5000円記念硬貨とは

5000円記念硬貨は、コレクション性を持つ記念貨幣で、記念行事や制度の節目を祝して発行されています。素材には主にSV925やSV1000といった銀が用いられ、美しいデザインと高度な造幣技術が用いられています。
また、発行枚数が限られているため希少性がややあり、種類や保存状態によっては額面以上の価値をつくものもあります。
令和6年までに7種類が発行されており、今後の発行については現時点でまだ公表されていません。
5000円記念銀貨は使える?
5000円記念硬貨は、額面通り5000円として使用することができ、記念硬貨の支払いに使用することもできます。ただし記念性の高い貨幣であり、金融機関で額面として現金に交換することもできます。
一方で、この硬貨はコレクションとして保有されることが多く、現状のまま使用してしまうと記念銀貨としての価値を損なう可能性があります。そのため、使用するか否かは、市場価値を確認したうえで判断するのがよいでしょう。
5000円記念硬貨一覧
ここでは、これまでに発行された5000円記念硬貨の全7種類を一覧で紹介します。それぞれの記念テーマに合わせた図柄やモチーフが施されており、見比べてみるとデザインごとの個性が際立ちます。
| 発行年 | 記念テーマ | 図柄のモチーフ |
| 1990年 | 国際花と緑の博覧会 | 表:花冠の少女
裏:シンボルマーク |
| 1990年 | 裁判所制度100周年 | 表:最高裁判所の大法廷
裏:大はんごん草・裁判官の徽章 |
| 1990年 | 議会開設100周年 | 表:国会議事堂
裏:鳳凰 |
| 1993年 | 皇太子殿下御成婚 | 表:瑞鳥(吉祥の鳥)を含む吉祥図案
裏:菊花紋章 |
| 1997年(第一次) | 長野オリンピック冬季大会 | 表:アイスホッケー
裏:ニホンカモシカ |
| 1997年(第二次) | 長野オリンピック冬季大会 | 表:バイアスロン
裏:ニホンカモシカ |
| 1997年(第三次) | 長野オリンピック冬季大会 | 表:パラリンピック・アルペンスキー
裏:ニホンカモシカ |
国際花と緑の博覧会記念5000円銀貨幣

記念性とコレクション価値の高い特別な硬貨です。1990年に大阪で開催されたアジア初の国際園芸博覧会を記念して発行されました。
表面には自然や花をテーマにした美しいデザインが施されており、「自然と人との共生」という博覧会の理念を象徴しています。
また、素材には銀合金が使用されており、発行枚数も限られていることから、コレクションとしての価値も高い硬貨です。記念性と芸術性を兼ね備えた一枚となっています。
裁判所制度100周年記念5000円銀貨幣

「裁判所制度100周年記念5000円銀貨幣」は、日本の裁判所制度が創設されてから100年を迎えたことを記念し、1990年に発行されました。
表面には最高裁判所の大法廷が描かれ、裏面には「裁判官の徽章」と「大反魂草」がデザインされています。これらは「公正」や「正義」を象徴するモチーフで、司法の理念を表現しています。
銀素材ならではの重厚感と美しい仕上がりが特徴で、コレクションとしても人気があります。
議会開設100周年記念5000円銀貨幣

1990年に発行されたこの記念硬貨は、日本で初めて帝国議会が開設されてから100年という歴史的な節目を記念して作られました。
表面には国会議事堂が力強く描かれており、中央の議事堂は日本の民主主義の発展を象徴しています。裏面には、左右に鳳凰と「議会開設百年」の文字が刻まれており、政治史における大きな転換点を表現しています。
歴史的な出来事を記録する意義深い硬貨といえるでしょう。
皇太子殿下御成婚記念5000円銀貨幣

1993年に当時の皇太子である徳仁親王と雅子さまのご成婚を祝して発行された5000円銀貨幣です。
表面には、おふたりのご成婚を祝う意匠として瑞鳥や瑞雲などの吉祥図案が描かれ、裏面には日本の皇室を象徴する菊花紋章が刻まれるなど、祝福とよろこびが表現されています。
銀素材ならではの上品な輝きと繊細な仕上がりが魅力で、皇室の慶事を記念する硬貨として高い人気を誇っています。
長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第一次)

