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ルビーは水に弱い? 適切なお手入れ方法や保管方法・注意点を解説

ルビーは水に弱い? 適切なお手入れ方法や保管方法・注意点を解説
上田 勝太(うえだ しょうた)
記事の監修者
AACD協会基準判定士(ブランド品、時計の真贋及び輸入検品など)
上田 勝太(うえだ しょうた)

2024年4月にAACD協会基準判定士の資格を取得し、ブランド品や時計の真贋判定、輸入検品に精通。
豊富な経験と確かな鑑定眼で信頼性の高い情報を発信しています。

ルビーのお手入れについて、「水に弱いのでは?」と気になる人もいるかもしれません。ルビーは比較的耐久性に優れた宝石で、水や日常生活で触れる程度の化学物質によって影響を受けにくい特徴があります。

ルビーとは

ルビーは、7月の誕生石として知られる、情熱的な赤色が印象的な宝石です。「コランダム」という鉱物の一種であり、酸化アルミニウムの結晶からできています。

コランダムのうち、赤色のものだけをルビーと呼び、ほかの色はサファイアに分類されます。古くから「情熱」や「愛」の象徴として、多くの人々に愛されてきました。

美しさと希少性から、ダイヤモンドと並び称される貴重な宝石です。

ルビーの硬度

ルビーはモース硬度で9を誇ります。これは、最も硬い宝石であるダイヤモンドの硬度10に次ぐ数値です。

モース硬度とは、鉱物同士をこすり合わせた際の傷つきにくさを示す尺度です。硬度9のルビーは、多くの物質よりも硬いため、傷に強い宝石といえます。

ただし、特定の角度から強い力が加わると、欠けたり割れたりするおそれがあります。硬度が高いからといって、あらゆる衝撃に強いわけではない点に注意しましょう。

ルビーのお手入れ方法

ルビーの美しい輝きを長く保つには、定期的なお手入れが重要です。ルビーは丈夫な宝石であり、家庭でもお手入れが可能です。

ここでは、汚れの度合いに応じたお手入れ方法を段階的に解説します。

日常的なお手入れ方法

日常的なお手入れは、使用後に柔らかい布で優しく拭くのが基本です。ジュエリークロスやセーム革といった宝石専用の布で、ルビーの表面についた指紋や皮脂、ほこりなどを拭き取りましょう。

繊維の硬い布で拭くと、ルビー自体は傷つきませんが、リングやネックレスの地金部分に細かい傷がつくおそれがあります。

とくに肌に直接触れるジュエリーの裏側は、汗や皮脂が付着しやすい部分です。汚れが蓄積すると輝きが鈍る原因となるため、裏側も忘れずに拭いてください。

日常的なお手入れ方法で落ちない場合

乾拭きだけでは落ちない皮脂汚れやくすみが気になる場合は、中性洗剤を使って洗浄すると、細かな隙間に入り込んだ汚れも落とせて効果的です。

まず、30℃前後のぬるま湯を洗面器に用意し、食器用の中性洗剤を数滴溶かします。そのなかにルビーのジュエリーを浸し、柔らかいブラシで優しくこすり洗いしてください。

汚れが落ちたら、きれいな水かぬるま湯で洗剤をよくすすぎます。最後に、柔らかく乾いた布で水分を完全に拭き取れば完了です。

汚れがひどい場合

家庭で汚れが落ちない場合や輝きが戻らない際は、購入店やクリーニングサービスのある専門店に依頼しましょう。超音波洗浄機のような専用機器を使い、宝石の状態を判断しながら安全に洗浄してくれます。

とくにひび割れ(フラクチャー)やインクルージョン(内包物)が多いルビーの場合、超音波洗浄機の使用には専門的な判断が必要です。半年~1年ごとにプロによるメンテナンスを受けると、ルビーの美しさを長く保ちやすくなります。

ルビーを扱う際の注意点

ルビーの特性を正しく理解し、いくつかの点に注意を払うと、輝きを損なわずに長く愛用できます。ここでは、ルビーを扱う上で知っておきたい5つの注意点を解説します。

硬度は高いが乱暴に扱うのは避ける

ルビーのモース硬度は9でダイヤモンドに次ぐ硬さのため、日常生活で傷がつく可能性は極めて低いといえます。しかし、硬度と衝撃に対する強さを示す「靭性(じんせい)」は別の指標です。

ルビーは優れた靭性をもち割れにくい性質ですが、特定の角度から強い力が加わると欠けたり割れたりするおそれがあります。そのため、スポーツをする際や、硬いものにぶつける可能性がある作業の際には外すようにしましょう。

