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24KGPとは

24KGPとは「24K Gold Plated」の略称であり、純金を用いた金メッキで仕上げた製品のことをいいます。銀や銅などの貴金属をベースに表面を薄くコーティングすることで、まるで金のような色味へと変わるのです。
純金に似た輝きを比較的お手頃な価格で楽しむことができるため、ファッションアクセサリーや記念品など、幅広い製品に使用されています。
ですが、24KGP製品の価値は、24金(純金)と比べてかなり低いです。また、強い衝撃を与えると金メッキが剥がれてしまう恐れがあるので、取り扱いには十分ご注意ください。
24金でメッキ加工する理由

他の金属を24金でメッキ加工すると、どのような利点があるのでしょうか。その理由は、以下の3点にあります。
コストを抑えつつ煌びやかな印象にするため
ほかの金属の表面に金メッキを薄く施しているため、使用する金の量を少なくすることができます。
原材料のコストを純金製品の100分の1程度まで抑えつつも、純金のような煌びやかな印象を再現することが可能なため、手軽に高級感を味わえることは大きなメリットといえるでしょう。
錆びにくくするため
金メッキの元となる24金には、酸化しにくく錆びにくいという性質があります。メッキ加工により、銀や銅などの金属を空気中の酸素や水分による錆びや変色を防ぐことができ、製品の耐久性を高めることができます。
純金製品よりも強度が高くなるため、長く使用することができるでしょう。
金属アレルギーのリスクを抑えるため
24金には、金属アレルギーを起こしにくいという特徴もあります。アレルギー反応が出やすい金属にコーディングすると、金メッキにより肌に直接触れるのを防ぎ、アレルギーのリスクを抑えることができるのです。
ただし、金メッキが剥がれてしまうと本体の金属が露出し、アレルギー反応が出る恐れがあります。使用後は、製品に傷をつけないよう適切な場所へ保管しましょう。
24KGPは売れる?価値ある製品の特徴

24KGPは銀や銅などの金属を下地としているため、買取価格が低い傾向にあります。査定者に「価値がある」と評価されるためには、どのような製品を出したらよいのでしょうか。
有名ブランド品
有名なブランドの商品であれば、24KGP製品でも高く買い取ってもらえる可能性があります。知名度の高いブランドであるほど品質への信頼性が評価され、通常よりも高い査定額が期待できます。
ただし、ブランドものであることを証明するには、購入時にいただく保証書などの付属品が必須です。揃わなければ査定額の上昇につながらないため、将来的に売却も検討している方は、分かりやすい場所に保管しておきましょう。
製品自体に価値のある製品
トレンドを取り入れたものやダイヤモンドなどの宝石をあしらったもの、またはコレクションで展開されたジュエリーは、デザイン性に優れたものが多いです。
このような魅力的な商品は中古市場でも需要があるため、24KGP製品であっても、査定額が高くなる可能性があります。
汚れや傷がない状態であれば高値につながりますので、お手入れは定期的に行いましょう。
買取対象になる24KGP製品の種類
それでは、買取対象となる24KGPの製品についてご紹介します。意外にも、私たちの生活で欠かせないものに使用されています。
金杯

祝いの行事などで使用される金杯は、金メッキで製作されたものが多いです。結婚式や神事での酒器をはじめ、優勝トロフィーや記念品などに利用されており、大小さまざまな種類があります。
中には松竹梅や縁起物が描かれたものがあり、デザイン性の高さからインテリアとしての需要もあるようです。
金メッキ製の金杯の裏側には、24KGPの刻印を確認できます。
アクセサリー

中古市場でもよく見かけるアクセサリーにも、24KGP製品が多くあります。主に銀やステンレス素材にコーディングしており、比較的安い価格で購入できます。
変色や腐食への耐性のほか金属アレルギーにも対応しているため、気兼ねなく身に着けることができるでしょう。有名ブランドの製品や宝石が施されたものは、高値での取引が期待できます。
食器

