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ロレックスの赤サブマリーナとは?

赤サブマリーナーとは、通称「赤サブ」とも呼ばれ、文字盤上の「SUBMARINER」のロゴが赤色で印字された、ロレックス・サブマリーナー Ref.1680の初期モデルのことです。
この赤サブは、Ref.1680の中でも特に希少価値が高く、赤ロゴが採用されていたのは1969年頃から1975年頃までの限られた期間とされます。(一部資料では1967年開始とする説もあり)
また、Ref.1680はサブマリーナーとして初めて日付表示機能を搭載したモデルでもあり、「サブマリーナー デイト」の起源として、ロレックスの歴史においても重要な位置づけにあります。
もちろん、現在はすでに製造終了しており、新品での入手はほぼ不可能です。ヴィンテージ市場では希少な存在として高く評価されています。
ロレックスの赤サブマリーナが人気の理由
ロレックスの赤サブマリーナーがここまで高い人気を誇る理由は、単にレアモデルであるという点だけではなく、その優れた機能性にもあります。
ロレックスは、生産数が少なく、廃盤となったモデルはヴィンテージ品として高い評価を受ける傾向にあるのです。
中でも赤サブマリーナーは、ヴィンテージロレックスの中でも特に知名度が高く、一般的な個体でも数百万円で取引されることは珍しくありません。
さらに、数十年前に生産が終了しているにもかかわらず、現代でも通用する防水性や耐久性を備えているのです。このように、ダイバーズウォッチとしての完成度の高さも人気の要因となっています。
ロレックスの赤サブマリーナの特徴

ロレックスの赤サブマリーナーには、以下の3つの特徴があります。
・希少価値が高い
・文字盤がヴィンテージ仕様
・6種類の文字盤が存在する
ここでは、これら3つの特徴について詳しく解説していきます。
希少価値が高い
先述のとおり、赤サブマリーナーはヴィンテージロレックスの中でも特に希少価値の高いモデルのひとつです。
サブマリーナー Ref.1680の中でも、「SUBMARINER」のロゴが赤で印字された赤サブは、約6年間(諸説あり)のみ製造された非常に珍しい個体です。
その限られた生産期間と流通量の少なさから、ヴィンテージロレックスの中でも群を抜いて高く評価されています。
文字盤がヴィンテージ仕様
赤サブマリーナーの文字盤は、現行モデルとは異なり、ヴィンテージならではの仕様が特徴です。
Ref.1680は、「フチなし」と呼ばれるインデックスが最後に採用された型番でもあります。これは現行の「フチあり」とは異なり、インデックスに金属の縁取りがなく、平面的で立体感のないデザインです。
また、風防にはサファイアガラスではなくプラスチックが使用されており、独特の柔らかな風合いがヴィンテージモデルならではの魅力を引き立てています。
6種類の文字盤が存在する
赤サブマリーナーの文字盤は、日本国内では一般的に6種類に分類され、「マークⅠ」から「マークⅥ」までのタイプに分けられることが多いです。それぞれのタイプには、以下のような表記の特徴があります。
| 表記 | 概要 | マーク |
| メーターファースト | 防水表記が「m」から始まるタイプ | Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ |
| フィートファースト | 防水表記が「Ft」から始まるタイプ | Ⅳ/Ⅴ/Ⅵ |
| オープン6 | 数字の「6」が開いた書体で表記されているもの | Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ/Ⅴ |
| クローズ6 | 数字の「6」が閉じた書体で表記されているもの | Ⅰ/Ⅵ |
| ロングF | 「F」の上の横線が、下の横線より長い書体 | Ⅰ/Ⅱ/Ⅵ |
| ショートF | 「F」の横線が上下で均一な長さの書体 | Ⅲ/Ⅳ/Ⅴ |
※上記の分類は一般的特徴をまとめたもので、例外や個体差が存在します。
特に、マークⅢまでの「メーターファースト」は希少性が高く、コレクターからの人気も非常に高いモデルです。一方で、マークⅣ以降のモデルは赤サブマリーナーの中では比較的入手しやすいとされています。
ロレックスの赤サブマリーナの人気モデル
ロレックスの赤サブマリーナー Ref.1680で人気のモデルには、マークⅠ、Ⅱ、Ⅳ、Ⅵ 、そしてブラウン文字盤があります。ここでは、これら5つのモデルの特徴と市場価格について解説していきます。
Ref.1680 マーク I

