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ロレックスにワインディングマシーンを使える?使い方や注意点を解説

ロレックスにワインディングマシーンを使える?使い方や注意点を解説
石山真路(いしやま しんじ)
記事の監修者
査定歴14年
石山真路(いしやま しんじ)

貴金属・ブランド品・時計など多彩な商材を長年取り扱い、市場動向や真贋判定に深い知見を持つ査定士。
豊富な経験に基づく正確な査定と丁寧な対応で信頼を得ています。最新の市場情報にも精通し、コラム監修では実践的な知識を発信しています。

ロレックスをはじめ、さまざまな腕時計に対応したワインディングマシーンは数多く存在します。今回は、ワインディングマシーンの特徴や使い方、使用時の注意点について、詳しく解説していきます。

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ロレックスにも使えるワインディングマシーンとは

ワインディングマシーンとは、どのような機械なのでしょうか。ここでは、その特徴に加え、ロレックス純正モデルの有無や、短期間の保管であれば不要とされる理由についても詳しく解説していきます。

ワインディングマシーンの特徴

ワインディングマシーンとは、自動巻き腕時計をセットすることで、ゼンマイを自動で巻き上げる機械です。

自動巻きの腕時計は、長期間使用しないと針が完全に止まってしまうことがあります。再び動かすには、手動でゼンマイを巻き上げる必要があります。

こうした不便を防ぐためにも、ワインディングマシーンを備えておくと安心です。

また、ワインディングマシーンの価格は幅広く、手頃なもので5,000円程度から、高機能なものでは10万円を超える製品も存在します。

価格の違いは、メーカーや機能、素材、静音性などによるもので、自身の腕時計に合ったモデルを選びましょう。

ロレックス純正のワインディングマシーンはない

ロレックスの純正ワインディングマシーンは、かつて上得意先向けに高級ノベルティとして製造されていましたが、市販されていません。

中古市場で入手する方法もありますが、他社製のワインディングマシーンを選ぶのが現実的です。適切な製品であれば、純正品でなくても問題なく使用できます。

短期間だけ保管する場合は必要ない

ロレックスを短期間保管する場合、ワインディングマシーンは必須ではありません。

自動巻き時計の多くは、約48〜72時間ほど動作するパワーリザーブを備えており、数日〜1週間程度の未使用期間であれば、問題なく動作を維持できます。

そのため、短期間の保管であれば、時計を静かな場所に置いておき、使用時に必要に応じてゼンマイを手動で巻き上げるだけで十分です。

同様の理由から、頻繁に使用する時計を保管する場合もワインディングマシーンを使う必要はありません。

ワインディングマシーンのメリット

ワインディングマシーンの主なメリットは、以下の4つです。

・手巻きをしなくてもよい

・日付や時間を再調整しなくてもよい

・機械油が偏りにくくなる

・見た目がおしゃれになる

ここでは、これら4つのメリットについて、それぞれ詳しく解説していきます。

手巻きをしなくてもよい

ワインディングマシーンに任せることで、自分の時間を効率的に使えるのは大きなメリットです。

手動でゼンマイを巻く場合、時計を使い終えるたびに巻く必要があり、複数持っていると、その分手間と時間が増えます。

しかし、ワインディングマシーンならセットするだけで自動的にゼンマイを巻き上げてくれるため、手巻きにかかるはずだった時間を大幅に節約できます。

日付や時間を再調整しなくてもよい

ワインディングマシーンを使うことで、日付や時間の再調整が不要になります。

通常、腕時計の針が止まると、日付や時刻も止まったままになるため、着用する際には再設定が必要です。しかし、ワインディングマシーンを使用すれば、時計が常に動き続けるため、日付や時刻も正しい状態に保たれます。

