【簡単】小銭・硬貨をきれいにする方法！ 洗浄方法や磨き方を解説

小銭・硬貨は洗浄してもいい？

小銭や硬貨を洗ってもよいのかは、種類や状態によって扱い方が異なります。誤った方法でお手入れすると価値を損なうこともあるため、注意点を押さえておきましょう。

現行の小銭・硬貨は洗浄してもいい

小銭や硬貨は、基本的に洗浄しても問題ありません。ただし、金属の種類によって適した方法が異なるため、事前に素材を確認することが大切です。

強くこすったり研磨剤を使うと、表面に傷がつき、外観を損ねてしまうことがあります。損傷が過度な場合、「貨幣損傷等取締法」や刑法第148条に抵触する可能性も否定できません。

安全に汚れを落とすためにも、やさしく丁寧な扱いを心がけましょう。

古銭は洗浄しないほうがいい

古銭は洗わないほうが賢明でしょう。その理由は、見た目の美しさではなく「どれだけ当時の状態を保っているか」が価値を左右するからです。

市場では、くすみや汚れがあっても、手を加えられていないもののほうが高く評価されることがあります。見映えを気にして洗ってしまえば、その一手で価値が損なわれることになりかねません。

古銭は、手を加えず静かに保管することが最良の方法です。

エラーコインは洗うと価値が低くなる

エラーコインは、安易に洗ってはいけません。製造過程のミスで生まれた硬貨であるため、見た目の汚れと区別がつきにくいこともあります。

特に「ヘゲエラー」と呼ばれるめくれのある硬貨は、汚れのように見えることも珍しくありません。洗浄してしまうと、その特徴を失い価値が大きく下がる恐れがあります。

判断に迷ったなら、専門家に査定を依頼するのが最善の選択でしょう。希少性が高い硬貨の価値を守るには、慎重に扱うことが欠かせません。

【簡単】小銭・硬貨をきれいにする方法

小銭や硬貨をきれいにするには、素材の違いを踏まえてお手入れの方法を選ぶことが大切です。では、素材別のポイントを押さえていきましょう。

金素材の小銭・硬貨

金素材の小銭や硬貨は、やわらかく傷つきやすいため丁寧な扱いが求められます。明治時代の金貨や記念金貨などが代表例で、強くこすると表面が損なわれる恐れがあります。素材の特性を理解し、丁寧に扱うことを心がけましょう。

布・重曹・超音波

金素材の小銭や硬貨のお手入れは、大きく3つに分けられます。一つは、やわらかい布で表面を拭き取る方法です。もう一つは、超音波洗浄機を使う方法で、これは細かな汚れを取り除くことができます。

そして、重曹を使う方法です。水に溶かした重曹に3〜5分ほど浸し、その後やさしく拭き取ります。これは金のアクセサリーにも用いられています。

いずれも、金の質感を損なわずに美しさを保つことができるでしょう。

銀素材の小銭・硬貨

銀素材の小銭や硬貨は変色しやすく、空気中の成分に反応して黒ずみが生じることがあります。代表的な銀貨としては、明治・大正時代の小銭、貿易銀、昭和初期の100円玉、記念銀貨などが挙げられます。

