目次
金のETFとは?
| 特徴 | 金ETF |
|---|---|
| 取引方法 | 証券会社を通じ株式と同様に取引 |
| 最小投資額 | 投資銘柄によっては数千円から可能 |
| 保管 | 必要なし |
| 取引コスト | 売買手数料、信託報酬 |
| 値動き | ・金相場と連動するが多少の僅差あり ・リアルタイムの価格で取引ができる |
| リスク | ・発行元の破綻 ・元本保証なし |
| 商品ラインナップ | 限定的 |
| 配当 | なし |
| 税金 | 分離課税の譲渡所得 |
| レバレッジ | あり |
| NISA | あり |
まず、ETF(上場投資信託)とは、証券取引所に上場している投資信託のことを指します。
例えば、TOPIXや日経平均株価に連動するよう運用される投資信託の一種であり、株式のようにリアルタイムで売買が可能です。
金ETFは実際に金を保有することなく、金価格の変動に連動して投資できるため、手軽に金投資を始められる点が特徴です。
さらに、数千円程度の少額から始められることに加え、NISA(少額投資非課税制度)を利用できる点も、大きな魅力です。税制面でも優遇されているため、初めての金投資にも適しています。
金ETFとその他の金投資商品との比較

金ETFのほかにも、金現物投資、金投資信託、純金積立、金先物取引など、さまざまな金投資があります。ここでは、金ETFと比較する形で、これら4つの金投資について詳しく解説します。
金現物との比較
| 特徴 | 金現物 |
|---|---|
| 取引方法 | 金地金や金貨などの現物を売買 |
| 最小投資額 | 数万円単位のまとまった資金が必要 |
| 保管 | 必要 |
| 取引コスト | プレミア、バーチャージ |
| 値動き | ・金相場に連動 ・一般的に価格決定は1日1回 |
| リスク | 盗難 |
| 商品ラインナップ | 比較的豊富 |
| 配当 | なし |
| 税金 | 総合課税の譲渡所得 |
| レバレッジ | なし |
| NISA | なし |
金現物投資とは、金地金や金貨を実際に購入して保有する投資方法です。
金ETFとは異なり、金そのものには「発行体」が存在しないため、倒産リスクがないというのは大きなメリットです。また、一定額までは課税対象から控除されるため、大きな利益が出なければ税制面で優遇される可能性もあります。
一方で、金現物にはデメリットもあります。
例えば、購入にまとまった資金が必要だったり、保管に貸金庫などの費用がかかったりすることが挙げられます。金ETFのようにオンライン上で簡単に売買できるわけではなく、取引や保管に手間がかかる点にも注意が必要です。
金投資信託との比較
| 特徴 | 金投資信託 |
|---|---|
| 取引方法 | 証券会社、銀行、信金を通じて取引 |
| 最小投資額 | サービスによっては100円から可能 |
| 保管 | 必要なし |
| 取引コスト | 売買手数料、信託報酬 |
| 値動き | ・金相場と連動するが多少の僅差あり ・一般的に価格決定は1日1回 |
| リスク | ・発行元の破綻 ・元本保証なし |
| 商品ラインナップ | 比較的豊富 |
| 配当 | なし |
| 税金 | 分離課税の譲渡所得 |
| レバレッジ | あり |
| NISA | あり |
金投資信託とは、運用の専門家(ファンドマネージャーなど)が投資家から集めた資金をもとに、株式や債券など複数の資産に分散投資する金融商品です。
ETFと比較すると、商品ラインナップが比較的豊富で、自動積立に対応している証券会社が多い点も特徴です。そのため、初心者でも継続的に積立投資をしやすい仕組みが整っています。
ただし、価格がリアルタイムで決まらない(1日1回の基準価額で取引される)点や、ETFに比べて信託報酬が高めな傾向にある点はデメリットとして挙げられます。
純金積立との比較
| 特徴 | 純金積立 |
|---|---|
| 取引方法 | 証券会社、貴金属メーカーを通じて購入 |
| 最小投資額 | 1,000円程度から可能 |
| 保管 | 必要なし |
| 取引コスト | 購入手数料、口座管理費、年会費など |
| 値動き | ・金相場と連動するが多少の僅差あり ・一般的に価格決定は1日1回 |
| リスク | 消費寄託(※) |
| 商品ラインナップ | 限定的 |
| 配当 | なし |
| 税金 | 総合課税の譲渡所得 |
| レバレッジ | なし |
| NISA | なし |
