中古市場では保管方法によってどれくらい価値が変わるのか
時計をいいかげんな方法で保管を行うと状態が悪くなり結果として時計の価値を落としかねません。外観の状態はもちろんのこと、内部の状態まで注意していく必要があります。しっかりとした環境下で保管していた場合と、あまり良くない環境で保管していた場合とでは、大きく価値が変わってしまうことがあります。どのくらいの価値が変わってくかについては、モデルによってかなり違ってきます。例えば文字盤ですが、文字盤の種類にもよりますが少なくとも3万円以上は変わってきます。また、仮にアンティークのスポーツモデルであれば数十万単位で価値は変わってきます。オーバーホールが必要になりメーカーで修理が必要になると10万以上かかってくる可能性があるので、その分の査定額はマイナスになると思っていた方が良いです。
先ずは購入時にセットされてされている箱に入れて保管をする
保管の上で最も大切と言っても過言でないのが「ケースに入れて保管をする」と言う事です。時計をケースや箱に入れずそのままで置いておくと何らかの原因によって傷がついたり汚れたり劣化の原因につながります。ケースに入れて保管する事によって直射日光などにさらされる事もなく傷がついたりする事を防ぐことができますので使わない時は必ずケースに入れるようにしましょう。先ずは販売時にセットになっていた専用ケースを利用するの一番簡単です。ロレックスは箱がそこまで大きくありませんのでそこまで面倒ではありませんが、中には箱が大きい、重たいブランドなどもあります。わざわざ箱に入れるが面倒と言う方は安価で時計収納ケースが販売されていますのでそういったものに保管するのもオススメです。また、付属している保証書、小冊子をきちんと保管していれば、もし、ロレックスなどの高級時計を手放すようなことになった際に、かなり役に立つことにもなります。というのも、ケースや保証書は、そのロレックスが本物だという証。それらがあるだけで、買取金額はぐんと上がります。ほかにも、値札やレシートなど「こんなものが?」と思うような付属品がロレックスの買取金額をアップさせることもあります。できれば購入した際の付属品は細かなものまでしっかりと取っておいて、きちんと保管しておきましょう。
使わない時の腕時計の保管方法
リューズを定期的に巻いて時間を動かす
箱や収納ケースに保管をする場合、定期的(理想は2~3日に1度)にリューズを巻いて時間を動かすようにしましょう。全く巻かずに日数が経過すると、リューズに付いている油が固まってしまいリューズが回らない、固くなるなどにつながってしまいます。
自動巻きの時計に関しては、使用している部品も多く、定期的に動かさないと時計の寿命を短くなる事にもつながります。使わない時も定期的に時間を動かすようにしましょう。
電池が切れたまま保管はしない
クオーツ時計の場合、電池が切れたまま保管していると電池から液が漏れて機械に付着して動かなくなるといったことや、そこから文字盤や針の錆なので原因にもなったりします。これを液漏れと言いますが液漏れした場合は修理が必要になりますので余計な費用が発生します。万が一電池式の時計で当分使う予定がない等であれば新しい電池を入れて保管するか電池を外して保管するようにしましょう。
時計に異常がなくてもオーバーホールを定期的に実施する
オーバーホールは3~5年に1回の間隔で実施するようにしましよう。この期間を越えると、内部の油が古くなり、油切れの状態になる可能性が高くなります。もしそのまま使い続ければ、内部パーツの損傷などを引き起こす原因にもなるので注意しましょう。
そして、いざ精度がおかしいとわかってからオーバーホールを行っても、故障部品などが多くなり、結果的に修理費が高くついてしまいます。オーバーホールの目安の期間については使う環境や使用状況によって異なりますので時間がずれたりする場合は早めに行うようにしましょう。
自動巻き時計のワインディングマシーンでの保管について
ロレックスに関しては、自動巻きの時計を保管する際、ワインディングマシーンを使っての保存を下記の理由から推奨していません。
〇部品の消耗につながる
ワインディングマシーンの場合普段使っている上ではありえないような角度、姿勢で時計が回りローターを回転させる事があります。想定していない部分に負担がかかる事があり部品の消耗につながる事があります。また毎日時計をつけているのであれば夜など時計を外す時間帯があると思います。仮にワインディングマシーンを回し続けると時計は休む暇もなくずっと動き続ける事になりますので部品の消耗につながります。
〇磁気を帯びてしまう可能性が少なからずある
基本的にワインディングマシーンは磁気帯びしないように設計されている物がほとんどですが機械ですので少なからず磁気は発生します。
ロレックスの時計は壊れにくい為ワインディングマシーンで磁気帯びする事はほとんどありませんが可能性としてはゼロではありません。
上記の理由からロレックスはワインディングマシーンを使っての保管は推奨していません。
まとめ
時計の保管方法の大原則は、磁気・日光・湿気を避けることです。時計は定期的に使った方が調子も狂いにくく長く使う事ができますが、使わない場合は箱やケースに入れて定期的にリューズを巻いて動かすようにしましょう。腕時計を正しく保管して、定期的なメンテナンスを受ける。これさえ守れば快適な腕時計ライフが送れるはずです。