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エルメスとは? どこの国のブランド? 歴史やコンセプトを解説

エルメスとは? どこの国のブランド? 歴史やコンセプトを解説
上田 勝太(うえだ しょうた)
記事の監修者
AACD協会基準判定士(ブランド品、時計の真贋及び輸入検品など)
上田 勝太(うえだ しょうた)

2024年4月にAACD協会基準判定士の資格を取得し、ブランド品や時計の真贋判定、輸入検品に精通。
豊富な経験と確かな鑑定眼で信頼性の高い情報を発信しています。

エルメスは世界を代表するラグジュアリーブランドとして知られていますが、その歩みや理念まで詳しく知る機会は多くありません。フランスで誕生した歴史や受け継がれてきた価値観をたどりながら、多くの人を魅了し続ける理由に迫ります。

エルメスとは

「エルメス(HERMÈS)」は1837年に創業した高級ブランドです。世界的な知名度を誇りますが、その成り立ちや価値観まで知っている人は多くありません。まずはブランドのコンセプトに触れながら、長く愛され続ける理由を見ていきましょう。

創業年 1837年
創業地 フランス・パリ
創業者 ティエリ・エルメス
ブランドのルーツ 馬具工房
主な製品 バッグ・革小物・時計・ジュエリー・アパレルなど

エルメスのブランドコンセプト

エルメスのものづくりを支えているのは、「職人技」と「創造の自由」という考え方です。効率や大量生産を優先するのではなく、熟練した職人の手仕事によって高い品質を追求しながら、新たな発想を取り入れる姿勢を受け継いできました。

また、一時的な流行に左右されず、長く愛される価値を生み出すことも重視しています。こうした哲学はバッグや革小物をはじめとするあらゆる製品に反映されており、エルメスならではの存在感につながっています。

エルメスの歴史

世界的なラグジュアリーブランドとして知られるエルメスですが、創業当初は馬具工房として歩みを始めました。現在の地位に至るまでの歴史を振り返りながら、その発展の軌跡を見ていきましょう。

1837年 ティエリ・エルメスがパリで馬具工房を創業
1867年 パリ万博で銀賞を受賞
1878年 パリ万博で金賞を受賞
1880年 フォーブル・サントノーレ24番地へ移転
1920年代 バッグや革製品の展開を開始
1935年 後のケリーバッグとなる「サック・ア・クロア」誕生
1984年 バーキン誕生
2000年代 海外展開とオンライン販売を拡大
2013年 アクセル・デュマがCEOに就任
現在 世界的ラグジュアリーメゾンとして成長を続ける

馬具工房として創業

エルメスの歴史は、1837年に「ティエリ・エルメス(Thierry Hermès)」がパリで馬具工房を開いたことから始まりました。当時は馬車が主要な移動手段だったため、品質に優れた馬具への関心が高まっていた時代です。

ティエリは耐久性だけでなく、馬への負担にも配慮した製品づくりを追求し、その技術は上流階級から高い評価を集めました。

その後、パリ万博での受賞を機に知名度を高め、エルメスは馬具工房から世界的ブランドへの歩みを進めていきます。

ファッションブランドへ発展

エルメスがファッションブランドへ発展した背景には、時代の変化に柔軟に対応した姿勢があります。自動車の普及によって馬具市場が縮小するなか、培ってきた技術を活かし、1892年にはバッグ「オータクロア」を製作しました。

さらに、3代目のエミール・エルメスはファスナーの可能性に着目し、革製品へ導入します。こうした新たな挑戦が実を結び、バッグや衣料品、シルク製品へと事業領域を広げながら、ファッションブランドとしての基盤を築いていきました。

名作バッグ「ケリー」の誕生

エルメスの名を世界へ広めるきっかけの一つとなったのが、後に「ケリー」と呼ばれるバッグの誕生です。もともとは「サック・ア・クロア」として製作されていましたが、モナコ公妃グレース・ケリーが愛用したことで大きな注目を集めました。

1956年には公妃の名を冠した「ケリー」へと改名され、その気品あふれるデザインが世界中の女性を魅了します。単なる実用品を超え、エルメスを象徴する存在へと成長していきました。

