アンドラダイトの歴史と基礎知識
こちらのアンドラダイトの鉱物名の名前の由来は、ブラジルの鉱物学者「アンドラダ」に19世紀に命名されたことが由来とされているガーネットになります。ポルトガルの歴史上重要な人物ですが、学者としても4種類の新鉱物と8種類の未知の鉱物を発見した功績が残っています。世界中で産出が見られますが、特に質が高いものはロシアのウラル地方やイタリアのバルマレンコといったガーネットの有名産地のものになります。そもそもアンドラダイトは何なのかというと、アンドラダイトはケイ酸塩鉱物に属する柘榴石の一種で、柘榴石グループの中では特に希少性の高い鉱物になります。
この鉱物はクロムなどを含有する蛇紋岩か、石灰岩のようなアルカリ性の炭酸塩岩(スカルン)の中に発生する鉱物で、スカルンに産する柘榴石にはこのアンドラダイトの他にグロッシュラーがあります。ガーネットの中でも鉄とカルシウム成分のものをアンドラダイトと呼びますが、さらにチタンが混じると真黒く透明感がないものが出来上がります。アンドラダイトは光の分散度がダイアモンドより強いため、宝石としてカットすると強い輝きを放ちます。黄色のものはトパゾライト、黒いものはメラナイトと呼ばれて取引されますが、中でも緑色をした「デマントイド」は宝石の中でも高額で取引されるほどです。
鉱物の効果
アンドラダイトは特にパワーストーンとしても扱えることが有名で効果をまとめると以下のようになります。
1 生命力強化、愛情と情熱、勇気と希望
2 願いを叶え、世間の尊敬を得る
3 憂鬱を払拭し、情熱をよびさます
4 生命力、貞節、友愛、真実
5 困難や障害に立ち向かう力を与える
6 未来の予見する能力を高める
7 リウマチ、貧血に効果がある
8 精神の安定、ストレスの解消と軽減
9 出産の守り
10 勝利を招く
11 タフな精神力、忍耐力を与える
12 恋愛成就、一途な不変の愛
13 兵士たちは負傷から身を守る力を信じてこれを所持した
とこのように、身を守ってくれたり、生命力をあげるといった効果などがあることも魅力の一つになっております。
アンドラダイトのお手入れ方法
アンドラダイトガーネットはモース硬度が6.5~7ですので、特別低い方ではありませんが、それよりも硬度が高い宝石は多くありますので、仕切りのある箱や小袋などに入れて保管することをオススメします。モース硬度とは鉱物に対する硬度の尺度としてよく使われており、1~10まであります。こちらは強い衝撃に耐えれるといった硬さの値ではなく「あるものでひっかいたときの傷のつきにくさ」であるため、落としてしまったり、強い衝撃などを与えると壊れてしまう恐れがあるので気を付けるべきです。
ひっかきによる硬度ということがわかったかと思いますが、どれぐらいの数字かわからないかと思いますので比較して説明します。人間の爪や、琥珀、象牙などは2.5という数値になります。ナイフの刃などは5.5ですので、アンドラダイトの最高7という数字は高いとも言えます。ですが鉱物においては上の鉱物の方が多く、一番有名であろうダイヤモンドのモース硬度は最高値の10、コランダムは9、トパーズは8と鉱物の中では、特別低くはないけど高くもないという位置になります。
なのでお手入れの際は特に気をつけましょう。普段のお手入れは、身につけた後柔らかい布などで拭く程度で良いと思いますが、時々ぬるめの石鹸水などで洗ってあげると美しさを保ちやすいと思います。
デマントイドとは
鮮やかなグリーンが美しいデマントイドガーネット。ガーネットグループの中で最も価値高く扱われる宝石です。ロシアのウラル山脈で発見されて以来ロシア皇帝に愛され、王族らがまとう宮廷ジュエリーにも多く用いられてきました。その後、ヨーロッパへ渡り、19世紀末のベル・エポック時代にアール・ヌーヴォー様式のジュエリーに多く使用されたことでも知られています。硬度はアマンドダイトと変わらず、6.5~7です。似た化学組成をもつ等軸晶系の鉱物のグループ名であるガーネット。ガーネットグループは、大きく分けるとアルミニウム系ガーネットとカルシウム系ガーネットの二つに分けられます。
