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ブシュロンの歴史と人気モデル

306_ブシュロン キャトル 組み合わせ

高級ブランドブシュロンの歴史とその商品について解説していきます。

ブシュロンの誕生から現在まで

ブシュロンは、繊維商の一家に生まれた宝石技師のフレデリック・ブシュロンが1858年にパリにて創業したジュエリーブランドです。中心とする商品はハイジュエリーですが、時計や香水など幅広く商品展開をしています。1858年、パリ。ジュエリーの歴史に数々の足跡を残すことになる「ブシュロン」は、ラグジュアリーの中心地であったパレ ロワイヤルに誕生しました。創業者のフレデリック・ブシュロンは、先進的な視点と感性を持った人物。それは、1893年、ジュエラーとして最初にヴァンドーム広場にブティックを構えたことからも伺えます。

現在も「ブシュロン」の本店がある26番地は、広場の中で最も光の当たる場所。後に“光のジュエラー”と呼ばれるようになる「ブシュロン」の、宝石の輝きを最大限に引き出すマジックは、ブティックの場所選びにも発揮されていたのでした。1893年にブシュロンはパリのヴァンドーム26番地に場所を移し、現在も邸宅の最上階で作品を作り続けています。

広場に面する邸宅の最上階といえば、本来であればオーナーの私室になってもおかしくないような場所ですが、職人達がジュエリーの美しい輝きやバランスを見ながら最高の一品を作り上げるには、自然な太陽光がたっぷりと降り注ぐ最上階は工房としてうってつけなのです。さらに当時はフランスで貴重な宝石が見つかれば、最初にブシュロンへ持っていくと言われるほどブシュロンの職人達は高い技術を持っています。

当時から次々と革新的なジュエリーを生み出し、各国の王侯貴族や作家、アーティストといったお洒落に敏感な人たちを熱狂させました。その独創的なジュエリーは、1867年のパリ万国博覧会で金賞を受賞したのを皮切りに、1878年、1889年のパリ万国博覧会でもグランプリを受賞するなど、ジュエリー界で不動の地位を確立します。そんな時代を先取りするフレデリック・ブシュロンの審美眼は、作品だけでなくブティックの立地にも発揮されています。今でこそ「ジュエラーの聖地」と称されるヴァンドーム広場に最初に出店したのが“ブシュロン”というのも、氏ならではの先見の明といえるのではないでしょうか。

ブシュロンでは、適切な労働条件、人権、環境基準が守られた「フェアマインド」認証を受けた鉱山から採掘されたゴールドを採用しています。大切なジュエリーに使用する素材に適正な方法で採掘、取引された素材のみを採用することで、透明性を似て、倫理、環境、社会的行動模範となるよう努めています。ブシュロンが採用するダイヤモンドは、キンバリー・プロセスを尊守しています。

キンバリー・プロセスでは、厳格な取引規則を設けて、ダイヤモンドの不正取引がゲリラの資金源になっている地域との取引を禁じています。採掘、取引、仕入れのすべての工程において、不正のないダイヤモンドのみを採用しています。

くじゃくの羽と人気のコレクション

先ほど1889年のパリ万国博覧会でグランプリを受賞したと書いてありますが、その受賞作品は“プリュム ドゥ パオン”ネックレスです。

創業者フレデリック・ブシュロンとその当時のアトリエ長ポール・ルグランがクジャクの羽根で遊んでいた時、その繊細な美しさに魅了され、しなやかで自由なフォルムのネックレスを思いつきました。

さらりと首に巻きつけたようなネックレスには留め金がなく、スマートにデコルテを飾ると同時に、身に着ける女性を束縛から解放する。伝統と格式を重んじる宝飾界では、画期的な作品だったと言えるでしょう。その大胆なフォルムから、このデザインのネックレスは“クエスチョンマーク”との愛称で呼ばれるようになりました。

 

■キャトルコレクション

ブシュロンの中でも代表的なのが2004年にデビューしたキャトルコレクションです。ブシュロンというメゾンを象徴する4つのモチーフを組み合わせて生まれたキャトルですが、キャトルのアイテムでは4つの異なるカラーゴールドが組み合わされ、それぞれが個性豊かに輝きを放ちます。

キャトルコレクションの「キャトル」はフランス語で「4」という意味で、4つの異なるカラー・素材が継ぎ目無く組み合わされ1つのフォルムを成すデザインは、分かつことのない永遠の愛という意味が込められています。それぞれのパーツのカラーや素材が異なっているのにも関わらず、ブシュロンの職人の卓越した技術によって絶妙なコンビネーションを生みだしています。

ヴァンドーム広場に降り注ぐ太陽の光にインスピレーションを得たラディアント、コレクションの中でも最もよく知られた美しいグラデーションが魅力のクラシック、女性らしさが際立つホワイト、シックでモードなスタイルが男女に人気のブラックなどキャトルには個性豊かなコレクションが存在します。また、その楽しみ方もバラエティに富んでおり、単体で身につけても十分魅力的ですが、同じシリーズでデザインの違うリングや、異素材のものと重ね付けをすることで、より一層手元に存在感を持たせることができます。

 

■セルパンボエム

シュロンといえばキャトルが有名ですが、ブシュロンには他にもデザイナーの遊び心が詰まったコレクションが存在します。そんなコレクションの1つ、1968に誕生したセルパンボエムはキャトルに次ぐ人気のシリーズです。創業者のフレデリック・ブシュロンが、妻ガブリエルを守り幸せをもたらすようにと贈ったネックレスがセルパンのモチーフをしていたことから、愛と保護を象徴するセルパン。

