「アフリカのナポレオン」と呼ばれる初代総帥

一獲千金を夢見て

セシル・ジョン・ローズは、1853年にイギリスのハートフォードシャーの牧師の子として生まれました。肺の病で病弱だったセシル・ジョン・ローズですが、17歳の時に兄弟たちが一獲千金を夢見てアフリカへ向かったのを見て、自分も一攫千金をと思い立ちアフリカへ出発します。1870年、南アフリカのターバンに上陸しますが、迎えに来ている筈の兄弟の姿はありませんでした。

兄弟たちは、遥かアフリカの内陸でダイヤモンド鉱山を発見するために鉱区内に入っていたのです。イギリス人だったローズは、アフリカの広大な空白地帯を見て大英帝国（イギリス）が当時掲げていた支配地域の拡大を思ったと言われています。自身で採掘する事が、健康上の理由で困難だと判断したローズはダイヤモンドの原鉱石を洗浄する水をくみ上げるポンプの貸し出しビジネスをはじめます。

オックスフォードで大資本企業の運営方法を学ぶ

このビジネスにより一定の収益を上げたものの、地下資源採掘や会社経営ノウハウを学び直す必要性を感じてオックスフォードへ戻り大学へ進学します。ポンプの貸し出しビジネスは、南アフリカで知り合ったビジネスパートナーのチャールズ・ラットという人物に任せて収益を上げ続けていました。

オックスフォードで大資本企業の運営方法を本格的に学んでいたローズは、南アフリカで添いの手腕を発揮し始めます。当時、南アフリカにはローズと同じような手腕を発揮する起業家がもう一人いました。金融業者のバーニー・バーナドです。デビアス鉱区を運営するローズに対して、バーナドはキンバリー鉱区を束ねていました。

イギリス南アフリカ会社を設立

ローズは、イギリスのロスチャイルドの支援を得てバーナドからキンバリー鉱区の買収に成功し南アフリカのダイヤモンド生産を１本にまとめる事に成功したのです。経済力を手にいれたローズは、1880年に南アフリカ、ケープ植民地議会の議員となり、1884年にはケープ植民地政府の財務相、90年には遂にケープ植民地政府の首相にまで上り詰めます。

これにより、イギリス南アフリカ会社を設立。警察権、統治権を持ち軍隊迄保有していたのです。ローズにはイギリス統治による南アフリカ連邦設立の野望が有ったと言われています。

19世紀の終わりには実質的にダイヤモンドの鉱脈を独占

こうした買収を皮切りに、ローズは1890年にはウェッセルトン鉱山の支配権を、続けてイエーガスフォンテーン鉱山の株を買収、デュットイッパン、ブルトフォンテーン鉱山の支配権も取得します。さらに、漂砂鉱床専門のクリカランド・ウエストの株を買収し、19世紀の終わりには実質的にダイヤモンドの鉱脈を独占。世界のダイヤモンド生産の90%までを支配する立場に成長させていったのです。

ローズはデビアスによるダイヤモンドの採掘で得た資金力を背景に、ボーア戦争で打ち負かしたトランスバールの金鉱脈もその手中に治めてしまいます。在オランダ人の子孫たちで形成される、トランスバール共和国を事実上支配下に置いたのです。こうしてプレミア鉱山も手中に収め、事実上南アフリカのダイヤモンド鉱山は全て彼の支配下に置かれました。

また、同時に金採掘にも乗り出したローズは、世界最大の産金王にのし上がるとともに、南アフリカの鉄道インフラや・電信・新聞等のメディアインフラも手に入れ支配下に置いていきました。

帝王「アフリカのナポレオン」の誕生

ローズはまさに南アフリカの政治・経済の実権を一手に握り、その威風は人々に帝王を思わせ、”アフリカのナポレオン”と呼ばれるまでになったのです。自身の著書の中で、彼は「神は世界地図が、より多くイギリス領に塗られる事を望んでおられる。できることなら私は、夜空に浮かぶ星さえも併合したい」と語っています。ローズのこの考え方は、アーネスト・オッペンハイマーに受け継がれ、デビアスグループは2022年現在もダイヤモンド業界で大きな力を保ったままなのです。

