目次
プラチナの刻印とは
プラチナ製品の刻印は、素材や品位を確認するための重要な情報となります。ここでは、具体的な意味や役割について解説します。
純度を表す
プラチナの刻印は、素材の純度を表しています。純度は、製品に含まれるプラチナの割合を千分率で示したものです。
たとえば、プラチナ製品には「Pt950」や「Pt900」といった刻印が打たれます。Pt950はプラチナを95%以上含み、残りの5%が割金で構成されていることを示します。
割金とは、強度を高めるために混ぜる他の金属のことです。同様にPt900は、90%以上のプラチナを含んでいます。
プラチナの純度は、見た目だけでは判断できません。そのため、プラチナの刻印は、どの程度の純度をもつかを見極める手がかりとなります。
品質を保証する基準となる
プラチナの純度を示す刻印は、ISO(国際標準化機構)やJIS(日本産業規格)の区分に沿った表記が使われる場合が多いです。そのため、製品の品位や素材を確認するうえで重要な目安となります。
また、適切な品質表示は、消費者が素材や品位を誤って購入するトラブルの防止にもつながります。
たとえば、日本ジュエリー協会の表示規定では「プラチナジュエリー」として表示できるのは、最低でも85%以上の純度(Pt850)をもつものです。純度が85%未満のものは、プラチナジュエリーと表示できません。
プラチナの刻印は、品質を確認する目安のひとつといえます。
プラチナの刻印の種類
プラチナの刻印には、純度に応じていくつかの種類があります。ここでは、代表的なプラチナの刻印について解説します。
PLATINUM・9995
「PLATINUM」は、海外製品などで見られるプラチナ製品の刻印です。純度95%以上のプラチナでないと、PLATINUMの刻印は打てません。
また「9995」という刻印は、プラチナの純度が99.95%以上であると示します。工業製品や投資用のインゴットなどで見られる表記で、高純度のプラチナです。
しかし、純粋なプラチナは柔らかく変形しやすいため、日常使いでは傷や変形に注意が必要です。資産としてプラチナをもつ場合や、プラチナ本来の輝きを重視する方におすすめの刻印といえるでしょう。
Pt1000・Pt999
「Pt1000」や「Pt999」は、純度が99.9%以上のプラチナ製品に打たれる刻印です。Pt1000は過去に使われていた表記で、現在では技術的に純度100%の抽出・精製が困難なため、Pt999と表記されます。
プラチナ自体はアレルギーを起こしにくい金属ですが、割金の種類によっては肌に合わない場合があります。
Pt1000・Pt999の刻印がある製品は、他の金属をほとんど含まない純粋なプラチナで、金属アレルギーのリスクが低いのが利点です。
Pt950
「Pt950」は、プラチナを95%以上含む合金製品に打たれる刻印です。残りの5%には、パラジウムやルテニウムなどの金属が割金として配合されています。
Pt950は国際的な基準でプラチナジュエリーとして認められている品位です。海外の高級ブランドでは、結婚指輪や婚約指輪で採用される場合もあります。
プラチナ本来の白い輝きを保ちながらも、割金を加えることで十分な硬度を確保しています。そのため、プラチナの純粋な美しさと、長く使える耐久性を求める方におすすめです。
Pt900
「Pt900」は、プラチナを90%以上含む品位を示します。残りの10%程度は、パラジウムやイリジウムといった割金です。
割金の割合がPt950より多いため、硬度や加工性を高めやすい点が特徴です。そのため、複雑なデザインや、宝石を留める爪など繊細な加工にも対応できます。
Pt950と比較するとプラチナの含有率は若干下がるものの、宝飾品としての耐久性と加工のしやすさに優れています。長期間にわたって安心して使えるプラチナ製品を探している方におすすめです。
Pt850
「Pt850」は、プラチナを85%以上含む合金製品に打たれる刻印です。
Pt900より割金が多く硬度を出しやすいため、デザインチェーンやネックレスの留め具といった、強度が必要な部分に使われます。また、現在でも喜平ネックレスに用いられる場合がある品位です。
プラチナの含有率が下がるため、同じ重さのPt900やPt950の製品と比べ、資産価値は若干落ちます。しかし、宝飾品としての実用性は高く、耐久性を重視する場合には選択肢のひとつとなるでしょう。
