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金が高く売れる理由

そもそも、金はなぜ高額買取ができるのでしょうか。買取のお話に入る前に、まずは金が高く売れる理由について考えてみましょう。キーワードは、資源と需要です。
市場に出回る金の量が少ないため
金は限られた資源のため、採掘量にも限界があります。
これまでの歴史から現在まで、金が地球上で採掘された総量はおよそ18万トン以上であり、これは国産基準プールの約4杯分しかありません。また、地中に埋もれている金は、2024年時点でおよそ64,000トンと推定されています。
同じ貴金属である銀は埋蔵量がおよそ200万トンですから、金は非常に希少性が高い資源であることがいえるでしょう。
現に、年間採掘量も3,000トン程度と以前よりも減少しています。市場に出回る量が少ないことから、金の価格は高騰しているのです。
金の需要が高いため
供給量が少ない反面、金の需要は年々増加傾向となっています。モノの製造や価値の観点により、金を必要とするものが多いからです。
具体的には、ブランド品のジュエリーやアクセサリー、そして、パソコンやスマートフォンなどの電子機器や医療など、私たちの生活を支えるものにまで使用されています。
また、ウクライナとロシアの戦争やパレスチナ問題などの地政学リスクによる不安定な世界情勢により、安全資産として金を購入する動きも活発になっています。
このように幅広い分野で使用していることから、金は、今後も需要が供給量を上回ると予測され、価格も上昇を続けると考えられているのです。
金買取の仕組みや儲かる理由

それでは、買取業者が行っている金買取の仕組みを解説します。主に需要過多の影響で金価格が高騰していますが、買取業者はどのように利益を出しているのでしょうか。
手数料を設定することで安く買取り高く売る
商品の買取後、買取業者は専門店やリサイクルショップなどの再販業者に売りに出しています。単純に「再販業者への販売額-お客様からの買取額」が利益となり、買取額が安いほど高い利益を得られるというわけです。
そのため、確実に儲けを得られるよう、業者は手数料を設定しています。
一般的に、手数料は2割から3割程度が相場とされています。しかし、悪徳業者の場合は理由をつけてさらに高い手数料を取るため、注意が必要です。
買取を行う際は、公式ホームページなどで手数料をよく確認しておきましょう。ちなみに「買取大吉」は、買取手数料が無料です。
再加工して価値を高める
買取業者は、壊れてしまった貴金属の買取を受け付けています。ネックレスやリングに破損があったとしても、金を使用した製品そのものに価値があるからです。しかし、そのままでは再販業者に出すことや自社で販売することはできません。
破損した貴金属は、「製錬」という工程で金を溶解して再加工を行います。溶かした金は、主にジュエリーやインゴットの製造、電気製品の部品に再利用されており、新たな需要を生み出しているのです。
破損がなく、金製品として価値のある商品は、メンテナンスで傷や汚れの除去を行ったうえで再販しています。
薄利多売で利益を高める
広告などで集客し、金の買取を大量に行う方法です。たとえ個々の金の価格が安くても、金の買取件数を増やすことで利益を追求しています。
このような広告での集客は、業者の情報をチェックすることが重要です。この手の商売戦略は「金の高価買取」だけを強調している業者がいて、「買取額が思ったよりも少なかった」となることがあります。
優良な業者は本日の金相場や買取実績などを公表しています。広告に惑わされないよう、買取業者の公式ホームページや口コミ情報なども調べておきましょう。
「買取大吉」では、公式ホームページに毎日の金相場や金の買取実績を公表しています。
金買取で利益を出す業者の特徴

