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18金(K18)の見分け方
金のアクセサリーやジュエリーを選ぶとき、素材の純度は重要なポイントです。特に18金(K18)は人気があるため、偽物や品質の異なるものも多く出回っています。そこで正しく見分けるコツや簡単にできるチェック方法をまとめました。
刻印を確認する
まず確認したいのは、刻印の有無です。一般的に「K18」や「18K」といった刻印が入っていれば、18金である可能性が高いと考えられます。
さらに、「ホールマーク(品位証明記号)」が刻まれていれば、信頼性はより高まります。これは、公的機関が金の純度を検査し、その結果を証明するためのマークだからです。
刻印は目安にすぎない
一方、刻印がないからといってすぐに偽物と判断するのは早計です。長年の使用で摩耗し、印字が薄れることもあります。そうした場合は自己判断せず、専門業者に相談しましょう。
正確な鑑定によって、真贋や金としての価値を客観的に把握できます。刻印はあくまでひとつの目安に過ぎませんが、確認すべき重要なポイントであることは間違いありません。
18金(K18)を見分けるための刻印一覧
18金の刻印には、意外と知られていない情報も隠れています。意味を知ると、これまでとは少し違った見え方がするかもしれません。
18金の種類 | 刻印 | |
24分率・1000分率 | K18・750 | |
あとK | 18K | 海外製に多い |
カラーゴールド | K18YG | イエローゴールド |
K18RG | レッドゴールド | |
K18PG | ピンクゴールド | |
K18WG | ホワイトゴールド | |
K18GG | グリーンゴールド | |
メッキ | K18GP | 金メッキ |
K18GS | 金張り |
色味を確認する
色味や輝きは、金の純度を見分けるうえで重要なポイントの一つです。一般的に、金の純度が高いほど深みのある黄金色を帯びるため、18金は鮮やかで濃いめの色合いが特徴といえます。
ただし、色の判断は光の加減や周囲の環境によっても変わりやすく、専門的な知識がない場合は誤解を招くことも少なくありません。そのため、ほかの方法と併せて確認することが望ましいでしょう。
磁石で確認する
金には、磁石に反応しないという特性があります。そのため、磁石を近づけても引き寄せられなければ、本物である可能性が高いと考えられます。
ただし、磁石にくっつかない金属はほかにも存在するため、この方法だけで真贋を見極めるのは難しいでしょう。したがって、ほかの方法と併せて判断することをおすすめします。
メッキの剥離で確認する
メッキかどうかを判別する際に注目したいのが、表面の剥がれ具合です。金メッキ製品は使い続けるうちにコーティングが擦り減り、下地の金属が見えてくることがあります。
そのため、表面にムラや剥離が見られるなら、メッキの可能性が高いと考えられます。ただし、本物の18金でも長い使用や傷によって変色や小さな剥がれが生じることもあるため、剥離だけで判断するのは難しいでしょう。
比重を確認する
18金の真偽を見分けるうえで、比重を調べる方法はとても有効です。これは、物質の重さを基準と比べた数値で、金は他の金属とは異なる特徴的な値を持っています。
しかし、正確に測るには専用の器具が必要なため、自分で判断するのは難しいのが現状です。気になる場合は、購入した店舗や専門の鑑定業者に相談したほうが安心でしょう。
専門家に相談する
判断に迷ったり不安が残るなら、無理に自己判断せず、買取店や宝石店、専門の鑑定機関に相談しましょう。信頼できる鑑定士や店舗であれば、専用の機器での測定や成分分析を用いて、金としての真贋と価値をより正確に見極めてくれます。
大切な品物だからこそ、正確な価値を知るために、プロの知見を活用するのも一つの選択です。
18金(K18)の偽物の特徴
偽物は、見た目だけで判断しにくいことがあります。色味や重さ、質感などに細かな違いが潜んでいる場合も少なくないからです。正しい知識を持つことで、見分けるポイントを理解していきましょう。
実際の含有量が刻印と異なる
所有している金製品に「K18」や「18K」と刻印されていても、実際の金含有量が規定を下回っている場合があります。18金は通常、金が75%含まれる合金ですが、実際の含有率がそれより低いことも見受けられます。
特に海外で購入した製品には、基準を満たさないものが混ざることがあります。国内製品は品質管理が厳しいため偽物の流通は少ないものの、刻印だけで判断するのは危険だといえるでしょう。
金メッキや金張りの製品である
よく見られるのが金メッキや金張りの製品を、あたかも18金であるかのように偽って販売されるケースです。
本来、こうした製品には「K18GP」などの刻印が入っていますが、すべての商品に正確な表示があるわけではありません。
中には表面にのみK18の刻印があり、実際には内部が別の金属でできているものもあります。見た目だけでは判別が難しいため、購入の際は信頼できる販売元かどうかを慎重に見極めることが大切です。
18金が一部にしか使用されていない
部分的にしか18金が使われていないのに、あたかもすべてがそうであると見せかけた製品が流通していることがあります。
たとえば、表面に薄く18金を施し、内部には別の金属を使っている場合などです。このような製品は外見だけでは本物と見分けにくいため、不自然に価格が低い場合は注意してください。
刻印が「18K」である
日本国内では、18金の刻印は通常「K18」と表記されることが一般的ですが、海外製品や一部の偽物では「18K」と刻まれている場合があります。
この表記自体は間違いではありませんが、刻印の字体が不揃いだったり、刻みが浅くてかすれていて、不自然に感じられます。そのため、刻印だけで判断するのは難しいでしょう。
日本で18金(K18)の偽物は多い?
