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ロゴがアイコニックなブランド財布

ロゴがアイコニックなブランド財布

ブランドを象徴するロゴは、デザイナーやブランドのルーツが密接に関わっており、ロゴについて知ることで、デザインの背景を理解することにつながります。今回はそんなロゴやブランドの歴史に触れつつ、ロゴがアイコニックに使われているお財布を4つ紹介したいと思います!

クチュールのエスプリが詰まった「ディオール オブリーク SADDLE ロータスウォレット」

まずは、クリスチャン・ディオールの三つ折り財布です。クリスチャン・ディオールは第二次世界大戦後、「Aライン」などの革新的な“ニュールック”を生み出し、オートクチュール(高級オーダーメイド服)界の中でも卓越したブランドとしてその名をとどろかせました。また、若きイヴ・サン=ローランが主席デザイナーに抜擢され、その才能を発揮した場でもあります。ディオールのロゴをモチーフにしたトロッターは、1990年代から2000年代にかけて壮大な世界観でセレブリティを魅了したジョン・ガリアーノがクリエイティブディレクターを務めている時代に誕生しました。トロッターは現在のクリエイティブディレクター、マリア・グラツィア・キウリによって再解釈され「ディオール オブリーク」として刷新されました。

この財布はそんな「ディオール オブリーク」調のジャカードをベースに、ディオールのアイコンバッグであるサドルバッグを彷彿させるフラップデザインが特徴的な三つ折り財布です。落ち着いたトーンで上品なジャカード織にアンティーク加工が施されたDのチャームがアクセントとなっています。お札入れと小銭ポケットに加え、カードスロット4つとパッチポケット2つも備えたコンパクトながらも充実の収納力で、機能性・デザイン性を両立しています。¥85,000(参考価格)

サイズ感も価格もコンパクトな、グッチの「ダブルG ウォレット」

2つ目はグッチの三つ折り財布です。グッチはグッチオ・グッチによって1921年にイタリアのフィレンツェで創業した、革製品を製造するブランドです。早くから自社製品にブランド名を刻んでおり、ブランドビジネスの先駆的な販売アプローチをとっていました。もともと馬具なども手掛けており、乗馬は創業当初から大きなインスピレーションとなっており、ローファーやバッグにあしらわれるホースビットも、馬の口にかませる「くつわ」から着想を得たデザインです。GGのロゴは1960年代に登場し、ブランドロゴとして定着していったと言われます。グッチの歴史はお家騒動でも知られ、これは2019年に公開されたレディーガガ主演の映画『ハウス・オブ・グッチ』でも記憶に新しいです。お家騒動後経営が傾いたグッチは、トム・フォードによって復活し、昨今も2022年に退任したアレッサンドロ・ミケーレによるファンタジックなリュクスを体現した世界観で人気がありました。ミケーレ退任後、ヴァレンティノやプラダ、ドルチェ&ガッバーナで経験を積んだ、サバト・デ・サルノがクリエイティブディレクターに就任し、今年9月に発表されるコレクションに期待が集まっています。

この三つ折り財布はコンパクトなサイズ感のお財布です。小銭ポケットとお札入れのミニマルな仕様で、ミニマリストな方やカードケースを別にもつ方におすすめです。大き目の型押しのレザーは耐久性にもすぐれ、表はオフホワイト、内側はピンクベージュで切り替えられており色のコントラストがさり気なく個性を演出します。またオフホワイトな色味はゴールドパーツのGGロゴを際立たせてくれます。革製品の老舗であり、職人の街フィレンツェで育まれたグッチの高いクラフトマンシップをコンパクトに詰め込んだ逸品です。¥ 59,400(参考価格)

