150年以上の歴史があるゴヤール

ゴヤール（GOYARD）は1853年に設立されたフランスの有名ブランドメーカーです。ここではゴヤールの成り立ちやブランドの顔ともいえるゴヤールディンについてご紹介していきます。

ゴヤールの発祥は「メゾン・マルタン」

フランスを代表するブランドであるゴヤールは、古くから人々に愛されるブランドのひとつです。そんなゴヤールですが、ピエール・フランソワ・マルタンによって創業された「メゾン・マルタン」が起源であり、その始まりは1792年まで遡ります。

「メゾン・マルタン」はもともと旅行用のトランクや梱包用の箱を作る工房としてフランスで生まれました。トランク製作の老舗というと同じフランスのブランドであるルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）が思い浮かぶ方も多いでしょう。しかし、「メゾン・マルタン」はそれよりも100年近くも前から人々に定着していた歴史あるブランドなのです。

1853年「メゾン・ゴヤール」誕生

「メゾン・マルタン」の創業者マルタンは跡継ぎに恵まれませんでした。そのため、後見として面倒を見ていたポリーヌ・ムタにメゾンを与え、ムタの結婚相手であるルイ・アンリ・モレルという人物を後継者として迎え入れます。

会社を受け継いだモレルはモレル社を急成長させ、パリで最大のトランクブランドとなりました。このモレルに弟子入りしたのがフランソワ・ゴヤールでした。マルタンとモレルから様々なノウハウを受け継いだゴヤールはその後、ブランドを受け継ぐこととなり、1853年に「メゾン・ゴヤール」が誕生しました。

ブランドの象徴である「ゴヤールディン」を開発

ゴヤールの功績として一番に挙げられるのは、100年以上経った今でも使用され、ブランドの顔ともいえる生地である「ゴヤールディン」を生み出したことです。

当時のトランクメーカーはリネンのみをキャンバス素材に用いていました。そんな中リネン、コットン、麻でおられたキャンパス地に塗料を重ねることでレザーのような質感をもち、耐久性と耐水性の優れたゴヤールディンは革新的な素材でした。

この門外不出の技術によって、トランクの品質を大幅に向上させ、ブランドの地位を不動のものとしたのです。

ゴヤールの製品はなぜ高いのか？

ゴヤールのアイテムはどれも高額なことで有名です。定番モデルであっても数十万円するなど、他の有名ブランドに比べて全体的に高いのがわかると思います。ここではゴヤール製品が高額になる理由についてご紹介していきます。

正規実店舗のみの販売戦略で希少性が高いため

ゴヤールは制限ある販売手法を取ることによって「限られた人のみが手にすることができる」ブランドといえます。ルイ・ヴィトンやエルメスをはじめ様々なブランドはインターネットの発展に合わせて、オンライン販売を行っています。しかし、ゴヤールはオンライン販売を一切行っておらず、直営店舗でのみ購入が可能です。

その直営店も日本に6店舗、全世界合わせても30店舗程度しかないため、希少性が高く、たとえ高額であっても手に入れたいと考える人が世界中に数多くいるのです。

細部まで職人の手作業で作られているから

ゴヤールの価格が高い理由には、その随一のクオリティが挙げられます。ゴヤールは数あるハイブランドの中でも特に手作りにこだわりをもつブランドです。

ゴヤールには、ヘリンボーン柄というブランドを代表する柄があります。これはYのイニシャルが連続して形取られており、パッと見て複雑な柄であることがわかります。そして驚くことにこのヘリンボーン柄は熟練の職人達の手による手作業で描かれているのです。

このように機械でのプリントとは比較にならないほど手間暇かけて作られているため、価格がどうしても高額になってしまうのです。

高品質でこだわりの素材を使用しているから

細部にわたり職人の手作りにこだわっているゴヤールは、商品を作るための素材にも並々ならぬこだわりがあります。その最たる例が上述した「ゴヤールディン」であり、その品質の高さはトランク製品を扱っていた時代から現在にいたるまで、変わらず最高の評価を得ています。

このような細部までこだわり抜いた素材と、職人の技術からゴヤールのバッグは、どうしてもコストがかかってしまい、高額なものとなっているのです。

セレブも愛用！ゴヤールが人気の5つの理由

ゴヤール製品は世界中のセレブからも注目を集めており、日本では「明石家さんまさん」や「中居正広さん」、海外ではイングランド代表を務めた元サッカー選手の「デビット・ベッカムさん」など、著名人やスポーツ選手など様々な方から愛されています。そんなゴヤールが人気の理由を5つご紹介します。

職人が1つ1つ手作業で描く高品質な製品

上述したようにゴヤールは、高品質な材料を使用しており、職人が1つ1つ手作業で作っています。そのため、同じモデルであっても完全に同一のものは存在せず、それぞれが世界でひとつのアイテムとなっています。そんな希少性があることも、世界中のセレブに愛されている一因といえます。