18金製品の偽物がどの程度流通しているのか、気になる方も多いでしょう。日本国内の販売店や専門店、あるいはフリマやオークションなど、購入場所によって状況は異なります。
日本製であれば偽物は少ない
日本国内で製造された18金製品であれば、偽物が流通するケースは非常に少ないといえます。これは、金の刻印や品質に関して厳格な規制が設けられているためです。
信頼性が高いため、国内の正規販売店や専門店で購入した新品の金製品であれば、ほぼ本物であると安心してよいでしょう。ただし、購入先が明確でない場合や、あまりにも価格が安すぎる場合は気をつけてください。
フリマ・オークションなどは偽物も多い
フリーマーケットやオークションサイトでは、慎重になることが求められます。これらの場では、正規品と見分けがつきにくい偽物が混在していることが少なくありません。
安価で出品されている場合は、刻印や素材の偽装がされている可能性もあります。トラブルを避けるためにも、購入前に信頼できる出品者かどうか、また商品の詳細もしっかり確認しましょう。
偽物の18金(K18)は売ることができない?
偽物の18金製品は、買取専門店での取り扱いが店舗によって異なります。金メッキ製品や刻印のないジュエリーなども、買取対象にしている店もあれば、そうでない場合もあるためです。
確実に手持ちの金製品を売却したい場合は、金メッキや刻印なしの製品も査定可能な専門店を選びましょう。こうした店舗は、金の真贋や価値を正確に見極める技術を備えているといえます。
買取を検討する際は、事前に対応内容を確認することをおすすめします。
18金(K18)とは
「18金(K18)」とは何か、その特徴や表記について正しく理解しておくことは、大切な金製品を選ぶ際のポイントとなります。基礎知識を押さえることで、安心して長く愛用できる品を見極める手助けになるでしょう。
18金の特徴
18金は、純金に銀や銅などの金属を加えて作られた合金です。この組成により、純金よりも強度や耐久性が向上し、日常使いに適した素材となっています。
金には純度を示すさまざまな種類があり、24金はほぼ純金にあたりますが、14金や10金は含有率がそれぞれ58.3%と41.7%です。金の含有率が下がるほど丈夫になりますが、色味は薄くなる傾向にあります。
18金は美しい黄金色と適度な硬さを兼ね備えているため、結婚指輪やファッションジュエリーに広く用いられているのが特徴です。また、金属アレルギーを起こしにくい点も支持される理由のひとつです。
18金 | 純金 | 75% |
銀や銅などの金属 | 25% |
18金の表記
18金は、日本では「K18」と表記されるのが一般的です。この「K」はカラットを意味し、金の純度を示す単位として用いられています。
一方、海外では「18KT」や「18KP」といった表記も見られます。「KT」もカラットの略称であり、「P」は、「正確に・完全な純度で」という意味を持ちます。
いずれの表記も国際的に認められているものであり、品質の良し悪しとは直接関係しません。購入時には刻印の意味を理解しておくと、より安心して選ぶことができるでしょう。
K・KT | カラット(Karat) |
P | プラム(Plumb) |
金の純度表記
金の純度 | 金の含有量(%) | その他の金属(%) |
K24 | 99.9以上 | 0.1以下 |
K22 | 91.7 | 8.3 |
K20 | 83.3 | 16.7 |
K18 | 75.0 | 25.0 |
K14 | 58.5 | 41.5 |
K10 | 41.7 | 58.3 |
まとめ
18金が本物かどうかを見極めるには、刻印の有無だけでなく、色合いや質感、重量感など、いくつかの視点から丁寧に確認することが大切です。ひとつひとつの違いに目を向けることで、判断の手がかりが見えてくるでしょう。