偽物ダイヤモンドの見分け方
ダイヤモンドの偽物とは、炭素以外の成分でできたダイヤモンドのことを指します。しかし、実はこの「偽物ダイヤモンド」という表現は適切ではなく、正しくは「ダイヤモンドに似た類似品」です。類似としてはダイヤモンドに似た石には「ジルコン」「キュービックジルコニア」「モアッサナイト」があげられます。これらは個々に認められた石になるので、“偽物”ではないのです。
●新聞紙などの文字を使って判別する。
ダイヤを新聞など、字が書いてある紙の上に置いて、ダイヤモンドを通して字を読みます。本物のダイヤモンドは、屈折率が高く字が読めなくなります。一方、ガラス、プラッチック、ジルコニアなどは屈折率が低いため文字がはっきりと読めてしまいます。しかし、この方法はダイヤモンドよりも屈折率が高いモアッサナイトには使えず、ルース(裸石)の状態でないと使えないというデメリットもあります。
●ダイヤに息を吹きかけてみる。
ダイヤモンドは熱の伝導率が高いので、曇りが「サッ」と消えます。ガラスやプラッチック、ジルコニアなどのものは曇りが残りやすく見分けることが可能です。
カラーストーンの偽物
【合成スピネル】
成石としてよく見かけるものの一つに合成スピネルがあります。カラーレスやブルー、グリーンなどが多く出回っているようです。これらを天然スピネルと偽って販売されるだけではなく、アクアマリンや合成アレキサンドライトとして出回ることも多いようです。合成スピネルには大きく2つの製造法がありますので、簡単にご説明しましょう。
1、ベルヌイ合成スピネル(火炎法)
フランスの科学者ベルヌイ氏が開発した、火炎溶解法によって製造された合成石です。粉末状の化学物質を高温の火炎の中に入れ、溶けた物質によって結晶が作られます。
2、フラックス合成スピネル
固形物質のフラックスが溶解時に他の物質も一緒に溶かし、時間をかけて結晶を作ります。
※天然と合成の見分け方として、天然ではイエローの色合いはほとんど見られないので、色合いで判断することも可能です。
【合成クォーツ】
天然クォーツの原石は豊富に産出されていますが、クォーツは電流によって振動する性質をもつため、フィルタや時計、通信機器などの産業用目的でも使われます。そのため合成クォーツが作られ、大量生産されてきました。合成クォーツは熱水法によって作られます。合成石ですので、化学成分は天然クォーツと同じです。
合成クォーツはアメジストやシトリンなどの他、バイカラートルマリンとして売られていることもあります。内包物がクリアにはっきりと見えたり、角度を持った色帯が見えたりすると、天然石の可能性が高いでしょう。
【着色コーティング処理されたホワイトトパーズ】
コーティング処理とは、着色剤を宝石に塗ることで、色を改変したりすることです。この処理では、塗料のようなものを宝石の一部や全体、中には裏側だけや表面だけなど、様々な場所に塗ることにより、宝石の見た目を変えていきます。カラーレスのホワイトトパーズは、金属酸化物をコーティングすることにより、メタリックな色へも変化します。
多様な形で出回っていますが、表面の色剥がれや抜けがあれば偽物の証拠。表面をチェックして、天然石と見分けましょう。処理後の色によって、様々な宝石の偽物として出回っています。
【加熱処理されたオパール】
オパールに加熱処理を施して、色を変えたものです。ホワイトオパールなどが多いようです。加熱することによりブラックオパールなどに見た目が似る場合もあるそうで、価値がより高いブラックオパールとして販売するために加熱処理が施されるのだといいます。ブラックにならずオレンジ色になったものがファイアオパールとして売られていることもあるようです。加熱処理済みのオパールの価値は、1石数千円程度です。
海外ではこれらをライトニングリッジ産のブラックオパールや、メキシコ産ファイアオパールと偽り、高値で販売することがあるようです。天然石と見分けるには、ブラックオパールは透明感をチェックし、鮮やか過ぎるものは加熱処理の可能性も。ファイアオパールでは、オレンジ色があまりにも鮮やかだと偽物と疑われます。
【素材の貼り合わせ】
素材を貼り合わせて、ひとつの宝石として販売するケースもあります。2つの素材を貼り合わせたものを「タブレット」、3つの素材が合わさったものを「トリプレット」と呼ばれています。天然石同士を貼り合わせたり、宝石・ガラス・合成宝石を組み合わせたものなど、パターンはさまざま。アクアマリン、アメジスト、オパールとしての販売がよく見られます。
【ガラス】
ガラスは色が豊富で安価なことから、様々な宝石の偽物が作られています。ダイヤモンド、ルビーやサファイア、エメラルドなど、どんな宝石にも似せることが可能です。また、光学効果をもつクリソベリルキャッツアイや琅玕(高品質の翡翠)などの偽物も作られています。このほか、透明な地色に繊細な内包物が見えるオレゴンサンストーンに似たものなど、豊富な種類が流通しています。
こういう見分け方の嘘ホント
1.天然石全般に言われていた、さわって冷たいと本物、温かいと偽物である、正か誤か
答えはそうではありません。触れたときの温度の感覚の違いは熱伝導率の違いによるものです。水晶とガラスの見分けなどにはある程度有効ですが、熱伝導率は石の種類によって異なり、室温等の条件で感じ方が変わるので一概にいえません。
2.水晶は直線の上に置いて二重に見えなかったら偽物である、正か誤か
答えはそうではありません。水晶は光が中に入るとニ方向に分かれて進む(複屈折性)ために、線が二重に見えることがあります。ただし、二重に見える角度は限られており、小さい玉ではほとんど判別できないので、二重に見えなければ偽物というわけではありません。
3.ラピスラズリは布で強くこすって色がついたら偽物である、正か誤か
答えはそうではありません。色の悪い石や他の石を染色加工したラピスラズリもありますが、ラピスラズリは硬度が低いので、天然のものであってもこすった時に色がつく場合があります。染色のものはネイルリムーバーでも色落ちしますが、石がダメージを受けるのでこの方法はあまりお勧めできません。
もし偽物を売ろうとした結果
偽物の宝石を売ると虚偽の報告で相手から金銭を騙しとったと判断され、詐欺罪に当たる場合があります。「え、ならわからないものは売れない」と考える方もいると思いますがご安心ください。この詐欺罪はあくまでも偽物だと本人がわかってるうえで売った場合に適応されるものなので偽物だと知らずに持ち込んだ場合は、詐欺にはなりません。また、買取店も本物か偽物かの判断をしっかりと行うので買い取れないことはありますが、問題はありません。しかし、鑑定をしっかりとできるスタッフがいないお店に持っていく場合、本物か偽物か分かりかねるものなどはアクセサリーの金属部分のみで買取りをされてしまうケースなどもあるため、お店選びはしっかりと行いましょう。
まとめ
宝石の偽物というと、どうしても悪者のイメージが強いです。しかし、スワロフスキーのように安価にダイヤモンドに近い輝きを様々な人に楽しんでもらいたいという思いから作られているものもたくさんあります。偽物だから・・・と敬遠するのではなく、それぞれの個性として見てみるとその素晴らしさに気付けるかもしれませんね。