私たちの食卓で使っている食器にも金メッキが使用されています。主にカトラリーに使用されていることが多く、特にフランスにある食器ブランド「クリストフル」や日本にある陶磁器メーカー「ノリタケ」の製品が有名どころです。
洋白やステンレス素材にコーディングしたものは比較的安く購入でき、「ノリタケ」では一部分だけ金メッキが使用された商品も展開しています。
骨董品

仏壇にある仏飯器や仏像、茶道具の一つである茶釜、縁起物がデザインされた置物などの骨董品は、24KGP製品が多く出回っています。
このような品物を飾ることによって、一室の空間に美しさや上品さを添えることができるでしょう。
情緒のあるデザイン性の高い商品や歴史的な背景のある作品、または新品に近いものであれば、高値での買取に期待できます。
24KGPと純金の見分け方

見た目だけで24KGPと純金を見分けることは難しいですが、実はさまざまな違いがあります。区別できるよう、以下のポイントを押さえておきましょう。
刻印を確認する
製品にある刻印は、24KGPと純金を見分ける最も簡単な手段です。
24金でメッキ加工した製品には『24KGP』という刻印、金製品には『K24』や『24K』などの刻印が見られます。これらは小さな文字で、製品の裏側やアクセサリーの留め具などに刻まれており、ルーペなどがなければ見つかりにくいです。よく確認してみましょう。
また、刻印だけを材料に本物を特定するには、やや情報不足な面があります。なぜなら、技術の発展により本物そっくりな偽造品が潜んでおり、アンティークの商品にはデザイン優先で刻印されていないものがあるからです。
このような商品が市場で出回っているため、本物を特定するのは容易ではありません。確信が持てないときは、貴金属の専門店や信頼できる鑑定士に相談しましょう。
重さを量る
金は貴金属の中でも最も重たい金属という特徴があります。
24金の重さは1立方センチメートルあたり約19.3グラムあります。それに対し、24KGP製品は銀や銅などの軽い貴金属をベースにしているため、手で持って比較しても大まかな判断が可能なのです。
しかし、小さな製品では重さだけで判断するのは難しいです。刻印の確認と合わせて判断しましょう。
磁石に反応するか確認する
もし色味が似ていて、どちらが24KGP製品なのか見分けがつかない場合は、磁石を使うのが効果的です。
24金には磁力がなく、磁石を近づけても反応しません。しかし、24KGP製品は下地となっている金属によって反応する可能性があるのです。例えば、鉄やニッケルのように磁力がある金属は、磁石に反応するでしょう。
ただし、銀や銅、パラジウムには、磁石が反応しないという落とし穴があります。あくまでも、補助的な確認方法の一つとして捉えておきましょう。
色味で判断する
24金は黄金色に温かい輝きを放ちますが、24KGP製品は表面を金でコーディングしているため、純金ほどの輝きがなく、色味も薄めです。また、傷ついた24KGPの製品は金メッキが剥がれやすく、基材となった金属が見えてしまうケースが多くあります。
このような特徴があるので、手元に純金があれば、24KGPの製品をすぐに特定できるでしょう。
買取店で査定する
24KGP製品を見分ける最も安全で確実な方法は、買取業者に相談することです。
金の専門知識が豊富な査定士が在籍しており、中には、X線を用いた鑑別機器や比重検査などによる成分分析が可能な業者も存在します。1店舗だけでなく複数の店舗で査定を受け、商品の価値を把握しておきましょう。
実績のある業者は無料査定を実施していることが多く、「買取大吉」でも実施しています。積極的に利用し、納得のいく買取を実現しましょう。
24KGPのお手入れ・保管方法

