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金の重さと買取価格の関係
買取を行う際は予備知識を少しでも入れておいて来店した方がいいでしょう。少しの知識で大体の買取価格を予想できます。金は僅かな量でも高値がつくため、昔から金の偽物が作られて出回っていました。製品の表面に貴金属のメッキをかけて金と同じ色に仕立てた偽物や、表面は金でありながら内部に貴金属以外の詰め物をした偽物など、さまざまな偽物が存在します。金の偽物が世の中に出回ってしまうと、金に対する信頼が失われる危険性があります。信頼が得られなければその価値は下がってしまい、宝飾品や投資としての役割を果たせなくなります。金の価値を守るために、その真偽を確かめる方法が必要とされています。
金のような金属について買取を行う場合で、最も重要なのは重さであるといわれています。アクセサリー全体の重さではなく、金そのものの重さです。また金やプラチナのような金属はそれぞれ価値が違い、時期によっても価格が変動しています。買取の際、重さと金属の価値を加味して査定員は買取価格をお客様へご提案しています。
買取価格の計算例
金属の買取価格は大体下の式によって算出されます。その時期の金属の価値×重さ=買取価格実際に数字を入れて計算していってみましょう。※ここで計算している値は実際に買取で使用している値ではありませんのでご注意くださいませ。k18が1gあたり5,000円で価格が出ているとします。お客様はk18のリングを20gほど査定をしに持ち込んで来ました。
買取価格=5,000円(その時期の価値)×20g(重さ)
この式によると買取結果は100,000円になります。重さは金の重さを指しているのでアクセサリーの場合、付属品や金以外の部分は重さに含まれないことを覚えておいてください。ここでは買取価格と表現していますが、この100,000円がそのままお客様には入らないことも考慮しておく必要があります。買取店では大体のお店では買取手数料いただくからです。お店のホームページで確認するか、直接電話して確認してみてから計算してみるのがいいでしょう。
アイテム別の重量の目安
所持している貴金属アイテムによってどの程度の買取価格が提示されるのか、気になっている方は多いかもしれません。アイテムごとに一般的な重量の目安についてお話します。一般的なK18のチェーンネックレスの場合、10g程度が目安です。幅広のタイプや長尺タイプはさらに重量が増します。K18のリングは、3g程度のものが大半だったりします。リングの形によっては重量が増えたり減ったりします。インゴットのサイズと重量は、制作する企業によって規格が設けられています。細かな差異はありますが、小さいもので5g、大きいもので1kgのインゴットが一般的です。
査定前にご自分で計量してみましょう
上述したアイテムの重量はあくまでも目安です。また、金の買取価格は重量が少し違うだけで大きな差が生じます。買取業者に金の査定を依頼する際には、あらかじめ計量しておくことをおすすめします。プロの鑑定士は高価な計量器具を用いますが、一般の方が目安として計量する際にはそこまで高価な器具は必要ありません。1,000~3,000円程度の調理用などのデジタル計量器で十分です。0.1g単位で測れるものであれば申し分ありません。
金の比重も買取の際には重要なポイント
金製品の査定額に大きな影響を与える品位は、比重からわかります。刻印がないアイテムや品位がわからないアイテムについては、比重を確認しておくのが賢明でしょう。買取業者は専用の比重計を用いますが、家庭にある道具を用いることで、ある程度正確な比重を測定できます。
具体的な手順をご紹介いたします。
① あらかじめアイテムの重量を測定しておく
② 水を入れた容器を計量器にのせ、ゼロクリアする
③ 計量するアイテムを糸などを用いて、水の中に浮かんだ状態にする
④ 計量器に表示される増えた水の重さを記録する
⑤ アイテム重量÷増えた水の重さで比重が算出される
例として10gのアイテムで水の重さが0.6g増えた場合、約16.7という比重が算出されます。
各品位の比重値
各品位の比重値は以下のようです。
・K24:19.13~19.51
・K22:17.45~18.24
・K20:16.03~17.11
・K18:14.84~16.12
・K14:12.91~14.44
・K10:11.42~13.09
今回はよくお持ち込みがあるK10までのご紹介になります。比重は「ある物質の密度(単位体積あたり質量)と基準となる標準物質の密度との比」になることも覚えておいてください。
比重以外での検査方法
・刻印のチェック
冒頭でお話したようにジュエリーやインゴットの多くには、「K24」「K18」などの品位をあらわす刻印があります。正規に流通しているものなら、ほとんどの場合この刻印で判別可能です。ただし、中には刻印がないものや、刻印の純度を偽った商品、メッキ製品でありながらメッキの表記がないニセモノが存在します。ネットオークションやフリマアプリなど、正規ルートではない取引で入手した中古品などには十分注意しましょう。
・磁石を近づける
金は磁石に反応しません。もし磁石に吸いつく場合、鉄などにメッキされたイミテーションである可能性が高いでしょう。ただ、他にも銀など磁石に反応しない金属はありますので、磁石にくっつかないからといって金と断定するのは危険です。あくまでも判断基準のひとつとしてお考え下さい。
他にも重要な買取のポイント
アイテムの重量は買取額を決める大切な指標です。一方で、アイテムの最終的な買取額は、決して重量だけで決まるわけではありません。市場でのニーズやデザイン、状態のよさや附属品の同梱状況によっても買取額は変わってきます。リングやイヤリングなどは、重量の点では高価買取が期待できないアイテムになります。しかし、アイテムによっては重量で計算される価格以上の価値がある事もあります。また、限定品や長く発売していても人気があり続ける商品やブランドは価格も下がらず、時には買取価格が上がる場合もあります。
まとめ
いかがでしたか?今回は金の重さについて色々ご紹介させて頂きました。金の比重値は自宅でもおおよその値を推察できますが、間違った手順で計算してしまうと価値を勘違いしてしまうため、注意が必要です。計測方法によっては大事な金製品に傷をつけてしまうことにもなりかねません。内部まで金で作られた製品と、表面だけが金で作られたメッキ製品は、性質の違いを利用して見分けることができます。金製品に表示された刻印や色味、重さなどのほか、磁石を使って、金とメッキを見分けてみましょう。
ただし、金の刻印があっても実際は金メッキであるなど、偽物の貴金属も存在します。そのため、金を売却する際は貴金属が本物であるか確認することが大切です必要であれば買取店で比重を確認してもらうのも良い方法です。手元にある金製品の価値を知って価値によっては売却も考えている、という場合はお近くの「買取大吉」にご相談ください。