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K10やK18の意味
K10やK18の「K」は、「Karat(カラット)」の略称で、金の含有量を示す単位です。これは24分率で表され、例えば「K24」は純金を意味します。特にジュエリーなどの金製品においては、カラットが品質や価値を判断する際の重要な指標となっています。
なお、宝石に使われる「カラット(Carat)」という単位もありますが、これは質量を表すものであり、金の純度とはまったく別の概念です。
K10とK18の違い
K10とK18の主な違いは、以下のとおりです。
・金の含有量
・色合い
・価値や買取価格
・耐久性
・アレルギーリスク
ここでは、これら5つの違いについて詳しく解説していきます。
金の含有量
K10とK18は、金の含有量に違いがあります。
金製品には、純度を示すカラット(K)として刻印されていることが多く、例えばK10は41.6%、K18は75.0%の金を含んでいます。
これらの金製品は、純金に銀や銅などの割金を加えて作られた合金です。(※)
また、割金の種類や割合によって色合いが異なる場合もありますが、同じ純度であれば金の含有量は変わりません。
※割金とは、硬さや加工性を調整し、色調を作るために添加する金属のことです。
色合い
K10やK18は、割金によって、金本来の色だけでなく、さまざまな色味を楽しむことができます。
ただし、同じカラーでもK10とK18では金の純度が異なるため、色合いもわずかに違うことがあります。以下は、その代表的なカラーバリエーションの一例です。
イエローゴールド
金の特徴が強く表れるイエローゴールドにも、銅や銀などの割金が含まれています。
K18は鮮やかな黄金色が際立ち、高級感のある印象を与えます。一方、K10はやわらかい黄金色で、優しい雰囲気が特徴のひとつです。
カジュアルな服装にも合わせやすいイエローゴールドは、普段使いに適しており、ファッション性の高さも大きな魅力です。
また、肌に黄みを帯びた「イエローベース」の方には、温かみのあるイエローゴールドが肌となじみやすく、相性がよいと言われています。
特に、ベージュ、ブラウン、カーキといった黄色系カラーの服と組み合わせると、コーディネートとマッチしやすくおすすめです。
| イエローゴールド | 表記 |
|---|---|
| YG | K10YG |
| K18YG |
ピンクゴールド
純金に赤みを帯びた銅を多く加えることで生まれるのが、ピンクゴールドです。
K18は金の含有量が多いため、ピンク色が加わっていても高級感のある深い黄金色になります。一方、K10はクリームイエローに近い淡いピンクゴールドの色合いが特徴です。
このやさしい色味が魅力のピンクゴールドは、ブルーベース、イエローベースを問わず、さまざまな肌色になじみやすいため、ジュエリーの中でも高い人気を誇ります。
ブルーベースの肌には血色感を与え、イエローベースの肌には自然に溶け込むように調和してくれるため「万能カラー」と言えるでしょう。
自分のパーソナルカラーがわからない場合や、ジュエリーの色選びに迷ったときには、実際に身につけてみるのがおすすめです。
| ピンクゴールド | 表記 |
|---|---|
| PG | K10PG |
| K18PG |
ホワイトゴールド
ホワイトゴールドは、金に銀やパラジウムなどの白色系金属を加えることで、シャンパンカラーのような明るい輝きを放ちます。
ただし、K10やK18は金の含有量が多いため、プラチナほどの白さや輝きはありません。
そのため、より色を際立たせるほか、傷や摩擦から保護する目的として、ホワイトゴールドにはロジウムコーティングが施されることが一般的です。
また、ホワイトゴールドに含まれるパラジウムは、高い耐久性を持つ点も魅力です。
| ホワイトゴールド | 表記 |
|---|---|
| WG | K10WG |
| K18WG |
価値や買取価格
通常、K10よりもK18のほうが高く売れる傾向があります。金製品の買取価格は、主に以下のポイントによって決まります。
・純度
一般的に、金の純度が高いほど買取価格も上がる傾向にあります。
・重量
K18製品は金の含有率が75%であるため、10グラムあたり約7.5グラムの純金が含まれています。当日の金相場と照らし合わせれば、おおよその買取価格を予測することができます。
・金の相場
国際市場の金相場は、世界情勢や為替レートなどの影響を受けて日々変動しています。
・買取業者ごとの単価
金の含有量だけでなく、製品の重さやデザイン、さらには買取業者ごとの単価も価格に影響します。このため、お持ちの金製品の正確な価値を知るには査定に出すことをおすすめします。
耐久性
耐久性の面で比較すると、K18よりもK10のほうが強度は高くなります。
金は非常にやわらかい金属で、ほかの金属と比べても傷がつきやすいため、純度が高くなるほど耐久性は低下します。そのため、割金が多いK10のほうが、K18よりも硬く、耐久性が高いと言えるのです。
強度の高さを生かして、K10は細身のリングや繊細なデザインのジュエリーが豊富に展開されており、変形しにくく扱いやすい点がメリットです。
一方、K18は金と割金のバランスが絶妙で、金ならではの輝きと美しさを兼ね備えています。大きな衝撃を避ければ、日常使いにも堪えうる耐久性を発揮します。
アレルギーリスク
K10とK18では金の含有量が異なるため、金属アレルギーのリスクにも違いがあります。
一般的に、純金はアレルギーを起こしにくい金属とされていますが、K10とK18には銀や銅、パラジウムなどの割金が使用されています。
そのため、金以外のアレルギーを起こしやすい成分、特にパラジウムなどの含有量が多くなると、アレルギーの発症リスクを高めることになるのです。
つまり、K18に比べてK10のほうがアレルギーを起こす可能性が高いと言えます。
ただし、アレルギーには個人差があるため、K18であっても含まれる金属に対してアレルギーを持っている場合は、反応を起こすこともあるかもしれません。
K10とK18はどっちがいい?
