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14金が変色する原因
早速ですが、14金が変色する原因を見ていきましょう。日常生活におけるさまざまな行動により、14金は変色を起こしています。
硫化
14金は、金のほかに銅や銀などの金属が配合された合金です。もし、14金の中に銀が含まれていた場合、空気中の硫黄成分に反応して硫化を起こし、変色を発生させてしまいます。
特に、温泉は硫黄成分が含まれていることが多く、着用したまま入ると変色してしまいます。入浴前は、必ず外しましょう。ご家庭での入浴剤の使用も同様です。
ほかにも、化粧品や塗り薬に硫黄が含まれていることがあります。使用前に、成分表をよく確認してください。
酸化
銅の割合が多い場合、14金の一部が赤や黒へと変わる可能性があります。銅は空気中の酸素や汗の成分に反応しやすい性質があり、14金を日ごろから身に着けたままでいると、酸化によって次第に変色してしまうのです。
このような変色を防ぐには、定期的なお手入れが欠かせません。メガネ拭きのような柔らかい布で、丁寧に拭きましょう。
塩化
14金に銀や銅が入っている場合、着用したまま漂白剤や医薬品を使用するのは危険です。付着すると、含まれている塩素に反応して、14金に変色や黒ずみを発生させる可能性があります。
このような塩化による変色は、硫化や酸化によるものとは違い、洗浄しても落ちにくいです。無理をしてしまうと逆に傷つけてしまうため、購入した店舗や専門店を訪ね、クリーニングを依頼しましょう。
汗や皮脂汚れ
14金が変色する一番大きな原因は、汗や皮脂による汚れです。
それぞれの成分が14金に含まれている銅や銀に反応し、硫化や酸化による変色が発生しやすくなります。また、このような汚れが製品にたまると、次第に金の色がくすみ、製品全体の美しさも損なわれてしまいます。
使い終わったら、柔らかい布でお手入れを行いましょう。
海水
ご存じのように、海水には塩分が含まれています。その塩分が、14金製品に付着すると塩化を起こし、変色や黒ずみの原因となるのです。海辺や海中にある砂で製品が傷つき、そこから海水に含まれる塩分が中に入ることで変色する恐れがあります。
塩化による汚れは落ちにくい性質がありますので、海に入る前に必ず外しましょう。
プールでの使用も同じです。
14金の変色を戻す方法
14金が変色した場合、以下のような5つの方法で汚れを落とすのがおすすめです。参考にしていただき、14金の美しさを取り戻しましょう。
中性洗剤を使用する
まず、試してほしいのが食器用などの中性洗剤を使用した洗い方です。酸性やアルカリ性に強いため、14金に付着したほとんどの汚れを落としてくれます。
以下の方法をもとに、洗浄してみましょう。
作業手順 | 作業内容 |
---|---|
①40℃程度のぬるま湯に中性洗剤を溶かす |
お湯を40℃程度暖めたあと、中性洗剤を溶かしましょう。 食器用の代わりに衣類用の中性洗剤を使用しても大丈夫です。 |
②アクセサリーをぬるま湯に付け置きする |
アクセサリーを入れ、3分から10分ほど付け置きしてください。 黒ずみなどの汚れが、徐々に剥がれます。 |
③ぬるま湯ですすぐ | ぬるま湯でしっかりすすぎましょう。
落ちなかった汚れは、毛先の柔らかいブラシで軽くブラッシングしてください。 |
④やわらかい布で水を拭き取る |
柔らかい布で水分をしっかり拭き取りましょう。 拭き取り後は自然乾燥させ、保管してください。 |
ぬるま湯ですすぐ際は、アクセサリーを茶こしに乗せてすすぐと安全です。うっかり落として、破損しないようにしましょう。
重曹を使用する
弱アルカリ性をもつ重曹は、酸化による変色や錆びの汚れを落とす効果があります。以下の手順を試してみてください。
作業手順 | 作業内容 |
---|---|
①容器にアルミホイルを敷く |
深みのある耐熱タッパー、もしくは耐熱皿にアルミホイルを敷きます。 |
②容器に重曹を入れ、お湯を注ぐ |
容器に小さじ一杯の重曹を入れ、お湯を注ぎます。 14金の製品が十分にひたる程度が目安です。 |
③アクセサリーを容器に入れる | 容器に14金の製品を入れ、5分程度待ちましょう。
錆びや変色部分が落ちていきます。 |
④ぬるま湯でそそぎ、水を拭き取る |
ぬるま湯でそそぎ、柔らかい布で水分を拭き取りましょう。 |
お湯が高温であるほど洗浄効果が高まりますが、火傷する恐れもあるため十分注意してください。
中性洗剤による手荒れが気になっている方は、こちらの方法でやってみましょう。
お酢を使用する
酢には、酸化した汚れに対して酸素を切り離す還元効果があり、14金の変色や錆びに効果的です。
手順は、以下の通りとなります。
作業手順 | 作業内容 |
---|---|
①お湯に酢をかき混ぜる |
沸騰したお湯1リットルに対し、酢100グラム程度を入れてよくかき混ぜましょう。 |
②アクセサリーを容器に入れる |
14金の製品を①の容器に入れ、5分程度、置いておきます。 丸めたアルミホイルを一緒に入れると、汚れが落ちやすいです。 |