カリスマデザイナーによって新たなスタイルを打ち出しているセリーヌの「コイン入れ付きバーティカルウォレット 」

セリーヌは第二次世界大戦後まもなく登場したブランドです。セリーヌ・ヴィピアナが創業し、当初は子供用オーダーメイドシューズの店として始まりましたが、プレタポルテ(高級既製服)がモードの主流となった1960年代に、ファッションの領域にも進出していきます。セリーヌがファッションシーンでとくに注目を浴びるようになったのは、2018年までデザイナーをつとめたフィービー・ファイロ(フィロ)がクリエイティブディレクターを務めた時期でしょう。彼女はミニマルながらも的確なラインを描くデザインの名作を数多く世に送り出し、「ラゲージ」や「クラシックボックス」などはイットバッグとして世界中で人気を博し、現在でも愛用する人も多いです。彼女の退任後、ディオール・オムをメンズモードのトップブランドに仕立て上げ、サンローランを復活させた敏腕、エディ・スリマンがセリーヌのアーティスティックディレクターに就任します。エディ・スリマンはセリーヌの世界観を一新し、もともとマカダムとしてブランドの伝統的なロゴだったものを再解釈し、「トリオンフ」というシリーズとして生まれ変わらせました。トリオンフ(Triomophe)とは戦勝・凱旋などという意味で、これはパリの凱旋門(Arc de Triomphe)のチェーンがトリオンフのインスピレーションソースであることに由来します。

そんなセリーヌの長財布は、このトリオンフ モチーフのコーテッドキャンバスが素材となっています。落ち着きがある暗めのトーンで、デザイン的な要素だけでなく、汚れなどが目立ちにくいというメリットもあります。内側はカーフスキンを使用しており、素材のコントラストも小粋です。小銭ポケットとお札入れはもちろん、カードスロットは16個もあるので充実の収納力です。¥ 70,400(参考価格)

個性派が選ぶ、メゾン マルジェラの「フリップフラップ ウォレット」

メゾン マルジェラは1988年、マルタン・マルジェラによって設立されたファッションブランドです。マルタン・マルジェラは、アントワープ王立学院の卒業生で、同校はアン・ドゥムルメステールやドリス・ヴァン・ノッテンなど、前衛的なクリエーションを発表し、一躍モードシーンの注目を集めた「アントワープシックス」と呼ばれるデザイナー達の存在でも有名です。マルタン・マルジェラのクリエーションは、既存のモードがもつ、華やかさやラグジュアリーといったイメージと真逆をいく、簡素でかつ非装飾的なスタイルを打ち出し、その様は「アンチモード」ど評されました。彼はジャン=ポール・ゴルチエの下で経験を積み、エルメスでもデザインを行ったことでも知られます。そんなマルジェラのブランドを象徴するのが、4本の縫い糸「フォーステッチ」です。これは0から23までの数字(それぞれの数字がブランドのカテゴリを示している)がプリントされたタグを縫い付けるための糸で、このステッチがブランドを象徴するデザインコードとして確立していきます。マルタン・マルジェラ自身は決して表舞台にでてこないことでも知られ、直接のインタビューはできず、インタビューは書面やメールによるものに限られ、ミステリアスな人物としても知られています。2008年ごろに本人は引退し、クリエーションはデザインチームに引き継がれました。現在はクリスチャン・ディオールでの活躍で知られるジョン・ガリアーノがクリエイティブディレクターを務めています。

メゾン マルジェラの「フリップフラップ ウォレット」は折り畳み式の財布です。装飾要素はフォーステッチのみで、山羊革が持つ独特な風合いを生かしたシンプルでマルジェラらしいデザインと言えます。コインケースとお札入れに加え、8つのカードスロットがあるので、コンパクトなのに収納力もしっかりあります。¥ 80,300(参考価格)

まとめ

ロゴが特徴的なおすすめのお財布を紹介させていただきました。ブランドのロゴはそれぞれに物語があり、そういったヒストリーを知ることはブランドの歴史やデザイナーのスタイルを知ることにつながります。せっかくの大切なお財布なのでじっくり選ぶことを楽しみたいですね。

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