将来性や高い利益率から、不用品回収業に魅力を感じる方も多いかもしれません。
また、不用品回収業に限らず、独立起業するよりもフランチャイズに加盟することで、多くのメリットが得られるケースもあります。
そこで今回は、不用品回収フランチャイズの開業にあたっての流れをはじめ、必要な費用や収益目安まで、詳しく解説していきます。
目次
フランチャイズで不用品回収を開業するメリットとは?
不用品回収業者として開業する際、フランチャイズに加盟することで得られるさまざまなメリットがあります。ここでは、フランチャイズ加盟によって受けられる主な利点について、詳しく解説していきます。
FC本部の集客サポートがある
本部の集客サポートが受けられることも、フランチャイズ加盟におけるメリットです。
個人で開業する場合は、一から顧客獲得のために営業活動を行う必要があります。
しかし、フランチャイズに加盟すれば、本部のブランドを活用できるほか、売上向上につながる事業運営や集客面でのサポートを受けられるケースが多いです。
特に未経験者や事業経験が浅い方にとっては、開業初日から集客の不安を軽減できる点が、フランチャイズ加盟の大きな利点となります。
開業までの流れがスムーズ
フランチャイズに加盟することで、不用品回収業の開業をスムーズに進めることができます。
まず、個人で開業する場合は、営業許可の届け出や資金調達など、多くの手続きや準備が必要で時間がかかることがあります。
一方、フランチャイズであれば、本部が確立したノウハウやパッケージを活用できるため、開業までのプロセスが簡略化されているケースが多いです。
そのため、確立された手順に沿って進められるフランチャイズなら、何から始めればよいか迷うことなく、最短経路の開業が可能となります。
利益率が高い
フランチャイズに限らず、高い利益率は不用品回収業の大きな魅力です。
一般的に、利益率は10~40%とも言われており、ほかのリユース系ビジネスと比べても非常に高い水準を誇ります。
その理由は、回収作業で得られる料金に加え、仕入れコストをかけずに回収品を再販できる点にあります。
さらに、初期投資も軽トラック1台から始められるなど比較的低額に抑えられるため、高い利益率を実現しやすいと言えます
フランチャイズの不用品回収開業にはデメリットも
フランチャイズでの開業はメリットばかりではありません。デメリットについても把握した上で、慎重に判断することが重要です。
ここでは、フランチャイズ加盟における主なデメリットについて解説します。
ロイヤリティの支払いが必要
本部へ継続的にロイヤリティの支払いが発生することは、フランチャイズのデメリットにもなります。
これは、本部のブランド名を使用する権利や経営ノウハウの提供、継続的なサポートを受ける対価として発生する費用です。
また、ロイヤリティの支払いは、事業が赤字であっても発生する場合がほとんどです。
そのため、フランチャイズ加盟する際には、ロイヤリティの金額がサポート内容や提供される経営ノウハウに見合うか検討しましょう。
勝手に解約できない
フランチャイズ契約は一度締結しますと、自己都合だけで簡単には解約できないことが多いです。
一般的にフランチャイズ契約には、3~5年程度の契約期間が定められており、途中で解約する場合、違約金の支払いが発生します。
また、契約内容によっては「競業避止義務」が課せられる場合があります。これは、契約満了後でも一定期間同業種での事業展開を禁止するというものです。
そのため、契約を結ぶ前には、契約書の内容をしっかり確認し、将来的なリスクも踏まえて慎重に判断することが重要です。
フランチャイズで不用品回収を開業する際の流れとは?
