目次
ロレックスのN級品とは

ロレックスのN級品とは、いわゆる「スーパーコピー品」の中でも最も完成度が高い偽物のことです。
ここでは、N級品をはじめ、S級品、A級品といった偽物のランクごとの特徴について、詳しく解説していきます。
N級品
N級品とは、スーパーコピー品の中でも最上級に分類され、外観だけでは本物と見分けがつかないほど精巧に作られた偽物を指します。
一部では、「本物と同じような素材や構造を採用している」とも言われており、外観の再現度に特に力を入れている個体が多いのが特徴です。
また、比較的高度な技術を持つ作業者によって製作されているとされますが、製品によって品質にばらつきがあるのも事実です。
そのため、素人には判別が非常に難しく、場合によってはプロでも見分けがつかないことがあります。
S級品
S級品とはスーパーコピー品の一種で、N級品よりもランクが低い偽物のことです。
N級品が登場する以前は、S級品またはSS級品と呼ばれるものが偽物の中で最高級品とされていました。比較的精巧に作られているため、素人には見分けが難しいものの、目利きのプロであれば容易に判別できます。
A級品
A級品とは、スーパーコピー品の中でも特に完成度が低い部類に入る偽物です。
使用されている素材は安価なものが多く、仕上げも粗いため、精巧な作りとは言えないレベルのコピー品が多く出回っています。
このように、偽物にもさまざまなランクが存在します。最上級とされるN級品であっても数万円程度で入手可能なことから、本物を購入せずにこれで満足してしまう人がいるのも事実です。
ロレックスN級品を買ってみた人の評判

ブログやSNSには、見た目だけでなく、実際の使用感に関するリアルな体験談が数多く投稿されています。中には写真付きで紹介されているものもあり、購入前の参考になる情報が豊富です。
たとえば、N級品を新品で購入した人の口コミには、「非常に完成度が高い」として高評価を付けているものが多く見られます。
しかし、使用期間が長くなるにつれて、ムーブメントの精度低下や防水性能の劣化、ブレスレットの傷みなど、本物との違いに言及する口コミも少なくありません。
つまり、外観だけでは判断できない点が、使い続けるうちに明らかになってくるのです。
また、販売サイトの対応についての口コミも、信頼性を判断するうえで必要な情報です。購入を検討する際は、十分な情報収集を行い、リスクをしっかりと理解したうえで、慎重に判断することをおすすめします。
ロレックスN級品の見分け方

