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ロレックスの正しい保管方法|保管時に注意すべき箱のしまい方を解説

ロレックスの正しい保管方法|保管時に注意すべき箱のしまい方を解説
石山真路(いしやま しんじ)
記事の監修者
査定歴14年
石山真路(いしやま しんじ)

貴金属・ブランド品・時計など多彩な商材を長年取り扱い、市場動向や真贋判定に深い知見を持つ査定士。
豊富な経験に基づく正確な査定と丁寧な対応で信頼を得ています。最新の市場情報にも精通し、コラム監修では実践的な知識を発信しています。

ロレックスを長く愛用するためには、適切な環境下での保管が欠かせません。今回は、ロレックスを保管する際に注意したい箱の収納方法や、定期的なお手入れ・クリーニング方法について詳しく解説します。

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ロレックスの保管方法に注意すべき理由

ロレックスは頑丈で壊れにくいとされていますが、精密な機械であるため保管には十分な注意が必要です。

適切に管理できないと劣化や故障を招き、時計の寿命が縮まるおそれがあります。

また、腕時計は皮脂や汚れ、温度や湿度などの外部要因によって、パーツが変色したり錆びたりすることがあります。そうなると、高級腕時計の価値や機能が損なわれてしまうでしょう。

大切な腕時計を長く使い続けるためには、日々の丁寧なお手入れと正しい保管が欠かせません。

ロレックスの正しい保管方法

ロレックスの正しい保管方法として、以下の4点が挙げられます。

・専用のケースで保管する

・長期保管の場合は定期的にリューズを巻く

・水道水で汚れを落としてから保管する

・磁気を帯びた製品から離して保管する

ここからは、それぞれの保管方法について詳しく解説していきます。

専用のケースで保管する

ロレックスの時計を長く良好な状態で使用するためには、専用ケースに入れて保管することをおすすめします。

多目的収納ケースでも問題ありませんが、購入時に付属する専用ケースや腕時計専用のウォッチボックスに入れて保管しましょう。腕時計専用ケースなら、時計の裏蓋が留め具やブレスレットに直接触れないため、刻印を美しい状態に保つことができます。

さらに、ホコリや湿度、直射日光などの劣化要因から時計をしっかり守れます。

長期保管の場合は定期的にリューズを巻く

ロレックスの時計を長期間保管する際、特にねじ込み式リューズ(時計の時刻調整用のつまみ)の場合は、無理に回さずにゆるめてから巻くことが大切です。

目安は1週間に1~2回程度です。

モデルによってリューズの位置は異なりますが、一般的には時計の3時位置にある突起部分を指します。リューズを巻かずに放置すると、内部のオイルが劣化・固着し、リューズが回らなくなることがあるのです。

また、リューズ周辺には皮脂などの汚れがたまりやすいです。そのまま放置すると、汚れが固まって腐食や錆びの原因になることもあります。

そのため、長く良好な状態で使い続けるために、リューズは定期的に巻くことをおすすめします。

水道水で汚れを落としてから保管する

腕時計の汚れが気になる場合は、水洗いをしてから保管しましょう。

ロレックスの現行モデルの多くは防水性能が高いため、リューズをしっかり閉めた状態で軽く水で洗う程度であれば問題ありません。中性洗剤を薄めたぬるま湯と柔らかい布、毛先が細い歯ブラシを使い、優しく洗ってください。

水洗いのポイントは以下のとおりです。

・お湯を使わない:パッキンが熱で変形したり、接着剤が剥がれたりする可能性があります。

・洗剤は使いすぎない:薄めた洗剤液でも十分に汚れが落ちます。

・流水をリューズに直接当てない:水圧で内部に水が入るおそれがあります。

最後に、柔らかい布で水分をふき取れば完了です。

磁気を帯びた製品から離して保管する

磁気の影響を受けると、時計の動作に支障が出ることがあります。

ロレックスをはじめとする機械式時計を適切に保管・使用するために、以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

・磁気帯びを防ぐための対策

ロレックスの時計も磁気の影響を受けるため、磁気を発する製品からは最低でも10cm以上離して保管しましょう。できれば、20〜30cm程度の距離を取ることが望ましいです。