※消費寄託とは、預けた金の所有権が運営会社に移転する仕組みを指します。この形式で保管されている場合、運営会社が倒産すると、預けた金が返還されないリスクがあります。
純金積立とは、毎月一定額を積み立てながら少しずつ金を購入していく投資方法です。
月々1,000円程度から始められるため、一括で金現物を購入する場合に比べて、少額から手軽に金を保有できる点が大きな魅力です。
また、一定額を積み立てることで、金地金と交換することも可能です。純金積立は、貴金属メーカーや証券会社などを通じて利用することができます。
ただし、コツコツと資産を増やしていく仕組みである一方で、購入手数料が比較的高めに設定されていることが多いです。そのため、毎月複数回に分けて購入すると、それだけ手数料の負担も大きくなる点には注意が必要です。
金先物との比較
| 特徴 | 金先物 |
|---|---|
| 取引方法 | 証券会社を通じて購入 |
| 最小投資額 | 数万円程度から可能 |
| 保管 | 必要なし |
| 取引コスト | 取引手数料 |
| 値動き | ・金相場と連動するが多少の僅差あり ・リアルタイムの価格で取引ができる |
| リスク | ・元本保証なし ・高いレバレッジによる損失 |
| 商品ラインナップ | 比較的豊富 |
| 配当 | なし |
| 税金 | 雑所得として申告分離課税 |
| レバレッジ | 高い |
| NISA | なし |
金先物取引とは、「限月(げんげつ)」と呼ばれる将来の指定した期日に、あらかじめ決められた価格と数量で金を売買する契約を行う取引です。
実際に金現物を受け渡すことはほとんどなく、価格変動を利用して差益を狙うのが一般的な投資手法です。
金先物取引の大きな特徴は、高いレバレッジをかけた取引が可能な点です。
金ETFと比べても、より大きな投資効率を狙えるメリットがありますが、それだけ、損失も大きくなりやすいリスクがあります。
特にハイレバレッジでの取引は、価格変動が少しでも不利に働くと損失が拡大する可能性があるため、厳格な資金管理とリスクコントロールが不可欠です。
金ETFとその他の金投資商品との比較表
| 金ETF | 金現物 | 金投資信託 | 純金積立 | 金先物 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 投資方法 | 金価格銘柄の上場投資信託を購入 | 金地金など実物を購入・保有 | 金関連の投資信託銘柄を購入 | 積立方式で金を保有 | 将来の価格で金を取引 |
| 最低投資金 | 数千~数万円 | 数万円~ | 数千円程度 | 毎月1,000円程度~ | 数万~数十万円 |
| 保管方法 | ・証券口座で管理 ・実物の保有なし |
・自宅の金庫 ・業者が提供する金庫 |
証券会社で管理 | 業者の保管サービス | 証券口座 |
| 流動性 | 高い(即時売買が可能) | 中程度(売却に時間がかかる場合あり) | ・中程度 | 低め(現物引き出しに時間がかかる場合あり) | 高い(即時決済可能) |
| 手数料 | ・信託報酬 ・売買手数料 |
購入・売却手数料や保管コストが発生 | ・信託報酬 ・売買手数料 |
・積立手数料 ・口座管理手数料 ・年会費などが発生 |
取引手数料 |
| NISA | あり | なし | あり | なし | なし |
| レバレッジ | 低い | なし | 低い | なし | 高い |
| リスク | ・発行元の破綻 ・元本保証なし |
盗難 | ・発行元の破綻 ・元本保証なし |
消費寄託 | ・元本保証なし ・高いレバレッジによる損失 |
| 税金 | 譲渡所得として分離課税の対象 | 譲渡所得税の対象 | 譲渡所得税の対象 | 譲渡所得税の対象 | 雑所得として申告分離課税の対象 |
金ETFとほかの金投資についてまとめました。
例えば、税制面で優遇措置を受けたい場合は、新NISAの対象となっているETFや投資信託銘柄で取引することをおすすめします。
一方で、金現物にこだわりたいなら、純金積立や金現物投資が適しています。現物を自分で保有していれば、運営会社が倒産しても資産がなくならないというメリットがあります。
このように、金投資の特徴やコストを正しく理解し、目的やライフスタイルに合った金投資を選ぶことが重要です。
金ETFのメリット

金ETFには多くのメリットがあります。
例えば、少額から始められることや、インターネットで手軽に取引できる点が挙げられます。ここでは、そうした金ETFのメリットについて詳しく解説します。
