ロレックスの再評価と投資価値の変動 | 函館山の手店
~“時を超える価値”はどこまで続くのか~
腕時計と聞いてまず思い浮かべるブランドのひとつ、それが**ロレックス(ROLEX)**です。
「高級時計の代名詞」とも称されるその地位は、長年変わらぬ人気と圧倒的なブランド力によって支えられています。
しかし近年では、ロレックスは単なるラグジュアリーアイテムにとどまらず、投資対象としても注目されるようになってきました。
価格高騰、供給制限、リセールバリューの安定性…。それらを背景に、ロレックスの価値は再評価されています。
本記事では、ロレックスの市場価値がどのように変動してきたのか、そしてそれが今後の投資戦略にどのような意味を持つのかを、冷静かつ客観的に見つめていきます。
ロレックスとは何か──普遍性の象徴
ロレックスは1905年、ロンドンで創業し、後に本拠地をスイスに移しました。
初の防水時計「オイスター」や、日付が表示される「デイトジャスト」、深海用の「シードゥエラー」など、数々の革新を通して高精度と耐久性を追求してきた時計ブランドです。
そのデザインは時代を超えて愛され、リファレンス(型番)や製造年ごとに細かな個体差があることから、コレクターズアイテムとしても人気が高いのが特徴です。
近年の価格変動とその要因
● コロナ禍での価格急騰
2020年以降、世界的な金融緩和や物流混乱を背景に、中古ロレックスの価格は異常とも言える高騰を見せました。
とくに「デイトナ」「サブマリーナ」「GMTマスターⅡ」などの人気モデルは、新品価格を大きく上回るプレミア価格で取引されるケースが続出。
投資家や富裕層が資産分散の一環として高級時計市場に注目し、ロレックスがその中心となったのです。
● 供給のコントロールと希少性
ロレックスは需要に対して意図的に供給を抑える姿勢を見せており、正規店での入手は“抽選制”や“購入歴のある顧客のみ”など、極めて限られています。
この人工的な希少性が、さらに市場価値を押し上げる一因となっています。
● 2023年以降の落ち着きと健全化
一方で、2023年以降は一部モデルで相場の調整局面が見られ、「投機目的の過熱感」への反動も起きています。
ただし価格が暴落するわけではなく、むしろ健全な需要に基づいた本来の“持続的な価値”への回帰とも言える動きです。
ロレックスはなぜ「投資対象」とされるのか
ロレックスが他の時計ブランドと一線を画すのは、以下のような投資的特性にあります。
① 資産性の高さと価格の安定性
中古市場でも一定以上の価格がつくため、現物資産としての安定感があります。
不動産や株と違い、小さな単位で保有・売却できる点も魅力です。
② ブランド力の圧倒的強さ
世界中に認知されているロレックスは、価値の説明がいらないブランドです。
そのため、急な資金化が必要な際にもスムーズに換金できる流動性があります。
③ 時代を超えるデザインと需要
モデルチェンジの頻度が低く、デザインも大きく変わらないため、“型落ち”にならない強みがあります。
ヴィンテージ市場でも高値で取引されており、数十年単位の長期保有にも耐える価値が備わっています。
投資視点で見るべきロレックスのポイント
投資目的でロレックスを購入・保有する場合、以下の視点を意識することが重要です。
● 人気モデルと製造年
「デイトナ」「サブマリーナ」「エクスプローラー」「GMTマスターⅡ」などは王道モデル。
特に製造終了モデルや希少なリファレンス番号は長期的な価値が期待されます。
● コンディションと付属品の有無
外装の傷や磨き履歴、オーバーホール歴なども査定額に大きく影響します。
箱・保証書・タグなどが揃っていれば、数万円以上の差がつくこともあります。
● 為替と国際市場の動向
ロレックスはグローバルで売買される商品のため、為替レートや海外の需要も価格に反映されます。
円安時は国内保有品が海外業者から高く評価される傾向にあります。
まとめ:ロレックスは「使える投資資産」
ロレックスの魅力は、単なる投資対象ではなく、“日常で楽しめる資産”であることです。
使いながら価値を保ち、時には高値で手放すこともできる──それが他の金融商品にはないロレックスの特性です。
ただし、投資目線であっても「過度な投機」や「一時的なトレンド」に振り回されず、時計としての本質的な魅力や自分との相性を大切にすることが、最も賢い選択なのかもしれません。
「時を超える価値」として、
ロレックスはこれからも変わらず、静かに評価され続けていくでしょう。
















