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買取大吉 絵は色だけじゃない!鮮烈なほどにメッセージ性のある白黒絵画

絵は色だけじゃない!鮮烈なほどにメッセージ性のある白黒絵画

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時として、白黒の世界はカラフルな色彩よりも鮮烈に、人の心に訴えるものです。白と黒は二元論的にこの世界に存在し、陰陽や善悪、純潔と汚れ、天国と地獄などを象徴するものとして用いられてきました。白無垢や白いウェディングドレスは花嫁の象徴である一方、黒い喪服は大切な人をなくした名状しえない悲愴を体現する色として古今東西存在しています(夫の死後、黒い喪服で過ごしつづけたヴィクトリア女王の逸話は有名です)。他方、近現代では黒は特有の美を象徴する色としてもファッションの世界を席巻し、シャネルやコムデギャルソン、ヨウジヤマモトが象徴的に黒を用いたことでも知られます。そんな白と黒によって独自の世界を表現し、人々の心を動かした絵画を紹介します。

ピカソの『ゲルニカ』

パブロ・ピカソが、母国スペインでの大虐殺を描いた大作です。第二次世界大戦の最中、反ファシズムのスペイン人民戦線政府に対し、親ファシズムのフランコがクーデタを起こしスペイン内戦が勃発します。1937年4月 26日、フランコを支援したナチス・ドイツの空軍がスペイン北部の町、ゲルニカを無差別爆撃しました。ピカソはこの祖国での悲劇に触れ、高さ3.45m、幅7.7mにもなる大壁画を1か月半ほどの短期間で仕上げました。戦禍に恐れおののく人々や、斃れていく馬や牛などの動物が白黒で描かれています。ゲルニカ爆撃の後、スペインにはフランコによる独裁政権が樹立しました。ピカソはスペインが再び民主主義に戻るまで『ゲルニカ』をスペインには置かないとし、1981年まではニューヨーク近代美術館(MOMA)に収蔵されていました。現在はスペイン・マドリードにあるソフィア王妃芸術センターに所蔵されています。

バンクシーの壁画

バンクシーは現代を代表するアーティストといっても過言ではありません。イギリスのアーティストですが、素性は謎に包まれています。世界中の街の壁にゲリラ的に作品を残すことで知られるストリートアーティストで、社会的なメッセージを込めて人や動物を描きます。とくに戦争や移民問題、キャピタリズムなどのテーマに関連するものが多いです。例えば、イスラエル・パレスチナ問題にゆれるベツレヘムには、火炎瓶を投げようとしているだろう男性が描かれ、その手には花束が握られています。紛争が終わらないこの地域には、平和の象徴である鳩が防弾チョッキを着た姿で描かれ、銃の照準で狙われるという作品もあります。また、最近ではウクライナの首都キーウにいくつものグラフィティを描きました。一方で、パフォーマンスアートとしても話題をさらった作品があります。それが『Girl with Balloon』という作品で、その名の通り少女とハート型のバルーンが描かれた作品です。これは世界的オークション会社サザビーズのオークションで104万2,000ポンド(日本円にして約1億5,000万円)で落札されました。しかし落札直後、額に隠されたシュレッダーによって半分ほど裁断されてしまいます。これはオークションというものが、芸術品を投資価値でしか扱わないことに対する皮肉をこめたパフォーマンスであるといわれ、このパフォーマンスによって、作品の価値が一層高まったといわれます。

フェリックス・ヴァロットンの版画

フェリックス・ヴァロットンはスイスで生まれ、19世紀末から20世紀の前半のパリで活躍したアーティストです。古典を学び、ルーヴル美術館で先達の名作に親しみ、とくにドミニク・アングルなどの作品はヴァロットンに大きな影響を与えました。ポール・ゴーギャンに触発された大胆な色づかいを象徴的に画面の構成に取り入れていく、「ナビ派」のアーティストと交流する一方で、木版印刷(ザイログラフィ)において独自のスタイルを確立し高い評価を得ます。当時は繊細な表現が可能なリトグラフ(石版印刷)が流行していましたが、ヴァロットンは友人で版画作家でもあったシャルル・モーランの勧めによって木版画を製作します。ヴァロットンの木版画は、当時の流行であった精緻でカラフルなリトグラフの真逆をいく、平面的・単一的な白黒版画で、白と黒のコントラストと太く柔らかいライン、飾らない素朴な画風が特徴的でした。特に名作として名高いのが、『アンティミテ(Intimités=親密さ)』と呼ばれる、男女のなんとも言えない関係を描いた連作です。グラデーションすらない黒と白の2色で描写される世界は、大胆な画面構成が活かされ、少し意味深なタイトル(『5時』、『美しいピン』)とともに鑑賞者の想像をかき立てます。彼の版画には、当時フランスで流行したジャポニスムの影響もうかがえ、実際ヴァロットンは何枚もの浮世絵を収集していたそうです。

ピエール・スーラージュのウートルノワール

ピエール・スラージュはフランス現代アートシーンにおける重要なアーティストです。“黒の画家”とも呼ばれ、黒を基調に抽象的な作品を手掛けました。第二次世界大戦後、「アンフォルメル」など、静的で秩序だった形態を超越した激しく動的な抽象表現を特徴とする芸術的潮流の代表的なアーティストの一人として、国内外で知られます。スーラージュの作品において、黒は光と戯れるものであり、黒が光を吸収したり反射したりすることで、黒が黒を超えた黒の世界をみせるとされました。そうした“黒を超える黒”はウートルノワール(Outrenoir)と呼ばれ、スーラージュが生涯をかけて追い求め続けたものです。フランスでは美術界にとどまらず、広く知られる国民的なアーティストで、フランスの大統領もアトリエを訪れるほどです。2019年にはルーヴル美術館で彼の大回顧展が開かれました。存命中のアーティストの回顧展がルーヴル美術館で開かれることは稀で、スーラージュ以前に開催されたアーティストはマルク・シャガール、パブロ・ピカソのみということからも、スーラージュの存在感がうかがえます。日本においてもその功績は評価されており、日本政府から旭日小綬章を授与されています。偉大なアーティストでしたが、世界に惜しまれつつも2022年10月にこの世を去りました。

まとめ

世界的に有名な白黒絵画について紹介いたしました。白と黒は絵画表現において、もっとも根源的な要素であり、モノクロームの世界は作家のスタイルと相まって、有色の世界よりも表情豊かにメッセージを伝えうるものです。それはピカソがゲルニカに託した戦争と虐殺に対する言葉にできない想いを代弁するものであり、スーラージュのウートルノワールのように、既存の色を超越しうるものとしての画家の絶え間ないインスピレーションの源にもなりうるものなのです。

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