事業拡大と「バーキン」の誕生

5代目のジャン=ルイ・デュマが経営を担うようになると、エルメスは革製品にとどまらず、時計やジュエリー、クリスタル製品などへ展開を広げていきました。

その成長を象徴する出来事が、1984年に誕生した「バーキン」です。きっかけは、女優ジェーン・バーキンとの偶然の出会いだったとされています。

機能性と洗練されたデザインを兼ね備えたバーキンは瞬く間に注目を集め、エルメスを代表するバッグとして世界的な人気を確立しました。

世界へ広がるメゾンエルメス

1980年代以降のエルメスは、世界市場を視野に入れた成長を本格化させます。各国でブティックの展開を進めるとともに、オンライン販売にもいち早く取り組み、ブランドとの接点を広げていきました。

一方で、経営体制にも変化が生まれます。2006年には創業家以外から初めてCEOが選ばれ、次世代への橋渡しとなる体制が整えられました。伝統を守りながら新たな挑戦を重ねたことが、世界的メゾンとしての地位の確立につながっています。

アクセル・デュマ体制で進むブランドの進化

2013年に6代目CEOへ就任したアクセル・デュマは、創業家の一員としてブランドの理念を受け継ぐ経営者です。就任後は伝統を尊重しながらも、新たな価値の創出に取り組んできました。

世界各地で店舗網を拡充する一方、デジタル分野への取り組みも推進しています。さらに、ビューティーラインへの参入や職人育成のための学校設立など、事業領域も広がりました。

創業以来受け継がれてきたクラフツマンシップを軸に、エルメスは現在も進化を続けています。

エルメスが人気の理由

エルメスは時代を超えて愛され続けるブランドとして確固たる地位を築いています。その人気を支えているのは、単なる知名度や希少性だけではありません。多くの人を魅了し続ける理由をひもといていきます。

上質な素材が使われている

エルメスが高い支持を集める背景には、素材選びへのこだわりがあります。製品にはクロコダイルやリザード、山羊革など厳選された素材が用いられ、それぞれの個性を活かしながら仕立てられています。

素材選びの段階から品質を追求しているため、美しい状態を保ちやすく、使い込むほどに風合いが深まる点も魅力です。長く愛用できる品質がブランドへの信頼を育み、中古市場でも高く評価されています。

熟練した職人の手で丁寧に作られている

エルメスの製品が高く評価される背景には、熟練した職人による手仕事があります。一つひとつの工程に細やかな技術が注がれており、機械だけでは表現しにくい美しい仕上がりを実現しています。

また、完成後の保管環境にも配慮されており、温度や湿度を管理することで品質の維持に努めています。こうした丁寧なものづくりの積み重ねがブランドへの信頼を育み、世界中で支持を集める理由につながっています。

確固たるブランドイメージを築いている

エルメスが多くの人を惹きつける背景には、長い歴史の中で培われた確かなブランドイメージがあります。馬具工房として始まった伝統を受け継ぎながら、品質とものづくりへの姿勢は一貫して守られてきました。

その積み重ねが高級ブランドとしての地位を確立し、世界中で広く認知される存在へと成長しています。洗練された世界観そのものが、人々に強い印象を残し続けています。

多くの著名人に支持されている

エルメスは、俳優やアーティスト、スポーツ選手をはじめ、多くの著名人に愛用されているブランドとしても知られています。長年にわたり幅広い分野で支持を集めていることは、品質やブランド価値の高さを示す一つの指標といえるでしょう。

また、メディアやSNSを通じて着用シーンが注目される機会も多く、エルメスへの関心を高めるきっかけにもなっています。こうした存在感が、憧れのブランドとしての地位をより強固なものにしています。

エルメスの人気モデル

エルメスには数多くの名作が存在しますが、それぞれに異なる魅力や個性があります。長年愛され続ける定番モデルを中心に、ブランドを代表するバッグを取り上げています。

バーキン 定番・収納力
ケリー 上品・フォーマル
エブリン 大軽量・カジュアル
ガーデンパーティー 大容量・実用的
ピコタンロック シンプル・日常使い
ボリード 品格・機能性

バーキン

バーキンは、エルメスを象徴するバッグとして世界中で高い人気を集めています。1984年に女優で歌手のジェーン・バーキンとの偶然の出会いをきっかけに誕生し、その名が付けられました。