盗難リスクが低い
金ETFは現物の金投資と比べて盗難リスクが低い点が大きなメリットです。
金現物を購入する場合、紛失や盗難を防ぐために高額な金庫の購入や貸金庫を契約するなど、保管にかかるコストが大きくなる点はデメリットです。
一方、金ETFは金現物を直接保有しないため、こうした保管費用や手間がかかりません。
ただし、近年では証券口座のハッキング被害も報告されているため、二段階認証などのセキュリティ対策をしっかり行うことが重要です。
売買手数料が安い
金ETFは売買手数料が安い点も大きなメリットです。
通常の、株式投資と似たような手数料体系であり、投資信託と比べても安価な傾向にあります。そのため、頻繁に金ETFで取引を行う場合、手数料を節約できるのも利点と言えます。
国内保管なので交換ができる
一部の証券会社では、金ETFで購入した金を現物に交換することが可能です。
ただし、すべての証券会社が対応しているわけではないため、事前に内容を確認することが重要です。
もし一部でも現物に交換しておけば、金ETFを提供する銘柄発行元が倒産した場合でも、金の価値は残るため、リスクヘッジとして機能します。
少額から購入できる
金ETFは、少額から投資を始められる点も大きなメリットです。
例えば、純金を1グラム購入しようとすると、2025年5月現在で約16,000円が必要になり、ある程度まとまった資金が必要になります。
しかし、金ETFであれば銘柄にもよりますが、1口あたり約2,000円前後で購入できる商品もあり、比較的手軽に投資を始めることが可能です。
そのため、大きな資金を用意できない人でも、金ETFなら無理なく金投資を始められる点は魅力です。
スマホで投資できる
金ETFの大きな特徴として、株式投資と同様にスマホから簡単に取引できる点が挙げられます。
例えば、金地金を購入する場合、インターネット通販でも注文はできますが、現物が手元に届くまでに一定の時間がかかります。しかし、金ETFの場合、注文した口数が即座に口座に反映されるため、すぐに取引が完了します。
リアルタイムで売買できる
金ETFは、市場価格を確認しながらリアルタイムで取引できるのが特徴です。
例えば、金現物投資や純金積立では、一般的に価格更新は1日1回になりますので、実際の相場と購入価格に差が生じることがあります。
一方、金ETFであれば、通常の株式投資と同様に市場が開いている時間帯であればリアルタイムの価格で売買が可能です。このため、相場を見ながらタイミングを見計らって取引しやすい点が大きなメリットです。
信用取引ができる
信用取引とは、証券会社に一定の保証金(担保)を預け、その資金をもとにレバレッジをかけて取引を行う方法です。
レバレッジの倍率は、証券会社や取り扱う金融商品によって異なります。
金ETFでは、信用取引の対象となっている商品もあります。レバレッジを活用することで、より少ない資金で大きな取引が可能となり、資金効率を高めることができます。
また、信用取引は現物取引と異なり、「売り」から取引を始めることも可能です。そのため、相場が下落している局面でも、空売りを行うことで利益を狙えます。
金ETFのデメリット

金ETFのデメリットとして、「分配金や配当金がない」「信託報酬(信託手数料)がかさむ」といった点が挙げられます。ここでは、これら2つのデメリットについて詳しく解説します。
分配金・配当金がない
金ETFを含む金投資には、分配金や配当金は存在しません。
株式投資では、企業が投資家に対して分配金や配当金を還元する仕組みがありますが、金自体には発行体が存在しないため、そのような報酬はありません。
信託手数料がかかる
金ETFには、「信託報酬」と呼ばれる運用コストが発生します。
例えば、現物の株式投資では、売買手数料はかかりますが、信託報酬は発生しません。一方で、金ETFでは銘柄ごとに信託報酬の割合は異なりますが、通常、年率で発生するため、長期保有する場合には信託報酬によるコスト負担がデメリットとなる可能性があります。
金ETFがおすすめな人の特徴
金ETFをおすすめできる人の特徴として、次の2タイプが挙げられます。
株式投資の経験がある人
株式投資のスキルを持っている方であれば、金ETFでもその知識を生かすことができます。
金ETFは、株式と同様にリアルタイムで売買が可能なので、金相場を見ながらタイミングよく取引を行えます。
そのため、株式投資で培った分析力や判断力をそのまま活用できるという大きなメリットがあります。
ポートフォリオとして金ETFを取り入れたい人