24KGPの製品を少しでも高く買い取ってもらうには、製品のお手入れや適切な場所への保管が欠かせません。変色したときの対処も含め、どのような方法がよいのか見ていきましょう。
使用後や普段のお手入れ方法
金製品と同じように、柔らかい布で拭きましょう。乾拭きで汚れをしっかり落とすことができますが、金メッキが剥がれないよう優しく拭いてください。
水拭きでも問題はありませんが、乾いた布で水分をしっかり拭き取りましょう。汚れがどうしても落ちない場合は、中性洗剤をぬるま湯で薄めた溶液で洗うのがおすすめです。
お手入れの頻度は、週に1回から2回を目安に行いましょう。
変色時のお手入れ方法
劣化などで変色してしまった場合は、金メッキ専用のクリーナーを使って、優しく磨いてください。
変色がひどい場合は、重曹を使用した方法が効果的です。以下の手順でやってみましょう。
| 重曹を使ったお手入れ方法 |
|---|
| ①重曹とお湯を1:1の割合で混ぜて、ペーストを作る |
| ②柔らかい布や歯ブラシにペーストを取り、クリーナーを使って製品を優しく磨く |
| ③きれいな水で製品をよくすすぎ、柔らかい布で水分をしっかり拭き取る |
重曹はアルカリ性をもつ物質です。酸性を含むものを中和するため、それを含む変色や黒ずみの汚れには効果を発揮します。
重曹を使用しても落ちない場合は、金メッキを扱うクリーニング専門店や買取店に相談しましょう。
保管方法
使用後は適切な場所へ保管することが重要です。ジュエリーボックスの用意や、直射日光が当たらない湿度の低い場所で保管してください。
また、他のジュエリーやアクセサリーと一緒に保管すると、製品同士が擦れ、金メッキが剥がれてしまう可能性があります。必ず、個別で袋に入れましょう。
最適な方法で守ることが、24KGP製品の美しさと価値を保つ秘訣です。
24KGP製品を高く売るための方法

最後に、24KGPの製品を少しでも高く売るための方法をまとめてみました。買取相場や業者の特徴を知ることも、高値での買取につながります。
買取相場を調べておく
インターネットなどを利用して、お手持ちのアイテムの買取相場を調べましょう。
実績が豊富な買取業者では、公式ホームページに商品の買取参考価格が掲載されています。また、フリマアプリやオークションサイトなどでも24KGP製品は出回っています。類似品でもいいので検索し、買取価格をある程度イメージするとよいでしょう。
日ごろからこのようなサイトで情報を集めていき、高く売れる時期に売却できるよう準備しておくことが大切です。
知識が豊富な買取店に依頼する
24KGP製品をフラットな目線で正しく査定を行う買取店を選ぶことも買取額の上昇につながります。知識が豊富な専門店や買取業者、または、ブランド品やジュエリーに特化した買取店を選ぶのがよいでしょう。
買取店によって対象となる商品の幅に違いがありますので、公式ホームページである程度把握しておきましょう。「宝石鑑定士」や「貴金属鑑定士」の資格をもつスタッフがいる店舗であれば、より正確な査定が期待できます。
綺麗に保管しておく
買取に出す商品は、第一印象により大きく変わります。製品の状態が悪ければ査定額が下がりますので、可能な限り、商品を綺麗な状態にしましょう。
24KGP製品は、他の貴金属を下地にして表面に24金をコーディングしたものです。粗末な扱いをしてしまうと、金メッキが剥がれたり、変色や黒ずみなどにより劣化してしまいます。傷や汚れも目立ちやすいため、お手入れは定期的に行いましょう。
保管する際も、湿気の多い場所は避け、乾燥した場所で管理しましょう。
付属品を保管しておく
購入時に保証書や箱、証明書などをいただきますが、このような付属品の用意も買取額の上昇につながります。
これらの品は、商品が本物であることが証明してくれるものとなります。24金製品は偽物も市場に多く出回っているため、付属品を出すことで、査定者は真贋を見分ける手間が省け、その付加価値として査定額アップとなる可能性があるのです。
買取に出すまで、きちんと保管しておきましょう。
まとめ
24KGPは銀や銅などの貴金属の表面に24金をコーディングしたものですが、純度の高い金の美しさや華やかさを堪能できるアイテムです。長く使用することができるため、お手頃な価格で高級感を味わいたい方にはおすすめの商品といえるでしょう。
ただし、雑な扱い方では金メッキが剥がれてしまい、下地となる金属の影響で金属アレルギーが発症する可能性があります。丁寧な取り扱いを心掛け、役目を終えたときには、綺麗な状態で買取に出せるようにしましょう。