1998年の長野オリンピックを記念し、1997年から順次発行された記念銀貨です。
全3回に分けて発行され、第一弾は表面にアイスホッケーの競技シーンが描かれ、躍動感あるデザインとなっています。裏面には雪の結晶や、長野県のシンボルであるカモシカがあしらわれています。
発行枚数が多いためプレミア性は高くありませんが、銀ならではの上品な輝きと、長野の自然やオリンピックの華やかさを表現したデザインが魅力の記念硬貨です。
長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第二次)

長野冬季オリンピックの記念銀貨として発行され、バイアスロンをモチーフにしています。バイアスロンはスキーと射撃を組み合わせた競技で、表面には雪上を滑走しながら射撃に挑む選手の姿が描かれています。
また、他の記念銀貨が一つの動作の躍動感を表現しているのに対し、この銀貨は「静」「動」が同居する構図になっている点も特徴です。競技特有の緊張感が感じられるデザインとなっています。
長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第三次)

長野冬季オリンピック記念銀貨の第三弾は、障がい者スポーツの魅力と挑戦性を表現した意義ある記念銀貨です。
モチーフとなったパラアルペンスキーは、障がいのある選手が急斜面を滑走する競技で、表面にはバランスを取りながら力強くターンする選手の姿が描かれています。
競技の特徴や、挑戦する姿勢を表現したデザインは、単なる大会記念品にとどまらず、障がい者スポーツの価値や意義を伝える象徴的なコレクションアイテムといえます。
5000円記念硬貨の価値

一般的な市場では、5000円銀貨はほぼ額面どおりで取引されるといわれています。一方で、業者による買取価格は流通性や需要の影響を受けるため、額面を下回るケースも少なくありません。
ただし、記念テーマによっては価値が変動することもあります。例えば「皇太子殿下御成婚記念の5000円銀貨」は、皇室記念というブランドも手伝って人気が高く、需要の高まりから価値が上がりました。
また、オリンピック記念の銀貨も需要が高く、プレミアが付く場合もあります。
5000円記念硬貨の価値が額面と同じ理由

一見するとプレミアがつきそうな5000円記念硬貨ですが、実際には額面どおりの価値しかもたないケースがほとんどです。では、なぜ価値が上がりにくいのでしょうか。その理由を詳しく解説します。
発行枚数が多いため
5000円記念硬貨は、市場では額面とほぼ同じ価値で取引される傾向にあります。その理由は、投資目的ではなく「記念性」を重視して発行されているためです。
また、発行枚数が多く希少性が低いため、特別なデザインであってもプレミアがつきにくいといえます。そのため、コレクション性はあるものの、市場価格は額面と大きく変わらないのが一般的です。
| 5000円記念硬貨 | 発行枚数 |
| 国際花と緑の博覧会記念 5000円銀貨幣 | 1,000万枚 |
| 裁判所制度100周年記念 5000円銀貨幣 | 500万枚 |
| 議会開設100周年記念 5000円銀貨幣 | |
| 議会開設100周年記念 5000円銀貨幣 | |
| 皇太子殿下御成婚記念 5000円銀貨幣 | |
| 長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第一次) | |
| 長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第二次) | |
| 長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第三次) |
銀地金としての価値が額面を下回るため
5000円記念硬貨の中には、素材として銀が使われているものがあります。ただし、その地金としての価値が必ずしも額面の5000円に達するとは限りません。
銀の国際相場は日々変動しており、素材としての価値が額面を下回ることもあります。そのため、5000円記念硬貨は市場でも額面に近い価格で取引されるのが一般的です。
| 5000円記念硬貨名 | 品位 | 量目 |
| 国際花と緑の博覧会記念 5000円銀貨幣 | 銀925/銅75 | 15.0g |
| 裁判所制度100周年記念 5000円銀貨幣 | ||
| 議会開設100周年記念 5000円銀貨幣 | ||
| 長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第一次) | ||
| 長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第二次) | ||
| 長野オリンピック記念5000円銀貨幣(第三次) | ||
| 皇太子殿下御成婚記念 5000円銀貨幣 | 銀1000(純銀) | 15.0g |
実際の計算式
5000円銀貨を銀の地金として評価する場合は、次の計算式を用います。
| 地金価値(円)= 重量(g) × 純度 × 銀価格(円/g) |
この計算式をもとに「銀1000(純銀)」と「品位 銀925」の地金価値を計算してみます。
※なお、2025年の平均値より、1gあたり150円とします。
銀1000(純銀)の場合
15g × 1.0 × 150円=約2,250円
銀925の場合
15g × 0.925 × 150円=約2,081円
このように、銀価格150円/gの水準では、いずれも5,000円を下回ります。ただし銀価格は変動するため、相場が上昇すれば地金価値も大きく変わります。
5000円記念硬貨の換金方法

