目次
- ヨットマスターとは
- ヨットマスターの特徴
- ヨットマスターの人気がない理由
- ヨットマスターの資産価値
- ヨットマスターの素材
- ヨットマスターのサイズ
- 【歴史】ヨットマスターの種類
- 【初代】ヨットマスター ホワイト Ref.16628
- 【第二世代】ヨットマスター ホワイト Ref.68623
- 【第三世代】ヨットマスター ロレジウム シルバー Ref.16622
- 【第四世代】ヨットマスター Ref.16623
- 【第五世代】ヨットマスター40 Ref.116622
- 【第六世代】ヨットマスター40 ロレゾール Ref.116655
- 【第七世代】ヨットマスター40 Ref.116621
- 【第八世代①】ヨットマスター40 ロレゾール Ref.126621
- 【第八世代②】ヨットマスター40 ロレジウム Ref.126622
- 【第九世代①】ヨットマスター42 Ref.226659
- 【第九世代②】ヨットマスター42 Ref.226658
- 【現行モデル】ヨットマスター42 Ref.226627
- ヨットマスターとサブマリーナーの違い
- ヨットマスターに関するよくあるQ&A
- まとめ
ヨットマスターとは

ヨットマスターは、1992年に発売されたロレックスの腕時計です。ビーチリゾートを楽しむ富裕層をターゲットとしたスポーツウォッチで、本格的なダイバーズウォッチであるサブマリーナーとは異なる位置づけです。
発売当初はイエローゴールドの金無垢モデルのみのラインナップで、高級感を際立たせていました。また、スポーツモデルとしては珍しく、メンズ・ボーイズ・レディースの3サイズで展開され、ペアウォッチとしても人気となった歴史を持ちます。
ヨットマスターの特徴

ヨットマスターは、他のスポーツモデルとは異なる独自の特徴を複数備えています。ここでは、ヨットマスターの主な特徴を4つのポイントに分けて解説します。
マリンスポーツ向けに特化した高い機能性
ヨットマスターは、ヨットセーリングなどマリンスポーツでの使用を想定して設計されています。「トリプロックリューズ」や「オイスターフレックスブレスレット」など、海上における過酷な環境でも性能を維持できる構造が採用されたモデルです。
また、耐磁性や耐衝撃性に優れたムーブメントを搭載しており、実用性も高い水準にあります。両方向に回転するベゼルは、ヨットレースで2点間の航行時間を計るなど、経過時間を素早く計測する際に活用できます。
気品あふれるラグジュアリーな印象
ヨットマスターは、高級感のある素材使いと洗練されたデザインによって、気品あふれるラグジュアリーな雰囲気をまとっています。
例えば、初代モデルはオール金無垢仕様で登場しており、その後もステンレススチールのみのモデルはヨットマスターのラインナップにありません。常に貴金属との組み合わせで展開される点が、サブマリーナーなどのツールウォッチとは異なります。
貴金属ならではの輝きと品格は、どのような装いも引き立てて格上げしてくれるでしょう。
ロレックス唯一の「ロレジウム」モデル
ロレジウムは、ステンレススチール製のケースやブレスレットに、プラチナ製のベゼルを組み合わせたモデルを指す造語です。
シルバーで統一された色調の中に、秒針やモデルロゴの赤色がアクセントとなり、洗練された印象を与えます。1999年に登場して以来、プラチナが放つ上品で控えめな高級感が人気を博し、ヨットマスターの代名詞となりました。
サイズのバリエーションが豊富
ロレックスのスポーツモデルの中で、複数のサイズを展開している点も特徴です。発売当初はメンズ(40mm)・ボーイズ(35mm)・レディース(29mm)の3サイズが展開され、性別を問わず多くの方に愛用されてきました。
2010年代中盤にレディースモデルは生産終了となりましたが、現在でも42mm・40mm・37mmといった複数のサイズから、自分の腕に合った一本を選べます。
また、素材やダイヤルの色なども幅広く、好みに合ったモデルを見つけやすい点も魅力です。
ヨットマスターの人気がない理由

「ヨットマスターは人気がない」という声が聞かれることがありますが、その背景にはヨットマスターが持つ特有のコンセプトが関係していると考えられます。
リゾートを満喫する富裕層に向けたモデルのため
ヨットマスターは、開発当初からヨットやクルーザーを楽しむ富裕層をターゲットにしています。オールステンレスモデルは存在せず、金やプラチナといった貴金属を使用している点が特徴です。
こうした高級路線が、他の実用性を重視したスポーツモデルと一線を画す要因となっています。価格帯も高めに設定されており、誰でも気軽に手に取れるモデルではありません。
このような背景から、購入層が限定され「人気がない」という印象がついたと考えられます。
マリンスポーツに向けた機能性のため
ヨットマスターは、ヨットレースやセーリングといったマリンスポーツに特化した機能を備えています。例えば、ヨットマスターに搭載された「両方向回転ベゼル」は、2点間の航行時間を計測するための部品です。
マリンスポーツを楽しむ方には魅力的ですが、日常生活で活用する機会はほとんどありません。こうした専門的な機能が「ニッチなモデル」という印象を与え「人気がない」というイメージにつながっている可能性があります。
ヨットマスターの資産価値

