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ダイヤモンドの価値はどう決まる?押さえておきたい基準とは

ダイヤモンドの価値はどう決まる?押さえておきたい基準とは

ダイヤモンドは、その美しさと希少性から宝石の中でも特別な存在です。では、その価値はどのように決まるのでしょうか。購入や鑑定を考えている方にとって、ダイヤモンドの価値基準を理解することは非常に重要です。今回は、そんなダイヤモンドの価値基準についてご紹介します。

はじめに

ダイヤモンドの価値は基準によって異なります。ダイヤモンドには、さまざまな評価制度で価値が変わることをご存知でしょうか。そのため単純に「ダイヤモンド=高価」なものではなく、評価基準とされる4Cやグレードによって差が出ます。

一つ一つ色味や輝きが異なるため、すべて同じ価値を持っているわけではありません。ダイヤモンドそのものの価値を決めるのは一般的に「要素」と「グレード」と言われていますが、他にもさまざまな基準があります。

ダイヤモンドの基準となる4Cとは?

ダイヤモンドは、「輝き」が重要で、光の反射があればあるほど「良い石」とされています。その判断方法には4つの基準があります。4つの基準とは、カラット・カット・カラー・クラリティーになります。

ダイヤモンドの価値を決める「4C」基準

ダイヤモンドの価値は、主に4つの基準—カラット、カラー、クラリティ、カット—によって決まります。これらの基準は「4C」と呼ばれ、国際的なダイヤモンド鑑定機関「GIA(米国宝石学会)」が定めたものです。

世界共通の評価基準です。ダイヤモンドは市場に出る際に、この4つの観点から品質が評価され、その結果として価値が決まります。各基準のグレードが高いほど、ダイヤモンドの希少価値や輝きが増しますが、一つのグレードだけが高くても全体の価値はバランスによって変わります。

4C基準の歴史と重要性

4C基準の歴史は1940年代に始まります。それ以前はダイヤモンドの評価に統一された基準がなく、商人や職人ごとに異なる評価が行われていました。これが顧客に混乱をもたらす原因となっていたため、1931年に設立されたGIAが統一された評価基準「4C」を導入しました。

この基準により、ダイヤモンドの評価が一貫性を持ち、世界中で共通の基準が用いられるようになりました。4Cの各基準がどのように評価されるかを理解することで、ダイヤモンドの価値をより正確に把握することができます。

カラット

カラットとは、ダイヤモンドの重量のことです。カラット数が大きいほうが価値も査定額も高くなります。

1カラット 0.2グラム
5カラット 1グラム(1円玉と同じ)

そもそもダイヤモンドは小さい原石が多く、研磨した際にはさらに半分以下の大きさとなってしまうため、重量のあるダイヤモンドは大変貴重なものとして扱われています。

たとえば、一粒のダイヤモンド原石が発掘された場合、まず一番大きいダイヤモンドが取れるよう削り出し、その後小さなサイズを削っていき、最後に多少形が悪くてもよい粒を取り出すと考えれば、その希少性が容易にイメージできるでしょう。

ダイヤモンドの査定は、0.2カラット/一石から評価がつくとされ、0.2カラット以下はメレダイヤと呼ばれる小粒ダイヤモンドになり、メレダイヤは品質により、数百円~数千円の価値になるケースが多いです。

カラー

カラーはD~Zの23段階に分けられており、無色透明なほど価値のあるダイヤモンドになります。ダイヤモンドはもともと色味があるため段階によって透明度も変わってきます。ちなみに品質が高いのはD・E・Fです。

無色ダイヤモンドは「D」「E」「F」という判定で、高い品質と価値ということになり、ブランドジュエリーは「D」~「H」のカラーグレードのダイヤモンドを使用することが多いです。ほとんどのダイヤモンドには色がついています。

肉眼では判別しづらく、ルースと呼ばれる原石をカット・研磨したあとのダイヤモンドを専門家が観察して初めて本当の色を判別することができるのですが、薄く黄味がかったものほど評価がさがります。

基本的に「G」以上の評価がついていれば黄味はほとんど気になりませんが、完全に無色透明のダイヤモンドを選ぶなら「D」の評価がついているものを選びましょう。

また、赤、ピンク、濃い黄色などある程度色味の強いダイヤモンドには「ファンシーカラー」という評価が認められ、他の評価基準が適用されます。

クラリティ

クラリティとは、「透明度」のことです。ダイヤモンドは、「フローレス」と呼ばれる極稀なものを除いて内包物が含まれています。その内包物のサイズや場所、傷や欠けによってクラリティの評価が決まります。