前提として、N級品は非常に完成度が高く、専門家でさえ判別が難しいとされています。とはいえ、一般の方でも注意深く観察することで、わずかな違和感に気づけることもあるかもしれません。
そこでここでは、一般的に知られている「偽物」を見分けるためのポイントをご紹介します。「N級品」の真贋を見極める際の参考にしてみてください。
面取りの有無
ロレックスは、細部に至るまで丁寧に研磨されており、製造の最終工程で面取り(エッジ処理)が施されています。
そのため、偽物か本物かを見分ける最も手軽な方法のひとつが、ブレスレットを手で触ったときの感触です。
対して偽物は、偽物はコストを抑えるために面取りがされていない個体が多く、ブレスレットの角に触れると、わずかな引っかかりや鋭さを感じることがあります。
見た目では判別が難しくても、実際に触れてみて角が指に当たるような感触があれば、それは偽物の可能性が考えられるのです。
フォントのサイズや装飾
ロレックスには、通常、文字盤の6時方向に記された英数字のフォントには「ゴシック体」が使用されています。
ゴシック体とは、太いマジックペンで書いたような、線の太さが均一なフォントです。
しかしながら、偽物の中には、線の太さにムラがあったり、「ウロコ」と呼ばれる装飾が施された別のフォントが使われていることがあります。
さらに、ロレックスの文字には立体感があります。印刷されただけのような平面的な文字や、枠からはみ出しているような仕上がりは、偽物の可能性が高いと言えるでしょう。
ただし、サブマリーナーなどのダイバーズウォッチに見られる「1000ft=300m」といった表記は、製造された年代によってフォントのデザインが異なる場合もあります。そのため、時代背景も考慮することが大切です。
針の仕上げ
ロレックスの針は、正面から見ても横から見ても、美しく丁寧に仕上げられており、その精巧さが際立ちます。
本物とは異なり、偽物の多くは針の側面の仕上げが粗く、表面にガタつきが見られることが多いため、そこから真贋を見極める手がかりになります。
クラウンマークの形状
ロレックスのクラウンマーク(王冠マーク)は、5本のラインが先端に向かって美しく細くなっており、非常に精巧に作られています。
逆に、偽物では不自然に細かったり、太さにムラがあったりと、全体的に塗りの仕上げが粗いのが特徴です。
また、マーク下部にある楕円形の切り抜き部分も、本物に比べて小さめに作られているケースが多く見られます。
このように、クラウンマークの形状や仕上がりを丁寧に確認するだけでも、真贋を見分ける手がかりになります。
刻印
ロレックスの型番は、手彫りによって刻印されているため、ある程度の深さがあり、しっかりとした彫りが特徴です。
反対に、偽物ではレーザー刻印が使われていることが多く、よく見ると刻印内部に細かな点が無数に見えることがあります。手彫りとレーザー刻印では仕上がりが大きく異なるのです。
なお、型番は12時側のブレスレットを外した部分に刻印されています。
ブランドロゴ
ロレックスは、ロゴの塗料が丁寧に施されており、ムラがなく、文字にも立体感があります。
一方で、偽物の多くはロゴが単なるプリントで、文字の縁が粗かったり、塗料がはみ出していたりと、仕上がりが雑なのが特徴です。
シリアルナンバー
シリアルナンバーとは、製品を管理するために一つひとつに割り当てられた固有の製造番号で、同じ番号が重複することはありません。
そのため、同一のシリアルナンバーが複数存在したり、実在しない番号が使われていたりする個体は、ほぼ偽物と考えてもよいでしょう。
また、型番と同様に、ロレックスのシリアルナンバーは手彫りで刻印されており、一定の深さと彫りの精度があります。一方で、偽物ではレーザーによる浅い刻印が多く、細かい点が見えるなど、仕上がりにも違いが見られるのです。
シリアルナンバーの位置は、ベルトを外した6時方向のラグ部分、または文字盤外周の「ルーレット刻印」の6時位置にあります。
ネジの幅
ロレックスは、ネジ1本に至るまで非常に精密に作られており、ネジ周辺に一切の隙間がありません。
さらに、ネジの長さもブレスレットの幅にぴったり合うように設計されており、全体として一体感のある仕上がりです。
そのため、ネジの長さがブレスレットの幅とわずかでも異なっていたり、ネジの周りに隙間が見られる場合は、偽物の可能性が考えられます。
バックルのロゴ
ロレックスのバックルに刻まれたロゴは、左右対称で精密にデザインされており、その美しさが際立っています。
また、ロゴはしっかりと刻印されているため、一定の深さと立体感があるのです。
これに対し、偽物はバックルのロゴが左右非対称だったり、単なるプリントが施されているなど、完成度が明らかに異なります。
裏蓋の質
ロレックスの裏蓋は、本物であればギザギザ状の刻みが円形に整然と配置され、均等な間隔で美しく並んでいます。
一方で、偽物はこの部分が粗く、刻みが削れていたり、間隔が不均等なので比較すれば見分けることができるでしょう。
ロレックスN級品が多い人気モデル
ロレックスの中でも、特にN級品が多く出回っている人気モデルとして、次の7つが挙げられます。
・デイトナ
・サブマリーナー
・デイトジャスト
・GMTマスター II
・エクスプローラー
・シードゥエラー
・エアキング
いずれも高い人気と知名度を誇るため、偽物の対象になりやすいモデルです。ここでは、それぞれの本物の特徴について詳しく解説していきます。
デイトナ