身の回りで磁気を発する主な製品として以下のものが挙げられます。

パソコン/スマートフォン/テレビ/スピーカー/冷蔵庫/電子レンジ など

・磁気帯びによって起こるリスク

機械式腕時計が強い磁気を受けると、内部のパーツが磁化(磁気帯び)し、「遅れ」「進み」「止まり」といった不具合が生じることがあるのです。

一度磁気を帯びると、磁気源から離しても動作が不安定な状態が続くため、専門の脱磁処置が必要となります。

一方、クォーツ式腕時計でも、強い磁気を受けると、内部のステッピングモーター(時計の針を動かす小さなモーター)が誤作動を起こす可能性があります。

ただし、クォーツ式の場合は磁気から離し、正確な時刻に再設定すれば、基本的には修理の必要はありません。

ロレックスの保管時に注意すべき点

ロレックスの時計は、適切な環境下で保管する必要があります。ここでは、保管時に注意すべき代表的な4つのポイントについて詳しく解説します。

直射日光・高温多湿を避けて保管する

腕時計を長く美しい状態で保つためには、直射日光が当たる場所や高温多湿の環境を避けて保管することが重要です。以下のポイントに注意しましょう。

・直射日光を避けて保管する

腕時計が長時間紫外線を浴びると、文字盤が日焼けして変色したり、革ベルトが退色やひび割れを起こしたりすることがあります。そのため、時計の美観を保つためには、直射日光が当たらない場所に保管することが大切です。

・適切な温度・湿度環境で保管する

時計に使用されている金属部品は、外気温に応じてわずかに膨張・収縮を繰り返します。急激な温度変化は精度に悪影響を及ぼすおそれがあるため、5〜35℃程度の安定した環境での保管が理想的です。

また、湿度が高い場所では、金属部品が錆びたり、文字盤や革ベルトにカビ・腐食が発生したりする可能性があります。

さらに、急激な冷却による結露も注意が必要です。内部に水分が入り込むことで、精密機器としての機能に支障をきたすことがあります。

このように、精密機器である腕時計は、気温差や湿度の影響を受けやすいということを念頭に置き、適切な環境で保管するよう心がけましょう。

落下しそうな場所を避けて保管する

時計をテーブルの端など高い位置に置いておくと、落下のリスクがあります。

ロレックスは頑丈ですが、高所からの落下でケースに傷がつくほか、内部の精密部品がダメージを受けることもあります。

たとえ外見上に異常が見られなくても、落下の衝撃で内部パーツが外れたり、精度に影響を及ぼしたりすることもあるのです。

さらに、万が一ガラスが破損すると、細かい破片がムーブメント内部に入り込み、オーバーホール(分解掃除)が必要になる場合もあります。

ロレックスを安全に保管するためにも、不安定な場所や落下の可能性がある場所は避けましょう。

防虫剤を置いている場所を避けて保管する

ロレックスの時計は、特に「樟脳(しょうのう)」を含む防虫剤には注意しましょう。

樟脳という成分は、時計の文字盤を変色させたり、内部の潤滑オイルを劣化させたりするおそれがあります。これにより、時計の精度や耐久性に悪影響を及ぼす可能性もあるのです。

また、防虫剤が近くにある場合、たとえロレックス純正の箱に入れていても、完全に影響を防ぐことは難しいとされています。そのため、防虫剤とは十分な距離をとって保管してください。

着用後はお手入れして保管する

ロレックスを着用した後は、汚れを落とさずにそのまま保管するのは避けましょう。

汗や皮脂が付着したまま放置すると、錆びやカビの原因になります。美しい状態を保つためには、使用後にしっかりと汚れをふき取ってから保管することが大切です。

お手入れには、メガネ拭き用のクロスなど、柔らかく滑らかな布を使用するのがおすすめです。

繊維が粗いタオルなどで拭くと、繊維がパーツに引っかかったり、タオルに付着したゴミなどでガラスや金属部分を傷つけてしまったりする可能性があります。

しばらく使用しない予定がある場合は、しっかりと汚れを落としてから保管するようにしてください。

ワインディングマシーン使用時はリスクを把握しておく

ワインディングマシーン(機械式時計のゼンマイを自動で巻く装置)を使用する際には、以下のリスクを理解しておきましょう。

・時計によって回転方向や回転数が違う

・長時間使うと部品の摩耗が早まる可能性がある

・マシーンの故障リスクがあるため、定期的な点検が必要

ワインディングマシーンは機械であるため、誤った設定で使用するとムーブメントに過剰な負荷がかかるおそれがあります。

さらに、常にマシーンを稼働させてゼンマイを巻き続けると、内部部品の摩耗や劣化が進む可能性も考えられます。

そのため、長期間使用しない場合でも定期的に手動でゼンマイを巻くことができるのであれば、無理にワインディングマシーンを使う必要はありません。

ロレックス保管前のクリーニング方法

ロレックスを保管する前には、ブレスレットや風防、リューズのクリーニングを行いましょう。また、定期的なオーバーホールも欠かせません。ここでは、この3つのポイントについて詳しく解説します。