赤サブマリーナー Ref.1680の中で最も初期に生産された文字盤タイプはマークⅠです。
6時位置の表記は「200m=660Ft」で、数字の「6」は閉じた形状の「クローズ6」、さらに「ロングF」と呼ばれる独特の書体が特徴です。なお、「クローズ6」はマークⅠだけでなくマークⅥにも採用されています。
| 参考価格 | 370~960万円 |
※上記は国内および海外の市場相場を基にした参考価格であり、実際の購入金額を保証するものではありません。
Ref.1680 マーク II

マークⅡの文字盤は、数字の「6」が閉じたマークⅠとは異なり、「オープン6」と呼ばれる開いたデザインに変更されています。
その他の特徴はマークⅠと同様で、防水表記はメーターファーストのまま、また「ロングF」の書体も変わりません。
| 参考価格 | 250~600万円 |
※上記は国内および海外の市場相場を基にした参考価格であり、実際の購入金額を保証するものではありません。
Ref.1680 マーク IV

マークⅣになると、文字盤全体のバランスが向上し、視覚的にも美しく整った印象を与えます。
また、マークⅢからは「ショートF」の書体に切り替わり、マークⅣ以降は防水表記が「フィートファースト」に統一されるなど、文字盤デザインに大きな変化が見られます。
| 参考価格 | 250~450万円 |
※上記は国内および海外の市場相場を基にした参考価格であり、実際の購入金額を保証するものではありません。
Ref.1680 マーク VI

マークⅥは、シリーズの中でも完成度が非常に高く、事実上の最終形とされています。
マークⅡ以降のモデルでは「6」の書体にオープン6が採用されていましたが、マークⅥでは再び初期モデルと同じクローズ6に戻りました。
なお、マークⅣ以降のモデルにおいては、それ以外の文字盤表記に大きな変更はなく、基本的なデザインやバランスは共通しています。
| 参考価格 | 280~400万円 |
※上記は国内および海外の市場相場を基にした参考価格であり、実際の購入金額を保証するものではありません。
Ref.1680 ブラウン文字盤

この時代のヴィンテージロレックスの大きな特徴のひとつに、経年変化によって文字盤の黒色がブラウンに変わる現象があります。
文字盤のブラウンの色合いによって価値が変動し、美しい色味のブラウン文字盤は高く評価される傾向があるのです。
| 参考価格 | 350~1,000万円 |
※上記は国内および海外の市場相場を基にした参考価格であり、実際の購入金額を保証するものではありません。
ロレックス赤サブマリーナは正規店では購入できない

ロレックスの赤サブマリーナーはすでに生産が終了しているため、正規店での購入はできません。
そのため、このような廃盤モデルを入手するには、中古市場で探す必要があります。
ただし、中古市場には精巧なコピー品が出回っていることもあるため、購入時には真贋を見極める慎重さが求められます。
もし、赤サブマリーナーを安心して購入したい場合は、ヴィンテージ時計に精通し、豊富な実績を持つ信頼できる販売店を選ぶことがポイントとなるでしょう。
まとめ
今回は、ロレックスの赤サブマリーナーについてご紹介しました。
赤サブマリーナーは、ロレックスの中でも、非常に高い希少価値を誇るモデルです。
また、赤色で印字されたロゴや特徴的な文字盤表記、「フチなし」インデックスなど、個性的なデザインもコレクターにとって大きな魅力となっています。
すでに生産終了しているため、購入を検討している方は、まず信頼できるヴィンテージ時計専門店を訪れてみてはいかがでしょうか。


