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買ってはいけない高級時計ブランド8選|失敗しない選び方とおすすめ5選

買ってはいけない高級時計ブランド8選|失敗しない選び方とおすすめ5選
石山真路(いしやま しんじ)
記事の監修者
査定歴14年
石山真路(いしやま しんじ)

貴金属・ブランド品・時計など多彩な商材を長年取り扱い、市場動向や真贋判定に深い知見を持つ査定士。
豊富な経験に基づく正確な査定と丁寧な対応で信頼を得ています。最新の市場情報にも精通し、コラム監修では実践的な知識を発信しています。

高級腕時計はデザイン性・機能性・ステータス性を兼ね備えていますが、おすすめできないブランドがあるのも事実です。今回は「購入を控えたほうがよい」といわれるブランド8選をご紹介します。失敗しない選び方のポイントを押さえておきましょう。

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買ってはいけない高級時計ブランドの特徴

購入しないほうがよい高級時計ブランドは、どのような特徴をもっているのでしょうか。購入後やモデルの外観などの視点から詳しく解説します。

リセールバリューが悪い

1つ目は、売却時のリセールバリューが悪いブランドの時計であることです。

知名度の低いブランドの時計は需要そのものが低く、状態のいいものでも売却額が思った以上に伸びないケースが多いです。購入直後から中古での価値が下がることもあり、ロレックスのように高い価値を維持しているブランドと大きな差が生じます。

将来、資産運用で売却を検討しているのであれば、価格やモデルの見た目だけではなく、「中古市場の価値」にも目を向けてみましょう。

メンテナンス費用が高い

2つ目は、時計のメンテナンス費用負担が高いことです。

腕時計は職人たちの手によって製造された精密機器であり、長く使用するには定期的なメンテナンスやオーバーホールが欠かせません。そのため高級時計ブランドでは、購入後のアフターケアとして修理サービスを行っています。

どのブランドも手厚いものばかりですが、中にはメンテナンス費用が高額なことがあり、維持費に数十万円かかるケースがあります。

特に、部品の入手が難しい海外ブランドは、時間やコストがかかることは珍しくありません。一般の修理業者でも扱えないこともあるため、購入後のサポートや保証期間は把握しておきましょう。

デザインの個性が強い

3つ目は、時計のデザインが個性的すぎることです。

主張の強いデザインは他人とあまり被ることがない点が大きなメリットですが、好き嫌いがはっきりと分かれやすいです。それにより、中古市場での価格が伸びず、リセールバリューも低い傾向となっています。

ファッションアイテムとしては問題ありませんが高額査定には結びつきにくいため、将来性を考慮するのであれば、シンプルで普遍的なデザインのモデルを選ぶのがよいでしょう。

トレンドに左右されやすい

4つ目は、トレンドに左右されやすいブランドであることです。

トレンドや流行は一過性であることが多く、ブームが過ぎてしまうと需要は一気に減ってしまいます。芸能人やインフルエンサーが着用したとしても、数年後には需要の減少ととも価値が下がることもあるでしょう。

そのため、長期的な価値という観点で考えると注意が必要です。

知名度のあるブランドは、時代に左右されない「定番モデル」があります。長年愛されているモデルからどれほどの需要を維持しているのか、将来的な価値の安定性に注目しましょう。

時計専門ブランドではない

最後は、時計専門のブランドではないことです。

高級時計は宝石などを配置したデザインもあることから、大手のジュエリーブランドなども参入しています。しかしながら、時計専門ブランドと比較すると歴史が浅く、性能面やサポート体制が劣ることがあります。

そのような背景もあり、十分なネームバリューをもつハイブランドでも、評価が伸びにくい可能性があるでしょう。実際に、豪華な装飾のモデルを売却しても「物足りない」と感じる方もいるようです。

購入する際は、販売実績や中古市場での評価も確認しておきましょう。

買ってはいけないと言われる高級時計ブランド8選

それでは、あまりおすすめできない高級時計ブランドをご紹介します。なぜ、「買ってはいけない」といわれているのでしょうか。

ブライトリング

ブライトリングは、パイロット向けのモデルが揃っているブランドです。

メンズ人気の高い「ナビタイマー」を中心に、クロノメーター認定を受けた信頼性と耐久性の高いモデルを展開しています。軍隊やアスリートにも愛用者が多いようです。

しかし性能の高さゆえに、4年から6年ごとにオーバーホールが必須であり、メンテナンスへの負担が大きくかかります。また、リセールバリューも他の高級ブランドより低く、長期的な資産運用はあまりおすすめできません。

タグ・ホイヤー

最先端技術という意味を省略した「TAG」という名がついているように、革新性と技術力を追求しているブランドです。

モータースポーツからインスパイアされた「フォーミュラ1」やファッション性の高い「モナコ」など、幅広い世代に向けてモデルを展開しています。バリエーションも豊富にあり、一般層にも手の届きやすい価格で販売されているものもあります。

