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金無垢のロレックスとは

ロレックスの金無垢モデルとは、K18ゴールドが使用されている腕時計です。これはロレックスに限ったことではなく、時計業界全体においてK18のことを「金無垢」と位置付けています。
K18とは、金の含有量が約75%、残りの約25%は銅や銀などの金属が含まれている合金です。
純金であるK24と比べると価値は低いですが、傷つきにくく長持ちするというメリットがあります。配合する金属によって色の変化を楽しむことができ、時計以外にもアクセサリーやジュエリーでも幅広く使用されています。
ロレックスでは、K18をイエローゴールド、ホワイトゴールド、エバーローズゴールドの3種類に加工してモデル展開しています。エバーローズゴールドは、ピンクゴールドをベースとしたロレックス独自のカラーゴールドです。
金無垢のロレックスがダサいと言われている理由

金によるエレガンスな輝きが魅力的な金無垢モデルですが、ロレックスの場合、ユーザーから「ダサい」と言われることがあるようです。なぜそう思うのでしょうか。その理由は、主に以下の3点が考えられます。
年配の方が着用している印象のため
元々、高級ブランドであるロレックスのモデルは、富裕層しか購入できないことが一般的です。しかし、1980年後半に日本がバブル期に入ると一般サラリーマンもロレックスを購入できるようになり、ゴージャス感が一目でわかる金無垢モデルの人気が増加しました。
このような体験をした世代に当たるのは、現代でいうと50代後半以上の年代です。つまり、若い世代には、金無垢モデルは「年配向け」と見られているのです。
また、バブル期は「ブランドものや金のアクセサリーを派手に身に着けて威張っていた人が多い」というイメージを持たれる傾向もあります。バブル期を知らない世代に印象が悪く見えてしまうのも、ダサいと言われる理由の一つと考えられます。
昔流行したデザインで古い印象のため
バブル期に流行ったモデルであることから、金無垢モデルが古く見られてしまうのも原因の一つと考えられます。
現在も新モデルが発表されている金無垢モデルですが、ベースとなっているのは、バブル期に流行ったモデルです。ロレックスでは新モデルでもデザインを大幅に変えないため、新しく発表したとしても、金無垢モデルは古臭さが払拭できません。
また、バブル期以降はプラチナなど、派手さのない上品なモデルが好まれる傾向があります。時代に合わないからこそ「過去に流行ったもの」と見られてしまい、ダサいというイメージを持たれているのです。
成金を連想させるギラギラした印象のため
金無垢モデルの着用で成金のように見えることも、ダサいと言われる理由に挙げられます。
ロレックスの金無垢モデルは、見た目が派手で光沢感が強いという特徴があります。その外観からどうしても「お金持ちアピール」をしているというイメージが浮かび、購入することをためらってしまうのです。
バブル期ではロレックスに限らず、ジュエリーやアクセサリーなどで金が含まれる製品を購入し、「派手な人ほどステータス性が高い」印象でしたが、今の時代、そうではありません。上品さの中にも高級感があります。
派手なものが悪趣味に見えてしまうことから、金無垢モデルに手を出さないユーザーが多いのです。
金無垢のロレックスの人気が上昇している理由

見た目が派手で購入に躊躇してしまいがちな金無垢モデルですが、近年はとある理由で人気が上昇しています。どのような視点から再評価されているのでしょうか。
資産としてロレックスを購入する人が増えたため
まず一つ目は、金無垢モデルを資産として購入するユーザーが増えた点です。
コロナ禍以降、ロレックスは人気モデルの入手が困難になっており、資産価値としても注目を浴びています。正規店を転々と巡らなければ購入できない状況が続いており、希少価値が高まっている状況です。
これにより、中古市場での購入を模索するユーザーが増え、需要の高さから中古価格が高騰するようになりました。その影響は金無垢モデルにも例外なく表れており、買取店では、定価よりも高値で取引されることがあるのです。
ロレックスの正規品でも定価がトップクラスに高い金無垢モデルが、それ以上の価格で売れるとなると、資産として購入する人が増えるのも当然といえます。
金無垢モデルのほうが比較的購入しやすいため
金無垢モデルが人気モデルよりも比較的購入しやすいことも、人気が上昇している理由の一つです。
スポーツウォッチをはじめとした人気の高いモデルは、ほとんどの正規店で品薄となっています。これは、ロレックスが転売対策として人気モデルの入荷数を意図的に少なくしているためであり、正規店でもほとんど入荷されません。
そのため、人気モデルよりも比較的入手しやすい金無垢モデルが注目を集めるようになり、近年、人気が高まっています。
資産価値としてみる金無垢ロレックス

