バカラのイヤータンブラーとは?
バカラの「イヤータンブラー」は、日本のみで発売されている限定製作のグラスです。年ごとに異なるカットや表情が楽しめるため、コレクションとして集める人もいます。
記念品として選ばれることも多く、バカラらしい透明感と輝きが際立つアイテムです。
バカラの記念グラス「イヤータンブラー」
ラグジュアリーなテーブルウェアで絶大な人気を誇るフランスの「バカラ」は、特別な日に使いたくなるクリスタルブランドです。
美しく繊細なフォルム、手にしっくりとなじむ適度な重さ、飲み物を飲んだときの心地よい質感など、卓越した職人技が光り見た目も機能性も優れたアイテムが揃うことで有名です。
バカラグラスには「イヤータンブラー」と呼ばれる特別なタイプがあります。
イヤータンブラーが人気の理由
バカラのイヤータンブラーは、グラスの底に西暦が刻印された限定品です。2010年以降、毎年テーマに沿った新シリーズが発表されていることで注目を集めています。
また、バカラのイヤータンブラーは、お祝いの席で出すグラスとしても、記念すべき年の贈り物としても人気です。結婚記念日の贈り物や、退職祝い、誕生日のプレゼントとして選ばれています。
自分へのご褒美として手に取るケースもあり、バカラに馴染みのない人からも高い評価を受けています。
年号入りイヤータンブラーは日本限定
バカラはフランスが発祥ですが、刻印入りイヤータンブラーは日本のみで販売されています。
陶磁器を好む日本文化において、クリスタルブランド「バカラ」をより多くの人に知ってもらいたいという思いから、日本限定商品として発売されました。
イヤータンブラー自体は販売の翌年も同じものが販売されることがあるものの、翌年以降はグラスの底に西暦の刻印がありません。つまり、刻印のあるものは数量限定で販売されます。
イヤータンブラーは他に比べて価格が安い
イヤータンブラーは、他のバカラグラスよりも価格が安いことが特徴です。価格は約6,500円で、バカラの主力シリーズである「アルクール」の約8,800円や「マッセナ」の約20,000円に比べると安いことが分かります。
実は、近年の技術革新により、イヤータンブラー(時代グラス)の一部の工程は機械で作られています。それにより、バカラの一流職人の手間を省くことに成功し、価格が下がったのです。
しかし、素材はバカラクリスタルであることに変わりはなく、グラスそのものの品質は他のグラスと変わりません。そのため、バカラグラスの輝き、使いやすさはそのままで、購入しやすい価格であることが魅力です。
歴代のバカラ「イヤータンブラー」の種類一覧
バカラのイヤータンブラーには複数の種類があります。底面には年号が刻まれ、その一年だけの思い出を映し出すでしょう。節目の贈り物として選ばれることが多く、心に残る瞬間を彩ってくれます。
ダリア(2026年)

2026年の新作「ダリア」は、咲き誇る大輪の花を思わせる優雅なタンブラーです。その名が示す通り、花言葉の「気品」「華麗」「優雅」を映すようにデザインされ、特別な想いを伝える場にふさわしい存在となっています。
幾重にも重なる花弁の美しさはリッチなベヴェルカットで表現され、その輪郭が光を受けて輝きます。記念日や祝いの席に添えれば、穏やかで華やかな彩りを届けてくれるでしょう。
アリア(2025年)

2025年の「アリア」は、音楽の高まりを思わせる軽やかな趣が印象に残るイヤータンブラーです。オペラの独唱に由来し、歌声の伸びやかさをカットの動きで映し出しています。
その響きを映すように、ガラスには旋律を思わせるカットが重なりました。光が差し込むたびに多彩なきらめきが生まれ、晴れやかな瞬間に心地よい余韻を与えてくれます。
ルテシア(2024年)

2024年のイヤータンブラーは、フランスパリの古いラテン語名である「ルテシア」と名付けられています。
セーヌ川やパリの街角に溢れる光と喜びを表現したカットが、花火にも似た可憐さを醸し出しています。
エクラ(2023年)

2023年のイヤータンブラーは、輝きを意味するエクラです。
エクラは花をイメージさせるデザインで、イヤータンブラーの中でもユニークなことで人気を集めました。カットが多く、角度が一定でないため、華やかな印象を与えます。
クリスタ(2022年)

2022年のイヤータンブラーである「クリスタ」は、水晶の石柱が規則正しく並んでいるように見える美しいグラスです。
非常にシンプルなデザインですが、バカラクリスタルの透明感や輝きをストレートに感じられます。
ティアラ(2021年)

ティアラは、2021年のイヤータンブラーです。
ティアラは頭飾りの一種で、横から見るとバカラのクリアクリスタルに美しいカットが施され、宝石をちりばめたティアラが見えます。
ティアラには多くのカットと繊細なディテールが施されており、イヤータンブラーのなかでも強い輝きを放ちます。
ブラーヴァ(2020年)

2020年のイヤータンブラーは、「ブラーヴァ」です。ブラバという名前は、イタリア語で喝采を意味する「ブラボー」を変化させたものだといわれています。
東京オリンピック、歓声、すばらしいという意味など、2020年にふさわしい大切な言葉です。
ブラーヴァのデザインは「賞賛や喝采、乾杯」を連想させ、拍手ではじけるような印象を与えます。多くのカットが施され、深みのある輝きを放つバカラならではの記念イヤーグラスです。
ヴィータ(2019年)