しかし、その影響で人気が分散しており、供給量も多いことからリセールバリューが伸びない状況となっています。

フランク ミュラー

遊び心あふれる個性的なモデルが揃っているブランドです。

職人たちによる精密精緻で大胆なデザインによって人気を獲得しており、その見た目はまさに芸術的です。丸みのある優雅な曲線美によって腕にフィットするように工夫されており、「トノウ カーベックス」などの人気モデルを中心に展開されています。

しかし、あまりにも個性が強いため、人を選んでしまいます。買取業者などで売却を行っても、高値がつかないことが多いようです。

ブルガリ

イタリアならではの芸術性を表現しているブランドです。

直線と曲線を組み合わせたデザインや彫刻のような外観など、「造形美」を意識したモデルが揃っています。古代ローマのコインを元にデザインされた「ブルガリ・ブルガリ」や薄型設計の「オクト」シリーズは人気が高いです。

しかし、ブルガリのメインはジュエリーであるため、時計の再販価値は低い傾向にあります。資産としての保有は不向きといえるでしょう。

グッチ

皮革製品の専門店として創業し、現在も高品質で使いやすいアイテムを展開している老舗のファッションブランドです。時代の流行を的確にとらえたデザインを採用しており、日本でも幅広い支持を獲得しています。

腕時計はファッション性と機能性を両立させたものが多く、時代に左右されない普遍的な外観である「Gタイムレス」やレクタンギュラーウォッチの「1500」シリーズの人気が高いです。

ただし、時計分野における存在感はまだまだ薄いため、資産価値としての視点から見ると売却利益は低い傾向にあります。

ウブロ

時計業界の中でも斬新かつ独創的なデザイン性で注目を浴びているブランドです。

ブランドの危機を救った「ビッグ・バン」シリーズや上品な雰囲気をもつ「クラシック・フュージョン」など、舷窓をイメージしたベゼルやゴールドとラバーストラップという異色の組み合わせによるデザイン性が高く評価されています。

しかし、デザイン性を重視するがあまりに不具合を起こす可能性があり、仮にパーツが破損した場合の修理費用は高額となっています。実用性は高いですが、扱いには注意が必要です。

ルイ・ヴィトン

ルイ・ヴィトンは「世界三大ブランド」として圧倒的な知名度を誇るファッションブランドです。バッグや財布のイメージが強いですが、高級時計の製造にも力を入れています。

カジュアルコーデやビジネスコーデに合わせやすく、太鼓型のケースデザインが特徴的な「タンブール」コレクションがルイ・ヴィトンを代表するモデルとなっています。

華やかで個性的なモデルが多いですが、歴史や技術面では老舗の高級時計ブランドには及ばない部分があり、中古相場は安定しにくいようです。

ゼニス

「天空の頂点」を意味する、技術力の高さに定評のあるスイスのブランドです。

時計の外装やムーブメントなど時計製造におけるすべての工程を自社で製造しており、常識にとらわれないデジタルチックで未来的なデザインのモデルが揃っています。

クロノグラフ開発のパイオニアとしても知名度があり、「クロノマスター」や「デファイ」などクロノグラフ搭載モデルの人気が高いです。

資産価値は高いですが、正規店と並行輸入品店での価格差が大きく、正規店での購入はリセールバリューが低い傾向にあります。

買うべきおすすめの高級時計ブランド5選

「購入したほうがよい」といわれる時計ブランドはどのようなモデルを製造しているのでしょうか。ここでは、買うべきおすすめの高級時計ブランドを5つご紹介します。

ロレックス

時計業界の中では知らない方はほとんどいない、世界中で愛されているブランドです。

展開されているモデルはどれも堅牢な作りになっており、定期的にメンテナンスを行えば半永久的に着用できるといわれています。精度も高く、シーンに限定されない汎用性と実用性の高さが長く愛用される理由につながっています。

その結果、中古市場でも高い需要を維持しており、特に人気モデルである「コスモグラフ デイトナ」や「サブマリーナー」の資産価値は極めて高いです。売却時のリセールバリューにも期待できます。

オメガ

スポーティなデザインと過酷な環境でも着用できる品質の高さが評価されているブランドです。オリンピックの公式タイムキーパーを務めていることから、その知名度はロレックスにも負けていません。

信頼性の高いモデルが揃っていますが、特にプロダイバーも着用する「シーマスター」やクロノグラフ機能のある「スピードマスター」の人気が高く、買取相場も安定しています。

グランドセイコー

歴史ある日本の時計メーカー「セイコー」から誕生した、国産初の高級ブランドです。

国内で最高の時計を作り出すという志のもと、あらゆるシーンに着用できる「ヘリテージ コレクション」を筆頭に実用性の高い堅牢なモデルを展開しています。高級感がありつつもシンプルなものとなっており、シーンにとらわれずに着用できます。

