ジェットの基礎知識
ジェットの有名な話では、19世紀、ビクトリア女王が、夫のアルバート公の喪に服したときに、喪服用のジュエリーとして用いていたことが伝えられています。そこから20年以上にわたってジェットを身につけていたと言われており、さらには、女王が自身に謁見する女性に対して、ジェットを身につけるように奨励したことで、イギリスの貴族間で大流行したと言われています。
ローマ時代には、邪視(=悪意を持って相手を睨みつける事により、対象者に呪いを掛ける魔力・イービルアイ)から身を守るためのお守りとして、ペンダントやブレスレットが使われていました。ビクトリア女王にも愛されていた宝石ということですね。ジェットのヒーリング効果は、魔除け・厄除け、心の闇を浄化する、争いを収める・怒りを鎮める、恐怖心、不安感からの解放などなどの、効果があるとされていて、石言葉は、魔除け、闇の浄化です。まさに言葉通りのヒーリング効果がある宝石なのです。
素材は何かといいますと、木でできている天然石で、ジェットブラックとも言われているので文字通り色は黒です。とても軽く比較的扱いやすい石です。希少性という面では、世界中で発見されている為、少し少ないですが、商業用で使用してるのは、世界でもイギリスと、スペインの鉱床のみとなっております。前述で上げている通り、木の天然石かつ軽いため、硬度は弱く衝撃を与えたり、こすったりするのは良くないです。
また、水分や汗にも弱いので、着用後はしっかりと拭くことが大切です。アンバー(琥珀)をこすると静電気が発生しますが、ジェットをこすっても同様の現象が起こるため、時にブラックアンバーと呼ばれることもあります。アンスラサイト(anthracite)やバルカナイト(vulcanite)と呼ばれる鉱物は、外見上ジェットに酷似しているため、しばしばイミテーションとして利用されます。
なお、本物と模造品を区別する際は、素焼きの(上薬を塗っていない)陶磁器にこすり付けます。チョコレート色の筋が残った方が本物です。硬い「ハードジェット」と柔らかい「ソフトジェット」があり、ハードジェットは塩水と炭素の圧縮によって、ソフトジェットは淡水と炭素の圧縮によって形成されると考えられています。
最古の宝石とも言われるジェットの歴史
最古の宝石とも言われるジェット。イギリスのウィットバイ(Whitby)という地で発見されたジェットは、およそ182万年前・ジュラ紀頃のものと推察されています。ジェット(黒玉)は容易に研磨できるため、非常に古くから宝飾品に応用されており、最も古いものでは、およそ紀元前17,000年頃の装身具が、スペインのアスチュリアス地方で発見されています。
イギリスではビクトリア女王時代においてジェットがファッションに取り入れられ、特にモーニングジュエリー(死者を弔う際のジュエリー)としての地位を確立します。アメリカでは主として1920年代に流行し、女性や若者たちが、何本もの長いジェットビーズ・ネックレスを首から下げて歩いていたということです。では日本だとどうなのでしょうか?実は1990年頃までまったくと言っていいほどにジェットの存在は知られていなかったなのです。
今では喪に服すための宝石としてのモーニングジュエリーとしてだけではなく、普段使いのアクセサリーとしても使われるようになってきました。
ジェットの魅力
現在、日本の皇室においてもジェットは、正式なモーニング・ジュエリーのひとつとして用いられています。喪服の胸元に真珠の一連ネックレスに添えてつけるジェットのブローチは、女性に一層印象深さを与えます。ジェットは、ビクトリア時代を背景にモーニング・ジュエリーとして歴史的に価値ある有意義な宝石です。黒いジュエリーややは、もすると冷たい印象になりがちですが、ジェットはその素材がもつ独特の柔らかみのある艶・てりが反対に暖か味を感じさせます。
最近、英国のウイットビーで研磨加工された、ビクトリア時代に流行した当時と全く同質のビクトリアン・ジェットが日本へも本格輸入されるようになりました。デザインにおいても貴重なアンテイ―ク感覚に再現され、人気を博し話題になっています。ジェットは、葬儀の席に正式なモーニング・ジュエリーとして身につけることが許される数少ない宝石のひとつとなっています。
古来日本では故人を偲ぶ習慣があり、そのような法事の席や弔問などの場合に、英国のビクトリアン・ジェットのネックレスやブローチを胸元につけるのも、十分故人を偲ぶモーニングを表現できます。真珠とジェットを併用するのもよいでしょう。近年、パリ・コレクションを中心にアンテイ―クとしてジェト・ジュエリーがファッション・ジュエリーとして注目され、この美しい艶・てりをもつ黒いジュエリーが、流行の最先端のファッションを引き立て話題になりました。
その後、幾度となく、ジェットはコレクションやファッション誌に話題の宝石として登場しています。ジェットは、これからもモーニング・ジュエリーの枠を越えて、個性的なファッション・ジュエリーとして幅広く愛用される宝石になるでしょう。
ジェットの価格帯
ここまで紹介してきたジェットですが気になる価格帯はどうなのでしょうか?