5000円記念硬貨は、通常の通貨と同じように額面どおりの価値として使用したり、換金したりすることが可能です。ここでは、銀行や金融機関の窓口での換金方法を紹介します。
日本銀行
日本銀行は、一般の銀行のように個人が自由に両替や交換を行う窓口というよりは、金融機関との取引を中心に業務を行う機関です。
そのため、通貨の両替や交換は、一般的には銀行などの金融機関を通じて行われます。日本銀行では主に、銀行から持ち込まれた紙幣や通貨の受け入れや交換が中心です。
利用する際は、事前に対応の可否や受付条件を確認しておくとよいでしょう。受付時間や手続きも一般の銀行とは異なるため注意が必要です。
民間銀行
民間銀行では、5000円記念硬貨は通常の紙幣や硬貨と同様に、額面どおりの現金として預け入れや換金が可能です。ただし、手続きの際に手数料がかかる場合もあります。
手数料の有無や金額は、銀行や店舗、口座の種類、両替の条件などによって異なり、一律ではありません。また、ATMでは取り扱えない場合が多く、基本的には窓口での対応となります。
銀行ごとに対応が異なる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
買取業者
5000円記念硬貨は、銀行での換金と異なり、額面ではなく市場での需要や保存状態に応じて査定されます。発行枚数や人気の高さ、保存状態が価格を左右し、条件によっては額面以上の値がつくこともあります。
一方で、買取価格は市場の需要や在庫状況に影響されるため、額面を下回るケースも少なくありません。
即日で現金化できる利点はありますが、査定額は業者ごとに異なるため、複数の店舗で比較検討することをおすすめします。
5000円記念硬貨に関するよくあるQ&A

5000円記念硬貨については、価値や支払いへの利用可否、換金方法など、さまざまな疑問が寄せられます。ここでは、よくある質問を取り上げ、初めての方にもわかりやすく解説します。
5000円記念硬貨の価値は高い?
5000円記念硬貨の価値は、基本的に額面どおりの5,000円として扱われます。日本の法定通貨であるため、銀行での換金や支払いに利用でき、額面価値は保証されています。
一方で、発行枚数が少ないものや人気の高い記念テーマ、デザインは、コレクター需要によって額面以上のプレミアがつく場合もあります。
ただし、多くの記念硬貨は流通量が多く、実際の市場では額面に近い価格で取引されることが一般的です。
5000円記念硬貨は買取してもらえる?
5000円記念硬貨は、買取業者で買い取ってもらうことが可能です。銀行での換金もできますが、買取業者ではコレクションとしての価値が考慮される場合があります。
査定額は発行枚数や人気、保存状態によって決まり、希少性の高いものや状態のよいものは額面以上の価格が付くこともあります。
ただし、傷や汚れがあると評価が下がるため、必ずしも高値になるとは限りません。
まとめ
5000円記念硬貨は全7種類あり、発行年やデザインによって価値が異なります。額面どおりで扱われるものからプレミア価格まで幅があり、保存状態や市場需要が買取価格を左右します。気になる方は、一度専門店を訪れてみてはいかがでしょうか。