資産価値は年々上昇しており、近年は中古市場でも注目を集めているようです。

パテック フィリップ

「世界三大時計」の1つとされる、スイスの老舗時計ブランドです。

高度な機能をもつ複雑機構時計「コンプリケーションウォッチ」を製造しており、その見た目はどれも美しく上品なものばかりです。最高級の素材と熟練の職人たちによって作られた時計は世界最高基準の品質を誇り、自社で徹底しています。

人気が高いモデルは「アクアノート」や「ノーチラス」というコレクションで、複雑機構とは思えないシンプルで芸術性の高いデザインが特徴的です。

コレクターからも高い評価を受けており、生産数の少なさから希少性があるため、パテック フィリップの資産価値は高い傾向となっています。永久修理対応を行っている点も、価値を押し上げる要因になっています。

オーデマ ピゲ

伝統と革新を融合したデザインが目を引く、格式ある「世界三大時計」の一つです。

高度な技術力と芸術性に優れており、特に看板モデルである「ロイヤル オーク」シリーズはスポーツラグジュアリーウォッチの先駆けであり、デカ厚時計ブームの火付け役といわれています。

八角形のベゼルと文字盤のギヨシェ彫りのタペストリー模様は高級感があり、着け心地も快適です。

愛用者も世界中におり、資産価値は上昇傾向となっています。

高級時計ブランドを選ぶときのポイント

高級時計を購入する際、どのような基準で探せばよいのでしょうか。「時計ブランドから決める」ときの選び方についてご紹介します。

価値が下がらないモデルを選ぶ

将来、資産運用を検討している方は、売却額が安定した価値の下がらない腕時計を選ぶのがおすすめです。

「どんな高級時計でも高い値がつくだろう」と思われますが、実際は、モデルの需要やブランドの歴史的価値なども考慮するため、思った以上の売却額にならないことも少なくありません。

人気度や希少性の高さによって価格は大きく変動するため、購入する前に中古市場や買取業者の取引実績を確認してみるとよいでしょう。

自分に合ったデザインを選ぶ

せっかく高級時計を買うのであれば、自分のスタイルに合うモデルを選びましょう。

ビジネスシーンでやシンプルなデザインが好みの方には、スタンダードな丸型のケースがおすすめです。カラーも落ち着いた色合いのものを選び、さりげなくおしゃれを演出しましょう。

逆に、個性を出したい方やカジュアルコーデでも身に付けたい方は、スクエア型やデザインに存在感があるものを選ぶのがおすすめです。

なお、ケースサイズは自分の腕の大きさに馴染みやすいものを選びましょう。あまりにも大きすぎると浮いてしまう可能性があります。

実績や信頼性のあるブランドを選ぶ

信頼性や実績のあるブランドは技術力が確立されており、高い品質を維持しているため、腕時計を安心して着用できます。

このようなブランドは歴史が長く、時代の変化にあわせて柔軟に対応しています。ユーザーの期待に応えられるほどの技術がなければ、現在も存続していないでしょう。

歴史の長さは、ユーザーからの信頼の証です。

買ってはいけない高級時計に関するよくあるQ&A

最後に、購入をおすすめできない高級時計に関する質問を2つご紹介します。どちらもよく質問を受ける内容ですので、参考にしてみてください。

買ってはいけない高級時計ブランドの特徴は?

購入を控えたい高級時計ブランドの特徴は、「購入目的」や「ブランドの信頼性」に及ぶものとなっています。

例えば、将来的には売却して資産運用することを考えているのであれば、リセールバリューの低いモデルは避けた方がよいでしょう。トレンドにはない個性的なものや時計ブランド以外の高級時計も、期待していた売却額より下回ることが多いです。

また、故障の多いブランドの腕時計も注意が必要です。メンテナンス費用が高額になる恐れがあり、家計への負担を圧迫してしまいます。

購入に迷ったときは、ブランドへの信頼性やモデルの人気度に着目してみましょう。

高級時計ブランドはいくらから買える?

高級ブランド時計の購入において誰もが気になるのは、金額です。

ブランドやモデルによって価格は異なりますが、人気モデルの購入を考えているのであれば、最低でも50万円から80万円前後は考えたほうがよいでしょう。

昨今は物価高の影響で、現行品・中古品関係なく値上がりが進んでいます。例えばロレックスのモデルは、定価自体が100万円以下のモデルが少ないです。

他のブランドでも同じような流れとなっていますので、気に入ったブランドの相場をよく確認し、経済状況に見合ったものを探しましょう。

まとめ

「絶対に購入してはいけない」ブランドの時計は決してありません。しかし、間違った選び方をしてしまうと将来的に後悔してしまう恐れがあります。一度、ご自身が購入する目的や理由を整理し、ここでご紹介したポイントを押さえたうえで「本当に欲しい高級時計」を購入しましょう。

石山真路(いしやま しんじ)
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石山真路(いしやま しんじ)

貴金属・ブランド品・時計など多彩な商材を長年取り扱い、市場動向や真贋判定に深い知見を持つ査定士。
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