Pt800
「Pt800」の刻印は、プラチナの含有率が80%以上であることを示します。Pt800には割金が20%程度含まれているため、これまで紹介した品位のなかでは硬度が高い部類に入ります。
日本ジュエリー協会の表示規定では、プラチナジュエリーとして認められるのはPt850以上の品位です。Pt850未満はプラチナジュエリーと表示できないため、日本国内のジュエリーではあまり見かけない品位です。
もしPt800の刻印がある製品を見つけた場合は、古い製品や海外製品の可能性もあるため、専門店で確認するとよいでしょう。
Pt750
「Pt750」は、プラチナの含有率が75%以上であることを表す刻印です。残り25%程度には割金が含まれます。
JIS規格や日本ジュエリー協会の規定では、プラチナジュエリーとして認められるのはPt850以上です。Pt750は純度が75%と基準を下回るため、日本では一般的にプラチナジュエリーとは表示できません。
なお「750」という単独刻印の場合は、18金(K18)を指すケースが多くあります。とくにホワイトゴールド製品の場合、見た目がプラチナに似ているため、間違えないよう刻印を確認しましょう。
プラチナの刻印の確認方法
プラチナ製品の刻印は、自分でも確認できます。最初は目視で確認し、読みにくい場合はルーペやライトを使いましょう。
目視で刻印を確認する
まずは目視で刻印を探しましょう。明るい場所でプラチナ製品を手に取り、刻印がありそうな場所をじっくりと観察します。
指輪であれば内側を一周、ネックレスであれば留め具やプレートの裏側を確認しましょう。ペンダントトップの場合は「バチカン」と呼ばれるチェーンをとおす部分に刻印されている場合があります。
肉眼でも「Pt900」のような刻印が読み取れるかもしれません。最初に試したい基本の確認方法です。
ルーペなどの拡大鏡で確認する
目視で確認しにくい場合は、ルーペのような拡大鏡を使用すると効果的です。
プラチナジュエリーの刻印は小さく、摩耗で薄くなっている場合もあります。宝飾品用の10倍程度のルーペを用意すると、細部まで鮮明に確認できます。
刻印が打たれていそうな場所にルーペを当て、ピントを合わせながらゆっくりと観察してください。傷や汚れに見える部分も、拡大すると刻印だとわかる場合があります。
光に当てて刻印を確認する
刻印が見えにくいときは、光の当て方を変えてみましょう。斜めから光を当てると、刻印の凹凸が見えやすくなります。
卓上ライトやスマートフォンのライトなどを使い、光の方向を変えながら観察してみてください。刻印の溝に影ができると、文字やマークを視認しやすくなります。
直接光を当てるだけでなく、少し斜めから照らしてみるのがポイントです。目視やルーペで確認する際にもこの方法を組み合わせると、刻印を発見できる確率が高まるでしょう。
専門家に依頼する
自分での確認が難しい場合は、専門家に依頼すると確実です。
専門家は、専用機材を使って品位や状態を確認できます。刻印が摩耗してほとんど消えかかっている場合や、刻印自体の真贋が疑わしい場合でも、品位を判定してもらえます。
とくに高価な品物の場合は、専門家による鑑定を受けると、正確な市場価値を把握できるため安心です。また、鑑定機関に依頼すると、プラチナ製品の資産価値を正確に把握できるというメリットもあります。
確実な情報を得たいときには、専門家への相談を検討しましょう。
質屋や買取店で確認してもらう
手軽に専門的な目で確認してもらいたい場合、質屋や買取店の利用も有効です。買取店によっては、査定時に刻印や品位を無料で確認してもらえます。
店舗には専門の査定士が在籍しており、専用の機材で詳しく調べてもらえる場合があります。また、売却の意思がなくても、査定のみを依頼できる店舗がほとんどです。
予約なしで気軽に立ち寄れるお店も多く、簡易査定であればその場で結果がわかる場合もあります。刻印の有無や種類だけでなく、製品の現在の価値もあわせて把握できるでしょう。
刻印のないプラチナの偽物の見分け方
プラチナ製品に刻印がない、または刻印が信頼できない場合でも、本物かどうかを判断する目安はいくつかあります。ここでは、プラチナの偽物を見分けるポイントを解説します。
磁石で確認する
プラチナが本物か見分ける方法のひとつに、磁石を使う方法があります。プラチナは磁性をもたないため、磁石にくっつきません。