金ETFはリスク分散の手段として非常に有効です。
特に、地政学的リスクが高まると株価が下落しやすくなる一方で、金は「安全資産」として需要が高まり、価格が上昇することが多いです。
これにより、株式や債券、現金などとともに金に資産を分散させることで、リスクを抑えたポートフォリオとして機能します。
金ETFの税金について
金ETFで得た利益は、株式投資や投資信託と同様に「分離課税」の譲渡所得として課税されます。この税率は、金ETFに限らず、株式や投資信託の利益にも同様に適用されます。
一方で、金現物投資で得た利益は、譲渡所得として総合課税の対象となるため、給与などの異なる所得と合算できます。そのため、累進税率が適用され、所得が多いほど税率が高くなります。
| 税金の種類 | 税率 | |
|---|---|---|
| 金ETF | 分離課税の譲渡所得 | 一律で約20.315%(2025年4月時点) |
| 金現物 | 譲渡所得、雑所得、事業所得のいずれか | 累進課税(所得に応じて変動) |
金現物の譲渡所得には、以下の税制が適用されます。
| 保有期間 | 税率 | |
|---|---|---|
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | (売却益 - 購入価格 - 譲渡所得特別控除50万円) |
| 長期譲渡所得 | 5年超 | (売却益 - 購入価格 - 譲渡所得特別控除50万円)×0.5 |
つまり、50万円以下の譲渡所得に関しては、特別控除を利用して課税されないことが魅力です。特に、少額で利益を得ている場合は、金現物投資が適していると言えるでしょう。
ただし、累進課税により、金現物投資では利益が増えると、給与所得の税率が上がる可能性があります。そのため、税率が高くなることに不安を感じる場合や、損益通算を生かしたい場合は、金ETFを通じて投資を行うほうが有利です。
直近の金価格推移とおすすめの金ETF購入方法
過去10年間の金価格は右肩上がりで推移しており、今後も引き続き上昇する可能性があります。ここでは、金価格が上昇する理由と、金ETFにおけるおすすめの購入方法について解説します。
直近10年間の金価格の推移

2015年から2019年にかけての金価格は、比較的安定した動きを見せながら緩やかに上昇しました。
しかし、2019年以降は一転して金価格が急騰し、2025年時点では過去最高水準にまで上昇を続けています。この背景には、以下のような世界的な出来事や経済的要因が関係しています。
・新型コロナウイルスのパンデミックによる経済不安
・ロシア・ウクライナ戦争の長期化
・パレスチナをめぐる中東情勢の悪化
・米国を中心とした各国の金融緩和政策
・各国中央銀行による金の積極的な買入れ
これらの不安定な国際情勢や政策対応によって、「安全資産」とされる金への需要が高まり、価格を押し上げる要因となりました。
今後も金価格は上昇傾向
金価格の動向を正確に予測することは、専門家であっても難しいのが現実です。
それでも現時点では、今後も金価格は長期的に上昇していくと予想されています。それは、地政学的リスクの長期化、世界的な経済不安、そしてインフレの進行といった要因が挙げられます。
そのため、金を長期保有する際には、売却のタイミングを慎重に見極めることが重要です。
一方で、金ETFであれば株式と同様にリアルタイムで取引できるため、短期的な価格変動を生かした売買も、効果的な運用手段のひとつとなります。
おすすめの金ETF購入方法
金ETFを購入する際におすすめの方法として、「ドルコスト平均法」と「リアルタイムでの購入」があります。
ドルコスト平均法
ドルコスト平均法は、金価格の変動に関係なく、毎月一定額を投資し続ける方法です。
この方法なら、「マイペースで無理なく投資ができる」「長期的には平均価格を安定させられる」「売買タイミングに悩む必要がない」といったメリットがあります。
リアルタイムでの購入
金価格は日々、または週単位で細かな値動きを見せるため、リアルタイムで短期的な値幅を狙った売買も可能です。
さらに、短期的な取引を行いながら、ドルコスト平均法を併用し、定期的に一定額を投資する方法も選択肢として考えられます。これにより、安定した購入を続けながら、短期的な価格変動にも対応できます。
ただし、金価格は常に変動しているため、その推移を慎重に観察することが重要です。
金ETFのおすすめ代表銘柄を徹底比較

金ETFを始めようと考えても、銘柄選びに悩む方も多いかもしれません。そこで、ここでは金ETFの代表的な銘柄5つと、その特徴について詳しく解説します。
