エルメスの原点
1837年ティエリー・エルメスによって創業した高級馬具工房がエルメスの始まりです。今や6代つづくこのメゾンは常に、時代に先駆けたクリエーションを提案してきました。
馬車から鉄道や自動車へと交通手段の変化に応えるために生まれた「オータクロア」や子育てをしながら働く女性のためのバッグ「バーキン」など、これらは産業革命や戦後の高度経済成長など、時代の要請を敏感に察知し、誠実なクリエイティヴィティによって生み出されたアイテムです。高品質な素材へのこだわりや機能美の追求はエルメスに脈々と受け継がれる職人気質、エスプリなのです。
エルメスの高い資産価値
エルメスはサスティナブルなクリエーションがベースにあります。つまり、一度登場したアイテムはデザインが大幅に変わるケースが少ないのです。これは名作「バーキン」を例にみても明らかです。
そしてバーキンなどはヴィンテージ物にもなればさらなる付加価値となります。バーキンと言えば今や100万円はくだらない代物ですが、数十年前は30~40万円ほどで購入できたといいます。
つくりも頑丈なので、親から子に受け継がれることもあるバーキンは、いまだに衰え知らずの人気です。今後も高騰の可能性が高く、「お母さんのバッグがそんなに高級なバッグだったなんて、、、!」という嬉しい驚きに代わることもあるかもしれません。大切に保管しておけば投資対象にもなり得る存在と言えます。
年代別人気アイテム
バーキンやケリーなど高級バッグの印象が強いため、若年層が持っているイメージは比較的薄いかもしれません。しかし、アイテムによっては若年層にも手の届くものもあり、世代を問わず愛されるブランドと言えます。
●20代
20代の方なら小物や香水などが人気です。45cm四方の使い勝手の良いカレ「ガブロッシュ」は3万円ほどで購入できます。また、香水であればサイズや濃度にもよりますが、1万~2万円で購入可能です。
●30代
30代になると仕事に慣れキャリアアップして、日常品により上質なものをと考える人が多くなります。例えばお財布では、シンプルで直線的なデザインにH型の金具がアクセントの「ベアン」や丸みを帯びたデザインが柔和な雰囲気の「ドゴン」などが人気です。
またシンプルな装いにアクセントをつけてくれるブレスレットも人気です。「アピ」はエルメスの代名詞といえる、上質なレザーを巻いてH型の金具で留めるデザインのブレスレットで、その名前は生みの親である「ピエール・アルディ(Pierre Hardy)」の頭文字に由来します。
●40代
40代では、スタイルや生き方が確立している人も多くなり、バーキンやケリーななど、一生もののバッグや大人のエレガンスを体現するアイテムが人気になります。エルメスの初期から人気のアイテム「カレ」は絹織物の町リヨンで生み出される、絵画のような絵柄が特徴的な色鮮やかなシルクスカーフは大人の女性に優雅なエッセンスを添えてくれます。
また、最近幅広い世代で人気を集めているのがApple Watch Hermèsです。バンドのバリエーションも豊富で、廃盤となってしまった「クリッパー」の文字盤を表示できるなど、機能性でもデザインでも優れています。
まとめ
ここで紹介したアイテムはエルメスのクリエーションのほんの一部です。エルメスに興味を持たれた方は、ぜひオフィシャルサイトを覗いてみてください。また銀座のメゾン エルメスには、ショッピングだけでなく最先端のアートを展示する「フォーラム」や、今昔のフランス映画の名作を鑑賞することができる「ル・ステュディオ」など、文化としてエルメスを体感することができます。