グレードが低いと衝撃に弱い

グレードの低いルビーは、高品質な天然ルビーと比較して衝撃に弱い傾向があります。見た目の美しさを向上させるため、人工的な処理がおこなわれることが多いのが要因です。

市場に流通しているルビーのなかには、ひび割れやインクルージョンを隠す目的で、ガラス含浸処理が施されたものが存在します。充填されたガラスは、ルビー本来の結晶とは異なる物質のため、熱や衝撃への耐久性が劣ります。

含浸処理が施されたグレードの低いルビーは、衝撃によって充填材が損傷する可能性があるため、慎重な取り扱いが必要です。

直射日光に長時間当てると変色する可能性がある

ルビーは耐久性に優れ、熱や光による影響を受けにくい宝石です。通常の使用環境であれば、変色を過度に心配する必要はありません。

一方で、染色などの処理が施されたルビーのなかには、長期間にわたって強い紫外線を受けることで色調が変化するケースもあります。そのため、保管時は直射日光が当たり続ける場所を避け、光の影響を受けにくい環境を選ぶとよいでしょう。

定期的に裏側をお手入れする

ルビーの輝きを最大限に引き出すためには、ジュエリーの裏側も定期的にお手入れしましょう。肌に直接触れるリングやペンダントトップの裏側は、汗や皮脂、化粧品などが付着しやすく、汚れが溜まりやすいためです。

裏側に汚れが付着したままだと、光が入りにくくなり、ルビー本来の輝きを損なう原因となります。日常的なお手入れでは、柔らかい布で裏側も丁寧に拭き上げましょう。

裏側までこまめにお手入れすると、長くルビーの輝きを楽しめます。

超音波洗浄をしても問題ない

未処理で高品質なルビーであれば、専門店で使われる超音波洗浄機でクリーニングをしても問題ありません。ルビーは熱や薬品に強く、超音波の振動にも耐えられる丈夫な宝石です。

超音波洗浄は、手作業では届かない石座の裏側や細かな装飾の隙間に入り込んだ汚れを除去できます。

ただし、ひび割れが多いルビーや、ガラス含浸処理が施されているルビーには使用を避けましょう。超音波の振動によって、内部のひび割れが広がったり、充填材が剥がれたりするおそれがあります。

ルビーの保管方法

ルビーの美しさを保つためには、お手入れだけでなく保管方法にも注意が必要です。ルビーはダイヤモンドに次ぐ硬度をもつため、ほかの宝石と一緒に保管すると、接触した際に傷つけてしまうおそれがあります。

たとえば、真珠やエメラルドといった、ルビーよりも柔らかい宝石を一緒にケースへ入れるのは避けてください。

ジュエリー同士が傷つけ合うのを防ぐため、仕切りのあるジュエリーボックスを使用するか、個別に柔らかい布の袋に入れて保管しましょう。

ルビーのお手入れに関するよくあるQ&A

ルビーのお手入れに関して、多くの人が抱く疑問について回答します。正しい知識をもつと、ルビーに関する不安が解消され、安心して美しさを楽しめます。

ルビーは水に弱い?

ルビーはモース硬度9と硬く化学的にも安定しているため、水による変質や劣化の心配はほとんどありません。日常生活で食器を洗ったり、手洗いをしたりする際に身に着けていても大丈夫です。

皮脂汚れやくすみなどが気になるときは、ぬるま湯と中性洗剤を使った洗浄もできます。

ただし、ひび割れが多いものや、ガラス含浸・染色処理が施されたルビーの場合、洗剤が内部の処理に影響を与えるおそれがあります。

そのため、洗剤や超音波洗浄を避け、湿らせた柔らかい布での手入れにとどめましょう。

グレードの低いルビーは見抜ける?

一般の人が、見た目だけでルビーのグレードや人工的な処理の有無を正確に見抜くのは困難です。専門家であっても、ルーペや顕微鏡を使い、インクルージョンの状態や気泡の有無などからグレードを判断しています。

たとえば、透明度を向上させるためのガラス含浸処理が施されたルビーは、高品質なものと見分けがつきにくい場合があります。

最も確実な方法は、信頼できる宝石店で購入し、鑑別書を確認することです。鑑別書には処理の有無が明記されている場合があり、ルビーの素性を判断できる可能性があります。

まとめ

ルビーが水に弱いというのは誤解であり、実際には耐久性が高くお手入れのしやすい宝石です。水や中性洗剤にも強いため、家庭で洗浄可能です。

ただし、強い衝撃を受けると、欠けたり割れたりするおそれがあるため、取り扱いには注意が必要です。

上田 勝太(うえだ しょうた)
記事の監修者
AACD協会基準判定士(ブランド品、時計の真贋及び輸入検品など)
上田 勝太(うえだ しょうた)

2024年4月にAACD協会基準判定士の資格を取得し、ブランド品や時計の真贋判定、輸入検品に精通。
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