銀特有の風合いを損なわずに保つには、素材に合った方法でケアすることが基本です。主な洗浄法は8種類あり、それぞれの特徴を踏まえて使い分けるとよいでしょう。

水とブラシ

銀素材の小銭や硬貨の軽い汚れは、水とやわらかいブラシを使って落とすことができます。まず3日ほど水に浸けて汚れを浮かせ、その後ブラシでやさしくこすります。

洗浄後は水気をしっかりと拭き取り、サビや変色を防ぎましょう。この方法は、初心者でも取り組みやすい代表的なお手入れの一つです。

歯磨き粉とブラシ

硬貨の汚れ落としには、歯磨き粉を使う方法があります。歯磨き粉に含まれる研磨剤が、銀特有の汚れを除去してくれます。

まず少量の歯磨き粉をブラシに取り、硬貨の表面を軽く磨きます。ブラシがない場合は指でもかまいません。その後、水でしっかり洗い流し、十分に水気を拭き取りましょう。

研磨剤入りクレンザー

研磨剤入りのクレンザーでのお手入れは、まず硬貨に水をつけます。それから、クレンザーを硬貨に塗布してください。

その後、やわらかいブラシで軽く磨くのがポイントです。強くこすりすぎると傷がつく恐れがあるため、力加減に注意しましょう。

ブラシがない場合は、指で磨いてもかまいません。

コイン専用クリーナー

コイン専用クリーナーを使ったお手入れも効果的です。使い方はシンプルで、クリーナーを硬貨に塗布し、やさしく磨くことで汚れを落とせます。

クリーナーには液体タイプと粉末タイプがあり、軽度の汚れには液体、頑固な汚れには粉末が適しています。素材を傷めないためにも、素材にふさわしいタイプを選びましょう。

重曹とアルミホイル

重曹とアルミホイルを使ったお手入れは、容器にアルミホイルを敷き、その上に銀貨を置きます。次に重曹をふりかけ、熱湯を注ぎ3〜5分程度浸します。

最後に水で洗い流し、水気を丁寧に拭き取りましょう。化学反応で銀の表面に付着したサビや汚れが落ちるため、専門的な知識がなくても取り組みやすい方法です。

貴金属専用クロス

銀素材の硬貨は、貴金属専用クロスでのお手入れもおすすめです。クロスで軽く磨くだけで、表面の汚れやくすみを取り除けます。100円均一でも手に入るため、気軽に始められる点も魅力です。

ただし、力を入れすぎると傷がつく恐れがあるため、磨き加減には注意してください。手間をかけずに美しさを保ちたいなら、適した方法だといえます。

超音波洗浄機

アクセサリー用の超音波洗浄機があれば、銀貨のお手入れを手軽に行うことができます。機械に入れてスイッチを押すだけで、振動が細かな汚れを落としてくれます。

傷や破損のリスクが低く、安心してケアできるのがメリットです。市販されているため、導入を検討しても良いでしょう。

消しゴム

銀素材硬貨の軽い汚れには、身近にある消しゴムを使う方法もおすすめです。消しゴムで表面を軽くこするだけで、簡単に汚れを落とせます。

手に入りやすく、特別な道具が不要な点もポイントです。軽い汚れ向けなので、他のお手入れ方法と組み合わせるとより効果的に美しさを保てるでしょう。

銅素材の小銭・硬貨

銅素材の小銭や硬貨は、種類や状態に応じて洗浄方法を選びましょう。なぜなら、同じ銅でも配合や経年変化により状態が異なり、一律のお手入れでは傷めてしまう恐れがあるからです。

代表的な銅貨としては、現行の5円や10円のほか、明治・大正時代の白銅貨や青銅貨、昭和期の黄銅貨、記念銅貨などが挙げられます。主な洗浄法は4種類あり、素材や硬貨の状態に合わせて使い分ける必要があります。

お酢やレモン汁

純銅（銅99.9％）であれば、お酢やレモン汁に含まれるクエン酸が酸化汚れを落とす効果があります。硬貨を3〜10分浸した後、やわらかい布で拭き取るか、ブラシでやさしく磨きましょう。塩を加えるとさらにきれいになります。

しかし、浸し過ぎると逆効果なので気を付けるべきです。ケチャップやタバスコも代用可能ですが、頻繁な使用は避けてください。

クエン酸

純銅や銅（銅60％・亜鉛40％）の合金であれば、クエン酸を使ったお手入れが効果的です。クエン酸は酸化汚れを取り除き、硬貨をきれいに保ちます。

まず、クエン酸を少量の水でペースト状にし、硬貨全体に塗って5分ほど浸け置きしてください。

その後、指または、やわらかい布でやさしく磨き、汚れを浮かせます。最後に水で洗い流し、水分をしっかり拭き取ります。浸け置きは5分以内に留めましょう。

食器用洗剤

台所にある食器用洗剤で簡単に洗浄できます。どの素材の硬貨でも使用可能で、洗剤の酸性成分が汚れを効果的に落とします。まず、食器用洗剤を溶かした水に硬貨を浸けてください。