ヨットマスターは、ロレックスの中でも中古市場で安定した需要があり、資産価値が比較的維持されやすいモデルの一つとして認識されています。
デイトナやサブマリーナーほど急激な価格高騰は見られませんが、中古市場での相場は安定している傾向にあります。
特に、生産が終了した旧型モデルや、ダークロジウム文字盤(現行表記はスレート)・ブルー文字盤といった人気のカラーは、価値が下がりにくく高値で取引されることが多いです。
また、ヨットマスターは金やプラチナといった貴金属を使用しているため、素材そのものの価値も腕時計としての資産価値を支えています。
近年のロレックス全体の需要の高まりや価格改定も後押しし、ヨットマスターは資産価値の高い腕時計としても魅力的といえるでしょう。
ヨットマスターの素材
ヨットマスターのラグジュアリーな雰囲気は、ロレックス独自の方針に基づいた素材選びによって生み出されています。ここでは、ヨットマスターの世界観を形成する代表的な素材について解説します。
ロレジウム

ロレジウムは、ステンレススチールとプラチナを組み合わせた、ヨットマスターを象徴するロレックス独自の仕様です。堅牢なステンレススチール製のケースとブレスレットに、プラチナ製のベゼルを組み合わせています。
1999年の発売当初の文字盤は、プラチナを使用したシルバーカラーのみでした。しかし2012年、モデルチェンジが実施され、ロレジウムにブルーカラーが追加されました。
また、2016年にはダークロジウム文字盤が登場しており、ヨットマスターの需要をさらに高めています。
ロレゾール

ロレゾールとは、ステンレススチールとK18ゴールドを組み合わせた、ロレックスのコンビネーションモデルを指します。
ゴールドの持つ華やかさと、ステンレススチールの実用性を両立させた仕様で、長年にわたる特許技術に基づき、デイトナやGMTマスターⅡなど多くのモデルで採用されてきました。
異なる素材が見事に調和したロレゾールは、ヨットマスターのコンセプトである「リゾートを楽しむ富裕層に向けたスポーツウォッチ」を体現する仕様の一つです。
オイスターフレックスブレスレット

オイスターフレックスブレスレットは、ロレックスが独自に開発した、ラバーストラップの概念を超える革新的なブレスレットです。2015年にヨットマスターで初めて採用され、快適な装着感と高い耐久性で人気を博しています。
一見するとラバーストラップですが、内部にはチタン・ニッケル合金製のブレードが収められており、メタルブレスレットと同等の堅牢性です。
また、ブレスレットの内側には、特許を取得したクッションシステムが備わっており、手首へのフィット感を高め、腕時計を安定させています。
ヨットマスターのサイズ

ヨットマスターは、ロレックスのスポーツモデルの中でサイズ展開が豊富です。当初は下記の表のとおり、メンズ・ボーイズ・レディースの3サイズがそろい、性別や体格を問わず多くの人に選ばれました。
| カテゴリー | ケースサイズ | 型番(Ref.) |
|---|---|---|
| メンズ | 42mm/40mm | Ref.16622 |
| ボーイズ | 37mm/35mm | Ref.168622 |
| レディース | 29mm | Ref.169622 |
現在はレディースモデルの生産は終了しましたが、42mm・40mm・37mmと複数のサイズから選べます。自分の腕に合ったサイズを選べるため、最適なフィット感でヨットマスターのデザインを楽しめるでしょう。
【歴史】ヨットマスターの種類
1992年の誕生以来、ヨットマスターは時代と共に進化し、数々のモデルを生み出してきました。ここでは、初代から現行モデルまでの歴史をたどり、各世代を代表するモデルの特徴を紹介します。
【初代】ヨットマスター ホワイト Ref.16628

1992年に発表された初代ヨットマスターのRef.16628は、当時のロレックスのスポーツモデルとしては異例の、ケースとブレスレットすべてをK18イエローゴールドで作った金無垢モデルでした。
ベゼルもゴールド製で、立体的な数字と目盛りが特徴的なデザインコードは、初代モデルの時点で確立されていました。
ゴールド製のため相場は約300万円を超えることがありますが、金は素材として価値が落ちにくく経年劣化にも強いことから、素材価値が腕時計の資産価値を下支えする一因となっています。
【第二世代】ヨットマスター ホワイト Ref.68623

