感かもしれません。41mmは36mmと比較すると大きめで、存在感をかなり感じるモデルになります。ですが大きすぎることはなく、平均的な日本人男性の手首との相性もとても高評価な時計です。
手首を真上から見た際の「手首の幅×0.7cm（6～7割）」が腕時計の最適なサイズはと言われています。また、ケースとブレスの接続部である「ラグ」が手首に収まるサイズ感がよいとされています。視認性についての違いですが文字盤のデザインによっても見え方が変わってくるため、サイズだけで視認性を断言することはできませんが36mmよりも41mmの方が視認性が高いと言えるでしょう。
デイトジャストの様々なモデル
デイトジャストは超定番のモデルだが、多彩な素材や装飾のバリエーションがあることがデイトジャストの魅力の一つでもあります。例えばフルーテッドベゼル仕様ならドレッシーな雰囲気が向上したり、黒の文字盤であれば引き締まった印象になったりと、ベースは同じでも様々な顔を持ちます。ケースを大型化したことで腕元での存在感や視認性を高めることに成功するだけでなく、強い存在感によって高級感を強調する形となりました。
そこで様々なデイトジャストのモデルを紹介します。
●ステンレススチール
・Ref.278240
●ステンレス＋ホワイトゴールド
・Ref.278274
・Ref.278274G
・Ref.278274NG
・Ref.278344RBR
・Ref.278384RBR
●ステンレス＋イエローゴールド
・Ref.278273
・Ref.278273G
・Ref.278273NG
・Ref.278243
・Ref.278243G
・Ref.278243NG
・Ref.278343RBR
・Ref.278383RBR
●ステンレス＋ピンクゴールド
・Ref.278271
・Ref.278271G
・Ref.278271NG
・Ref.278241
・Ref.278241G
・Ref.278241NG
・Ref.278341RBR
・Ref.278381RBR
●イエローゴールド
・Ref.278278
・Ref.278278G
・Ref.278278NG
・Ref.278288RBR
●ホワイトゴールド
・Ref.278289RBR
●ピンクゴールド
・Ref.278275
・Ref.278275G
・Ref.278275NG
・Ref.278285RBR
デイトジャストの型番はこれ程あります。その中からいくつかあげさせていただきます。ロレックス デイトジャスト31 Ref.278240はボーイズサイズの31mmケースに新世代ムーブメントを搭載したステンレス製のデイトジャスト31です。ケースやブレスレットは細部までブラッシュアップされ、Cal.2236は耐磁・耐衝撃性に優れ、日差±2秒の高精度と約55時間のロングパワーリザーブを誇る人気商品です。ロレックス デイトジャスト31 Ref.278271はボーイズサイズの31mmケースに新世代ムーブメントを搭載したピンクロレゾール製のデイトジャスト31です。
このようにホワイトロレゾール製のデイトジャスト31やイエローロレゾール製のデイトジャスト31。などたくさんのもでるが存在します。ロレックス デイトジャスト Ref.178240は新デザインの31mm径ケースとブレスレットを採用したステンレス製のボーイズ・デイトジャストです。
ベゼルは丸みを帯びたドームベゼルを採用し、ジュビリーブレスレットにはエレガントなコンシールドクラスプ、オイスターブレスレットには堅牢なオイスタークラスプを装備する。ムーブメントは前機種と同じCal.2235を搭載しています。ロレックス デイトジャスト36 Ref.126234はデイトジャスト36のブルー文字盤モデルです。ロレックスの中でも小振りなサイズ感が人気のデイトジャスト36ですが、126234はブルーダイヤルにシルバーのバーインデックスが上品なモデルです。
ブレスレットもオイスターベルトでスマートなスタイルになっており、ビジネスでもカジュアルでもシーンを選ばずに使用できます。ロレックス デイトジャスト36 Ref.126200はデイトジャスト 36はスマートでシンプルなデザインのモデルが多いですが、特に126200はステンレススチールとシルバーダイヤルで統一感があり無難なモデルです。
ムーブメントも自社製Cal.3235を搭載し、約70時間のタイムリザーブに性能もアップし作り込みもしっかりしています。ロレックス デイトジャスト36 Ref.126284RBRはデイトジャスト 36の中でもベゼルにダイヤモンドを装飾し、ジュビリーブレスレット仕様になっているラグジュアリーモデルです。この時期のロレックスは自社製ムーブメントに力が入っており、126284RBRにもCal.3235が搭載されているので、安定性はバツグンの仕上がりになっています。ここ最近では36mmの小ぶりサイズが流行しています。そのため人気が出てきてるモデルといえます。
またデイトジャスト41 126300は2018年にラインナップに追加されました。どのモデルも比較的人気ですが、特に相場を上げているのは青・ダークロジウム・黒文字盤。それぞれオイスターブレスレット搭載機は定価874,500円ですが、120万円程度～という値上がりを果たしています。新型GMTマスターII 126710BLROなどで人気に火が付いたのでしょうか、これまでオイスターブレスレットよりも人気の点では後塵を拝していたジュビリーブレスレットタイプも非常に高い需要を誇り、モデルによっては140万円台～となったものもあります。スポーツロレックス並と言っても過言ではありません。ロレックス最新作ということでスペックも申し分ありません。
ビジネスでも使いやすいですし、もし迷ったらこちらを選ぶと良いでしょう。デイトジャスト ターノグラフ 116264は2004年からわずか10年で生産終了になったデイトジャストで、名前の由来は「TURN－O－GRAPH」ゼロへ戻る、という意味となります。時間計測が可能な両方向回転ベゼル機能に由来しているのでは？と言われていますがロレックスは秘密主義なので正確なところはわかりませんが、ドレスウォッチでこのようなベゼルを付けるということは、ロレックスの中では異例中の異例です。
また、1950年代初頭に、「ターノグラフ」というロゴがペットネームとしてロレックスのラインナップに存在していた、とか、サブマリーナの原型だったとか、何かとロレックスファンの所有欲をくすぐるミステリアスな存在です。歴史的名機「サンダーバード」の後継機ではないか、ということでも話題を呼んできました。
デイトジャスト 16030はステンレス製ケースにジュビリーブレスレットと、とてもスタンダードな一本です。フルーテッドベゼルなどに通ずる上品で繊細な意匠なのに、スポーティーテイストをも持ち合わせると言うのが嬉しいポイントです。また、今は無きプラスティック風防も、ヴィンテージ好きにはたまりません。
まとめ
ロレックスを代表するモデルのひとつであるロレックス デイトジャストについて説明させていただきました。サイズの違いによってタイプや着け心地、仕様などいろんな変化と歴史の移り変わりがあることがわかります。皆様も自分の好みのデイトジャストを探してみてはいかがでしょうか。