デビアス社製ダイヤの買取額が高額になりやすい

数ある宝石の中でも、デビアス社製のダイヤは非常に高い評価を受けています。ダイヤモンドの品質が良く、作られてから月日が経過した指輪でも高額査定となりやすいのです。デビアス社にはオリジナルの評価基準があり、他のジュエリーブランドとはその厳しさが違います。ジュエリーのために作られるダイヤモンドは、4Cと呼ばれる評価項目によりその等級が決まります。大きさを示すCarat（カラット）は、もちろんその値が大きなものほど価値が高いものになります。

ダイヤモンドのランク

Clarity（クラリティ）はダイヤの透明度を表し、内包物（インクルージョン）が少なく透き通った石ほど質の高いものとなります。Color（カラー）はその名の通り色を表し、くすみの無い透明に近づくほど等級が高く、イエローカラーが濃くなるほど等級は下がります。Cut（カット）はダイヤの加工形状で、最適な形状への加工が施されていると等級が高くなります。4Cは、ダイヤモンドの等級を決める上で世界基準の指標となっているのです。

デビアス社による鑑定では、ダイヤモンドのガードル部分へ独自のスタンプナンバーを施し、鉱山で採掘された時に割り振られたナンバーが刻印されています。これは鑑定書とダイヤモンドの一致という最低限の保証にとどまらず、該当するダイヤモンドがどのような経緯で現在に至ったのかを追跡する事が出来るオリジナルのナンバーなのです。

デビアス社による鑑定は正確な情報を提供できる

現在GIAやサリーン社などで産地に関するレポートを付ける動きが起こっていますが、一致率は依然100％には程遠い状況です。鑑定鑑別機関とダイヤモンドの原石業者、また鉱山企業など複数の第三者が係わる状況では致し方ない事だと思われます。

しかし、デビアス社による鑑定では、採掘から研磨、鑑定までをデビアス社内で行う為に情報の一元化が可能となり、産地情報についても正確な情報を提供する事が出来るのです。

※デビアス社のテーブルスタンプは、35倍拡大でも確認が困難な非常に小さいサイズのためクラリティグレードに影響を及ぼしません。

ここまで厳しい基準を設け、それらを見事クリアーした石のみが、デビアス社製のダイヤモンドとして市場に出ることを許されます。そのため、他社製のダイヤモンドに比べて品質が良いものが多いので、買取額も高額となりやすいのです。

使用していないダイヤモンドがもしかしたら驚きの査定額になるかもしれません

皆様も、お家にもう身に付けることのなくなってしまったダイヤジュエリーがもしございましたら、「買取大吉」で査定させていただければ正確な現在の価値がわかります。ジュエリーの買い取りも常時行っており、厳しい自社基準をクリアーした鑑定士が常駐しております。デビアス社製のダイヤは4Cの評価項目のみならず、形状の美しさへのチェック基準も設けています。

刻印されたスタンプナンバーが確認できれば、同じダイヤでもその産出にここまでの厳しい等級管理を徹底しているダイヤの方が、他社のダイヤよりも価値が高いことがわかるのです。

まとめ

19世紀イギリスの政治家、南アフリカの鉱山王であるセシル・ジョン・ローズ。1853年に生まれ、70年に南アフリカに渡り、鉱山業で成功。巨大な資金力を背景に、90年にはケープ植民地首相に就任するなど南アフリカの政治・経済の支配者となる。ローデシア征服など植民地拡大政策を取ったが、96年にボーア人国家の併合に失敗し失脚。1902年、死去。その威風は人々に帝王を思わせ、”アフリカのナポレオン”と呼ばれるまでになった。

そんなローズが築き上げたデビアス社製のダイヤは、独自の厳しい基準をクリアーしたものだけが市場に出回るため、買い取りの際も高額査定となりやすく、「買取大吉」では、ご紹介させて頂いた上記の宝石はもちろん、他の様々なジュエリーアイテムも無料で査定させて頂いております。査定だけでも料金はかかりませんし、出張買取時の交通費等含む出張費、キャンセル料なども一切頂いておりません。ですので、お気軽にお近くの店舗やお問い合わせ窓口までご相談いただき、ご自宅に眠っていたジュエリーがいったいどれほどの買い取り額となるのか。ぜひ一度試してみてください。