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真珠(パール)の黄ばみの落とし方|お手入れ・保管方法・劣化の原因を解説

真珠(パール)の黄ばみの落とし方|お手入れ・保管方法・劣化の原因を解説
上田 勝太(うえだ しょうた)
記事の監修者
AACD協会基準判定士(ブランド品、時計の真贋及び輸入検品など)
上田 勝太(うえだ しょうた)

2024年4月にAACD協会基準判定士の資格を取得し、ブランド品や時計の真贋判定、輸入検品に精通。
豊富な経験と確かな鑑定眼で信頼性の高い情報を発信しています。

真珠(パール)は放置すると黄ばみが進みやすい宝石です。この記事では、家庭でも手軽にできるお手入れ方法や正しい保管方法に加え、日常生活の中に潜む劣化の原因についても解説します。

真珠(パール)とは

真珠は「月の雫」「人魚の涙」とも称され、古くから世界中で愛されてきた宝石です。

日本も代表的な産地のひとつであり、アコヤ真珠はその美しさから高く評価されています。ただし、モース硬度は2.5~4.5と低く、傷つきやすいため丁寧に取り扱う必要があります。

真珠(パール)が黄ばみ・劣化する原因

真珠の黄ばみや劣化の主な原因は、使用後の放置による汗や皮脂の影響で表面が変質することです。また、紫外線の当たる場所で保管すると、変色を招くおそれがあります。ここでは、主な原因について詳しく解説します。

汗や皮脂などの汚れによる溶解

真珠の輝きを生む真珠層は、炭酸カルシウムを主成分とするため、酸や薬品に弱い性質です。

汗や皮脂、酢などの酸性食品のほか、漂白剤やマニキュア、ヘアスプレーなどが付着すると、表面が徐々に侵されることがあります。

その結果、表面に微細な凹凸が生じて光の反射が乱れ、曇ったような状態になります。さらに放置すると光沢の低下が進み、パールネックレス本来のやわらかな輝きが損なわれてしまうのです。

紫外線などの光や熱

真珠は紫外線や熱の影響を受けると変色することがあります。これは、タンパク質(コンキオリン)を含んでいるためです。

長時間直射日光にさらされたり、高温環境に置かれたりすると、黄ばみやくすみが生じることがあります。また、コーヒーやお茶などの色素、洗剤や化粧品などの化学薬品が付着すると、成分が変質して光沢が損なわれる場合もあります。

パールネックレスを使用する際は、こうした影響を避け、丁寧に扱うことが大切です。

真珠(パール)のお手入れ方法

真珠の主なメンテナンスには、日常的に汚れを拭き取る簡単なお手入れと、パールネックレスの糸替えなどがあります。ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。

日常的なお手入れ方法

真珠のお手入れは、日頃からこまめに拭き取ることが大切です。

普段使いで付着した汗や皮脂などの汚れは、使用後に柔らかい布でやさしく拭き取りましょう。近年では、真珠の光沢を回復させる専用クロスもあり、表面汚れの除去やテリ出し、保護、キズ予防などに役立ちます。

また、真珠にSP加工を施しておくと、酸や汗に対する耐性が高まり、輝きを長持ちさせやすくなります。

ネックレスの糸は定期的に交換しましょう

パールネックレスの糸は、長年の使用によって徐々に劣化し、ある日突然切れてしまうことがあります。

そのため定期的なメンテナンスが重要です。一般的には2~3年ごとの交換が目安とされていますが、使用頻度や保管環境によっては5年以上持つこともあります。

また、金具部分を持って垂らした際に真珠同士の間に隙間が見える場合は、糸が緩んでいるサインです。早めの交換を検討しましょう。

真珠(パール)のお手入れでNGな方法

真珠のお手入れで避けたいのが、ティッシュで拭くことと水洗いです。一見問題なさそうですが、いずれも劣化やダメージの原因になるおそれがあります。ここでは、それぞれが推奨されない理由について詳しく解説します。