豊富なカラーバリエーション

ゴヤールの人気のひとつにカラーバリエーションの豊富さがあります。毎シーズン展開される「ブラック」や「ブラックブラウン」、「ベーシックカラー」の他、「ホワイト」や「ピンク」などの「スペシャルカラー」が展開されており、限定販売のカラーを含めると10種類以上のカラーバリエーションがあります。

スペシャルカラーの商品の中には再入荷してもすぐに売り切れてしまう人気色もあるため、手に入れるにはこまめなチェックが必須となっています。

オリジナルデザインが作れる「マカージュ」

ゴヤールの人気の理由に「マカージュ」と呼ばれるサービスがあります。「マカージュ」とはゴヤールの職人がイニシャルや模様をペインティング加工してくれることを指します。定番はバッグですが、財布やトランクなどにも刻印は可能です。

ひとつひとつ職人が手描きで行う「マカージュ」は、芸術作品とも言え、各界の貴族やセレブと多くの人から愛されています。ゴヤールの定番とも言われるストライプのデザインや色もオリジナルでカスタマイズができ、世界にひとつだけの自分専用のアイテムができるのです。

敢えて有名にならなかった販売戦略

ゴヤールは前身である「メゾン・マルタン」を含めると200年以上の歴史を誇る老舗ブランドです。そんな輝かしい経歴のゴヤールですが、日本での知名度はそこまで高くありません。これはゴヤールが敢えて有名にならない販売戦略をとっているブランドだからです。

ゴヤールは徹底した品質と手作りにこだわっており、高額でも所有したいという富裕層に特化したブランドにしているのです。そのため、ゴヤールのアイテムを所有すること自体が成功の証という図式を富裕層の間で定着させ、敢えて販売間口を限定しブランディングを行っています。

様々なファッションに合う使いやすいデザイン

ゴヤールのデザインは、様々なファッションに合います。ストリートからキレイめまで幅広く対応したデザインで、ラグジュアリーブランドでありながら、現在のトレンドでもあるストリートファッションにも相性抜群です。そのため国内外の様々な芸能人、アーティスト、ファッションアイコンと呼ばれる方が多数愛用しています。

ゴヤールの価格が上がっている要因

近頃、ゴヤール商品の価格が上がっています。これは原材料の高騰や製造コストの上昇も一因ですが、もっとも大きな理由は日本の円安といえます。円安の状態ですと、海外製品の価格は上昇します。

そのため、急激な円安の影響を受け、価格が大きく上がってしまっているのです。一方で、ゴヤールをすでに持っている方からすれば、高く売れるので買取には有利に働きます。

ゴヤールで人気のおすすめアイテム3選

ゴヤールはトランクメーカーから発展したブランドですが、現在ではトランク以外にも様々なアイテムを製造しています。ここではその中でも特に人気の高い「バッグ」「財布」「メンズアイテム」の3種類についてご紹介します。

バッグ

ゴヤールは元々旅行用のトランクを作っていたブランドだった背景があるため、大きめのトートバッグやトランクが支持されています。特に定番とされているモデルは「サンルイ」で、ゴヤールディンを素材として用いたバッグは軽くて丈夫。防水にも優れており使い勝手の良い大きさから、世代や性別を問わず、常に人気のあるアイテムです。

このような定番のモデル以外にも貴重かつ加工が難しいワニ革を用いた高級モデルも存在し、その価格と希少性からゴヤールのワニ革のバッグを持つということ自体がステータスと言えるでしょう。

財布

財布は日常的に使用するため、日に日に色が落ちてきたり、角がボロボロになってきたりと、劣化しやすいアイテムです。上質な革を使っている財布であっても経年劣化によって表面が剥がれたりすることは珍しくありません。

しかし、ゴヤールの財布は革ではなく、ゴヤール独自の素材であるゴヤールディンを加工して作られているため、数年使っても目立つ劣化が少ないと評価されています。財布のデザインも長財布、二つ折り、コインケースなど多様にあるため、バッグ同様根強い人気を誇るアイテムです。

メンズアイテム

ゴヤールは、ユニセックスの仕様で作られているため、バッグや財布はメンズからも人気を集めています。シンプルな配色のサンルイはビジネスバッグとしても利用することができ、ちょっとした旅行にも使用できる大きさがあるため、出張などの簡単な荷物を入れるのにも適しています。

また、ゴヤールディンで作られたブリーフケースやクラッチバッグなども展開されており、その洗練されたフォルムの中にある収納力の高さから、落ち着いた大人の男性に好まれています。

ゴヤールの購入は二次流通ブランド店がおすすめの理由

ゴヤールの新品アイテムを国内で購入しようと思うと、金額的にも高額になるのに加えて、ゴヤールの直営店舗で購入する以外方法はありません。そのため、購入すること自体が困難な人も多いと思います。そんな方は中古ブランド店での購入をオススメします。

コストパフォーマンスが良い

高級ブランドであるゴヤールは品質やデザイン性が優れている分、高額となります。定番モデルのバッグを新品で購入しようと思えば、数十万円は簡単にかかってしまいます。しかし2次流通では、そんな高額な定価から比べ圧倒的に買いやすい金額で販売されているアイテムが数多くあります。