金の買取で利益を出している買取業者は、主に以下のような営業努力を行っています。どれも、金の価値や魅力を最大限に引き出す取り組みといえるでしょう。
大量に買取を行う
紙媒体やwebの広告で積極的に集客している業者は、商品に欠損があっても買取可能なことが多いです。素材として使用した金そのものに価値があるため、お客様を呼び込み、金を大量に買取しています。
その反面、人件費などの経費も多く、その分だけ買取価格が下がる可能性もあります。業者によく確認しておきましょう。
金メッキ商品から金を抽出する
業者向けのサービスとなりますが、基板買取を行っている業者は、電子機器で使用されている金を買取対象にしています。
私たちの身近にあるスマートフォンやパソコンの中には、基板や半導体などの金メッキが多く使用されています。これらの商品には金が使用されており、集めることで金を大量に抽出しているのです。中には、壊れたPCの基板を買取している業者もいます。
しかし、大量でなければ買取を受け付けない業者もいますので、依頼する際はよく確認しておきましょう。
金アクセサリーの買取を行う
壊れていない金のアクセサリーの買取した後、買取業者は傷や汚れのメンテナンスをしています。そして、自社での再販もしくはリサイクル業者や専門店を対象に、より高い価格で取引を行っているのです。
有名なブランドのアクセサリーやおしゃれなデザインに対して「価値がある」と判断された場合は、高額な買取額を提示してくれるでしょう。
自社で加工を行う
金の加工技術がある業者は、自社で金の精錬を行っています。精錬した金は、インゴットなど別の製品へと再加工され、お客様に再販しています。
切れた金のネックレスや変形してしまった金の指輪などの買取ができるのは、このように再利用できる技術があり、利益へとつながるからです。どんなに壊れていても金の価値があるため、買取を受け付けています。
片方を失ったイヤリングやピアスでも問題ありません。
買取した金に付加価値をつける
金製品を修理して再販する際、買取業者は金相場の価格にデザインなどの付加価値をつけて再販しています。再販ルートが豊富にある業者の場合は、再販業者と高値で取引していることもあるようです。
リサイクル事業も行っている業者は、メンテナンス行った後に直接販売しています。
金買取相場の仕組み

金の買取相場は、国際市場で決定される金価格が基準となっています。具体的にどのように決められているのか、金相場の仕組みを見ていきましょう。
世界相場の基準
金相場は、海外にある2つの市場を中心に決められています。
金には現物取引と先物取引の二種類があり、前者はイギリスにあるロンドン市場、後者はアメリカにあるニューヨーク市場が先頭に立っています。どちらの市場でも、世界基準であるアメリカのドル価格で行われています。
この2つの市場を軸に決められた金の価値は、為替などを加味したうえで各国の通貨に反映されているのです。
金の純度
金の買取価格は金相場だけでなく、金の純度も影響します。同じ質量でも純度によって価格が変動し、純度が高いほど買取価格が高くなるのです。
金の純度は「24分率」で表します。「純金」と呼ばれている24金(K24)は金の含有量が99.99%以上あり、22金(K22)はおよそ91.7%、18金(K18)は75%と、見た目や用途に違いがあります。
24金は、海外基準で99.9%以上のことがあり、日本基準と0.09%の誤差が生じる場合があります。
金価格の計算方法
では、金相場と純度が買取価格にかかわることを踏まえたうえで、実際に金の価値を計算してみましょう。
単純ですが、以下の計算式で金の価値を求めることができます。
| 金の価値 | 金の相場価格×金製品の質量×金の純度(含有量) |
|---|
では、本日の金相場が16,000円/gで、20gある18金(K18)のネックレスを買取業者に出すとしましょう。この場合、金の価値は以下の価格となります。
| 金の相場価格 × 金製品の質量 × 金の純度(含有量)
= 16,000 × 20 × 0.75 = 240,000円 |
金の純度は18金のため、含有量は75%(24分の18)で表しています。この式に当てはめることで、買取業者による査定額をある程度イメージできるでしょう。
金相場が変動する要因

