目次
エルメス「ドゥブルセンス」とは?
ドゥブルセンスは2010年に登場した、エルメスの中でも比較的新しいバッグです。その名前が示すように、「ドゥブル(double)」にはダブルの意味があり、一つのバッグで二つのスタイルを楽しめるアイテムです。
別名ドゥブルサンスやダブルセンスとも呼ばれるこのバッグは、リバーシブル仕様で、表裏で異なるカラーリングが施されています。
その日の気分や装いに合わせてバッグの色を変えることができ、一つのバッグで二倍楽しめるバッグとして人気があります。
エルメス「ドゥブルセンス」の特徴や使い勝手
ドゥブルセンスは、エルメスならではの上質なデザインと技術が詰まったバッグです。ここでは、そんなドゥブルセンスの特徴や使い勝手について詳しく説明します。
エルメスでは珍しいリバーシブル仕様
ドゥブルセンスは、その名の通り「ダブルで楽しめる」ことが最大の特徴のバッグです。一見するとシンプルでエレガントなデザインですが、実は裏返すことで全く異なる色合いを楽しめるリバーシブル仕様となっています。
リバーシブルというと、どうしてもチープな印象を抱きがちですが、エルメスのドゥブルセンスは、そのイメージを一新します。見た目からはリバーシブルであることが想像できないほどの完成度を持ち、さらに高品質なレザーがその上品さを引き立てています。
老若男女使えるシンプルなデザイン
ドゥブルセンスのデザインは、とてもシンプルで無駄のない美しいシルエットが特徴です。一般的にトートバッグといえば布素材を思い浮かべますが、ドゥブルセンスは高級感あふれるレザーを使用しています。
カラー展開も落ち着いた色合いのものが多く、大人の女性だけでなく、シックでスタイリッシュなアイテムを好む男性にもぜひお使いいただきたい逸品です。しっかりとした作りで、収納力もあるため、普段使いとしてもおすすめです。
長時間かけて制作されている
ドゥブルセンスは、職人の手作業によって一つ一つ丁寧に作られており、その製作にはなんと約8時間もの時間がかかります。
特に、バッグの開閉部に施される「アスティカージュ(艶出し)」と呼ばれるロウ止め処理には、製作時間の半分以上が費やされています。この細かい作業によって、ドゥブルセンスは見た目の美しさだけでなく、優れた耐久性をも持つバッグに仕上がっています。
エルメス「ドゥブルセンス」の種類やサイズ展開
ドゥブルセンスには、「ドゥブルセンス28」「ドゥブルセンス36」「ドゥブルセンス451」の3種類のサイズ展開があります。それではさっそく、それぞれのサイズについて詳しくご紹介します。
ドゥブルセンス28(廃盤)
〈約 高さ25cm × 幅28cm × 奥行10cm〉
ドゥブルセンス28は、A4サイズの書類やファイルを収納するには少し小さめですが、500mlのペットボトルは立てたままでしっかりと収めることができます。
B5サイズならすっぽりと収まるサイズで、長財布やスマートフォン、ポーチなども収納できます。コンパクトながらも日常的なアイテムを余裕を持って持ち歩くことができます。
ドゥブルセンス36(スモール)
〈約 高さ27cm × 幅36cm × 奥行9.5cm〉
ドゥブルセンス36は、「スモール」とも呼ばれていますが、そのサイズはA4サイズの書類を簡単に収納できるほどの収納力を持っています。
特に女性に人気が高く、通勤や通学などの日常使いに最適なサイズ感です。さらに、ハンドルの長さは約50cmとゆとりがあり、肩にかけて持ち運ぶことができます。スタイリッシュかつ機能的なバッグとして、男女問わず使いやすいバッグです。
ドゥブルセンス45(ラージ)
〈約 高さ34cm × 幅45cm × 奥行13.5cm〉
ドゥブルセンス45は、そのサイズ感から「ラージ」とも呼ばれる大きめのトートバッグです。A4サイズの書類やファイルだけでなくノートパソコンなども楽々収納できるため、荷物が多い方に特におすすめです。
通勤や通学はもちろん、旅行や出張でも大活躍します。さらに、ドゥブルセンス36よりも持ち手が長く設計されており、男性でも肩に掛けやすく、ゆったりと持つことができます。
エルメス「ドゥブルセンス」の定価
ドゥブルセンスは現在廃盤となっているため、販売当時の参考価格をまとめました。また、使用されるレザーの種類によっても価格は異なります。
名前 | 素材 | 参考価格(税込) |