SPDRゴールド・シェア
| SPDRゴールド・シェア | |
|---|---|
| 運用会社 | ワールド・ゴールド・トラスト・サービシズ・エルエルシー |
| 取引所・上場年 | 東京証券取引所:2008年6月 ニューヨーク証券取引所:2004年11月 |
| 証券コード | 東証:1326 NYSE Arca:GLD |
| 信託報酬 | 年率0.40% |
| 売買単位 | 1口 |
| 市場価格(2025年5月23日終値) | 約44,000円 |
| おすすめポイント | ・世界最大級の金ETF ・信託報酬が年率0.40%と低い ・保有する金地金の価格情報を日々公開 |
世界最大級の金ETFであるSPDRゴールド・シェアは、多くの投資家に利用されており、非常に高い流動性を誇ります。そのため、売買が迅速かつスムーズに行える点が大きな特徴です。
初心者でも扱いやすく、安心して投資できる銘柄としておすすめできるほか、信託報酬は年率0.40%と比較的低く設定されています。取引コストを抑えられる点も魅力の1つです。
さらに、保有する金地金の価格情報を日々公開しており、投資家は実物資産に裏付けられた高い透明性のもとで取引を行うことができます。
SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト
| SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト | |
|---|---|
| 運用会社 | ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSGA) |
| 取引所・上場年 | ニューヨーク証券取引所:2018年6月 |
| 証券コード | GLDM |
| 信託報酬 | 年率0.10% |
| 売買単位 | 1口 |
| 市場価格(2025年5月23日終値) | 約9,600円 |
| おすすめポイント | ・金現物価格に連動した値動き ・低コストの信託報酬 ・日本国内でも手軽に取引ができる |
SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラストは、金現物の価格変動に連動した投資成果を目指す、低コストで金に投資できるETFです。
この商品は、ニューヨーク証券取引所アーカ(NYSE Arca)に上場しており、通常の株式と同じようにリアルタイムで売買することが可能です。
また、日本国内でも多くの証券会社が取り扱っており、海外ETFの中でも比較的手軽に取引ができる点が魅力です。
iシェアーズ・ゴールド・トラスト
| iシェアーズ・ゴールド・トラスト | |
|---|---|
| 運用会社 | ブラックロック・ジャパン株式会社 |
| 取引所・上場年 | ニューヨーク証券取引所:2005年1月 |
| 証券コード | IAU |
| 信託報酬 | 年率0.25% |
| 売買単位 | 証券会社によって異なる |
| 市場価格(2025年5月23日終値) | 約9,000円 |
| おすすめポイント | ・LBMA金価格(※)に連動 ・信託報酬は金ETFの中でも安め ・コストを抑えた長期的な金投資におすすめ |
※LBMAは、ロンドン貴金属市場協会の略で、貴金属取引に関する国際的な基準を定める団体のことです。
iシェアーズ・ゴールド・トラストは、米国の大手資産運用会社ブラックロック社が運用する、金価格に連動するETFです。
このETFも実際に金現物を保有しており、金価格の動きに応じて価値が変動するため、手軽に金投資を始める手段として適しています。株式と同様に取引所で売買でき、少額からの投資も可能です。
また、信託報酬が比較的低水準に抑えられており、長期保有にも向いています。
分配金は支払われませんが、金価格の上昇による売却益を狙う投資手段として、多くの投資家に支持されています。
純金上場信託
| 純金上場信託 | |
|---|---|
| 運用会社 | 三菱UFJ信託銀行 |
| 取引所・上場年 | 東京証券取引所:2010年6月 |
| 証券コード | 1540 |
| 信託報酬 | 年率0.44% |
| 売買単位 | 1口 |
| 市場価格(2025年5月23日終値) | 約14,500円 |
| おすすめポイント | ・大手銀行が運用 ・国内での金地金保管で安全性が高い ・一定口数保有で金地金現物と交換可能 |
