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サブマリーナー「グリーン」はなぜ高い? 定価と価格高騰の理由・推移

サブマリーナー「グリーン」はなぜ高い? 定価と価格高騰の理由・推移
石山真路(いしやま しんじ)
記事の監修者
査定歴14年
石山真路(いしやま しんじ)

貴金属・ブランド品・時計など多彩な商材を長年取り扱い、市場動向や真贋判定に深い知見を持つ査定士。
豊富な経験に基づく正確な査定と丁寧な対応で信頼を得ています。最新の市場情報にも精通し、コラム監修では実践的な知識を発信しています。

サブマリーナーの中でも、グリーンベゼルを持つモデルはひときわ目を引く存在です。定価を超える取引が相次ぐ背景には、希少性やブランド戦略が大きく影響しています。価格の推移を振り返りながら、なぜ高騰してきたのかを解き明かしていきましょう。

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※一部、拝見しないとお伝えできないお品物もございます。

サブマリーナー「グリーン」はなぜ高い? 人気の理由

ベゼルがグリーンにカラーリングされたサブマリーナーは、「グリーンサブ」とも呼ばれ、ブラックやブルーとは異なる鮮やかさで注目を集めています。

すでに製造を終えたモデルも、時計ファンの関心を集めており、希少性の高さが取引価格に大きく影響しています。

廃盤モデルのため

サブマリーナーのグリーンモデルが人気を集める理由の一つは、廃盤であることにあります。そのため、生産が終了してもコレクターや資産家たちから高く評価されています。

唯一のオールグリーンモデル

なかでも、2010年から2020年まで製造された「Ref.116610LV」は、現在市場で入手できません。限られた10年という製造期間が希少性を生み、価格にも反映されています。

また、従来のブラックではなく、ベゼルと統一された鮮やかなグリーンダイヤルを採用しています。細部まで洗練されたディテールも美しく、唯一無二の存在として高く評価されています。

セラクロムベゼルが採用されているため

サブマリーナーのグリーンモデルには、「セラクロムベゼル」が採用されています。ロレックスが独自に開発した「セラクロム」は、従来のアルミ素材に比べ傷がつきにくい素材です。

腐食にも強く、施されたプラチナコーティングによって、長期間にわたり鮮やかな色合いを保てます。

セラミックベゼルの耐久性と輝き

セラクロムベゼルは、光の当たり方で深みのある輝きを見せ、視覚的な印象を際立たせます。夜光塗料には「クロマライト」が採用され、暗所での視認性も向上しました。

耐久性と光沢を両立した設計により、日常使用の快適さが増しています。多くの改良点が重なったことで、洗練されたデザインと高い品質を持つ時計として評価されています。

セラクロム ロレックスが開発したセラミック素材
クロマライト ロレックスが開発した夜光塗料

 高性能ムーヴメントを搭載しているため

グリーンサブの性能を支える要素のひとつが、高性能ムーブメントの搭載です。たとえば、廃盤モデルのRef.116610LVには、堅実で完成度の高いムーブメント「Cal.3135」が組み込まれていました。

過酷な条件でも揺るがない精度

Cal.3135は1988年に登場したロレックスの主力ムーブメントです。デイト表示付き自動巻きで、シンプルな構造ながら安定性に優れ、デイデイトやオイスター パーペチュアルなどにも長年搭載されています。

ロレックスファンや時計技術者からは「日常使いにおける堅実な基準」として高く評価されました。防水性や耐衝撃性も備えているため、ダイバーズウォッチに求められる条件を満たしています。

サブマリーナー「グリーン」の定価・価格高騰の推移

サブマリーナー「グリーン」は発売当初から注目を集め、定価だけでなく市場価格も大きく変動してきました。時期ごとの推移をたどることで、なぜ高騰が続いたのか、その背景が見えてきます。

また、生産終了モデルは中古市場での取引が中心です。価格は状態や付属品の有無によって大きく変動するため、ここで示す金額は参考価格の一例となります。

サブマリーナー デイト Ref.16610LV

「Ref.16610LV」は、サブマリーナー誕生50周年を記念して登場したモデルです。ベゼルに鮮やかなグリーンを採用し、クラシックなデザインに華やかさを加えています。

発売当初の定価は比較的抑えられていましたが、コレクターの注目を集めるにつれ中古市場で価格が上昇しています。状態を維持した個体は価値が上がりやすく、流通量の少なさも高騰する理由です。

素材 904Lステンレス / サファイアクリスタル
ケースサイズ 直径 40 mm × 厚さ 13 mm
ムーブメント Cal. 3135 / 自動巻き
パワーリザーブ 約 48 時間
防水性 300 m