---|---|---|
ドゥブルセンス28 | ヴォーシッキム | 490,000円 |
ドゥブルセンス36 | トリヨン・クレマンス | 414,720円 |
ドゥブルセンス45 | トリヨン・クレマンス | 541,080円 |
エルメス「ドゥブルセンス」の代表的な素材
エルメスといえば、素材の質の高さはもちろんのこと、非常に多くの種類を展開しています。ドゥブルセンスには、主に牛革(カーフレザー)が使用されていますが、一口に牛革といっても牛の年齢や性別、型押しや加工法の違いで全く違う質感が生まれます。
トリヨンクレマンスレザー
トリヨンクレマンスは、かつて「ムー」と呼ばれていた、エルメスを代表する素材の一つです。生後約6ヶ月の仔牛の革(カーフスキン)を用い、エンボス加工による繊細な風合いが特長的です。
この素材は、薄手でありながら非常に柔らかく、しっとりとした手触りと細かな革目が魅力で、ドゥブルセンスをはじめ、ケリーやバーキンといったエルメスの人気バッグに幅広く使用されています。
バッグだけでなく、エルメスの小物類にも使用されており、その美しさと耐久性で、幅広いエルメス製品のクオリティを支えています。
ヴォー・スイフトレザー
エルメスでも定番人気の素材「ヴォー・スイフト」は雄仔牛の革からできています。「スイフト」とも呼ばれ、同じ雄仔牛のレザーである「ヴォー・ガリヴァー」の後継として2006年に誕生しました。
この素材の魅力は、手に吸い付くような滑らかな手触りとマットな質感、そして鮮やかな発色です。使い込むほどに、革が馴染んで風合いが増し、色味や質感がより深みを帯びます。また、しなやかで柔らかい特性もあり、長く愛用するほどにその魅力が増していく素材です。
シッキムカーフ(牛革)
シッキムは、雄仔牛のレザーを使用した素材で、ほんのりとした艶感とふわりとした柔らかさが特徴です。限定されたモデルとカラーで展開されるため、特別感が一層引き立つ素材です。
シッキムの革は、その独特の柔らかさと滑らかな手触りで、手に取る瞬間から優雅で洗練された印象を与えます。使うたびに、その素材は心地よさを感じさせ、日々の使用でさらに深く手に馴染んでいきます。
年月を重ねることで、革は持ち主の手の形や使い方に応じて柔軟に変化し、世界にひとつだけの特別なバッグへと成長する過程を楽しんでいただけるでしょう。
エルメス「ドゥブルセンス」の人気色
ドゥブルセンス最大の特徴であるリバーシブルデザインは、基本的に暗色と明色のコントラストが楽しめるよう工夫されています。ここではそんなドゥブルセンスの人気色についてご紹介します。
赤色系統
ドゥブルセンスのカラーラインナップの中でも、特に人気を誇るのが赤系統のカラーです。深紅とエルメスの定番カラーブラウンのリバーシブルデザインや、ピンクと赤の組み合わせは、世代を問わず女性に人気のカラーとなっています。
これらのカラーは、どちらも女性らしさを引き立てる鮮やかで上品な色合いです。いつの時代も、ファッションにアクセントを加えたい女性にとって、赤系統のカラーはどんなスタイルにも華やかさをプラスします。
黒や青系統
黒や青系統のカラーも非常に人気の高いカラーとなっています。特に男性に好まれるカラーで、黒と青やブラウンと青の組み合わせは、季節を選ばずどんなシーンにも馴染むため、日常使いに最適です。
さらに、これらの色合いは、洗練された印象を与えるため、ビジネスからカジュアルまで幅広く使えます。また、ベージュと青のリバーシブルは、春先から夏にかけて爽やかな印象を与え、季節に合わせたコーディネートを楽しむことができます。
エルメス「ドゥブルセンス」のおすすめコーデ
赤やピンク系は、ワントーンやモノトーンのコーディネートにアクセントとして取り入れるのがおすすめです。シンプルな装いにピンクを加えることで、コーディネート全体に華やかな印象を与えます。
また、ブラックやブルーの組み合わせは、深みのある色合いで落ち着いた大人の雰囲気を演出します。パンツスタイルやフェミニンなコーディネートにも合わせやすく、幅広いシーンで活躍するカラーリングです。
エルメス「ドゥブルセンス」に関するよくある質問
ここではドゥブルセンスに関するよくある質問3つをまとめました。それではさっそく、各項目についてお答えしていきます。
ドゥブルセンスが廃盤になったのはいつ?