三菱UFJ信託銀行が運用する純金上場信託(金の果実)は、国内で取引可能な金ETFの中でも特におすすめの銘柄です。
純金上場信託は、金現物を日本国内に保管し、その受益権を投資家に提供しているため、高い安全性を備えています。
日本国内で上場している金ETFの中で、純金上場信託だけが、金地金を国内保管している点も、大きな特徴のひとつです。
また、金 1キログラム相当の口数を保有していれば、金地金と引き換えることが可能です。これにより、現物資産を保有できるメリットもあります。
NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信
| NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信 | |
|---|---|
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント |
| 取引所・上場年 | 東京証券取引所:2007年8月 |
| 証券コード | 1328 |
| 信託報酬 | 年率0.55% |
| 売買単位 | 10口 |
| 市場価格(2025年5月23日終値) | 約11,500円 |
| おすすめポイント | ・日本円換算した金価格に連動 |
NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する金ETFです。
このETFは、日本円に換算された金価格に連動して価格が推移することが特徴で、為替相場(特にドル円)の変動を利用した投資戦略も可能です。
金ETFの購入におすすめの証券会社ランキング
金ETFを取引する際におすすめの証券会社は、「楽天証券」「SBI証券」「マネックス証券」の3社です。
3社は共通して、米国ETFの取引手数料が約定代金の0.495%(税込)、上限は22ドル(税込)に設定されています。さらに、口座タイプや対象銘柄によっては、手数料が無料になる場合もあります。
ここでは、これら証券会社の特徴について詳しくご紹介します。
楽天証券
楽天証券では、国内外の金ETFを始め、金現物投資、純金積立、金投資信託、金先物取引など、多様な金投資の方法が用意されています。
さらに、取引に応じて楽天ポイントが還元され、1ポイント=1円として投資に利用できるため、ポイントを活用しながら効率的に資産運用を行うことが可能です。
NISA口座を利用すれば、国内外を問わずETFの売買手数料が無料になります。(※)また、「ゼロコース」を選択することで、NISAを利用しなくても国内株式の取引手数料を抑えることができます。
※2024年開始の新NISAから適用となります。
SBI証券
SBI証券は、個人向け国内株取引でネット証券では、高いシェアを誇り、多くの投資家から支持されています。
同社では、国内外の金ETFを始め、プラチナや銀のETFなど、貴金属投資が幅広く用意されています。金関連の商品としては、国内外の金ETF以外にも、金現物、純金積立、金投資信託も利用可能です。
NISA口座を利用すれば、国内外問わず、ETFの取引手数料が無料になります。さらに、「インターネットコース」では一定の条件を満たすことで取引手数料を無料にできる場合があります。
マネックス証券
マネックス証券では、多彩な金ETFを取り扱っており、情報提供や分析ツールも充実しています。
例えば、「マネックスアドバイザー」では、専門家のサポートを受けながら、国内ETFを使って世界の資産に手軽・低コストで分散投資が可能です。
また、国内ETFの売買手数料には、「取引毎手数料コース」と「一日定額手数料コース」の2種類があり、約定金額に応じて手数料が変動する仕組みです。
NISA口座を利用すれば、国内・海外ETFともに取引手数料が無料になります。
さらに、「米国ETF買い放題プログラム」を利用すると、対象銘柄の買付手数料が全額キャッシュバックされるお得なサービスも提供されています。
まとめ
金ETFは、金の取引価格をリアルタイムで確認でき、株式と同様に値動きを見ながら取引が可能です。
また、税制面では申告分離課税の譲渡所得として扱われ、損益通算もできます。そのため、取引で損失が出た場合でもほかの金融商品の利益と相殺できる点がメリットです。
一方で、株式のように配当金を受け取れず、売買価格や保有期間によっては手数料が増えるリスクもあります。
金ETFに投資する際は、これらのメリット・デメリットやリスクを十分理解したうえで、無理のない範囲で始めることが大切です。