デイトナは、1963年に登場したロレックス唯一のクロノグラフ搭載スポーツモデルです。
自動巻きムーブメントと高精度な計時機能を備え、もともとはモータースポーツ向けに開発されました。インデックスや針にはクロマライト塗料が施されており、暗所でも優れた視認性を発揮します。
その圧倒的な人気と希少性から、正規店での入手は非常に困難であり、中古市場では定価の数倍で取引されることも珍しくありません。まさに、ロレックスを代表する人気モデルと言えるでしょう。
サブマリーナー

サブマリーナーは、1953年に誕生したロレックスの代表的なダイバーズウォッチです。現在では水深300mまでの防水性能を備え、時代とともに改良が重ねられています。
主な特徴としては、優れた耐久性を誇るオイスターケース、視認性に優れた大型の夜光付きアワーマーカー、誤操作を防ぐ逆回転防止ベゼル、そして堅牢なオイスターブレスレットなどが挙げられます。
これらの機能により、プロフェッショナルダイバーからも高い信頼を得ているモデルです。
デイトジャスト

デイトジャストは、1945年に誕生した、世界で初めて「日付が自動で切り替わる機構(デイトジャスト機構)」を搭載した腕時計です。
2025年に誕生80周年を迎えた現在も、デイトジャストはロレックスの定番モデルとして高い人気を誇っています。時代のニーズに合わせてマイナーチェンジを重ねながら、今なお製造が続けられているロングセラーモデルです。
GMTマスター II

GMTマスター IIは、異なるタイムゾーンを同時に表示できる、旅行者向けに開発されたコスモポリタンウォッチです。24時間表示のGMT針と回転式24時間ベゼルを搭載しているため、複数の時間を簡単に確認できます。
耐久性に優れたオイスターケースや高い防水性能、さらに暗所でも視認性を確保するクロマライト塗料を備え、カラフルなベゼルデザインも人気の理由です。
このため、世界中の旅行者やビジネスマンから幅広く支持されています。
エクスプローラー

エクスプローラーは1953年に、人類未踏の地へ挑戦する探検家のために開発されたモデルです。
同年、エベレスト登頂の公式スポンサーとなったことで世界的な注目を浴びました。実用性を最優先に設計されており、シンプルなデザインながら高い視認性と頑丈さを兼ね備えているのが特徴です。
現在では、その優れた実用性からビジネスシーンはもちろん、カジュアルな場面でも幅広く活躍する万能な時計として高い人気を誇っています。
シードゥエラー

シードゥエラーは「海の居住者」を意味し、プロダイバーのために設計されたモデルです。
1967年の発売当初から水深610mという高い防水性能を備え、ロレックスの中でも特に優れた耐水性を誇ります。現在では、その防水性能は1,220mにまで大幅に向上しています。
これほどの防水性を実現しているのは、過酷な環境下でも形状を維持する高耐久素材「オイスタースチール」をケースに採用しているためです。
エアキング

エアキングは1940年代に誕生した、現行ロレックスの中で最も長い歴史を持つモデルのひとつで、もともとはパイロットウォッチとして開発されました。
シンプルで視認性の高いダイヤルデザインが特徴で、航空界との深いつながりを持ちます。耐久性に優れたオイスターケースと高精度なムーブメントを搭載し、日常使いにも適した実用性の高いモデルです。
スポーツモデルの価格が高騰する中で、エアキングは比較的価格が安定しており、ロレックスのエントリーモデルとしても人気があります。
ロレックスN級品を購入しないほうがよい理由