金相場は海外市場を中心に決められていますが、毎日、同じ金額というわけではありません。なぜ、株価や為替のように変動するのでしょうか。その要因は、主に以下の5つが挙げられます。
需給のバランス
私たちの生活圏にある多くの商品は、需要と供給のバランスによって価格がある程度決まっています。簡単に説明すると、需要は「商品に対する関心度」、供給は「商品を市場に提供する量」を示します。
つまり、商品の需要(関心度)が高く供給が追いつかない場合は、価格を上げて需給のバランスを調整するのです。逆に商品が市場にたくさん供給されているのに需要が低い場合は、商品の価格は下がります。
基本的に、金もこの考え方に当てはまっており、供給が追いつかないほどニーズが高い場合は金価格が上昇し、逆であれば下落します。
米ドルの値動き
需要と供給だけでなく、通貨の動きも金相場に影響を与えています。
国際市場において、金の価格は米ドル(アメリカドル)価格で決定されています。つまり、ドルの価値や信頼性が下がることにより信用の高い資産である金を人々は求めるため、結果、金価格が上昇するのです。
逆にドルの価値が高いと、人々は金を売ってドルを手に入れる動きが加速し、価格は下落します。
「米ドル価格で変動」ということは、金価格は当然、アメリカ経済と密接な関わりがあります。日本経済だけでなく、アメリカの動きにも注目しましょう。
地政学的リスク
2020年代に入り、コロナウイルスによる自粛やロシア・ウクライナ問題など、世界は不安定な情勢が続いています。
このような「地政学リスク」と呼ばれるものは、金相場にも影響を与えています。戦争や株価暴落による経済危機などに見舞われた場合、その国の通貨の信頼が下がる代わりに金の需要が増加し、金の価格を押し上げるのです。
世界経済全体を揺るがす大きな出来事も、金の価格に影響を与えています。
インフレ・デフレ
景気の動向を表す言葉に、インフレとデフレという言葉があります。
インフレは物価が上がり続けることを指し、デフレは物価が下がり続ける状況を指します。つまり、インフレの場合は通貨の価値が下がるため、金の価格は上昇するのです。
しかし、デフレ下においても金価格は上昇する可能性があります。金は現物資産で発行元がないため、株のように企業の倒産で価値を失うことはありません。そのため、資産を移動する手段として金を保有する動きが強まるというわけです。
どんな状況でも安定した価値を持っているのが、金という資産の魅力といえるでしょう。
世界の中央銀行の動向
投資家たちの多くが安定資産である金を保有していますが、日本を含めた各国の中央銀行も、金を大量に保有しています。このような国の動きも金の需要をさらに高めており、金価格が上昇する要因となっています。
この動きは、近年の世界情勢の不安定化や経済的リスクへの対応によるもので、有事に対応できるよう金を購入しているのです。
近年では、新興国と呼ばれる国々の中央銀行が、金の保有を積極的に行っています。
金は買取された後どうなる?

買取された後の行方について気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、買取業者がよく行っている買取後の対応についてご紹介します。
専門の加工業者に販売される
自社に金の加工技術がない場合は、専門の加工業者へ再販することがあります。
このケースは買取後にそのまま出しても利益につながらないため、査定時に手数料を設けて安く買取を行っています。そのため、他の業者よりも買取額が安くなり、後悔してしまう可能性があるのです。
今一度、買取を受けたい業者の公式ホームページで手数料を確認しておきましょう。
再加工して販売される
破損した金製品でも、業者は買取を行っています。壊れていても金の価値は変わらないため、他の業者に再販しても問題ないからです。
ですが、壊れたままではお店の利益にはつながりません。金の加工に秀でている業者は、一度、金を溶解してインゴットなど別の製品にしています。そうすることで、壊れた商品に新たな価値が生まれ、再販することで高い利益を確保しているのです。
メンテナンスを行い販売される
金製品の買取には、汚れや変色などの劣化があっても状態の良いものが多く集まります。そのような商品は、自社でメンテナンスを行い、中古ショップや専門店へと再販していることが多いです。
リサイクル事業に取り組んでいる業者の場合は、メンテナンス後に店頭販売を行っています。「買取大吉」では、毎月開催している大吉オークションに出品しています。
まとめ
金・貴金属買取の仕組みについてご紹介しましたが、変動する金相場や商品の価値を総合的に判断したうえで買取額を査定を行っています。しかし、中には利益重視で手数料を高く取って安く買取を行う業者もいます。買取に出す前に一度、買取業者の公式ホームページや口コミ情報を確認し、「納得のいく買取」ができる店舗を選択しましょう。
「買取大吉」では、手数料無料でお客様の商品を査定させていただいています。壊れた金製品の買取も受け付けていますので、ぜひお気軽にご相談ください。