つまり、再設定の手間が省け、いつでも万全な状態で時計を使い続けることができるのです。

機械油が偏りにくくなる

ワインディングマシーンを使用することで、時計内部の機械油の劣化を防ぐ効果が期待できます。

腕時計を長期間動かさずに放置すると、内部の機械油が劣化し、ムーブメントの動作に悪影響を及ぼす可能性があり、金属部品の摩耗や損傷のおそれも考えられます。

しかし、ワインディングマシーンを使って時計を定期的に動かすことで、機械油が適度に循環し、こうした劣化リスクを抑えることが可能です。

見た目がおしゃれになる

ワインディングマシーンは、そのスタイリッシュな見た目から、部屋のインテリアとしても楽しむことができます。

特に複数本の時計を収納できるタイプであれば、時計を美しくディスプレイできるだけでなく、コレクション性も高まり、空間を華やかに演出してくれます。

時計コレクターの方には、複数本を収納できるワインディングマシーンがおすすめです。

ワインディングマシーンのデメリット

一方で、ワインディングマシーンの主なデメリットは、以下の4つです。

・磁気帯びのリスクがある

・部品劣化のリスクがある

・時計との相性が合わない

・ワインディングマシーン自体が故障する

ここでは、これら4つのデメリットについて、それぞれ詳しく解説していきます。

磁気帯びのリスクがある

最初に注意すべきデメリットは、時計とワインディングマシーンの組み合わせによる“磁気帯び”のリスクです。

ロレックスに限らず、腕時計は一般的に金属製のため、磁気の影響を受けると誤作動や精度の低下を引き起こす可能性があるのです。こうしたトラブルは、日常の使用にも支障をきたすおそれを招きます。

とはいえ、近年のワインディングマシーンは磁気対策が施されている製品も多く、金属製の時計でも安心して使用できるものが増えています。

それでも不安がある場合は、購入前に店頭スタッフやECサイト担当者に相談し、磁気の影響が少ないモデルを選びましょう。

部品劣化のリスクがある

時計をワインディングマシーンに入れて稼働させ続けると、部品の劣化リスクが高まります。

腕時計が常に動き続けることになるため、内部の摩耗に注意が必要です。

対策としては、時計をマシーンに入れっぱなしにしない、または定期的に使用しないときはスイッチをオフにしておくことです。

ワインディングマシーンの稼働時間を限定し、例えば寝ている時間や仕事中など特定の時間帯だけ動かすよう工夫しましょう。

時計との相性が合わない

ワインディングマシーンを導入する際は、時計との回転方向のミスマッチに注意しましょう。

マシーンの対応する回転方向が時計と異なると、ゼンマイを巻くことができません。もしミスマッチが起きると、マシーンの買い替えが必要になり、余計な出費がかさむことになります。

ワインディングマシーンは、基本的には両方向回転に対応しているモデルが多いのですが、片方向のみのものも存在します。例えば、右回転専用のマシーンに左巻きの時計をセットしても、ゼンマイは巻くことはできません。

こうしたトラブルを避けるために、腕時計とワインディングマシーンの回転方向は事前に確認することをおすすめします。

とはいえ、ロレックスの場合、現行モデルはほとんどが両巻きです。アンティークモデルなど特殊なケースを除き、基本的には両巻きと考えて問題ありません。

ワインディングマシーン自体が故障する

ワインディングマシーン自体が故障すると、ゼンマイの巻き上げができなくなります。

ワインディングマシーンに搭載されているモーターは小型でありながら、ゼンマイを巻き上げるための複雑な機構を備えています。そのため、長時間の使用を続けることで故障リスクが高まり、寿命は早ければ数か月、長くても3~10年程度とされているのです。

これを踏まえると、高級時計をワインディングマシーンに入れることに不安を感じる方もいるでしょう。使用する際は、万が一の故障も考慮し、適切なメンテナンスや管理を心がけることが大切です。

ロレックスに合うワインディングマシーンを選ぶ際のポイント

ロレックスに合うワインディングマシーンを選ぶ際は、以下の4つのポイントを押さえておくとよいでしょう。

・収納本数

・給電方式

・素材や見た目

・動作音

ここでは、これら4つの選定ポイントについて、詳しく解説していきます。

収納本数

複数の時計を所有している場合は、収納本数を重視しましょう。

もちろん、チャージを複数回に分ければ、時計が何本あっても使用自体に問題はありません。しかし、効率性を考えると、複数本を同時に巻き上げられるワインディングマシーンを選ぶのが望ましいです。

一方で、所有している時計の本数よりも収納スペースが多すぎるマシンを選んでしまうと、使いきれずに持て余すことにもなりかねません。

基本的に、ワインディングマシーンは、収納本数が多くなるほど価格も高くなる傾向があります。そのため、自分の所有している時計の本数に見合った製品を選ぶことをおすすめします。