K10とK18のどちらを選ぶべきか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
金の含有量だけでなく、耐久性やデザイン性、輝き、錆びにくさなど、選ぶ際のポイントはいくつもあります。ここでは、そうした基準を踏まえながら、K10とK18の選び方について詳しく解説していきます。
耐久性やデザイン重視ならK10
耐久性やデザイン性を重視するなら、K10がおすすめです。
先述のとおり、K10は割金によって強度が高められており、丈夫で繊細なデザインのジュエリーが多く揃っています。K24、K22、K18といった高純度の金と比べても、耐久性に優れているため、細かな装飾や強度を求める方にはK10がより適していると言えるでしょう。
そのため、カジュアルなファッションとの相性も良く、日常使いのアクセサリーとしても人気があります。
錆びにくく金の輝きを楽しみたいならK18
K18はK10に比べて金の純度が高いため、錆びにくく、お手入れもしやすいというメリットがあります。
また、高純度ならではの繊細で上品な輝きを楽しめる点も、魅力のひとつです。金本来の美しい輝きを堪能しつつ、資産価値や投資性を重視したい方にも、K18はおすすめです。
ただし、K10と比較すると若干強度が劣るため、強い衝撃には注意が必要です。それでも、通常の使用であれば、日常的に身に着けることができます。
K10とK18のお手入れ方法
K10やK18のジュエリーは、日常的なお手入れが大切です。
着用後は柔らかい布でふいたり、定期的に中性洗剤を薄めたぬるま湯に浸したりすることで錆びや黒ずみを防げますが、皮脂汚れを放置すると変色することがあります。
その場合、以下のお手入れ方法がおすすめです。
| 汚れ | お手入れ方法 |
|---|---|
| 酸化 | レモン汁や酢 |
| 硫化 | 重曹水 |
| 塩化 | 専門業者へ依頼 |
汗などの影響で変色することがあるため、毎日お手入れをしていても、完全に防ぐのは難しいことがあります。ただし、適切な方法でケアをすれば、元の輝きを取り戻せることも少なくありません。
一方で、金製品によっては、無理に汚れを落とそうとすると傷がついてしまうリスクもあるため注意が必要です。
買取専門店の中には、黒ずみや汚れのあるジュエリーでも高価買取を行っているところもあります。汚れを落とせなかったとしても、まずは無料査定を利用してみるのがおすすめです。
K10とK18の買取価格相場
金の市場価格は高騰傾向にあり、K10およびK18の価値も上昇しています。以下は、2025年7月16日時点でのK10およびK18の買取参考価格です。
| カラット | 買取参考価格(※) |
|---|---|
| K10 | 6,658円/g |
| K18 | 12,897円/g |
※当社調べ
これらの価格は、金の純度に応じた買取価格を示しており、日々変動します。金の買取価格は、「価格相場」、「製品の重量」、「純度」、「買取業者ごとの単価」などによって決まります。
K10とK18を高く売る方法
K10やK18のジュエリーを少しでも高く査定してもらうために、以下のポイントを押さえましょう。
・査定前にお手入れする
・付属品を一緒に査定に出す
・金相場が高いときに売る
ここでは、これら3つのポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。
査定前にお手入れする
K10やK18に限らず、金製品は丁寧にお手入れをしておくことで、買取査定の印象が良くなります。
お手入れの方法は、柔らかい布で優しくふくだけで十分です。変色や頑固な汚れがあっても、K10やK18は比較的高値で買い取ってもらいやすい傾向にあります。
むしろ、強く擦って傷をつけたり、付属品が外れてしまったりすると査定額の低下につながるため、注意しましょう。
付属品を一緒に査定に出す
金製品を査定に出す際は、付属品をきちんと揃えておくことで、買取価格のアップが期待できます。
購入時についていた化粧箱やギャランティカードは、金製品の価値を証明する重要なアイテムです。これらがすべて揃っているだけで、買取価格が高くなることもあります。
特に証明書や保証書には、金の純度や製造元など、査定で重要となる情報が記載されており、信頼性を高める要素となります。将来的に売却を検討している場合は、付属品を大切に保管しておきましょう。
金相場が高いときに売る
金製品を売却するなら、金相場が高騰しているタイミングがおすすめです。
近年、金相場は過去最高値を更新し続けており、買取価格は市場の金相場に連動して日々変動しています。そのため、金相場をこまめにチェックし、上昇したタイミングで売ることが、高価買取のチャンスとなります。
特にK10やK18を高く売りたい場合は、金相場の動きを見逃さないことが重要です。
まとめ
今回は、K10とK18の違いや買取価格についてご紹介しました。
K10は耐久性が高く、繊細なデザインに適しています。一方で、資産価値の高さや錆びにくさ、アレルギーリスクの低さを重視する場合は、K18がおすすめです。このように、目的や特徴に応じて最適な品位のジュエリーを選ぶことが大切です。