N級品を購入しないほうがよい理由としては、主に以下の3つが挙げられます。
・故障リスクが高い
・修理ができない
・法的リスクがある
見た目が精巧でも、これらの問題からトラブルにつながることが考えられるのです。ここでは、それぞれのリスクについて詳しく解説していきます。
故障リスクが高い
ロレックスのN級品は、内部構造が粗雑で、使用されている素材の品質も劣るため、故障のリスクが非常に高いと言えます。
本物のロレックスでさえ、定期的なメンテナンスを怠ると精度が低下し、最終的には動かなくなることがあります。それほど、機械式時計は繊細で精密な構造をしているのです。
こうした特性を考えると、品質や構造が劣るN級品は、すぐに不具合が発生する可能性が高く、長期間の使用は向いていません。
機械式時計では、外観の美しさ以上に内部の仕組みが重要です。見た目だけが精巧に作られていても、内部が伴っていないロレックスのN級品の購入はあまりおすすめできません。
修理ができない
一般的に、偽物のロレックスの場合、正規店ではもちろん対応されず、多くの非正規の時計修理店でも修理やオーバーホールを断られる傾向にあります。
その理由は、正規パーツが使用されておらず、内部構造も本物とは異なるため、分解は可能でも、元通りに正確に組み立てる保証ができないからです。
さらに、偽物の修理を引き受けたことで「偽物を修理する店」として悪い評判が広まり、店舗の信用が損なわれるリスクも考えられます。
法的リスクがある
N級品は、たとえ個人利用であっても、商標権侵害などにより違法と判断される可能性があります。
特に転売や譲渡、SNS投稿などが意図せず販売行為と見なされるケースもあり、注意が必要です。また、国や地域によっては、輸入時に税関で没収されたり、罰金が科されることがあります。
一般的には刑事罰に問われにくいとされていますが、場合によっては摘発されるリスクも否定はできません。
そのため、推奨はできませんが、どうしても入手したい人は、国ごとの法的リスクを十分に理解し、慎重に行動する必要があるでしょう。
ロレックスN級品を購入する際の注意点

N級品を購入する際、販売元の口コミや商品の詳細情報を事前にしっかり確認することがポイントになります。ここでは、この2つの注意点について詳しく解説していきます。
販売元の口コミや評判を確認する
N級品市場には質の悪い偽物が多く出回っているため、購入前にまず口コミやレビューをしっかり確認しましょう。
たとえ販売サイトに口コミが掲載されていなくても、購入者がSNSやブログで投稿している体験談を参考にすれば、店舗の評判や信頼度を調べることができます。
購入前に細かい部分まで確認する
購入前には、商品や写真の詳細な説明を必ず確認しましょう。
本物に似せて作られたN級品は、外観だけでの判断が難しいため、細部まで注意深くチェックすることが大切です。
特に、ムーブメントの種類や防水性能、保証内容についての記載があるかどうかを確認し、購入後のトラブルを避けるために情報収集をしっかりと行うことをおすすめします。
ロレックスの本物を購入する方法

ロレックスの本物を購入する方法は、正規店での購入と信頼できる中古店での購入の2つがあります。ここでは、それぞれの特徴や注意点について詳しく解説していきます。
正規店で購入する
ロレックスの本物を確実に購入するには、正規店を利用するのが最も安心な方法です。
ロレックスは、設計から製造、販売までを自社で一貫して行っており、正規店で偽物が販売されることはまずありません。
ただし、人気モデルは正規店でも品薄状態が続いているのが現状です。
その背景には、生産数が限られていることに加え、中古市場で定価以上で売却できるため、投資目的で購入する人が増えているという事情があります。
そのため、人気モデルを正規店で入手するには、定期的に店舗に足を運び、スタッフと信頼関係を築くなどの工夫が必要になるかもしれません。
中古品店で購入する
正規店でロレックスを購入するのが難しい場合は、中古市場で探すこともできます。
中古市場では、定価の数倍にまで高騰しているモデルもありますが、正規店よりも入手しやすいというメリットがあります。
ただし、N級品などの偽物が流通しているリスクもあるため、信頼できる専門店を選ぶことがとても大切です。
中古時計の取引実績が豊富で、専門スタッフによる品質管理やアフターサービスを提供している店舗であれば、安心して本物のロレックスを購入できるでしょう。
まとめ
今回は、ロレックスのN級品についてご紹介しました。
本記事では本物との見分け方についても解説しましたが、完成度の高いN級品になると、プロでも判別が難しくなります。
さらに、N級品は寿命が短く、修理を断られるケースや法的トラブルにつながるリスクもあるため、購入はおすすめできません。
ロレックスには、中古市場で数十万円から購入できる本物のモデルも存在します。信頼できる専門店を選び、安心して本物を手に入れましょう。


