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リユース業界の現在
環境省が行ったリユース市場調査によると、2009年の1兆1,274億円から年々増加しており、2020年は2兆4,169億円になっています。
このまま順調に推移していけば、2025年には3兆5,000円を超えることが見込まれています。(※)
下記の図を見ても、リユース業界は急成長中ということが言えるでしょう。
消費者には新品を買う前に、シェアやリメイク、中古品を安く買うといった選択肢が増えました。
フリマアプリの急拡大やネットオークションの普及などにより、中古品を購入することへの抵抗が少なくなったことが大きいです。
不要になった物を売ったり、会ったこともない人から中古品を買ったりすることが当たり前に行われています。
アプリやWEBサービスが順調なのに比べて、店舗型のリユースショップは押され気味です。
インターネットを通じた消費者間での取引が多くなると、店舗の利用者が減ってしまい、商材を安定して仕入れることが難しくなります。
実際に、店舗型のリサイクルショップの倒産は増えているのが現状です。
しかし、そうした中でも独自の経営戦略によって売上を伸ばしている店舗も少なくありません。
ますます競争が激しくなっているリユース業界で生き残るには、店舗ならではの強みを発揮することが不可欠です。
リユース業界は今後も伸びる!その理由
日本政府は、環境への負荷を抑えて資源を有効に活用するため、循環型社会の構築を目指しています。
そして、廃棄物の抑制や商品の再使用、再生利用を意味する「Reduce」「Reuse」「Recycle」の頭文字を取った3Rキャンペーンを推進しています。(※)
こうした状況は、リユース業界にとって大きなビジネスチャンスです。
これからビジネスを始めようと考えている人は、将来性のあるリユース業界を選択肢の一つにすることをおすすめします。リユース業界が今後も伸びていくと予想される理由について見ていきましょう。
※引用:経済産業省「3R政策」
「エコ」「ミニマリスト」という社会トレンド
私たちは生活の中で「エコ」を意識する機会が多くなりました。
教育によって自然環境を保全していく大切さを学んだことや、東日本大震災で電力不足に陥った際に、省エネについて体験したことも大きかったでしょう。
物を捨てずに再利用することが良いことであるという認識が根付いています。
また、「断捨離」や「ミニマリスト」のブームによって、不要な持ち物を減らして生活するという風潮も生まれました。
こうした社会トレンドは、消費者がリユース業界を利用するきっかけになっていると考えられます。
リユース業界の利用者には10~20代の若い世代が多いのも、今後の成長が見込まれる要因といえるでしょう。
終活ブーム
シニア世代にとって大きな関心事となっている「終活」においても、リユース業界は手助けできる部分が多いといえます。
終活とは、相続やお墓、自分の持ち物などを生前に整理しておき、老後生活の憂いをなくそうというものです。
残された家族への負担も減らせることから、積極的に終活を行う人も増えてきました。
家にある物を片付ける際に、店舗型のリユースショップやリサイクルショップは、出張買取や宅配買取などのサービスを提供することができます。
シニア世代は、若い世代と比べてフリマアプリやネットオークションなどを使わない人が多いです。
シニアという厚い層が店舗を利用するようになれば、店舗型のリユースショップにもビジネスチャンスが生まれます。
不況でも大丈夫?実はリユース業界は不況に強い!
これからリユース業界で働くことを検討している人は、業界の将来性を考えることはもちろんですが、景気が悪くなったときに職を失わないかについても心配しなければならないでしょう。
結論からいうと、リユース業界は不況の影響を受けにくいです。
業界大手であるブックオフやゲオなどは、バブル経済が崩壊した頃に業界に参入して成功を収めています。
リユース業界が景気の影響を受けにくいのは、設備投資ができずに商品開発が滞ったり、人件費の削減により生産数が減少したりといったことと無縁だからでしょう。
これは流通した商品を再利用することで利益を生み出しているリユース業界の強みです。
また、景気が悪くなれば、自分の持ち物を売って現金にしたいという人や、できるだけ安い値段で商品がほしいという人が増えます。
それは商材と利用者が増えることにつながり、不況時にも成長できるチャンスとなるのです。
下記記事ではコロナ禍における買取ビジネスの市場成長について詳しく説明しています。
店舗型のリユースショップが生き残るには?
成長産業であるリユース業界では、フランチャイズなどでリアル店舗型のリユースショップを開業する人が増えています。
ただ、ネットオークションやメルカリなどのフリマアプリは、店舗にとっては大きな脅威となるでしょう。
そうした中で、店舗型が生き残っていくためのポイントをこれから紹介していきます。
価格や品ぞろえだけで勝負をしない
店舗型のリユースショップには家賃や人件費が必要となります。
そのため、価格面でフリマアプリなどに勝つのは難しいです。
また、品ぞろえに関しても、ネット上に掲載されている膨大な商品の品ぞろえや量を、店舗で行うのはほとんど不可能でしょう。
商品が安くて品ぞろえも豊富といったリユースショップの本来の魅力にこだわりすぎると、かえって店舗型の潜在性を消してしまうことになります。
それでは店舗型の強みとは何でしょうか。
消費者がインターネットでの売買で得られないのは、専門性の高い店員による親身な接客です。
ネット上には多くの偽物が出回っています。
過去にブランド品の偽物をネットで購入してしまった人は、鑑定力のある店員が商品を管理している店舗型に対して信頼を深めるでしょう。
商品についての深い知識や、人気商品の相場などを把握している店員がいれば、利用者が望む物を提案することもできます。
末永く愛される店舗づくりのためには、店舗型ならではの独自性を打ち出すことが必要です。
適切な広告宣伝を行う
店舗型のリユースショップは、その場所に店があることや、独自の強みを知ってもらうために適切な広告宣伝が必要です。
広告宣伝はオンラインとオフラインのものがあります。
オンラインでは、ホームページを作成したり、SNS上で広告を出したりといった方法で集客を行っていくことになるでしょう。
SNSでの広告にはその種類ごとに特徴があるため、広告のターゲットを絞ったうえで、その目的に合致した方法を選ぶことが重要です。
また、オフラインにおいても、チラシやダイレクトメール、看板・のぼりといった設置型の広告など幅広いやり方があります。
ターゲットが若い世代の場合には、駅やコンビニなどに置かれているフリーペーパーに広告を掲載することも効果的でしょう。
配布される地域が限定されるため、リユースショップ付近に家や仕事場がある人をターゲットにできます。
中高年世代への訴求効果が高いのは新聞への折込チラシです。
注目の商品を絞って大きく掲載するなど、広告が印象に残るような工夫も必要となります。
広告宣伝を上手に使って、積極的な集客を行っていきましょう。
リユース業界の今後は明るい!まずはフランチャイズ経営から!
リユース業界は店舗型であっても将来性があります。
コツを押さえた経営によって末永く愛される繁盛店を作ることも可能です。
商品の鑑定や適切な広告宣伝のやり方など、自分では難しいと思ってしまう人もいるかもしれません。
しかし、それはフランチャイズ経営から始めることで解決できる問題です。
リユースショップのフランチャイズ経営について興味を持った人は、資料請求や説明会への参加を検討してみるのはどうでしょうか。