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女性が腕時計を内側につける理由

女性が腕時計を内側につける習慣がついた背景には、日本の着物文化が影響していると考えられています。
女性の着物には、脇の下に「身八つ口(みやつくち)」という切れ目があります。普段、腕時計を確認するときに腕を上げますが、着物では肌が露出する可能性がありました。そのため、脇を締めて視認できるよう腕時計を内側につけるようになったのです。
この習慣は、単に腕時計を見るための対応だけでなく、女性の奥ゆかしさを演出する象徴ともみなされています。洋装が主流となった現在も文化として残っており、エレガントな印象を与えるスタイルとして支持されています。
女性が腕時計を内側につけるメリット

女性が内側に腕時計をつけた場合、ファッション性や用途などさまざまなメリットを得られます。個性が多様化するなか、意識的にこのスタイルを選んでいる方もいるようです。
スタイリッシュに見える
一般的に、腕時計は外側につけることが主流のため、内側につけることでスタイリッシュになります。
ブレスレットなどのアクセサリーと組み合わせることが容易で、腕時計を確認するときの所作を上品に見せることができます。腕時計のデザインが目立ちにくくなり、洗練された印象となるのです。
アクセサリー要素が際立つ
腕時計を内側につけることで、装飾部分を強調させることができます。
普段は袖口に隠れている腕時計を手首の動きによって確認することで、文字盤や時計の針、ケース部分の装飾や身に着けている装飾品が際立ち、ファッションのアクセントとなります。手元全体の統一感を保つことで、よりエレガンスな見せ方ができるでしょう。
利便性が向上する
女性は作業で手元を見る機会が多いため、内側につけることは非常に実用的です。
例えば仕事での作業中、腕時計を外側につけると机の角などに引っ掛かりやすいですが、内側ではその心配がなくなります。また、時計が物に当たることが減り、傷や擦れを軽減できます。料理や清掃においても、時計が水にかかるリスクを減らせるでしょう。
もちろん手首の動きですぐに時刻を確認できる点も、大きなメリットです。
所作が美しく見える
手首を返して時計を確認するという所作が美しく見える点も、内側につけるメリットの1つです。
日本の礼儀作法において、腕を曲げて腕時計を見ることは、状況や場面に応じて不自然と思われることがあります。
例えば相手先との商談中に堂々と視認してしまうと、「失礼」と思われてしまう懸念があります。また、和装においても脇から肌が見えてしまう可能性があり、品を落としてしまいかねません。
以上のようなことがあるため、内側につけることはスマートな振る舞いにつながり、品格を保つことができるのです。
個性をアピールできる
腕時計を内側につけることで、他人とは違う「唯一の個性」をアピールできます。
ファッションにおける表現の幅が広がり、自分だけのスタイルを見せることで自信やセンスを磨くことができます。あえてトレンドに流されず、内側に腕時計をつけても魅力的になれる服装を探し、自分らしさを追究してみましょう。
女性が腕時計を内側につける職業