ロレックスの金無垢モデルは、他の素材よりも資産価値がある点が注目されています。どのような点が魅力的なのでしょうか。
使用されている金の品質が高い
金無垢モデルにはK18ゴールドが使用されているため、金素材そのものに対しての資産価値が高いです。
ロレックスの場合、時計の製造において加工にも耐えられるよう独自で配合したK18を使用しています。含まれている金属の割合や色によってばらつきがありますが、変色しにくく、金属アレルギーの反応が起こしにくい点も魅力的です。
ロレックスだからこそ実現できる高品質な素材が、金無垢モデルの価値を押し上げているのです。
比較的入手しやすい
金無垢モデルが入手しやすいのも、資産運用を考えているユーザーにとって大きな価値があります。
日本のロレックス市場では、ステンレススチールやプラチナが素材となっているモデルの人気が高く、正規店では入手することが困難な状況です。中古市場でも定価以上の価格になることが多く、クールで上品なものを好む傾向となっています。
そのため、金無垢モデルは正規店でも比較的入手しやすく、正規の値段で購入できる可能性が高いのです。
2025年現在の金相場が過去最高を更新するほどの高水準を維持していることを考えると、金無垢モデルは資産として十分な価値があります。購入するなら今が狙い目といえるでしょう。
【ダサくない】金無垢のロレックス人気モデル
それでは、ロレックスの人気シリーズの中で金無垢モデルがあるものをご紹介しましょう。どのモデルも高級感があり、煌びやかで大人の雰囲気を漂わせています。
サブマリーナー デイト

サブマリーナー デイトは、ロレックスを代表するダイバーズウォッチです。
水深300mまで耐えることができ、海水による耐蝕や傷にも強い耐久性を備えています。文字盤や針には夜光塗料が塗られており、水中の暗い場所や夜間でも視認しやすいです。
このような機能面の高さはダイバー以外にも支持されており、日常使いとしても非常に好評です。新モデルが発表されても大幅に変わらない普遍的なデザインも、高い人気を後押ししています。
サブマリーナー デイトの代表的な金無垢モデルは、Ref.126618LNです。イエローゴールドの輝きと黒の文字盤の美しい組み合わせが、高級感を演出します。
| 型番 | 素材 | 定価(税込) |
|---|---|---|
| Ref.126618LN | K18イエローゴールド | 6,564,800円 |
※定価はロレックス公式サイトを参考にしています(2025年9月時点での金額)。また、上記型番以外にもK18ゴールドを使用したモデルがあります。
コスモグラフ デイトナ

ロレックスの全モデルのなかでもトップクラスの人気を誇るスポーツウォッチです。
カーレースが由来のモデルで、ロレックスでは唯一あるクロノグラフが特徴的です。また、世界で初めて防水機能を追加したモデルとしても知られており、水深100mまでの水圧に耐えられるため、日常使いとしても使用できます。
優れた実用性とスポーティなデザインがファンから高い評価を得ており、ほとんどの正規店で入手困難となっています。買取店でも高値で取引され、資産価値の高さから投資目的で購入する方もいるほどです。
デイトナでは現在、金無垢モデルの新作であるRef.126508という型番が展開されています。グリーンとイエローゴールドの相性がよく、華やかな外観に仕上がっています。
| 型番 | 素材 | 定価(税込) |
|---|---|---|
| Ref.126508 | K18イエローゴールド | 7,108,200円 |
※定価はロレックス公式サイトを参考にしています(2025年9月時点での金額)。また、上記型番以外にもK18ゴールドを使用したモデルがあります。
デイトジャスト