インクルージョンとは、ダイヤモンドが地中で形成される際に混入した不純物や、鉱石の裂け目などを指し、天然ダイヤモンドには必ずと言っていいほどインクルージョンがあります。

クラリティは高い順に「FL」「IF」「VVS1 〜VVS2」「VS1〜VS2」「SL1〜Sl2」「L1〜L2」で表されます。内包物や傷が少なく、透明度が高いほど希少価値もあがりますが、SL以上であれば肉眼で内包物の確認はほぼできないため、さほどダイヤモンドの輝きに影響はありません。

FL (フローレス) インクルージョンやキズがない
IF(インターナリーフローレス) 若干のキズが表面にある
VVS1 〜VVS2 10倍拡大でインクルージョンの発見が困難
VS1〜VS2 10倍拡大でインクルージョンの発見がやや困難
SL1〜Sl2 10倍拡大でインクルージョンの発見が容易だが、肉眼では困難
L1〜L2 肉眼でインクルージョンやキズが発見できる

このように決められた基準があります。インクルーデッドでやっと肉眼で発見できるレベルとなり、白っぽいキズ又は黒い点のような内包物が確認できるでしょう。

カット

カットは、4つの評価基準の中で唯一人間の手仕事次第で評価が左右されます。カットはひとつひとつ手作業で行われるため、肉眼ではわからないほどですが職人による技術の差が現れます。

ラウンドブリリアントカットの特徴

ダイヤモンドを58面にカットしたものは「ラウンドブリリアントカット」と呼ばれ、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出す理想のカットとされています。このカットは、ダイヤモンドの輝きを最大限に発揮するための基本形です。

カットの評価基準とグレード

カットの評価基準では、僅かな差がグレードを決定する重要な要素です。評価は以下の5段階で表されます。

・Excellent(エクセレント)

・Very Good(ヴェリィグッド)

・Good(グッド)

・Fair(フェア)

・Poor(プア)

ダイヤモンドの輝きが最大限に引き出されるカットほど、価値は高くなります。理想的なプロポーションでカットされたダイヤモンドは「Excellent(エクセレント)」という最高評価を受け、その上部から入った光が内部で反射し、上部へ返るため、美しい輝きを放ちます。

「3EX」と「H&C」評価

カット、研磨、対称性すべてにおいて「Excellent」評価を受けたダイヤモンドは「3EX」と呼ばれ、価値が上がります。また、「H&C(ハート&キューピッド)」という評価基準もあり、これはプロポーションと対称性が優れているダイヤモンドに現れるキューピッドの矢やハート模様が特徴です。H&C評価のダイヤモンドは婚約指輪や結婚指輪に人気があり、その輝きは非常に強く、品質も保証されています。

ブランドによるダイヤの価値

ダイヤモンドは大きく「ブランドジュエリー」と「ノンブランドジュエリー」に分けられます。一般的に、ブランドジュエリーの方が価値が高く、ノンブランドジュエリーはそれよりも低く評価される傾向があります。

ブランドジュエリーは独特なデザイン性と高品質なダイヤモンドを使用しており、長く愛され続けています。例えば、ダイヤモンドの指輪で有名なティファニーはその代表的なブランドです。

ブランドの付加価値と品質の違い

ブランドジュエリーとノンブランドジュエリーでは、同じダイヤモンドでも価値に大きな差がつくことがあります。ブランドジュエリーは、デザインや品質に多くのコストをかけており、その結果、ノンブランドジュエリーに比べて付加価値が高くなります。

ブランドジュエリーは、ブランドの価値に加えて、厳格な基準をクリアするために時間をかけて選別された高品質なダイヤモンドが使用されているため、その価値が高くなります。

カルティエやティファニーなどのブランドジュエリーは、婚約指輪や結婚指輪など、人生の記念日に選びたい人気のある選択肢です。

まとめ

ダイヤモンドは、その名だけで価値が高い宝石と考えがちですが、実際には4Cやグレードなどによって価値が大きく異なります。適切なダイヤモンド選びのためには、さまざまな評価基準や制度について理解することが重要なのです。

購入の際には事前に情報をしっかりと収集し、より良い選択をするための参考にしてください。

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