状態もゴヤール製品自体の耐久性が優れていることもあり、程度の良い物や新品同様の物も多く、コストパフォーマンスに優れているといえます。

専門のバイヤー査定により偽物を買わずに済む

ゴヤールの商品は職人の手作業にこだわっている関係上、どうしても製造数が少なくなってしまいます。しかし、需要が高いためなかなか手に入れられない方も多いのが現状です。

ゴヤールはその人気の高さ、高額な商品の価格により定番モデルのサンルイを初め、様々なモデルで偽物、コピー品が大量に流通してしまっています。それらのコピー品を一般の人が見極めるというのはかなり難しいため、専門のバイヤーが審査した本物の中古品を買う方が安心だといえます。

限定・レアアイテムも揃う豊富な品揃え

ゴヤールは限定色をはじめとした限定物やレアなアイテムを多数販売していますが、それらの人気は凄まじく、直営店では瞬く間に完売してしまい、滅多に見つけることができません。

しかし2次流通のブランド専門店の場合、タイミング次第で過去に発売され、即完売してしまったレアなアイテムや最新のアイテムまで数多くの商品を見つけることができ、直営店を越えるラインナップがあるともいえ、それらを入手したい場合も2次流通がオススメといえます。

ゴヤールの買取相場はどのくらい？

ブランド品の売却を考える際に気になるのはいくらになるのかですよね。ブランド品の査定額は状態や需要によって大きく変わってしまうため、絶対の数値とはなりませんが、ここではゴヤールの定番商品2種類について参考価格としてご紹介します。

サンルイの買取相場は「5～15万円」

ゴヤールのアイテムの中で定番ともいえるサンルイはアイコンであるヘリンボーン柄、耐久・耐水、間口が広くシンプルな形と、日常使いに向いたベーシックなトートバッグです。このモデルは買取でも最も多く扱われているモデルです。

「ブラック」、「ブラックブラウン」のベーシックカラー、それ以外の「スペシャルカラー」で定価が異なるため、買取価格も変わります。特にピンク色などの希少性の高いスペシャルカラーは買取価格が高くなる傾向にあります。

アンジュの買取相場は「10～20万円」

2016年発売のアンジュは、サンルイとよく似たデザインで新しいながらもすでに人気を博している人気モデルです。デザイン自体が新しいため中古市場での流通数が少なく、ゴヤールのアイテムの中でも特に買取需要が高い商品です。

アンジュはリバーシブル仕様となっているなど、サンルイの進化版ともいわれており、サンルイより高い価格設定となっています。サンルイと同じくベーシックカラーとスペシャルカラーで買取価格が変わり、絶対数が少ないこともあり人気色での価格上昇が顕著に出る傾向にあります。

ゴヤールを高価買取してもらうポイント

ゴヤールの商品を高価買取してもらうためにはいくつかポイントがあります。ここでは査定の際に重要な3つのポイントについてご紹介していきます。

マカージュの有無やデザイン

マカージュは、イニシャルはもちろん、人気があるストライプペイントなどを職人の手で施し、自分専用のアイテムをつくれるため人気のあるサービスです。しかし、売却をする際、残念ながらマイナス査定となる要素ですので注意してください。

マカージュにはイニシャルやラインの施し方など、様々な種類があるため、どのようなマカージュが施されているかによって査定金額も大きく変わります。

付属品が揃っているか

ブランド品を再販するには「できる限り新品に近い状態」の方が需要が高いです。そのため、ゴヤールを買った時の箱や保存袋、付属品などがあれば忘れずに査定に出しましょう。特にゴヤールのバッグに付いているポーチの有無は買取価格に大きな影響を与えるため、紛失などに十分注意しましょう。

実績豊富で正しく査定している買取業者へ依頼

資産価値の高いゴヤールは、ブランド品の買取実績が豊富な買取店で売ることが重要です。ゴヤールは上述したように世界中に熱狂的ファンがいるラグジュアリーブランドであるものの、日本国内の買取市場ではメジャーなブランドではありません。

買取店からするとルイ・ヴィトンやシャネルといった有名どころは商品情報や買取相場がキャッチしやすいのに対し、それらと比較するとゴヤールの商品は圧倒的に流通数が少なく相場や商品知識も乏しくなりがちです。お店による査定力が問われるブランドであるため、買取価格に差が出やすいブランドといえます。

まとめ

今注目のブランドであるゴヤールについてご紹介しました。200年以上の歴史がある老舗ブランドならではの品質と、そのファッション性の高さから人気の高いブランドですが、その人気ゆえ、入手が難しく、中古市場でも大変人気のあるブランドです。

「買取大吉」ではブランド品に精通している熟練の査定員が査定しているため、査定の難しいゴヤールのアイテムであってもしっかりとお価格をつけることができます。ご査定やご相談は無料で行っておりますので、お気軽に「買取大吉」各店までご来店ください。