仕事での利便上、腕時計を内側につけざるを得ない職業があります。この習慣により、日常的に内側へつける方もいるようです。
医療従事者
医療現場は、感染症予防のために消毒や洗浄など衛生管理を徹底している環境です。
医療従事者が腕時計を外側につけた場合、腕時計の裏側やベルトに雑菌が溜まりやすく、リスクが高まります。また、治療で医療器具を使用するときに接触し、邪魔になることもあります。このような懸念があるため、時計を内側につけているのです。
ただし、医療機関によっては業務中に腕時計の装着を禁止している場所もあるようです。
軍隊や自衛官
軍隊や自衛官の方も、時計を内側に着けています。この習慣は、軍の作戦における効率性や実用性によるものです。
例えば戦場では、太陽や軍用ライトなどの光が致命的な欠点につながります。時計を外側につけると光が文字盤に反射し、敵側に位置を特定されてしまうからです。
また、武器を使用するときに時計が外側にあると接触しやすいため、正確な操作がしづらくなります。内側につけることで手の動きが最小限となり体の位置を変えずに使用できるため、リスクを減らせるというわけです。
現在も軍隊や自衛官は、任務によって内側装着が推奨されているようです。
警察官
警察官は、犯罪捜査やパトロールなど状況に応じて時間を確認する必要があるため、時計を内側につけることがあるようです。
業務上緊迫した場面に直面することが多いですが、その際に時計を外側につけていると身に着けている装備に引っ掛かりやすくなります。速やかに対応できるようリスクの低い内側に時計を装着しているのです。
犯罪者との接触時に時計の破損リスクを抑えられる点も、理由の一つです。
消防士
火災現場や救助活動など、過酷な災害現場で活動する消防士も内側につけています。
時計を外側につけた状態では熱源が時計に直接伝わることで火傷のリスクが高まり、皮膚が炎症してしまいます。救助においても、狭い空間を入り込むときに時計が引っ掛かってしまう可能性があります。
内側に装着することで動作の妨げを防ぐことができ、時間もすぐに把握できるため、迅速な行動ができるのです。
料理人・調理人
飲食業界において、料理人や調理スタッフは衛生管理を厳しく行っています。
腕時計を外側につけた場合、調理器具や食材に触れてしまう恐れがあり、特に腕時計の金属部分やベルトはアレルギーや食中毒につながりかねません。そのため、内側にすることでリスクを減らして、安全性を高めているのです。
ただし、衛生面や安全性の問題が大前提にあるため、腕時計着用を禁止していることがほとんどのようです。
スポーツ選手やトレーナー
競技やトレーニングの妨げになることから、スポーツ選手やトレーナーも腕時計を内側につけることがあります。
特にランナーやフィットネストレーナーは全身運動で腕を大きく動かすため、時計が外側ではフォームが崩れる可能性があります。内側であれば、手首をひねるだけで時間や心拍数を確認できるため、余計な動作を減らせるのです。
太陽による光の反射を防ぐことも、理由の一つとなっています。
美容師・理容師
美容師・理容師が時計を内側につける理由は、作業面にあります。
外側につけた場合、ハサミやブラシなどの器具に時計が接触する恐れがあり、お客さんに危害を加えてしまう恐れがあります。また、髪をカットする際も手を頻繁に動かすため、道具に引っ掛かりやすくなることも大きな欠点です。
以上のようなリスクがあるため、腕時計を内側につけて応対しているのです。
男性が腕時計を内側につけない理由

男性は腕時計を外側につけることが一般的で、内側につけることはほとんどありません。そのような習慣になったのは、やはりメンズ用腕時計のサイズが大きいことが考えられます。
レディース用の腕時計はケースサイズがおよそ24mm~30mm程度で、内側につけてもリューズが手に当たることは少ないです。一方、メンズ用は36mm~42mm程度が一般的で、内側に向けるとリューズが当たりやすいサイズ感となっています。
また、デスクに当たる衝撃で傷がつきやすい点も挙げられることがあります。ストレスなく安全に時刻を確認できるため、男性は外側につけているのです。
腕時計を内側につけることに関するよくあるQ&A

腕時計を内側につけることは一般的なつけ方と異なるため、不安に思う方は多くいらっしゃいます。ファッション性と安全性という2つの視点から、よくある疑問についてお答えします。
腕時計を内側につけるのはダサい?
腕時計を内側につけることは、決してダサいことではありません。工夫次第でおしゃれに着こなせます。
ケースサイズは腕の大きさよりも小さいものを選びましょう。ブレスレットやチェーンなどの華奢なアクセサリーと組み合わせることで違和感なく身につけることができます。デザインも派手過ぎず、控え目な色合いがおすすめです。
「さりげない主張」を意識することが大事です。
腕時計を内側につけるリスクは?
腕時計を内側につけると作業の効率性や実用面でのメリットがありますが、リスクもあります。
例えば、転倒した時、地面がアスファルトやコンクリートであれば傷がつき、風防が割れてしまう可能性があります。外側につけるよりも傷つきにくいですが、内側は地面に接触するため注意が必要です。
また、TPOをわきまえることも重要です。フォーマルな場所で腕時計を内側につけると、かえって浮いてしまうことがあります。時と場合を考えてつけるよう心がけましょう。
まとめ
女性が腕時計を内側につけたのは伝統的な和装文化によるものであり、現在もその習慣が根付いています。外側よりも少数派のつけ方ですが、決して時代遅れのつけ方ではなく、多様性な現代だからこそ目を引く部分があります。コーディネート次第で魅力的になりますので、アクセサリー感覚でおしゃれにつけてみましょう。


