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ウブロが終わったと言われている理由
ウブロは1979年に創業された比較的新しい時計ブランドですが、どのような理由で「終わった」と言われるのでしょうか。主な要因として、以下の3点が挙げられます。
デカ厚ブームが終わった
デカ厚ブームとは、1998年頃から始まった大型で厚みのある時計が流行した時期を指します。
当時、経営難であったウブロはその流れに乗り、2005年に登場した「ビッグ・バン」シリーズで再起を図ります。一目で他のメーカーにはない大胆なデカ厚モデルは、愛好家やプロスポーツ選手たちに親しまれ、看板モデルとして大きな成功を収めました。
しかし、2010年代中盤ごろからデカ厚ブームは徐々に落ち着きはじめます。次第に洗練されたデザインや薄型の時計が好まれるようになり、一部のユーザーから「ウブロは時代遅れ」と受け取られてしまったのです。
とはいえ、人気が完全に途絶えたわけではなく、今でもウブロファンから根強く支持されています。
機械式時計が故障しやすい印象がある
ウブロは多くのモデルで複雑な機械式ムーブメントを採用しており、その精密な構造は時計愛好家から高い評価を受けています。しかし、それは同時に「壊れやすい」というネガティブなイメージを持たれがちです。
実際に、ウブロが開発した自社製ムーブメント「ウニコ」は、300以上のパーツで構成されています。そのため、1か所でも不具合が発生したら、機能全体に影響を及ぼす可能性があるのです。
もし雑に扱って修理に出したとしても、その複雑さゆえに修理専門店でも対応が難しいケースがあります。故障に対する不安も「手に取りづらい」一つの要因なのかもしれません。
資産価値が高くないと認識されている
高級時計は資産対象としても注目されており、中でもリセールバリュー(換金率)はブランドの価値基準として重要な指標となっています。
ウブロの換金率は、一般的に30%~50%程度と言われており、これはタグ・ホイヤーやIWCなどと同程度の水準です。知名度の高い時計ブランドと競り合っているため、信頼性も高く、安定した取引が期待できます。
このように見ると、ウブロの資産価値は充分高いと言えます。しかし、時計ブランドの先頭に立っているロレックスと比較すると、いかんせん、「低い」という認識を持ってしまうのが現状です。
ウブロの人気は低下?今でも人気の高い理由
否定的な声が挙がるウブロですが、人気が高いのも事実です。ここでは、今でも多くのファンを魅了し続けている理由について見ていきましょう。
アート・オブ・フュージョンのコンセプト
「アート・オブ・フュージョン(The Art of Fusion)」というコンセプトのもと、ウブロは創業時から異なる素材や技術を融合させた独自性の高いデザインを展開しています。
1980年に発表されたクラシックモデルは、業界初のラバーストラップとゴールドケースと組み合わせたデザインで話題を呼びました。これは当時の常識を覆す斬新な試みで、ウブロのアイデンティティを表していると言えます。
また、2011年には「マジックゴールド」という世界で唯一のK18ゴールドの合金を開発しました。この素材は硬度が通常のおよそ2倍で、傷がつきにくいという特徴があります。これにより、輝きを長期間保つことが可能となりました。
時計開発において常にあくなき挑戦をし続けているウブロですが、その熱意が「ブランドの魅力」として根付いているのです。
高精度の自社開発ムーブメント
ウブロはビッグ・バンのヒットを受けて、ムーブメントの自社開発にも力を入れるようになります。
2010年に発表された「ウニコ」は、フライバック機構と72時間のパワーリザーブ機能を備えた自動巻きムーブメントで、その精度と信頼性は業界内で高く評価されました。他にも約10日間のパワーリザーブを備えた「メカ-10」、小型モデル用の「ウニコⅡ」など続々と生み出しています。
ムーブメントの動きは、ほとんどのモデルで直接観察ができ、その精巧さは多くのファンを魅了しています。
異業種とのコラボが多い
スポーツや芸術、ファッションなど、さまざまな分野で活躍する企業とパートナーシップを結ぶことで知名度を拡大しています。その中でも特に有名なのが、サッカーとモータースポーツです。
サッカーのFIFAワールドカップでは2010年から公式タイムキーパーに就任し、限定販売されたコラボレーションモデルは話題となりました。モータースポーツでは、2011年からフェラーリとのパートナーシップを結んでおり、「ビッグ・バン フェラーリ マジックゴールド」を世界500本限定で販売しています。
世界各地で活躍する方々との相乗効果により、ウブロのファンは世界中に拡散しているのです。
有名人が数多く着用している
ウブロは、多くの著名人が愛用していることでも有名です。スポーツ選手を中心に、俳優や歌手など多くの方が着用されています。