Ref.68623は、ステンレススチールとK18イエローゴールドを組み合わせたロレゾールモデルです。初代から続く3サイズ展開の中で、新たにロレゾール素材のモデルとして登場しました。
金無垢モデルよりも価格が抑えられたことで、多くの方がヨットマスターを手に取るきっかけになりました。ボーイズサイズのRef.68623には、レディースデイトジャストなどにも採用されていた小型のCal.2135が搭載されています。
【第三世代】ヨットマスター ロレジウム シルバー Ref.16622

1999年に登場したRef.16622は、ヨットマスターの人気を不動のものにした画期的なモデルです。
最大の特徴は、ステンレススチールのケースとブレスレットに、プラチナ製のソリッドベゼルと文字盤を組み合わせた「ロレジウム」を初めて採用した点です。
プラチナが放つ上品で落ち着いた輝きは、それまでのゴールドモデルとは異なるクールな高級感を演出し、特に日本市場で絶大な支持を集めました。
また、赤い秒針とモデルロゴがシルバー基調のデザインに映え、洗練されたアクセントになっています。
【第四世代】ヨットマスター Ref.16623

Ref.16623は、2004年ごろに登場した、メンズサイズのロレゾールモデルです。第二世代でボーイズとレディースサイズのみに採用されていたロレゾールが、メンズモデルにもラインナップされました。
インデックスの大型化や、ホワイト・ブルー・シャンパンなど多彩な文字盤カラーが展開された点も、第四世代の特徴です。
なお、2016年にヨットマスターからイエローゴールド仕様のモデルがなくなっています。そのため、イエローゴールドの華やかさを求める方からも、Ref.16623は人気を集めています。
【第五世代】ヨットマスター40 Ref.116622

2012年に発表されたRef.116622は、第三世代のロレジウムモデルを進化させたモデルです。見た目のデザインは大きく変えず、内部の機構やパーツがアップデートされました。
ムーブメントには、耐磁性と耐衝撃性に優れた「ブルーパラクロム・ヒゲゼンマイ」を採用したCal.3135を搭載し、実用性を向上させています。
デザイン面では、従来のシルバー文字盤に加え、2012年新たにサンレイ仕上げが美しいブルー文字盤と、2016年にスタイリッシュなダークロジウム文字盤が追加され、人気を博しました。
【第六世代】ヨットマスター40 ロレゾール Ref.116655

2015年のバーゼルワールドで発表されたRef.116655は、素材にロレックス独自のピンクゴールド合金である「K18エバーローズゴールド」を初めて採用しました。
さらに、ロレックス初となるラバーベルト「オイスターフレックスブレスレット」を組み合わせました。このブレスレットは、内部に金属ブレードを備えることで、ラバーのしなやかさとメタルブレスレットの堅牢性を両立させています。
マットブラックのセラミック製ベゼルとエバーローズゴールドの組み合わせが、これまでにないモダンで精悍な印象を生み出しています。
【第七世代】ヨットマスター40 Ref.116621

2016年のバーゼルワールドで発表されたRef.116621は、ステンレススチールとエバーローズゴールドを初めて組み合わせた点が特徴です。
文字盤には、高級感を引き立てるチョコレートカラーが採用され、エバーローズゴールドとの組み合わせが落ち着いた大人の魅力を感じさせます。
また、赤いモデルロゴが良いアクセントとなり、ドレッシーなデザインの中にスポーティーな遊び心を加えています。ビジネスシーンからカジュアルシーンまで、幅広い場面で腕元を彩る一本です。
【第八世代①】ヨットマスター40 ロレゾール Ref.126621

Ref.126621は、Ref.116621の外装デザインを継承しつつ、ムーブメントに新世代のCal.3235を搭載したモデルです。ロレックスの最新技術が投入されており、パワーリザーブが従来の約48時間から約70時間へと大幅に延長されました。
耐衝撃性や耐磁性も向上しており、腕時計としての基本性能が格段に高まっています。ステンレススチールとエバーローズゴールドの組み合わせによる外観はそのままに、中身がアップデートされたモデルといえます。
【第八世代②】ヨットマスター40 ロレジウム Ref.126622

エバーローズゴールドロレゾールのRef.126621と同時に、2019年に登場したモデルがロレジウム仕様のRef.126622です。Ref.126621と同じく、ムーブメントが従来のCal.3135から、新世代のCal.3235へと変更されました。
このモデルチェンジに伴い、長年親しまれてきたプラチナ素材のシルバー文字盤が生産終了となり、ダークロジウムとブルーの2色展開となりました。
【第九世代①】ヨットマスター42 Ref.226659

