最も簡単な金の購入方法は金貨の購入
金の購入方法で最も簡単なのは貴金属店で金貨を購入することです。 店舗に足を運ぶだけで、面倒な手続きもなくお金を払えばその場で買うことができます。 ただし一般の貴金属店で購入する場合は、その金貨が本物であるかどうかを見極めなくてはいけません。 信頼できないお店で偽物を購入してしまうと投資資金が無駄になってしまいます。
金貨には特別なデザインが施されているため、その小売価格にはプレミアムと呼ばれるデザインや加工費、輸入の際の諸経費が含まれていることから金地金の小売価格より割高になっています。 金貨にはさまざまなデザインや大きさがあり、予算に合ったものを選ぶことができるというメリットがあります。 なかでも西オーストラリア州政府公営・パース造幣局発行のカンガルー金貨は、愛くるしいカンガルーのデザインが毎年変わることで人気を博しています。
直営店や電話で購入できる金地金
金そのものを購入する別の方法に、金地金を購入する方法があります。 金地金は、貴金属メーカーや地金商が自社ブランドとして製造・販売しており、直営の店舗や電話で購入できます。 直営店ならその品質は保証されているので安心して購入することができます。 金地金の重さにはさまざまな種類がありますが、金貨と違って500g未満の売買にはバーチャージと呼ばれる手数料がかかります。
金ETF(上場投資信託)で購入する
金そのものを購入するのではなく、金ETF(上場投資信託)を購入する方法もあります。 金ETF(上場投資信託)は運用の成果が金価格の動きに連動するように設定された投資信託で、証券会社などが窓口になって取り扱われています。 取引所に上場しているため株式のように売買することができます。また盗難のリスクもありません。 ただし、金の現物とは交換できない金ETF(上場投資信託)もあります。
低リスクで購入するなら純金積立
金購入の代表的な方法は、金地金や金貨といった現物を店舗で購入することですが、手元に現物を置いておくということは、盗難のリスクがあります。 金現物を購入でき、盗難のリスクもなく、毎月少しずつ積み立てられ価格変動リスクを回避できる純金積立が金の購入方法としては安全で手軽だと言えるのではないでしょうか。
金の価格が安い国はどこ?非課税な3つの国を紹介
・台湾
・シンガポール
・ドバイ
為替相場以外の要因で金価格が安くなることもあります。この際に重要な視点が、税金の有無との関係です。
台湾、シンガポール、ドバイなどでは、日本の消費税のような税金が金に課されないため、国内で金を買うよりも安く金を購入可能。なぜなら、日本で購入する時にかかる消費税10%分を支払わなくて済むからです。金は高価ですから、10%とはいえ無視できない金額となります。
●台湾
台湾では、宝石店、デパート、免税店の他、銀行の一部でも金を購入可能です。銀行では預金を下ろすのと大差ないほどスムーズに窓口で金地金を購入できます。金を使った宝飾品を購入する場合は、加工費が比較的割安な宝石店を利用すると良いでしょう。
●シンガポール
シンガポールには付加価値税(VAT)、物品税(GST)、商業税などさまざまな間接税が存在しますが、シンガポールでも金の購入には税金はかかりません。
●ドバイ
ドバイにはゴールドスークと呼ばれる金の青空市場があります。金がさらに安くなると言われる年明けには、世界中から金を求める人々が集まることで有名です。ドバイは数年前まで消費税がなく、店舗を利用する際の手数料や加工賃などのマージンが少ない点から、金が安い国のひとつでした。
しかし、2018年から付加価値税(VAT)が導入され、純度が99%未満の投資用の金には5%の税金が課税されるようになりました。それでも99%以上の金は非課税ですし、海外からの渡航者には5%の付加価値税のうち85%は戻る(店舗への手数料をのぞく)システムがありますから、日本国内で課税された金を買うよりはやはりお得です。付加価値税の払い戻しの際には、対象店舗での購入を証明する免税タグとレシートが必要となります。
購入した金(純度90%以上)の重量が1㎏を超える場合には、申告が必要であり、「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」という申告書を必ず提出しなければなりません。
購入した金が他のお土産品と合わせて総額20万円以下であれば、申告により非課税となります。一方、20万円を超えると課税対象になり、消費税分を支払わなくてはなりません。
まとめ
金を非課税国で購入しても日本で購入しても、基本的には守りの資産運用である。消費税分や通貨レートの違いから多少の儲けが発生することもあるが、あまり期待はできない。どこの国で購入しても大差ないということであれば、住んでいる日本で購入するのがもっとも効率的になる。