もし磁石にくっついた場合は、鉄やニッケルなどの磁性をもつ金属で作られた偽物である可能性が高いといえます。
ただし、割金の種類によっては、磁石に反応する場合もあります。磁石に反応しないからといって本物とは断定できませんが、偽物を見分けるための最初のステップとして有効です。
比重を確認する
比重は、プラチナかどうかを判断する目安になります。比重とは、ある物質の密度と、基準となる水の密度との比を表す数値です。
主な貴金属の比重は以下のとおりです。
| 刻印 | 比重の目安(g/cm³) |
| Pt1000 | 約21.45 |
| Pt900 | 約19.9 |
| K24 | 約19.13~19.51 |
| K18 | 約14.84~16.12 |
| K18WG | 約14.0~16.0 |
| Sv1000 | 約10.5 |
| Sv925 | 約10.3~10.4 |
純プラチナに近い品位では、密度の目安は約21.5g/cm³と、他の貴金属と比較して高いという特徴があります。見た目が似ていても、重さの違いが判断材料になります。
比重の確認方法
比重は、家庭にあるものでもおおよそ割り出せます。必要なものは、0.1g単位で測れるはかりと、水の入った容器です。
まず、製品をそのままはかりに乗せて「空気中での重量」を測定します。次に、製品を糸で吊るして水のなかに完全に沈め、容器がはかりに触れないようにして「水中での重量」を測定しましょう。
比重は「空気中での重量÷(空気中での重量-水中での重量)」という計算式で求められます。計算結果が表で紹介した比重の目安に近い数値なら、本物のプラチナである可能性が高いといえるでしょう。
試金石で確認する
試金石(しきんせき)を用いた鑑定は、古くからおこなわれている方法です。
試金石とは、貴金属の硬さや色を調べるために使われる黒くて硬い石板のことです。鑑定したい製品を試金石にこすりつけ、付着した金属粉の条痕(じょうこん)の色を観察します。
ただし、試金石での鑑定は、専門的な知識や技術が必要で、一般の方にはおすすめできません。安全かつ確実な結果を得たいなら、無理せず査定士に依頼しましょう。
色味や光沢で確認する
プラチナ特有の色味や光沢も、判断材料のひとつになります。
プラチナは、銀やホワイトゴールドと比較して、落ち着いた銀白色の光沢をもちます。白く明るいというよりは、重厚感のある落ち着いた光沢です。
一方、銀製品は白さが際立ちますが、時間がたつと空気中の硫黄と反応して黒ずむ性質をもちます。プラチナは化学的に安定しており、汗や温泉の成分にも反応しにくく、変質や変色のおそれがほとんどありません。
長年使用しても本来の美しい輝きが保たれているかどうかが、本物かどうか見分ける際のひとつの目安です。
プラチナの刻印に関するよくあるQ&A
プラチナ製品の購入や売却を検討するうえで、刻印に関する知識は判断の助けになります。ここでは、プラチナの刻印について、多くの方が疑問にもつ点を解説します。
偽物のプラチナによくある刻印は?
刻印のなかには、プラチナ製品と誤認しやすいものがあります。
たとえば「Pm」という刻印は、かつてプラチナ製品に使われていた古い表記です。偽物とは限りませんが、プラチナの含有率を示す数字がないため、純度が85%に満たない低品位のプラチナであるおそれがあります。
また「PTF」や「PR」といった刻印は、プラチナ・フィルド(プラチナ張り)を意味します。表面を薄いプラチナで覆った製品であり、中身は銀や黄銅などプラチナとは異なる金属です。
刻印の意味を正しく理解し、製品の価値を判断する必要があります。
プラチナの刻印は買取店に持ち込むと調べられる?
プラチナの刻印は、専門の買取店に持ち込むと正確に調べてもらえます。多くの買取店では、無料で査定サービスを提供しており、店舗には貴金属の知識が豊富な査定士が在籍しています。
査定士は、ルーペやX線分析装置などを使用して刻印の有無や種類を確認します。刻印が摩耗して読めない場合や、刻印がない製品でも問題ありません。
なお、買取大吉では、プラチナを含む貴金属の無料査定を実施しています。プラチナの刻印を確認したい方は、気軽にご相談ください。
まとめ
「Pt950」や「Pt900」は、プラチナの含有率を示す刻印です。品位によって特徴が異なります。刻印は自分でも確認できますが、読めない場合や本物か不安な場合は、買取店などの専門家に相談すると安心です。