次に、やさしく汚れを落とします。その後、洗剤が残らないようにしっかりと水ですすいでください。最後に、水気を十分に拭き取りましょう。

また、同じ酸性のトイレ用やお風呂用洗剤でも代用可能ですが、素材に合うかを確認してから使ってください。

重曹とブラシ

重曹を使ったお手入れも効果があります。まず、重曹に少量の水を加えてペースト状にします。目安としては「重曹：大さじ2に対し、水：大さじ1を加える」とちょうどよい濃度になります。

硬貨に塗ったら、やわらかいブラシでやさしく磨きましょう。仕上げに水でよく洗い流し、表面の水分を丁寧に拭き取ってください。

ニッケル素材の小銭・硬貨

ニッケルを含む硬貨は、比較的お手入れしやすい素材です。ニッケルには、錆に強く摩耗にも耐える特性があり、日常的に使われる小銭に適しています。

日本では50円・100円・500円硬貨に、ニッケルと銅の合金が用いられています。お手入れには中性の食器用洗剤を使う方法が一般的で、やさしく洗うことで表面を傷つけずに汚れを落とせます。

重曹水に浸してから布で拭き取る方法も効果的ですが、研磨作用があるため少し注意が必要です。ブラシを使う場合は毛がやわらかいものを選び、強くこすらないようにしましょう。

アルミニウム素材の小銭・硬貨

アルミニウム素材の硬貨は、扱い方に慎重さが求められます。酸性の液体や強力な研磨剤は、硬貨の表面を傷つけてしまう可能性があるからです。

日本で広く使われる1円硬貨は、研磨剤入りのクリームや歯磨き粉を用い、やさしく磨くと軽い汚れを除去できます。ただし、過度に磨くと光沢を損なうため、控えめなケアが望ましいでしょう。

小銭・硬貨をきれいにする際の注意点

硬貨や小銭のお手入れは、素材や状態に応じて行いましょう。不適切な扱いは表面を傷め、価値を損なう恐れがあります。そこで、注意すべきポイントをいくつかまとめました。

素材に合った洗浄方法で行う

硬貨の状態を保つには、素材に合った洗浄が基本といえるでしょう。金や銀、銅、ニッケルなど、それぞれに適した洗浄法があり、誤ると変色や劣化を招く恐れがあります。

特に価値のある古銭は、洗い方によって価格に大きな影響を与えるため、慎重な対応が求められます。そのため、素材に応じた扱い方を正しく選ぶことが大切です。

磨きすぎに注意する

硬貨の手入れでは、磨きすぎないよう注意が必要です。力を入れすぎると表面に傷がつき、見た目だけでなく保存価値にも影響を与えかねません。

収集目的の古銭などは、軽い汚れを落とす程度にとどめたほうが無難です。素材によっては摩耗しやすいものもあるため、様子を見ながら丁寧に扱いましょう。

塩素系漂白剤は使用しない

硬貨の洗浄に、塩素系漂白剤を使うのは避けましょう。素材を問わず、硬貨の表面を傷める恐れがあり、変色や腐食を引き起こす可能性があります。

洗剤メーカーも、ステンレス以外の金属には使用を控えるよう注意喚起しています。見た目を損なうだけでなく、硬貨の保存状態にも影響するため、使用は避けるべきでしょう。

洗浄後は水分を残さない

硬貨の洗浄後は、必ず水分をしっかりと拭き取りましょう。湿った状態で放置すると、金属の表面に水分が残ると酸化や錆びが進みます。

また、濡れた硬貨を素手で触ると、皮脂や汗に含まれる塩分が付着し、変色や腐食を引き起こす原因となります。自然乾燥させることで、硬貨を長く美しい状態に保てるでしょう。

変形させない

硬貨を変形させてはいけません。貨幣損傷等取締法では、硬貨を損傷したり鋳つぶしたりすることを禁止しています。

表面の汚れや酸化部分を軽く落とすのは問題ありませんが、ヤスリなどで削ってしまうと、法律に抵触する可能性があります。硬貨の美しさを守るためにも、無理な力を加えず、慎重に扱いましょう。