Ref.226659は、シリーズ初となる42mmのケースサイズを採用しており、これまでの40mmモデルとは異なる存在感があります。
ケース素材には、プラチナのような白い輝きをもつK18ホワイトゴールドが採用されました。ベゼルには、マットな質感のブラックセラミックが用いられています。
斬新な組み合わせと、快適な装着感をもたらすオイスターフレックスブレスレットの採用により、ヨットマスターの人気をさらに牽引する存在となっています。
【第九世代②】ヨットマスター42 Ref.226658

ヨットマスター生誕30周年にあたる2022年に、42mmサイズの新たなバリエーションとしてRef.226658が登場しました。
マットブラックのセラミック製ベゼルとオイスターフレックスブレスレット、イエローゴールドのケースという組み合わせは、高級感とスポーティーな雰囲気を両立させています。
近年、ケースサイズが大きくなるトレンドの中で、42mmというサイズ感は多くの支持を集めています。イエローゴールドを好む層にとって、待望のハイエンドモデルといえるでしょう。
【現行モデル】ヨットマスター42 Ref.226627

2023年に発表されたRef.226627は、ロレックスの腕時計製造において画期的なモデルです。ロレックス独自のグレード5チタン合金である「RLXチタン」を、市販モデルとして初めて採用しました。
RLXチタンは、ステンレススチールに比べて、軽量でありながら高い堅牢性と耐食性を誇ります。重さが100gを切る軽快な装着感は、42mmというケースサイズを感じさせません。
外装は落ち着いたサテン仕上げが基調となっており、ツールウォッチとしての精悍な印象を強めています。
ヨットマスターとサブマリーナーの違い
ロレックスのラインナップの中でも、ヨットマスターとサブマリーナーはデザインが似ているため、比較される機会が多いモデルです。ここでは、両者を区別する2つの違いについて解説します。
防水性
ヨットマスターとサブマリーナーの大きな違いの一つが防水性能です。サブマリーナーは、水中で活動するダイバーのために設計されており、約300mという高い防水性を備えています。
一方、ヨットマスターはヨットセーリングなど水上での使用を想定しているため、防水性能は約100mです。日常生活やマリンスポーツを楽しむ上では十分なスペックですが、本格的な潜水活動には対応していません。
防水性能の違いは、ヨットマスターとサブマリーナーが、どのようなユーザーに向けて作られているかを明確に示しているといえるでしょう。
ベゼルの回転方向
サブマリーナーに採用されているのは、一方向にしか回転しない「逆回転防止ベゼル」です。
これは、ダイバーが水中で潜水時間を計る際に、誤操作でベゼルが動いて残り時間を長く見積もってしまうなど、命に関わる事故を防ぐための安全機能です。
一方、ヨットマスターのベゼルは両方向に回転します。ヨットレースなどで2点間の航行時間を計測する際に使用されるため、両方向に動くほうが操作性に優れています。
ヨットマスターに関するよくあるQ&A
ヨットマスターはラグジュアリーな個性から、購入を検討する際にさまざまな疑問が浮かぶことがあります。ここでは、ヨットマスターに関する代表的な質問とその回答を紹介します。
ヨットマスターはスーツに似合わない?
ヨットマスターは本来スポーツモデルであるため、フォーマルなスーツスタイルに合わせるのが難しい場合があります。しかし、モデルの選び方やスーツとの組み合わせ次第で、上品にまとめることが可能です。
例えば、ダークロジウムやブルーといった落ち着いた文字盤のモデルや、ケースサイズが40mm以下のものを選ぶと、スーツの袖口にもすっきりと収まります。
ネイビーやグレー系のスーツと合わせることで、腕時計だけが目立つことなく、洗練された印象を演出できるでしょう。
ヨットマスターの人気がない理由は?
「ヨットマスターは人気がない」という声も聞かれますが、これはヨットマスターが持つ専門性の高いコンセプトに起因すると考えられます。
一つは、富裕層をターゲットにした高級モデルであり、金やプラチナなど貴金属のみを使用するため購入層が限られることです。
もう一つは、ヨットレース用の両方向回転ベゼルのように、日常生活では使わない専門的な機能がニッチな印象を与えることです。こうした背景から「人気がない」というイメージにつながっていると見られます。
まとめ
ヨットマスターは、「人気がない」のではなく、明確なコンセプトを持つがゆえに、その魅力が一部のユーザーに深く理解されているモデルです。
富裕層をターゲットにしたラグジュアリーなデザインと、マリンスポーツに特化した機能性は、他のロレックスのスポーツモデルにはない独自のポジションを確立しています。