フランチャイズを利用して不用品回収業を始める場合、本部が用意したステップに沿って進めることで、スムーズに開業準備を進められます。
ここでは、フランチャイズ加盟による不用品回収業の開業プロセスについて、主な流れを解説します。
(1)本部の説明会に参加
多くのフランチャイズ本部では、加盟前に説明会への参加が必要なケースが多いです。
説明会では、具体的な事業内容やフランチャイズの仕組みについて詳しく知ることができます。疑問点があればその場で質問し、解消することも可能です。
また、説明会に参加したからといって、必ずしも加盟しなければならないわけではありません。
そのため、気になる業種や企業をいくつかピックアップし、複数の説明会に参加した上で、じっくりと比較検討してから加盟を判断するとよいでしょう。
(2)加盟審査後に契約を締結し開業
説明会を経て加盟先が決定した後は、審査に合格することで契約の締結へと進みます。
まず、加盟申込みが完了したら、事業を展開するエリアについて本部と相談しながら決定します。
エリアが確定すると、次に審査が行われます。
審査には一定の時間を要しますが、無事に合格すれば、正式に加盟契約を締結し、開業準備へと進むことになります。
また、ブランドによっては、契約締結後に出店場所を決定するケースもあります。こうした手続きの流れはブランドごとに異なるため、事前によく確認しておきましょう。
フランチャイズで不用品回収を開業する際に必要な許可
不用品回収業を営むには、業務内容に応じた特定の許認可が必要です。
無許可で営業を行った場合、法令違反となり、罰則の対象となる可能性があります。そのため、事業を始める前に必要な許認可を必ず確認し、適切な手続きを行いましょう。
一般廃棄物収集運搬許可
粗大ゴミなどの「一般廃棄物」を有料で収集・運搬する場合には、一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。
しかし、既存の業者で十分に対応できると判断されており、新規で許可申請を行っても取得は難しいのが現状です。
また、フランチャイズ本部によっては、一般廃棄物収集運搬業を取得することが前提となっているブランドもあります。
とはいえ、一般廃棄物収集運搬許可の取得をサポートしてくれるフランチャイズ本部も存在します。そのため、加盟を検討する際は、事前に支援体制を確認してみましょう。
古物商許可
古物商許可は、回収した不用品を中古品として販売(リサイクル・リユース)する際に必要な許可です。
例えば、回収した家具や家電を修理して再販売したり、海外に輸出したりするケースがこれに該当します。
申請は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課(防犯係)で行います。必要書類を提出し、申請料19,000円を支払った上で審査を受け、取得までにはおおよそ1か月程度かかります。
なお、個人と法人では必要書類が一部異なるため、事前に内容をよく確認し、漏れのないように準備を進めましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可
産業廃棄物収集運搬業許可は、委託を受けて産業廃棄物の収集・運搬を行う際に必要となる許可です。
申請は、個人・法人いずれの場合も、事業を行う都道府県の知事に対して行います。
ただし、複数の都道府県にまたがって運搬を行う場合は、それぞれの自治体から許可を取得する必要があります。
例えば、東京都で産業廃棄物を収集し、神奈川県で処分する場合には、東京都と神奈川県の両方で許可を取得しなければなりません。
許可を取得するためには、指定講習会の受講や、財務基盤・人員体制の確保など、必要条件を満たす必要があります。詳細については、事業を行う予定の各都道府県のホームページなどで事前に確認しておくことが重要です。
不用品業者のフランチャイズ加盟時にかかる費用
上記は、不用品回収業者のフランチャイズ加盟にかかる費用のモデルケースです。
加盟金は、フランチャイズ本部のブランド使用権やノウハウの提供を受けるために、契約時に支払う費用です。
一方、保証金は契約期間中の債務担保を目的として預けるお金で、契約終了時に返還されることが一般的です。
また、ブランドを利用するためのロイヤリティや、業務システムを使用する際にかかる利用料なども必要となります。
不用品業者のフランチャイズにおける収益目安
上記は、不用品回収業者のフランチャイズ加盟における、売上および利益のモデルケースです。