内部に仕切りを設けない構造のため収納力に優れており、荷物を持ち運びやすい実用性も備えています。洗練されたデザインと実用性を兼ね備えており、ビジネスからプライベートまで幅広い場面で活躍します。

ケリー

ケリーは、エルメスを代表するバッグの一つとして長く愛され続けています。1935年に誕生した「サック・ア・クロア」をルーツとし、後にモナコ公妃グレース・ケリーが愛用したことで世界的な注目を集めました。

台形のフォルムとシングルハンドルが生み出す洗練された佇まいは、現在も変わらぬ人気を誇ります。上品でエレガントな印象があり、フォーマルな装いにも美しく調和するバッグです。

エブリン(エヴリン)

エブリンは、カジュアルな装いにも取り入れやすいエルメスの人気バッグです。1978年に誕生し、前面にあしらわれた「H」のパンチングデザインが印象的なモデルとして知られています。

もともとは馬の手入れ用品を持ち運ぶために作られたことから、使い勝手の良さにも定評があります。ショルダーバッグならではの軽快さに加え、荷物を出し入れしやすい実用性も備えており、カジュアルな装いにも自然になじみます。

ガーデンパーティー

ガーデンパーティーは、実用性と上品さを兼ね備えたトートバッグとして支持を集めています。もともとは園芸用品を持ち運ぶ用途を想定して作られたモデルで、大きめの荷物も収納しやすい設計が魅力です。

シンプルなデザインながらエルメスらしい洗練された雰囲気を備えており、幅広い世代に親しまれています。通勤や買い物など日常のさまざまな場面で使いやすく、長く愛用しやすいモデルとして人気を集めています。

ピコタンロック

ピコタンロックは、エルメスの中でも親しみやすいデザインで人気を集めるバッグです。牛馬の飼い葉袋をモチーフにしており、丸みのあるフォルムがやわらかな印象を与えます。

開口部が広く設計されているため荷物を出し入れしやすく、日常使いに適しています。また、バッグの名称にもなっている南京錠が付属し、デザインのアクセントとして存在感があります。

シンプルでありながら、エルメスらしい品格を感じられるモデルです。

ボリード

ボリードは、機能性と上品さを兼ね備えたエルメスの定番バッグです。1923年に自動車旅行の普及を背景として誕生し、世界で初めてファスナーを採用したバッグとして知られています。

開口部をしっかり閉じられるため荷物を持ち運びやすく、実用面にも優れています。また、取り外し可能なストラップが付属するモデルもあり、用途に応じて持ち方を変えられます。

時代を超えて愛される理由がうかがえるモデルといえるでしょう。

エルメスに関するよくあるQ&A

エルメスは知名度の高いブランドだからこそ、細かな疑問を持つことも少なくありません。最後に、購入やブランドに関して寄せられることの多い質問をまとめました。

エルメスはどこの国のブランド?

エルメスは、1837年にフランス・パリで創業したラグジュアリーブランドです。創業者のティエリ・エルメスが馬具工房を開いたことから歴史が始まりました。

高品質な馬具づくりで評価を高め、その後はバッグやスカーフ、ジュエリーなどへ事業を広げています。現在では世界各国に店舗を展開しており、フランスを代表するブランドの一つとして広く知られています。

エルメスのロゴにはどういう意味がある?

エルメスのロゴには、ブランドが大切にしてきた価値観が込められています。ロゴに描かれているのは馬車と従者ですが、肝心の主人の姿はありません。

これは「最高の品質を備えた商品は用意するが、それをどう使うかは顧客に委ねる」という考え方を表しているとされています。

馬具工房として歩み始めた歴史を象徴するとともに、主役はあくまでも商品を手にする顧客であるという理念を示しているのです。

まとめ

エルメスは馬具工房を起源とし、世界を代表するラグジュアリーブランドへと発展しました。受け継がれてきた職人技や品質へのこだわりは現在も変わりません。その歩みを知ることで、長く愛され続ける理由が見えてくるでしょう。

上田 勝太(うえだ しょうた)
記事の監修者
AACD協会基準判定士(ブランド品、時計の真贋及び輸入検品など)
上田 勝太(うえだ しょうた)

2024年4月にAACD協会基準判定士の資格を取得し、ブランド品や時計の真贋判定、輸入検品に精通。
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