<Ref.16610LV> 買取価格の推移

2023年9月 約1,910,000円
2024年9月 約1,810,000円
2025年9月 約1,804,000円

サブマリーナー デイト Ref.116610LV


サブマリーナー デイト「Ref.116610LV」は、通称「Hulk」と呼ばれる人気モデルです。ベゼルと文字盤に深いグリーンを採用し、視認性とデザイン性を両立させています。

発売当初の定価は比較的安定していましたが、需要の高まりと生産数の制限により、中古市場で価格が上昇しました。状態が良い個体は希少性が高く、相場の上昇に影響を与えています。

素材 904Lステンレス / サファイアクリスタル
ケースサイズ 直径 40 mm × 厚さ 12.8 mm
ムーブメント Cal. 3135 / 自動巻き
パワーリザーブ 約 48 時間
防水性 300 m

<Ref.116610LV> 買取価格の推移

2023年9月 約2,720,000円
2024年9月 約2,460,000円
2025年9月 約2,558,000円

サブマリーナー デイト Ref.126610LV

定価 1,570,800円

サブマリーナー デイト「Ref.126610LV」は、2020年に登場した現行モデルです。ベゼルのグリーンと文字盤のブラックが鮮やかなコントラストを描き、視覚的な印象が際立っています。

ケース径が拡大され、ブレスレットやラグの形状も見直されたことで装着感が向上しました。発売以降は中古市場でも取引が活発で、保存状態によって価格が変動しています。

素材 904Lステンレス / サファイアクリスタル
ケースサイズ 直径 41 mm × 厚さ 12.3-12.5 mm
ムーブメント Cal. 3235 / 自動巻き
パワーリザーブ 約 70 時間
防水性 300 m

<Ref.126610LV> 買取価格の推移

2023年9月 約2,420,000円
2024年9月 約2,250,000円
2025年9月 約2,253,000円

サブマリーナー「グリーン」を高く売るためのコツ

サブマリーナー「グリーン」を手放す際、少しの工夫で売却価格に大きな差が出ることがあります。高く売るために知っておくと役立つポイントを見ていきましょう。

最適なタイミングに売る

最大限に価値を引き出すには、売るタイミングを見極めることが重要です。過去の価格推移を振り返ると、明確なトレンドや変動のポイントがあり、それを把握することが鍵となります。

売却タイミングの見極め方

売却するなら、市場価格が上昇しているときやメディア露出が増えた直後は、高値で手放せる可能性が高まります。

市場のトレンドを定期的に確認し、SNSやニュースの影響も注視することで、値動きを先読みしやすくなります。自身の保有期間や目的に応じてタイミングを調整しましょう。

トレンドの把握 過去の価格動向や市場の変化を定期的に確認する
メディア・SNSの影響 ニュースやSNSでの話題を注視し、需要の変化を予測する
保有期間の見極め 自身の資産戦略や目的に応じて、最適な保有期間を判断する

付属品と一緒に売る

高く売るには、時計本体の状態に加え、付属品を揃えておくことが重要です。使用中の汚れや小さなキズに注意し、丁寧に保管すると良好な状態を維持できます。

査定で評価を上げるポイント

買取の査定では、保証書や箱、説明書、予備のコマなどの有無が評価に影響します。特に保証書は、正規品であることを証明できるため、高い評価を得やすくなります。

また、複数の買取店に査定を依頼することで、より有利な条件で売却できる可能性が高まります。こうした事前の準備や工夫が取引価格に直結することを意識するとよいでしょう。

確認すべき付属品 保証書(国際保証カード)

外箱・内箱

取扱説明書

サービス保証書(オーバーホール証明書)

余りコマ(ブレスレットの予備コマ)

保護シール(貼られている場合あり)

多少の傷があっても修理せず査定に出す

勿論、多少の使用感があっても売却自体が難しくなるわけではありません。グリーンサブに限らず、未使用で傷や故障がない状態が最も高く売れる傾向にあります。

軽い傷でも査定に出すメリット

もしも、軽い使用感や小さな傷があっても査定に出すことは可能です。人気モデルである「Ref.116610LV」は品薄が続いており、高額での買取が期待できます。

傷を理由に売却をためらうと、市場価格が高い時期を逃すかもしれません。また、修理してから売る場合は、修理費が査定額を上回るリスクも生じます。

そのため、軽度の傷であれば修理せず査定に出し、タイミングを優先することが望ましいでしょう。

まとめ

サブマリーナー「グリーン」の価格が高騰する理由と定価の推移を振り返りました。モデルごとの特徴や市場動向を知ることで、売買のタイミングや価値を見極めやすくなります。

過去のトレンドや情報を参考にすることで、後悔のない判断につなげられるでしょう。

石山真路(いしやま しんじ)
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石山真路(いしやま しんじ)

貴金属・ブランド品・時計など多彩な商材を長年取り扱い、市場動向や真贋判定に深い知見を持つ査定士。
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