中にはアンバサダー契約を結んでコラボレーションしたモデルもあります。サッカー界では故ディエゴ・マラドーナさんやクリスティアーノ・ロナウドさん、陸上競技ではウサイン・ボルトさんなど、多くの選手や監督との限定モデルを展開しました。
著名人が着用したモデルやコラボレーションは大きな注目を浴び、「着用しているモデルを買いたい!」という購買意欲にもつながっています。
ウブロの資産価値
資産価値は、個々のモデルに対する希少性や人気度、そして全体的な市場動向によって左右されます。
もし、ウブロの時計を資産として購入するのであれば、定番であるビッグ・バンシリーズがおすすめです。定番モデルは中古市場でも需要が高く、時代に左右されないという強みがあります。大きな値崩れを起こす可能性も低く、買取をした際も期待できるでしょう。
逆に購入を極力控えたほうがよいのは、「トゥールビヨン」のムーヴメントが搭載されたものをはじめとした、個性的すぎるモデルです。値崩れしやすい傾向のため、将来価値を考えた際は避けたほうがよいでしょう。
ウブロのリセールバリューの高いモデル
買取に出しても値崩れしにくいモデルはどのようなものなのでしょうか。ここではリセールバリュー(換金率)の高いウブロの人気モデルを一部、ご紹介します。
※表に記載された金額は参考価格となります。買取金額を保証するものではありません。
ビッグ・バン ウニコ チタニウム Ref.441.NX.1170.RX
買取参考価格 | およそ100万円程度 |
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換金率 | およそ35%程度 |
耐久性の高いチタニウムケースと、ウブロの自社製ムーブメント「ウニコ」を搭載したモデルです。自動巻きシステムによって軽量化を実現し、スケルトンダイアルにより複雑なムーブメントの動きを楽しむことができます。72時間のパワーリザーブと100m防水機能も備えているため、お出かけに最適です。
ビッグ・バンシリーズは中古市場でも高い価格を維持している、需要の高い人気モデルです。積極的に買取が行われている商品の1つと言えるでしょう。
クラシック・フュージョン チタニウム Ref.511.NX.1171.RX
買取参考価格 | およそ45万円~48万円程度 |
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換金率 | およそ41%~44%程度 |
クラシック・フュージョンは、ビッグ・バンシリーズよりもほどよいサイズ感とシンプルなデザインが特徴的です。こちらもチタニウム素材を使用しており、軽量ながらも耐久性に優れています。
どのようなシチュエーションでも使い勝手が良く、特にビジネスコーデとの組み合わせがおすすめです。落ち着いた雰囲気もあるため、相手にスマートな印象を与えられます。
デカ厚ケースに抵抗がある方は、こちらのシリーズを購入しましょう。
クラシック・フュージョン アエロ クロノグラフ チタニウム Ref.525.NX.0170.LR
買取参考価格 | およそ70万円~80万円程度 |
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換金率 | およそ31%~36%程度 |
従来のクラシック・フュージョンをスポーティなデザインに仕上げたモデルです。
3時位置にあるスモールセコンドと9時位置にある30分計という2カウンターを備えたクロノグラフが搭載されており、スケルトンダイヤルと相まって非常にメカニカルな雰囲気があります。
リセールバリューはおよそ35%程度となっています。
スピリット オブ ビッグ・バン チタニウム セラミック Ref.601.NM.0173.LR
買取参考価格 | およそ90万円~135万円程度 |
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換金率 | およそ26%~39%程度 |
ウブロの代表的なコレクションであるビッグ・バンのDNAを受け継ぐ、個性あふれるトノー型モデルです。
ゼニス社と共同開発したHUB4700自動巻きムーブメントを搭載したモデルで、スポーティーでありながらも高級感のある仕上がりになっています。ブラックセラミックケースとスケルトンダイアルの組み合わせは迫力があり、男性人気が高いです。
キングパワー ウニコ キングゴールド カーボン Ref.701.OQ.0180.RX
買取参考価格 | およそ147万円程度 |
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換金率 | およそ40%~50%程度 |
セラミックとキングゴールドを組み合わせた、派手な外観が特徴的なモデルです。