ティッシュで拭く

柔らかいティッシュでも使用できますが、最適な方法とはいえません。

ティッシュは専用クロスに比べて繊維がやや粗く、微細なホコリや粒子が付着している場合もあるのです。使い続けるうちに表面の光沢に影響を与える可能性があります。

その結果、徐々にくすみや輝きの低下につながります。パールネックレスのお手入れには、専用の柔らかい布を使い、力を入れずやさしく拭き取りましょう。

水洗い

パールネックレスは、基本的に水洗いは避けたほうがよいとされています。

水が真珠の穴や糸に入り込むと、糸の劣化や緩みの原因になるためです。ただし、ジュースやお酒などが付着した場合は、応急処置として短時間であれば軽く水で洗い流しても問題ありません。

その際は水分をやさしく拭き取り、風通しのよい場所で十分に自然乾燥させましょう。さらに安心のため、早めに専門店で点検や糸替えを依頼することをおすすめします。

真珠(パール)を扱う際の注意点

真珠は非常にデリケートで、化学物質や酸、衝撃に弱い宝石です。そのため日常の扱いには注意が必要です。ここでは、どのようなシーンで気を付けるべきか、着用時のポイントや注意点について詳しく解説します。

身支度後に身につける

パールジュエリーは、化粧や香水などの身支度を終えてから身につけるのが基本です。

先に着用すると、化粧品や香料が真珠に付着し、成分の影響で光沢が損なわれるおそれがあります。また、付着したまま放置すると、くすみや変色の原因にもなります。

美しい輝きを長く保つためには、汚れを付けないよう意識し、使用後はやさしく拭き取ることも大切です。

酸性の汚れには注意する

先述のとおり、真珠は酸に弱い宝石です。特にワインやオレンジジュースなど酸性の液体が付着したまま放置すると、表面が白く濁ったり、劣化が進んだりする可能性があります。

状態によっては光沢の低下や真珠層の傷みにつながることもあるのです。

そのため、こうした飲み物がかからないよう注意が必要です。万が一多く付着した場合は、軽く水で洗い流してから乾燥させ、早めに専門店で点検を依頼すると安心です。

パールネックレスの留め具の緩みを確認する

留め具(クラスプ)の接着や構造が弱くなると、ネックレスが外れて紛失する原因になります。

留め具に緩みや不具合が見られる場合は、早めに交換するのがおすすめです。多くの真珠専門店では留め具の交換サービスを行っているため、気になる点があれば相談してみるとよいでしょう。

近年は、外れにくいマグネット式など、利便性とデザイン性に優れた留め具も増えています。

パールリングは利き手の反対の手に身につける

利き手にパールリングを身につけると、日常動作の中で傷つくリスクが高まります。作業やドアノブの開け閉めなどで手を頻繁に使うため、ぶつけたり引っかけたりしやすくなるのです。

一方、反対の手に身につけることで接触の機会が減り、衝撃や擦れによるダメージを軽減できます。美しい状態を保つためにも、着用する手を意識することが大切です。

真珠(パール)の保管方法

真珠は温度や湿度、日光の影響を受けやすく、耐久性が高いとはいえません。また、モース硬度も低いため、保管方法にも配慮が必要です。ここでは、真珠の保管方法について詳しく解説します。

高温多湿・直射日光を避けて保管する

真珠の保管は、直射日光が当たらず、温度変化の少ない場所が最適です。

糸への負担を避けるため、ゆとりのあるケースに入れて保管することが推奨されます。一方、ビニール袋は通気性が悪く、素材由来の成分が真珠に影響し、劣化を招くおそれがあるのです。

また、多湿は変質の原因となりますが、極端な乾燥も割れ(クラック)につながる場合があります。保管時は専用ケースを用い、キャビネットなど安定した環境で管理することが大切です。