2019年のイヤータンブラーは、「ヴィータ」です。ヴィータはイタリア語で「人生」を意味します。
10シリーズ目となるイヤーグラスですが、過去のイヤーグラスのなかで最もカット数が多く、輝きと深い陰影のコントラストが美しい、存在感のあるグラスです。
カットが多く、輝きが強いため、氷を入れた際にガラスのカットが美しく映えます。
フィオラ(2018年)

2018年のイヤータンブラーは、「フィオラ」です。フィオラとはイタリア語で「花」を意味し、グラスのカットは花びらをイメージしています。
長いカットと短いカットがうまく組み合わされており、上から見ると花が開いたばかりのように見えます。
ルチア(2017年)

2017年のイヤータンブラーは、「ルチア」です。
ルチアはラテン語で「光」という意味で、楕円がたくさん彫り込まれたカットデザインが特徴です。
光がいろいろな方向に反射しているようなグラスで、バカラの工房の窓ガラスや、教会のステンドグラスなどのガラス細工をモチーフにしています。
オーバルカットはバカラでは珍しいため、気になる方はチェックしてみましょう。
グローリア(2016年)

2016年のイヤータンブラーは、栄光を意味する「グローリア」です。グラスの箱の中には、「空飛ぶバカラ 」と題された冊子が入っていました。
月桂冠の冠や勝利の女神「ニケ」の翼をイメージしたグラスであり、2層構造になっている翼のようなカットが美しいです。
ローザ(2015年)

ローザは「薔薇」という意味であり、深いカットと薔薇のようにシャープな外観が特徴です。
「花のように水を注げば輝き、枯れずに咲き続ける」というメッセージが込められたグラスです。
ローザをはじめ、イヤータンブラーは「使用しないと勿体ない」と思うかもしれませんが、ローザは飾っておくだけでも存在感があります。
ステラ(2014年)

「ステラ」はイタリア語で星を意味します。
夜空に輝く星のようなカットが特徴で、「あなたは輝く人です」というメッセージが込められています。プレゼントとして人気の高い商品です。
バカラ創業250周年を迎えた年の記念グラスでもあります。
ビバ(2013年)

「ビバ」とは「バンザイ」の意味です。本来のスペルは「VIVA」ですが、バカラの「B」を取って「BIBA」とした遊び心のあるイヤータンブラーです。
上に手を広げるようにバンザイをしているデザインはうろこ状のカットで、バカラの過去のモチーフをリメイクしたといわれています。
ビバを購入した際に付属していたメッセージカード内では、シリーズに込められたバカラの想いを知ることができるのも人気の理由のひとつです。
ローラ(2012年)

2016年のイヤータンブラーは、「ローラ」です。ローラは地中海沿岸部で使われている女性の名前であり、女性らしく優しいデザインが魅力です。
なお、ローラは、イヤータンブラーのなかでは珍しい「シャンパングラス(フルート)」と「ワイングラス」があります。
シャンパングラスとワイングラスは珍しいため、入手が難しいですが、希少なグラスに魅力を感じる方は探してみるのもおすすめです。
エトナ(2011年)

2011年のイヤータンブラーは、「エトナ」です。
バカラの2年目のイヤー・グラスであるエトナは、イタリアのシチリア島にあるエトナ火山に由来しています。グラスをひっくり返すと火山のように見えます。
男女問わず使えるシンプルなデザインで、どのようなお酒にも合う良いグラスです。深みのある大胆なカットがバカラらしさを感じさせます。
ベルーガ(2010年)

「ベルーガ」は、バカラが初めて発表したイヤータンブラーです。2010年は、初めてイヤータンブラーが発売された年になります。
ベルーガは、昔のバカラのグラスにはほとんど見られなかったサーキュラーカットが特徴で、現在でも高い人気を誇っています。
ベルーガ元年の場合、2010年という年号が刻印されたグラスは非常に希少です。丸みがあるデザインが魅力で、年号のないものも価値があります。
バカラの年号入りイヤータンブラーの発売時期
刻印入りイヤータンブラーは、毎年11月上旬頃(西暦では翌年)に新発売されます。年間を通して販売され続け、その年の終わりまで販売されます。
たとえば、2024年現在、2024年刻印ルテシアは販売中ですが、2023年のイヤータンブラーであるエクラも購入可能です。
ただし、過去のイヤータンブラーは新商品発売後に売れ行きが落ちることがあるため、購入を迷っている方は早めの購入をおすすめします。
来年以降はイヤータンブラーもスタンダード(刻印なし)になる可能性があるため、刻印があることにこだわるのであれば、年内に購入するといいいでしょう。
まとめ
バカラのイヤータンブラーは西暦が刻印されているため、その年に大きなイベントがある方へのプレゼントに最適です。
過去のイヤータンブラーを入手するには、中古販売店やオークション、フリマアプリで新品や中古品を購入するほかありません。購入の際は、年号の刻印の有無を必ず確認してください。
また、購入したイヤータンブラーを使用していない方は、売却して別のグラスに買い替えるのもよいでしょう。年号の刻印入りは価値が高いため、持っているイヤータンブラーを確認し、売却や購入を検討してみてください。