現行のエルメス公式サイトには掲載されていないため、廃盤とされているドゥブルセンスですが、いつ廃盤になったのかは不明です。2018年の定価情報は確認していますので、おそらく廃盤になったのはそれ以降になるとは思われます。
とはいえ、エルメスは常に新しいモデルやデザインを発表しており、これまで廃盤となったアイテムも新たなデザインで復刻されることがあります。エルメスの今後の新作に期待を寄せつつ、引き続き注目していきましょう。
ドゥブルセンスの刻印場所は?
エルメスのアイテムには、製造年を示す「製造刻印」があります。この刻印は年ごとに異なるアルファベット1文字で表され、刻印の場所はアイテムによって異なります。
ドゥブルセンスの場合、この刻印は裏面の中央ラインの端に打刻されています。また、刻印は内側に打刻されるためバッグの表裏を識別する際の参考になります。この画像のバッグで言えば、青と緑のツートンカラー側が裏側であることがわかります。
廃盤のドゥブルセンスと似たバッグは?
エルメスのラインナップの中で特にドゥブルセンスに似たバッグが「カバセリエ」になります。ドゥブルセンスはリバーシブル仕様のため2枚の革を使っていることもあり、カバセリエと比較すると似たサイズ感でも重く感じます。使いまわしとしてはリバーシブル仕様のドゥブルセンスが幅広く使えますが、長時間の持ち運びにはカバセリエの方が軽く感じるためおすすめです。
名前 | ドゥブルセンス28 | カバセリエ31 |
---|---|---|
横 | 約28cm | 約31cm |
縦 | 約25cm | 約25cm |
マチ | 約10cm | 約10cm |
ハンドル | 約45cm | 約60cm |
エルメス「ドゥブルセンス」の買取相場価格
ドゥブルセンスの買取相場価格は、約13万~21万ほどとなっています。状態や使用頻度、付属品の有無によって変動しますが、未使用に近い状態の良いものは26万以上での買取実績もあります。
また、ドゥブルセンスはすでに廃盤となっています。入手が難しいため、買取価格も上がっていくことが予想されます。もし使わないドゥブルセンスがご自宅に眠っているようでしたら、まずは無料査定を受けて見ましょう。
エルメス「ドゥブルセンス」を高価買取してもらう4つのコツ
買取価格を少しでもプラス査定してもらうためには、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。ドゥブルセンスを高価買取に導くための4つのポイントについてご説明します。
定期的にメンテナンスを行う
買取価格にはアイテムの状態が大きく影響します。できる限りキズや汚れを防ぎ、保管状態を良く保つことが重要です。そのためには日ごろから定期的にメンテナンスをする必要があります。
汚れがないかチェックし、柔らかい布で表面のホコリや内部のゴミを払い落とすなど、きれいな状態を保つことが大切です。また、保管するときも直射日光の当たらない場所や風通しのよい場所にしましょう。
査定はなるべく早く出す
使用する機会がなければ、早めに査定に出すことをおすすめします。なぜならバッグの価値は、時間とともに変動する可能性があるからです。特に人気モデルや希少価値のあるアイテムは、需要に変動があるといえるでしょう。
そのため、バッグが最も価値があるときに買取してもらうことが重要です。また、早めに査定に出すことで、バッグの状態が良いうちに査定を受けることができ、査定価格が高くなる可能性があります。
付属品と一緒に査定する
ドゥブルセンスに限らず、買取業者は製品の完全性を重視しており、お店から購入した状態がベストな形といえるでしょう。
購入した際に付属していたすべてのアイテム(箱、リボン、ショップ袋、タグ、カード、保存袋)などを、できるだけ揃えていたほうが高価買取につながります。
エルメスの付属品は人気が高く、ショップ袋や箱だけでも取引されることがあります。そのため、買取時に付属品を一緒に揃えておくことで、思いがけない高値で査定されることもあります。
複数の買取業者を比較する
エルメスなどのハイブランド品を売却する際には、ブランド知識の豊富な専門店で査定を受けることをおすすめします。
ブランド知識に乏しい業者では、商品の本来の価値が正確に評価されず、同じ商品でも査定額が低くなることがあります。そのため1店舗だけで査定を受けると、大きな損をすることも考えられます。
複数の買取業者やオークションサイトなどで買取価格を比較し、高値で買い取ってくれる業者を選ぶことが重要です。
まとめ
ドゥブルセンスは、リバーシブルでありながら高品質なレザーを使用した、エルメスの中でも特に珍しいバッグです。現在は廃盤となっているため、エルメスの店舗では出会えません。もし手に入れたいと思う方は中古市場をチェックしてみてください。