他の宝石と個別に保管する

真珠はほかの宝石と分けて保管することが推奨されます。

モース硬度は約2.5~4.5と低く、ダイヤモンドやルビー、水晶などの硬い宝石と一緒にすると、表面に傷がつくことがあります。また、金具や尖った部分との接触にも注意が必要です。

さらに、保管時のわずかな擦れでも光沢が損なわれることがあります。こうしたリスクを避けるため、仕切り付きや専用ケースで個別に保管することが大切です。

真珠(パール)を保管する際の注意点

真珠は薬品の近くに置くと、変色や劣化を招くおそれがあります。また、緩衝材として脱脂綿を使用することも、あまり適していません。ここでは、こうした保管時の注意点について詳しく解説します。

防虫剤などの化学薬品は周囲に設置しない

パールネックレスを保管する際は、防虫剤を近くに置かないよう注意が必要です。

防虫剤から揮発する成分が真珠に影響を与え、変色や劣化を招く可能性があります。特にクスノキ由来の天然防虫剤である樟脳(しょうのう)は、真珠との相性があまりよくないとされています。

専用ケースに入れてタンスやキャビネットで保管する場合は、真珠を入れる場所と防虫剤を置く場所をできるだけ離すことが大切です。

緩衝材として脱脂綿は使用しない

パールネックレスの保管時、傷防止のために緩衝材を使うことがありますが、脱脂綿は長期保管にはあまり適していません。

脱脂綿には漂白処理が施されている場合があり、その成分が真珠に影響を与え、変色や劣化につながる可能性があります。また、繊維が絡むことで摩擦が生じ、表面に負担をかけることがあります。

基本的には、専用のジュエリーケースに入れて保管すれば、過度な接触を防ぐことができ、傷対策としても十分です。

真珠(パール)のお手入れに関するよくあるQ&A

真珠のお手入れについて、「着用時の注意点」や「劣化しやすい真珠の特徴」が気になる方も多いでしょう。最後に、これら2つの疑問をQ&A形式でわかりやすくまとめました。

着用時の注意点はありますか?

真珠を着用する際は、水や化粧品、酸などに注意が必要です。入浴や温泉、プール、炊事、洗濯など水に触れる場面では外すようにしましょう。

また、化粧品や香水、日焼け止め、ハンドクリームなどの影響を避けるため、身支度を終えてから身につけるのが基本です。さらに、柑橘類や酢の物など酸性の食品との接触も避けることが大切です。

このほか、真珠はモース硬度が低く衝撃にも弱いため、作業時は外すことをおすすめします。

劣化しやすい真珠(パール)の特徴は?

劣化しやすい真珠には、次のような特徴があります。

・安すぎるピンク色の真珠

安価で全体が濃いピンク色のものは、染色が強い可能性があります。特に穴口は色が入りやすく、不自然に濃く見える場合もあり、色落ちや変色に注意が必要です。

・安くて傷のない真珠

一見きれいでも、真珠層が薄いケースがあります。耐久性が低く、時間の経過とともに白く濁るなど劣化しやすいため注意が必要です。

・加工傷がある真珠

穴口の割れや表面の荒れ、白い斑点などが見られるものは、加工時のダメージが原因です。こうした真珠は経年劣化が進みやすい傾向があります。

まとめ

真珠は日常的にお手入れを行うことで、黄ばみや劣化の予防につながります。非常にデリケートな宝石のため、温度や湿度、日光の影響に加え、ほかの宝石との接触にも注意して取り扱うことが大切です。

上田 勝太(うえだ しょうた)
記事の監修者
AACD協会基準判定士(ブランド品、時計の真贋及び輸入検品など)
上田 勝太(うえだ しょうた)

2024年4月にAACD協会基準判定士の資格を取得し、ブランド品や時計の真贋判定、輸入検品に精通。
豊富な経験と確かな鑑定眼で信頼性の高い情報を発信しています。

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