そんなセルパンをビーズで囲まれたドロップモチーフや繊細なゴールド細工が彩り、その美しさを存分に表現しています。さらに、幅広いジュエリーのラインアップも魅力で、大ぶりなネックレスから小ぶりなブレスレットやピアスなどを種々のアイテムを揃えています。どのジュエリーも大胆で存在感があるので、シンプルに単体での着用がおすすめ。

 

■タンタシオン マカロン

スィートなコレクション、タンタシオン マカロン。タンタシオンはフランス語で誘惑の意。タンタシオン マカロンにはマカロンの誘惑という意味が込められています。誘惑に負けてマカロンを思わずかじってしまったような、遊び心のあるデザインが特徴のシリーズです。スイーツのモチーフだけではなく、思わずかじってしまった歯型まで表現してしまうのは、遊び心のあるブシュロンならではと言えます。

エンゲージリング、マリッジリングとして

ブシュロンにはこんな素敵な逸話が遺されています。1887年、当時「世紀のオークション」と呼ばれた、世界一有名なジュエリーのオークションがルーヴルで開かれました。ブシュロンの創業者であるフレデリック・ブシュロンは、合計34カラットにもなる有名な「マザラン」ダイヤモンドや、ウージェニー皇后の見事なダイヤモンドの1つを落札しました。

フレデリック・ブシュロンのこの落札はパリ中で噂となり、いったい注文主は誰なのかと大きな話題になります。ですが、実はこの類まれなるダイヤモンドは上顧客の注文などではなく、フレデリック・ブシュロンが永遠の愛の証として妻ガブリエルに贈るため、リングに仕立てたのでした。以来ブシュロンは、“愛のジュエラー”として広く知られることとなります。

ブシュロンでは、結婚指輪・婚約指輪に対してサイズ直し・クリーニングのアフターサービスが付いています。リングのサイズ直しは、結婚指輪・婚約指輪の購入から3ヶ月以内であれば無料で対応してくれます。クリーニングは基本無料ですが、結婚指輪・婚約指輪の状態によっては有料になります。やはりキャトルが一番有名かと思いますが、それ以外にも魅力的なデザインの指輪は多くあります。

 

■ファセット

文字通りダイヤモンドのファセットをイメージしたリングです

 

■ゴドロン

2本の紐を重ねたようなデザインで、ふたりの強い結びつきを表現したリング

 

■エピュール

シンプルなコレクションで、変わらぬ誠実な愛を表現したリング

 

■セルパンボエム

愛と保護を象徴するモチーフとして、スネークをイメージしてデザイン

ブシュロンの他の商品

■香水

何種類か香水も販売していますが、キャトルの名を冠した香水も発売されています。確固としたスタイルを持ち、自由でエレガントな女性をイメージした「キャトル オードパルファム フォー ウィメン」、そして繊細で強い個性を持つ男性をイメージした「キャトル オードパルファム フォー メン」の2種類。女性用の香りは、ビターオレンジとレッドカラントの弾けるように軽やかなトップノートに、ローズとジャスミン、ペタリアをブレンドしたミドルノート、そしてソフトなウッドにムスクがアクセントを添えるラストノートで「キャトル」のエスプリを表現。

一方、男性用は、ベルガモットとライム、ヴァイオレットリーフをブレンドしたトップノートに、マスキュリンな力強さを印象付けるグリーンのアルテミシアと、ラヴェンダーやゼラニウムでアクセントを添えたミドルノート、そしてパチュリ、ドリフトウッド、シスタスラブダナをブレンドしたセンシュアルなラストノートで、個性豊かな仕上がりになっています。

 

■時計

色々な素材を見事な技術で一流のジュエリーに変貌させるその卓越したノウハウは、腕時計の世界にも生かされ、時を知る道具と宝石の融合を果たしています。時計師ルソーがパリの子午線にピッタリ合わせた新種の日時計を発明し、それを見たフレデリック・ブシュロンはその日時計に記された「私は喜びの時だけを刻む」というメッセージに感銘を受け、自身の腕時計のモットーとするところになります。それからブシュロンの生み出す腕時計は「喜びの時を刻む」をコンセプトに設計され、現代に受け継がれています。

 

●メンズ リフレ

ブシュロンが生み出した腕時計でも、代名詞ともいえるのがリフレコレクションで、時代を超えた普遍的な魅力に溢れた腕時計です。18Kゴールドをスクエアに加工したケースが優美なシェイプを見せ、レザーベルトは世界初のインターチェンジャブルストラップによって簡単に付け替えができます。

 

●レディース エピュール

ブシュロン永遠のスタンダードモデル・エピュールのレディースモデルで、モダンな大きめのラウンドケースにアクセントのインデックス12時位置のカボションサファイアが、時計の印象を引き締めます。さらにシックなブラックダイヤルにシルバーのインデックスが視認性を高めており、カジュアルでもフォーマルでもシーンを選びません。

まとめ

まだまだ紹介しきれていない人気コレクションはありますが如何だったでしょうか。結婚指輪や婚約指輪、大切な記念日に、大切な人に贈り物として最適なブランドではないかと思っています。少しでもブシュロンについて魅力に感じてくださった方がいらっしゃれば幸いです。

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