給電方式

ワインディングマシーンの給電方式は主に、乾電池式とACアダプタ式の2種類があります。

乾電池式はコードレスで持ち運びが簡単なため、外出先や緊急時など、場所を選ばず使用したい場合におすすめです。

一方、ACアダプタ式はコードが必要で、コンセントがなければ使用できませんが、電力供給が安定しているため、乾電池式よりもパワフルで、電池切れの心配もありません。

それぞれにメリット・デメリットがありますので、用途に応じて両方を使い分けるのもよいでしょう。

素材や見た目

インテリアなど、ワインディングマシーンの見た目にこだわるなら、素材選びが大切です。

ロレックスの高級感やおしゃれさを際立たせたいなら、木製やレザーなど、素材にこだわったものがおすすめです。

高級感があり、腕時計との一体感も楽しめます。一方、コストを抑えたい方にはプラスチック製のタイプが適しており、機能性重視であれば、この素材でも十分です。

生活スタイルや予算、そして腕時計との相性を考慮して、最適な素材のワインディングマシーンを選びましょう。

動作音

快適さを重視するなら、ワインディングマシーンの動作音も選定のポイントになります。

モーター駆動の構造上、特に古いタイプは動作音が気になることがあるかもしれません。しかし近年は、シリコンカバーを採用したものや、高性能モーターを搭載した静音モデルが多く登場しているのです。

そのため、就寝中に使用する場合や静かな環境を求めるなら、多少予算がかかっても静音設計の製品を選ぶことをおすすめします。

ワインディングマシーンの使い方

ワインディングマシーンの基本的な使い方は、時計をセットし、回転プログラムを設定するだけと非常にシンプルです。また、安全に長く使うためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。

ここでは、これら3つのポイントについて詳しく解説していきます。

時計をセットする

ワインディングマシーンに時計を正しくセットすることで、ゼンマイをしっかり巻き上げることができます。

ポイントは、時計をきちんと固定することです。

まず付属のクッションに時計を巻きつけ、バックルを確実に閉じます。次に、時計が中央に来るように調整し、回転時にズレないよう固定してください。

このとき、バックルが緩すぎると時計が動いてしまいます。一方で、締めすぎるとバックルに負担がかかるため、適度な締め付けを心がけましょう。

回転プログラムを設定する

時計をセットしたら、回転プログラムを設定します。

まず、お手持ちの時計に適した回転方向と回転数を把握し、それに合わせて設定することがポイントです。特に回転方向を間違えると、ゼンマイがまったく巻き上がらないトラブルが起きる可能性があります。

多くのワインディングマシーンは回転方向を調整できますが、操作方法は製品によって異なります。そのため、必ず説明書を確認しながら設定を行い、ミスを防ぐようにしましょう。

定期的にメンテナンスを行う

ワインディングマシーンは、時計の品質を維持するためにも、定期的なメンテナンスが大切です。

週に1度を目安に、外装や内装のホコリ・汚れをやさしく拭き取りましょう。また、月に1度は、動作音や回転の状態などをチェックして、異常がないか確認することをおすすめします。

さらに、ワインディングマシーンは電子機器であるため、長期間使用しない場合は電源を切り、直射日光や高温多湿な環境を避けて保管することも重要です。

ワインディングマシーンを使用する際の注意点

ワインディングマシーンを使用する際は、回転方向の確認に注意が必要です。ここでは、ワインディングマシーンの回転方向の確認方法について詳しく解説します。

回転方向を確認する

ワインディングマシーンの回転方向には、時計回り(右巻き)、反時計回り(左巻き)、双方向(両巻き)の3種類があります。

時計と回転方向が合っていないとゼンマイを巻くことができないため、まずは時計の回転方向を確認し、それに対応したワインディングマシーンを選びましょう。

ロレックスの場合、現行モデルはほとんどが両巻きです。アンティークモデルなど特殊なモデルを除き、基本的には両巻きと考えて問題ありません。

そのため、一般的なロレックスユーザーであれば、両巻き対応のワインディングマシーンを選ぶのがおすすめです。

回転方向の確認方法

ワインディングマシーンの販売サイトによっては、対応する時計メーカーやモデル、回転方向が記載されています。例えば、ORBITA(オービタ)公式サイトでは、ブランド名やキャリバーから時計の巻き方向を調べることができるのです。

時計の巻き方向は主にアルファベットで表記され、以下のような種類があります。

表記 正式名称 意味
CW CLOCK WISE 右巻き(時計回り)
CCW COUNTER CLOCK WISE 左巻き(反時計回り)
BOTH BOTH CLOCK WISE AND COUNTER CLOCK WISE 両方向(時計回りと反時計回りの両方)
TBD TO BE DETERMINED 未定

まとめ

今回は、ロレックスにも対応したワインディングマシーンについてご紹介しました。

自動巻き時計のゼンマイの緩みを防ぎ、巻き上げを自動でサポートする便利なアイテムです。特にロレックスの現行モデルはほとんどが両巻き対応なので、回転方向を間違える心配は少ないでしょう。

購入の際は、収納本数や給電方式、素材やデザイン、動作音などを考慮し、ご自身の使用環境に合ったワインディングマシーンを選ぶことが大切です。

石山真路(いしやま しんじ)
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