デマントイドガーネットは、カルシウム系ガーネットの一つであるアンドラダイトガーネットの中で、鮮やかなグリーンを呈するものに付けられた名前です。アンドラダイトガーネットは、色などによって異なる名前で呼ばれ、他にトパゾライト(イエロー)、メラナイト(ブラック)、レインボーガーネット(イリデッセンス効果を見せるもの)などがあります。デマントイドガーネットは、高い屈折率と分散率をもち、強い輝きを放つことも特徴です。また、結晶内部にホーステール(馬の尻尾)と呼ばれる、特徴的なインクルージョンを含んでいることがあり、これらには大変高い価値が付けられています。
ホーステールは古来から幸福の象徴といわれていたこともあり、ロシアやヨーロッパの王侯貴族たちに大変好まれました。デマントイドガーネットという名前は、1878年にフィンランドの鉱物学者の提案によって名付けられたといわれています。オランダ語でダイヤモンドを意味する「Demant(デマント)」という言葉を由来とします。原石が発見された当初、鮮やかなグリーンと強い輝きがグリーンダイヤモンドのようだと思われたことから、このように名付けられたと伝わります。和名では「翠柘榴石(すいざくろいし)」と呼ばれています。同じくグリーンの宝石「翡翠」の翠(グリーンを意味する)から用いられたという説などがあるようです。柘榴石とは、ガーネットの和名ですね。
ちなみに、欧米ではデマントイドの流通名として「シベリアン・エメラルド」「シベリアン・クリソライト」「ウラル・クリソライト」といった呼び方をする場合があるそうです。これらは、古来からペリドットやクリソベリルを含むイエローグリーン系の石を「クリソライト」と呼んでいたことが由来のようです。
デマントイドガーネットの原石は蛇紋岩(サーペンティン)中やスカルン地帯に生成しますが、それぞれの起源によって原石の特徴が異なるといわれています。まず、蛇紋岩起源によるものは特徴的なホーステールインクルージョンを含み、濃くて深いグリーンを呈する傾向があります。最初に発見されたロシアのウラル山脈のBobrovka河の支流では、周辺にある蛇紋岩中の第一鉱床から見つかったといわれています。その後の採掘により、蛇紋岩化したクリソタイルの中からも良質な原石が発見されました。
熱水鉱床の一種であるスカルン鉱床を起源とするものはクロムよりも鉄を多く含んでおり、ファイアが強く薄くて明るいグリーンを呈する傾向があるとされます。カルサイト結晶を内包し、ホーステールインクルージョンは一般的に含まないそうです。ナミビアでは、石灰岩が高温高圧の影響で変成作用を受けた大理石とドロマイトの中からも見つかっています。デマントトイドガーネットは特に希少性が高いため買取市場でも高価買取をすることができます。クオリティにももちろん寄りますが、とても高いランクの物の1ctで102000円~の買取価格になります。3ct以上になると、60万を超えるものもなかにはあります。
ガーネットとは
ガーネットの歴史は5千年以上におよびます。ザクロの種にその色が似ていることから、ラテン語で「種」を意味する「グラナタス」にちなんでガーネットと名づけられました。アビシニアの王女のほっそりとした首筋から、マリー・アントワネットのおしろいのついた胸元まで、ガーネットの魅惑的な雰囲気は、女性の美しさの永遠のシンボルとなってきました。
この「宝石の女王」の想像力を刺激する魅力は、心を惑わします。ガーネット・グループは鉱物の一種で、結晶の構造は同じながら、化学成分や物性、色が多様です。他の多くの宝石と異なり、ガーネットの色は化学的な不純物によるものではありません。純粋なガーネットでも、色があります。ガーネットが自然界で発生するのは非常にまれで、その組成が「理想的な純粋さ」に正確に適合して初めて実現します。
ガーネットには多くの種類があり(商品名や歴史上の名前も含めると、現在知られているだけで38のガーネットの名前があります)、色も豊富ですが、「ガーネット」と言うとほとんどの人が小さな濃紅のジェムストーンを思い浮かべるでしょう。実際にはガーネットはバラエティ豊かで、どんな趣味の人にも必ずぴったりのものが見つかり、流行の移り変わりにも十分対応できます。
まとめ
いかがだったでしょうか。アンドラダイトを知っていた方もそうでないかたもいるかと思いますが、少しでも、ガーネットという宝石に興味を持つ方が増えていただけたら幸いです。只今ジュエリーの買取価格が高騰しております。「買取大吉」にはプロの査定員が多数在籍しており、ガーネットに関しても高価買取中です。気になる方は是非お近くの「買取大吉」に足を運んでみてください。