月間売上を100万円、利益率を20%と想定した場合、変動費・固定費・ロイヤリティ・その他経費を合わせて約80万円のコストがかかる見込みです。これにより、月間利益は約20万円となります。
不用品回収は仕入れコストがほとんどかからないため、利益率が10%~40%と高くなる傾向があります。今回はその中央値である20%を用いて計算しました。
なお、ここで紹介したデータはあくまでモデルケースであり、成果を保証するものではありません。事業計画を立てる際の参考としてご活用ください。
フランチャイズの不用品回収業者3選
不用品回収業者の中には、フランチャイズ展開を行っているブランドも複数存在します。
代表的な例として、「片付け堂」「エコスマイル」「あんしん回収」などが挙げられます。ここでは、これら3つのフランチャイズブランドについて、それぞれの特徴やサポート体制を詳しくご紹介します。
(1)片付け堂
片付け堂は、一般廃棄物収集運搬業の許可を取得している企業を対象にフランチャイズを提供しています。
開業前には研修が実施され、フランチャイズの仕組みから売上アップの方法まで丁寧に説明されるため、初めて事業を運営する方でも安心してスタートできます。
また、専属のスーパーバイザーによる定期的なフィードバックを受けられるため、経営に集中して取り組むことができるでしょう。
さらに、開業後もフランチャイズの専門スタッフがマーケティング視点から集客支援を行うため、安定した集客が期待できます。
■片付け堂のポイント(2025年5月現在)
・店舗数: 全国33店舗展開中
・対応エリア: 全国対応
・契約期間: 3年間
・加盟金: 80万円
・保証金: 21万円
・ロイヤリティ: 月額88,000円(税込)
・システム利用料: 月額2,200円/1人(税込)
・一般廃棄物収集運搬業の許可取得が必要
■加盟条件(2025年5月現在)
・一般廃棄物収集運搬業の許可取得が必要
加盟にあたっては、営業エリアの自治体から一般廃棄物収集運搬業の許可を取得する必要があります。
・加盟は法人のみ(原則)
個人での加盟は原則不可となっており、法人格を有する事業者が対象です。
(2)エコスマイル
エコスマイルは三重県を中心に、不用品回収や遺品整理を手がける企業で、フランチャイズ展開も行っています。
近年は少子高齢化や核家族化の進展により、遺品整理や生前整理、不用品回収などの需要がますます高まることが予想されます。
開業にあたっては、必要な許可の申請手続きや事業スキルの習得、体験型実地研修、集客方法など、充実した研修サポートが受けられます。
また、開業資金は約100万円と、ほかのブランドに比べても非常に低コストで始められる点も魅力です。
さらに、フランチャイズ加盟だけでなく、独立開業を目指す方に向けた研修制度も利用できるなど、柔軟なサポート体制が特徴です。
■エコスマイルのポイント(2025年5月現在)
・対応エリア: 三重・愛知・岐阜・首都圏
・加盟金: 20万円と低コストでスタート可能
・各種許可の取得をサポート
―一般廃棄物収集運搬業許可
―古物商許可
・ブランド使用: 「エコスマイル」の商標・ブランドを利用可能
・買取査定サポート: 不用品の買取における目利き力を実践的にサポート
(3)あんしん回収
あんしん回収は、業界トップクラスの低価格を強みとし、東京・神奈川・千葉・埼玉を中心にサービスを展開しています。
法人・個人を問わず、不用品のリサイクル回収を行っており、24時間いつでもお電話一本で即日対応が可能です。
さらに、フランチャイズ展開にも力を入れており、荷物の運搬方法や養生技術(壁や床を傷つけない工夫)、集客ノウハウ、リピーターの獲得方法など、実践的なサポート体制が整っています。
■あんしん回収のポイント(2025年5月現在)
・対応エリア: 首都圏エリア中心
・低資金での開業が可能: 助成金制度導入プランを用意
・初期費用の分割払いに対応: あんしん回収フランチャイズ開業資金80万円(分割可)
・設備も最小限でOK: 中古の軽トラック1台から開業可能
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※2023年10月~2024年9月のデータです。
まとめ
今回は、不用品回収をフランチャイズ加盟して開業するまでの流れについて解説しました。
不用品回収業のフランチャイズに加盟する際は、まず説明会に参加し、契約内容やサポート体制をしっかりと理解・納得した上で加盟を決めることが重要です。
また、不用品回収業者の利益率は一般的に10~40%程度とリユース業界の中でも高水準です。
ただし、実際の利益率は加盟先や個々の運営状況によって変動します。あくまで参考としてご活用ください。