デイトジャストは、ロレックスの三大発明が詰まっているモデルです。
名前の通り、午前0時になると瞬時に日付が変わるのが特徴で、高い防水性能と腕の動きによってゼンマイを自動的に巻き上げる機構が備わっています。外観もクラシックかつエレガントで、洗練されたシンプルなデザインが人気を呼んでいます。
カラーバリエーションやサイズの大きさが豊富な点も人気の一つであり、金無垢モデルのデザインもさまざまです。現在は、Ref.278288RBRという新作モデルが発表されており、ダイヤモンド付きレッドオンブレの文字盤は迫力があります。
| 型番 | 素材 | 定価(税込) |
|---|---|---|
| Ref.278288RBR | K18イエローゴールド | 7,327,100円 |
※定価はロレックス公式サイトを参考にしています(2025年9月時点での金額)。また、上記型番以外にもK18ゴールドを使用したモデルがあります。
ヨットマスター

スポーツウォッチの中でもラグジュアリー感のあるモデルがヨットマスターです。クルージングによる船旅やマリンスポーツを楽しむ方向けに製造されたもので、高級感のある見た目は大人の優雅さを表現しているかのように見えます。
海洋環境での使用に耐えられるよう防水性能や海水による腐食に耐えられる設計となっており、耐磁性や耐衝撃性にも強い機構が備わっています。ヨットレースが元々、富裕層が楽しむスポーツだったという背景もあり、その歴史をハイスペックというかたちで体現しているのです。
現行モデルも重厚感があるものが揃っており、金無垢モデルとして販売している主な型番はRef.226658です。ケース周りがイエローゴールド、ブレスレットがオイスターフレックスの組み合わせとなっており、落ち着きのあるデザインに仕上がっています。
| 型番 | 素材 | 定価(税込) |
|---|---|---|
| Ref.226658 | K18イエローゴールド | 4,915,900円 |
※定価はロレックス公式サイトを参考にしています(2025年9月時点での金額)。また、上記型番以外にもK18ゴールドを使用したモデルがあります。
GMTマスター Ⅱ

GMTマスター Ⅱは、パイロット向けに製造されたモデルです。海外旅行や海外出張が多い方にも重宝されています。
両方向回転式ベゼルを調節することで最大3か国のタイムゾーンを把握できるGMT機能を備えており、フライト中に空港への到着時刻を確認できます。また、クロマライトディスプレイで夜間や暗い場所でも時刻を確認でき、旅のお供としても欠かせません。
ベゼルは昼と夜が分かるようツートンカラーになっていますが、金無垢モデルであるRef.126718GRNRは、ブラックとグレーの落ち着いた色を組み合わせています。明暗がはっきりしており、高級感があります。
| 型番 | 素材 | 定価(税込) |
|---|---|---|
| Ref.126718GRNR | K18イエローゴールド | 6,549,400円 |
※定価はロレックス公式サイトを参考にしています(2025年9月時点での金額)。また、上記型番以外にもK18ゴールドを使用したモデルがあります。
金無垢ロレックスを「ダサい」と思わせない着用法
金無垢ロレックスをダサく見せないようにするためには、やはり、TPOをわきまえた着用を心掛けなくてはなりません。見た目が派手であるため、シーンによっては合わないことがあるのです。
例えば、冠婚葬祭などのフォーマルな場面で身に着けてしまうと、厳かな雰囲気から浮いてしまい「場違い」だと思われてしまいかねません。また、金であるがゆえにブランド品ばかりを揃えたコーデでは、人によっては嫌味や成金と感じてしまうでしょう。
存在感があるからこそ、悪目立ちしないようにする工夫が必要となるのです。
フォーマルよりもカジュアルに、シンプルな服装でナチュラルさを出せば、金無垢モデルがよいアクセントになります。白と黒のようにメリハリのついたコーデにすることで、金無垢モデルを魅力的に輝かせることができるでしょう。
まとめ
ロレックスの金無垢モデルは、バブル期という歴史的な側面から紐解いていくと、確かに「時代遅れ」や「ダサい」と思われてしまうのも無理もありません。派手な見た目は、上品さを求められる今の時代にはそぐわず、購入にも躊躇してしまいます。ですが、K18ゴールドという金素材が使用されている点においては、大きな資産価値があります。年々、相場が上がっている金の価値に比例し、金無垢モデルの価値も上昇傾向を示しています。着用にためらっている方は資産運用として活用し、着用したい方は今回ご紹介したような方法でおしゃれに着けてみましょう。