きれいにした小銭・硬貨の保管方法

小銭や硬貨を丁寧に洗浄しても、その後の保管方法を誤ると、再び汚れや錆が発生するかもしれません。湿度や直射日光を避け、通気性の良い場所で管理することを心がけましょう。

密閉して保管する

小銭や硬貨は、空気に触れることで酸化が進み、変色や錆の原因となります。そこで、密閉して保管することをおすすめします。コイン専用の密封ケースを利用すると、湿気や酸素の影響を抑え、きれいな状態を長く保つことが可能です。

最近は100円ショップでも手に入るため、手軽に始められます。専用ケースがない場合は、ジップロックなど密閉できる袋で代用し、空気との接触をできるだけ避けるようにしましょう。

直射日光を避ける

小銭や硬貨は直射日光にさらされると、変色や錆の原因となるため、保管場所には十分注意が必要です。日光の当たらない涼しい場所を選ぶことで、金属の劣化を防げるでしょう。

また、湿気や急激な温度変化も状態を悪化させる要因となるため、風通しの良い安定した環境での保管が望ましいです。こうした配慮が、長く美しい状態を維持する鍵となります。

定期的にお手入れする

小銭や硬貨の美しさを保つためには、定期的なお手入れが欠かせません。強い洗剤やクレンザーを使う必要はなく、やわらかい布で軽く拭くだけで十分です。

過度な力を加えると表面に傷がつき、価値を損なうこともあるため、やさしく扱うことが大切です。日々のこまめなお手入れを心がけましょう。

素手で触れない

小銭や硬貨に、素手で触れることは避けましょう。皮脂や汗が付着すると、サビや変色の原因となり、見た目だけでなく価値も損なわれてしまいます。

そのため、手袋やピンセットを使い、直接触れないように取り扱いましょう。こうした丁寧な管理が、長く良い状態を保つ秘訣となります。

小銭・硬貨を高く売る方法

所有している小銭や硬貨をできるだけ高く売るためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。相場を調べることや信頼できる業者を選ぶことなど、売却時に役立つコツをくわしく見ていきましょう。

付属品を揃えておく

小銭や硬貨を高く売るためには、付属品をできるだけ揃えておきましょう。記念硬貨の場合は、箱やケースが揃っていると査定額が上がりやすくなります。付属品の状態も査定に影響するため、汚れや破損がないか確認してください。

また、未開封のものは開封済みより高く評価される傾向があります。セット販売された硬貨は、揃っているほど価値が高まるため、可能な限りまとめて査定に出すことをおすすめします。

相場を見てから売る

事前に相場を把握していれば、買取業者から提示された価格が適正か判断しやすく、不当に低い評価を受けるリスクを避けられます。

インターネットを利用すれば簡単に情報が得られるため、硬貨の年号や種類などをくわしく調べておくことが重要です。

こうした準備をして適切な知識を持って売却に臨むことが、高額査定の近道となります。

まとめて売る

もしも複数の小銭や硬貨を所持しているなら、まとめて査定に出すことをおすすめします。

多くの買取専門店では、まとめ売りに対して買取価格を上乗せするサービスを提供しているため、一点ずつ売るよりも総額が高くなることが期待できます。

一度に複数の査定を依頼することで、効率的に売却を進められ、より良い条件で取引できるでしょう。

実績が豊富な業者に売る

適正な価格で売却するには、買取実績が豊富な業者を選びましょう。実績の多さは、鑑定士の知識や経験の深さを示し、納得のいく価格につながります。

また、多くの顧客からの信頼を集めている証でもあり、安心して任せられる業者といえます。査定前には、公式サイトなどで買取の実績を確認してください。

まとめ

小銭や硬貨をきれいに保つには、素材に応じた洗浄方法やさしい磨き方が欠かせません。適切なお手入れを心がけ、正しい手順で丁寧に扱うことで、美しい状態を長く維持しましょう。