③柔らかい布で水分を拭き取る | 14金の製品を水でよくすすぎ、柔らかい布を使ってしっかり拭き取りましょう。 |
酢に塩を混ぜるとさらに効果を発揮します。簡単に洗浄できますので、中性洗剤や重曹の使用に抵抗がある方は、こちらを試してみましょう。
専用クリーナーを使用する
短時間でお手入れしたい方や14金製品がたくさんある方は、金製品専用クリーナーを使用した洗い方がおすすめです。
製品によって違いはありますが、14金製品をクリーナー液に1分ほど浸した後に柔らかい布で拭くだけなので、とても簡単です。ブラシを使っても届かなかった頑固な汚れも、これ一つで落ちるでしょう。
なお、金製品専用のクリーナーは、通販サイトなどで販売しています。
修理専門店に依頼する
14金製品の洗浄を自分で行うことに抵抗感があるなら、修理専門店に依頼するのが確実です。
特に、14金にダイヤモンドやオパールなどの宝石が施されている商品は、かえって質が悪くなる恐れがあります。宝石によっては水に弱いものがあり、誤った洗浄を行うと色がくすんでしまうからです。
また、塩化による変色は洗浄してもなかなか落ちません。無理をすると傷つける恐れがあります。
汚れ具合にもよりますが、クリーニングの相場は1,500円から3,000円程度であるため、お手入れに迷ったときは依頼しましょう。
14金の変色の予防法
14金製品を変色から守るためには、定期的なケアや特定の場所を避ける必要があります。美しさを保てるよう、日ごろから意識することが大切です。
使用後にお手入れする
お仕事などで14金の装飾品を着用した後は、必ずお手入れを行いましょう。
14金製品は、汗や皮脂などによる汚れが蓄積することで次第に変色していきます。そのため、美しさを保つためには定期的なお手入れが欠かせません。柔らかい布を用意して、丁寧に拭き取りましょう。
また、装飾品の隙間や細部の汚れが気になる方は、中性洗剤による洗浄方法もおすすめです。ブラシを使って優しくきめ細やかに洗うと、より美しくなるでしょう。
ただし、宝石があしらわれているものは、水を使った洗浄ができないことがあります。宝石の特徴をよく確認しましょう。
濡れそうなときは外す
レジャー施設などで水に触れる機会がある場合は、事前に14金の装飾品を外しておきましょう。
例えば、温泉で着用したまま入浴すると、14金製品が硫黄成分に反応して変色が起こりやすくなります。また、海水浴場でも、海水や砂に含まれているの塩分と反応して黒ずんでしまいます。
日常生活でも洗剤が付着すると変色するケースがあるため、水に濡れそうなときは外したほうが賢明です。
14金を高く売る方法
少しでも高い金額で売却するには、変色の予防はもちろん、以下のようなことにも目を傾ける必要があります。買取業者へ出す前にきちんと確認しておきましょう。
査定前にお手入れする
査定前は、お手入れをすることが大事です。
基本的に金の買取は「重さ」と「純度」が重視されますが、変色や汚れがあまりにもひどい場合は、本来の買取額より低下する可能性があります。悪質な買取業者であれば、価格はさらに下がるでしょう。
買取においても、見た目が肝心です。最低でも、査定前までには必ず、柔らかい布を使ってお手入れを行ってください。
付属品も一緒に査定に出す
14金のアクセサリーなどを購入した際、販売員の方から箱や保証書などを受け取っていませんか。もし、保管しているのであれば、商品本体と一緒に出してください。
付属品は、商品の品質やブランドでの購入を証明できる重要な品です。査定者が詳しく調べなくても商品が本物であることが認められるため、付加価値として買取額が上昇する可能性があります。
買取に出すまで、付属品はしっかり保管しておきましょう。
金相場の高い時に売る
14金製品を売却に出す際は、相場が高いときに売ることが重要となります。なぜなら、日々変動する金相場によって上下しており、14金の買取価格にも大きく影響を受けるからです。
この情報を何も知らないまま買取業者へ売却をお願いすると、自分にとって納得できない価格が提示されてしまった、なんてことになりかねません。
査定実績が豊富な買取業者は、公式サイトで金相場を公開していますので、確認したうえで売却を検討しましょう。
信頼できる業者に依頼する
「納得できる買取」を実現するためには、やはり信頼できる買取業者を選ぶことが大切です。
買取業者には、店舗ごとに査定が得意なジャンルと不得意なものがあります。もし、14金などの金製品の査定をあまり行っていない業者であれば、正当な評価を下すことができず、他店と比べて低い価格を提示してしまいます。
実際にもこのようなケースは多いため、公式サイトで金製品の買取実績を確認し、気になった複数の業者に無料査定を依頼しましょう。
「買取大吉」も、無料査定サービスを行っております。
まとめ
14金製品は、銀や銅などの金属が配合されている合金です。「金だから」といってお手入れを疎かにしてしまうと、金以外の金属による化学反応により変色を起こしてしまいます。日ごろからお手入れを行い、美しさを失わないよう大切に取り扱いましょう。
品質を維持することで、将来、買取業者に出すときに高値で査定される可能性が高まります。