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K18GP・K18GFとは?違いや価値・刻印の意味を解説

K18GP・K18GFとは?違いや価値・刻印の意味を解説
木村健一(きむら けんいち)
記事の監修者
査定歴15年以上
木村健一(きむら けんいち)

貴金属・ジュエリー分野で査定経験を持つ鑑定士。
テレビや雑誌、YouTubeなどへの出演経験もあり、専門的な知識と確かな鑑定力で信頼を集めている。

金製品のジュエリーやアクセサリーの多くはK18やK24などの刻印がありますが、中には「K18GP」や「K18GF」というものがあります。今回は、この2つの刻印が表す意味や特徴について詳しく解説します。

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K18GPとK18GFの意味

K18とは18金のことを指しますが、この後に、GPやGFがくっついた場合はどのような意味になるのでしょうか。K18との違いを比較しながら見てみましょう。

K18GPとは

K18は金の純度を表し、GPは「Gold Plated」の略で金メッキ加工をした製品であることを示します。つまり、K18GPとは、銅や銀などの金属の表面にK18の金メッキがコーディングされた製品ということです。

主にリングやネックレスのようなアクセサリー商品として展開されており、デザイン性の高いものが多く見受けられます。価格も比較的安くて購入しやすいため、お出かけなどさまざまなシチュエーションに合わせやすいでしょう。

ただし、乱雑に扱ってしまうと金メッキが剥がれてしまい、ベースとなる金属が肌に触れることでアレルギーを発症する恐れがあります。できる限り丁寧に扱うことを心がけましょう。

K18GPのほかにも、K24GPやK14GPなどの金メッキ商品があります。

K18GFとは

GFは「Gold Filled」の略で、金張り加工を施した商品です。

金張りとは、ベースとなる金属の表面に一定の厚さの金合金を被覆する加工法であり、K18GFは「18金を表面に張り付けた製品」ということになります。見た目上、K18GPとの違いが分かりにくいですが、K18GFの方が厚みがあります。

そのため、金メッキよりも剝がれにくくなっており、金属アレルギーへのリスクが少ないです。耐久性にも優れているため、長く使用できるでしょう。

価格は金製品よりも安くて購入しやすいですが、加工に使用する金の量が多く手間がかかるため、K18GPよりも高いです。

K18との違い

結論から申し上げますと、ベースとなる金属に金が含まれているかいないかの違いとなります。

K18は「金素材を加工しやすくした素材」であり、金の含有量は75%で、残りの15%は銀や銅などの金属が配合された合金です。元々柔らかい材質の金に他の金属を混ぜることで硬度となり、ジュエリー製品などに加工しやすくなっています。

一方で、K18GPやK18GFは、金以外の金属がベースとなっており、銀や銅などの表面にメッキ加工や金張りが施されています。金素材そのものを加工していないため、K18の製品よりも安価で購入できるのです。

以上の違いから、K18GPおよびK18GFは、K18とはまったくの別物として捉えた方がよいでしょう。

K18GPとK18GFの金としての価値

K18のように製品全体に金が含まれているわけではないため、K18GPとK18GFは金としての価値は低めです。

特にK18GP製品は、表面部分に薄く施されており金の量が少ないため、残念ながら、金製品としての価値は「ほとんどない」と見たほうがよいでしょう。

K18GFも、金の量がK18GPよりも多いですが、少量であることに変わりないため、金を評価されない可能性が高いでしょう。

K18GPとK18GFが高く売れる2つのパターン

K18と比較すると金の価値がほとんどありませんが、以下の2つのポイントを押さえた商品は、高く売れるようです。詳しく見てみましょう。

宝石がついている場合

ダイヤモンドなどの宝石が施された商品は、宝石部分の価値を見定めたうえで査定されるため、K18GPやK18GFでも高く売れる可能性があります。宝石の大きさはもちろん、品質や色味、形などを見て評価されます。

希少性や質の高いものほど価値が上がるため、ダイヤモンドやエメラルドなどの四大宝石が施されたジュエリーは高値での買取に期待できるでしょう。

ただし、宝石部分を査定しない買取業者もいるため、依頼前に業者へ確認しておきましょう。

デザインやブランドの価値が高い場合

K18GPやK18GFもデザイン性の高いものや知名度の高いブランドの製品は、需要が高い傾向にあります。

カルティエやティファニーなどのハイブランドで販売された製品は、人気だけでなく品質も保証されているため、高値での買取が期待できます。希少性のある商品であれば、さらに高い評価を受ける可能性があるでしょう。

また、保証書や箱などの付属品を一緒に出すのもおすすめです。付属品は真贋を見分ける貴重な品物で、商品の信頼性や再販価値が高まるため、買取額が上がりやすくなります。

刻印がない場合の見分け方

K18GPやK18GFには刻印のない商品も出回っているため、K18製品と紛れてしまうことがあります。そのような場合は、以下のような方法を試してみましょう。

比重で確認する

金製品は、金属の中でも比重が重たい部類に入ります。

同じ大きさのジュエリーでも、K18製品は手のひらに乗せるとずっしりとした重みを感じられるため、軽い場合はK18GPやK18GFの可能性が高いでしょう。

磁石で確認する

金は磁石に近づけても反応しないという特徴があり、K18のような合金でも引き寄せられる確率は低いといわれています。一方で、K18GPやK18GFは、銀や銅などの金属がベースとなっているため、磁石が反応しやすい傾向にあります。

もし、くっついた場合はK18GPもしくはK18GFの可能性が高いといえるでしょう。

ただし、製品によっては磁石に引き寄せられない加工が施されているケースもあるため、判断には注意が必要です。

色合いで確認する

金は、純度が高いほど黄金のような濃い色味となります。K18GPやK18GFはK18に近づけた色合いのため、K18と比べて薄い色であれば、ある程度の判断はつくでしょう。

しかし、専門知識のない方が色で見分けるのは至難の業です。比較してもはっきりしない場合は、無理せずに別の方法で調べましょう。

試金石で確認する

囲碁の碁石でも使用される那智黒石(なちぐろいし)という試金石に、製品を擦り付けて判断するという方法もあります。石で削り取った金の色味や濃さを比較することで判断ができ、黄色に近い色であればK18GPやK18GFの可能性が高いでしょう。

しかし、「製品を削る」というリスクが高すぎるため、慣れていない方は別の方法で試しましょう。

まとめ

K18GPは金メッキ加工、K18GFは金張りが施された製品であり、どちらも銀や銅などの金属がベースとなっています。見た目がK18のような美しさや輝きに近いため、安い価格で金の高級感を楽しみたい方におすすめです。K18の商品を触る前に、一度、購入してみてはいかがでしょうか。

木村健一(きむら けんいち)
記事の監修者
査定歴15年以上
木村健一(きむら けんいち)

貴金属・ジュエリー分野で査定経験を持つ鑑定士。
テレビや雑誌、YouTubeなどへの出演経験もあり、専門的な知識と確かな鑑定力で信頼を集めている。

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