ブレスレット

ロレックスのブレスレット全体は、メガネ拭きや専用のクロスで丁寧に手入れしましょう。

ただし、研磨剤入りのクリーナーは金属表面を傷つけるおそれがあるため、できれば乾いた布で拭くことをおすすめします。

ブレスレットの結合部分には隙間があり、ホコリやチリがたまりやすい構造です。そのため、爪楊枝や毛先が柔らかい歯ブラシを使って、隙間の汚れを優しくかき出してください。

隙間の汚れが落ちにくい場合は、ぬるま湯に中性洗剤を数滴加えた洗面器にロレックスを浸し、柔らかいブラシで優しくこすると汚れが落ちやすくなります。

風防やリューズ

風防やリューズも、ブレスレットと同様にメガネ拭きや専用クロスで丁寧にふいてください。

現行モデルの多くは風防がガラス製のため、強い力でこすらないことがポイントです。リューズ周辺は指でつまむ部分にあたり、皮脂や汚れが溜まりやすく、放置すると酸化や錆びの原因となります。

しっかり汚れを落としたい場合は、時計専用のクリーナーを使うと効果的です。汚れをふき取ったあとは、忘れずにリューズを巻いておきましょう。

定期的にオーバーホールを行う

ロレックスを長く愛用するためには、定期的なオーバーホールが欠かせません。

オーバーホールとは、車検のようなもので、時計を分解して各パーツを点検・整備し、再度組み立てる作業のことです。

これを怠ると、思わぬ故障箇所が増えて修理費用が高額になることもあるため、一般的には3~5年に一度のペースで実施することが推奨されています。

また、買取を依頼する際にオーバーホールの保証書を添付すると、査定額がアップする場合もあります。将来的に買取を考えている方は、定期的なオーバーホールを心がけましょう。

ロレックスは長期保管がおすすめ?

ロレックスは基本的に長期間の保管はあまりおすすめできません。

しかし、投資目的で保有する場合はどうしても長期保管が必要になります。そこでここでは、普段使いしたほうが長持ちする理由と、投資目的などでの長期保管のポイントについて詳しく解説します。

普段使いするほうが長持ちしやすい

ロレックスをはじめとする時計は、保管しているよりも日常的に使っているほうが長持ちしやすいとされています。

というのも、長期間動かさずに放置すると、部品やオイルの劣化を招く可能性があるためです。

ロレックスは、さまざまなシーンでの使用を想定して設計されており、高い耐久性と実用性を兼ね備えています。だからこそ、劣化を気にせず積極的に着用することが推奨されています。

日々の手入れと定期的なメンテナンスを行うことで、普段使いのほうが時計のコンディションを良好に保てるのです。

資産価値を高めたい場合は長期保管もおすすめ

ロレックスの資産価値を高めたい場合は、長期保管も選択肢のひとつです。

ロレックスの腕時計は中古市場でも価格が下がりにくく、モデルによっては購入時より価値が上昇することも知られています。近年では、投資商品として注目されることもあります。

もちろん、傷や使用感のあるものより、新品に近い状態を維持している時計のほうが高値で取引されやすいため、使わずに大切に保管することもポイントです。

その際は、適切な保管環境を整え、時計の劣化を防ぐために定期的にリューズを巻くことを忘れないようにしましょう。

まとめ

今回は、ロレックスの適切な保管方法についてご紹介しました。

ロレックスは頑丈に作られていますが、不適切な環境で保管すると、内部パーツの劣化や表面の汚れによる酸化などのリスクが高まります。

大切なロレックスを長く使い続けるためには、正しい保管方法を守り、日々のお手入れや定期的なメンテナンスを心がけましょう。

石山真路(いしやま しんじ)
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