専門店や、物の純度によっても違ってくるのであくまでも相場ですが・・・
イヤリングの場合:5000円から20000円程
ネックレスの場合:8000円から40000円程
リング:6000円~20000円程
でお買い求めることができます。
モーニングジュエリーとしてしか使えないわけではなく、普段使いにも役立つため、他の天然石の宝石に比べても手ごろな価格帯と言えるでしょう。
パワーストーンとしての効力を詳しく説明します
ジェットの注目されている理由は、その色以外にもパワーストーンとしての価値もあることです。ジェットは前述でもあげたように、魔除けや旅の護衛の力があると信じられているため、古くから故人を追悼する装身具としても身に付けられていました。人や物から悪い干渉を受けないよサうにポートしてくれるとされ、人生が良くない方向へ進んでしまうことを防いでくれると伝えられています。
お仕事や人間関係においても、悪い影響を受けてしまうことなく、「自分らしくありたい」と願う人の力になってくれるパワーストーンです。また、余計な情報をなくして、集中力の回復の効果だったり、過去の悲しい記憶や、不安苦しみなどから解放してくれるといった効果などもあります。
気持ちを入れ替えたい時などの時にもそうですが、持ち主の意思を強く保ってくれるというのも効果の一つです。これだけの効果があるので、モーニングジュエリーとしてだけでなく普段からつけられている方が増えたことや、昔から愛されている宝石たるゆえんだと言えます。
ジェットの価値相場
手作りアクセサリーに利用される天然石ビーズの場合なら、10ミリのラウンドカットでも100円前後の品もあります。ただし、ジェットはつやのある黒い宝石の代名詞でもあるため、ジェットの名前を冠したクリスタルガラスやジェットを模したプラスチック樹脂製品も流通していますので、格安な通信販売を利用するなら注意が必要です。
天然ジェットであれば、数万程度になる物ありますので、使用用途などを考慮されてから購入するのがいいかと思われます。研磨しやすく光沢が出やすい球状の品がほとんどです。それ以外の形に加工されているものはあまり見かけられません。宝石の類としては、価値的な相場が非常に変わりづらいというのも特徴の一つでもあります。
まとめ
ビクトリア女王に愛されていた漆黒の魔除け石。ジェットについて紹介させていただきました。百聞は一見に如かずですので、ぜひ気になられた方は現物を見られてみるのもいいかと思われます。記事の文章にもありましたが、最古の歴史をもち、魔除け以外にもたくさんの効果を持ったパワーストーンのジェットは、場所が限定されることももちろんあるかもしれませんが、特定の場所での効果は絶大です。その漆黒の色は、上品な気品さとデザイン性を兼ね備えております。価値相場も大きく落ちることもありませんので、購入を検討してみてはいかがでしょうか?
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