72時間のパワーリザーブを持ち、スケルトンダイアルによる複雑なムーブメントの動きを観察できる点は、時計愛好家から高く評価されています。経年劣化にも強い素材を採用しており、長い期間美しさを保つことが可能です。
希少性も高く、最大で50%ほどのリセールバリューが期待できます。
【2024最新】ウブロの値上がり情報
2024年の3月、ウブロは公式サイトや正規店で販売しているモデルを対象に、平均4%程度の値上げを実施しました。昨今の円安や原材料の高騰などにより、価格を維持することが難しくなった模様です。
他の時計ブランドでもそうですが、ウブロの商品価格は、毎年上昇しています。どのタイミングで実施するかは不明ですが、2025年も値上げを実施する可能性は高いと予想されます。今後の動向に注目しましょう。
ウブロを賢く入手する方法
ウブロの時計をお得に購入したい場合は、以下の方法であれば効率がよいでしょう。少ない予算かつ良い条件での入手が期待できます。
中古品を購入する
当然ではありますが、中古品は新品と比べて安く入手することができます。ビッグ・バンであれば新品価格の60%程度で購入でき、状態のよいものであれば、清掃することで新品と同程度の品質にすることも可能です。
ただし、中古品を購入する際は、信頼できる販売店を選ぶことが重要となります。フリマアプリなどであれば偽物や不具合のある商品を掴まされる恐れがあり、保証が付かないことも多いからです。必ず、実績のある中古時計専門店や大手リユースショップを利用しましょう。
定番モデルを購入する
定番モデルは需要の高さと値崩れしにくいという観点から、数本限定モデルよりも資産価値が安定していると言われています。
ウブロであれば、ビッグ・バンやクラシック・フュージョンがそれに当たり、買取にも期待できるでしょう。ストラップも定番のラバーストラップであれば、モデルの価値はさらに上がるようです。
時代に左右されないモデルだからこその「強み」と言えます。
ウブロを高価買取してもらうコツ
ウブロを買取に出すなら、少しでも高い金額で売却したいのではないでしょうか。高価買取につながる4つのポイントを解説します。
円安の時期に買取に出す
売却を検討している方は、円安である「今」の時期に出しましょう。
ウブロはスイスに拠点を置く海外ブランドです。日本の店舗がウブロの時計を仕入れる場合、スイスの通貨である「スイスフラン」で支払わなくてはなりません。その際、日本国内の為替相場が円安であれば仕入れるために必要な価格が上昇し、結果、日本で売り出されるモデルは、ほかの国よりも価格が高くなります。
正規モデルの値段が上昇すれば、当然、中古市場の需要が高まり、高騰します。それにならって、買取価格も上昇するため、高額買取できる可能性が高まるのです。
オーバーホールする前に買取に出す
売却を考えた際、オーバーホールは実施せずに買取に出したほうがおすすめです。
ウブロのモデルはおよそ3年から5年に一度の修理・点検を推奨としています。しかし、ほとんどの時計が機械式であり、その複雑な機構ゆえにおよそ5万円から15万円程度の費用が必要となります。もし、買取査定での上乗せ金額がオーバーホール代よりも低かった場合を想像してみてください。少し損をしてしまった感覚になってしまいます。
買取前日は、乾いた布で汚れを落とす程度に留めておきましょう。
ウブロの買取に強い専門業者に出す
フリマサイトで簡単に売り出せる時代ですが、一般人同士でその価値に見合った金額で取引することは極めて困難です。そのため、鑑定のプロである買取業者のほうが精度の高い評価を下すため、見た目以上の買取額になる可能性も期待できます。
ただし、中には査定経験の浅い業者も存在し、極端に低い価格を提示する場合があるため、注意が必要です。必ず2社以上の買取業者へ査定を依頼し、見積もり額を比較しましょう。
なお、ウブロの査定経験が多い買取業者は、ホームページに実績を公表しています。それを基準に選ぶのも一つの手です。
付属品を揃えておく
正規店で時計を購入する際、本体とは別に保証書(ギャランティカード)、説明書、外箱、内箱などの付属品が入っています。ウブロのモデルにも例外なくこれらの品が入っており、一緒に出せば「本物」であることの付加価値として、査定額が上昇します。
真贋を見抜く判断基準にもなるため、中古品で購入する際も付属品がきちんとあるか、よく確認しておきましょう。
まとめ
ウブロは革新的なデザインと先進的な技術で知られる高級時計ブランドです。ブームが過ぎ去った影響で「終わった」という声が上がっていますが、ウブロにしかない独自性は今でも多くの時計愛好家や著名人たちを惹きつけ、現在もブランドの価値を堅持しています。購入や売却を検討する際は、自身の予算と長期的な価値の変動などを考慮し、慎重に判断しましょう。
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