本物の金の見分け方は?
金と人とのつながりは非常に長いです。歴史に目を向ければ、この金という貴金属が人類の営みに貢献してきた功績は計り知れないものであることは明らかで、その姿はコインなどの貨幣やジュエリー、あらゆる芸術品にみられます。金は貴金属として、家宝として代々受け継がれるものもあり、古いチェストから、金色装飾品がみつかることもあります。それは本当に本物の金なのか、メッキかまったくの偽物か?どうやったら本物の金とわかるのでしょうか?そんな場合に役立つヒントを紹介します。
金の品位
金には品位というものがあります。これは金の含有量や純度、カラットKaratともよばれ、24分率だとK24や18金、1000分率だと999.9/1000や750‰などと表記されます。この記号‰(パーミル)は、千分率を表す記号で、「750‰」はすなわち750/1000ということになります。一般的にはよくゴールドジュエリーで使用される金の品位には、K18(750‰)、K14(583.3‰)、K10(416‰)、K9(375‰)などがあります。K24(999.9‰、純金)はジュエリーにするには柔らかすぎるため殆ど使用されず、金貨やインゴットなどの資産管理のための金として主に使われます。
ホールマーク
これらの金の純度は「ホールマーク」によって示されていることがあります。ホールマークとは公的な検査機関によってその金製品の純度を証明するマークで、日本では造幣局の検査の証として「日の丸国旗」と「ひし形」が刻印されます。イギリスやフランスなどでは18世紀以降、宝石商はホールマークの刻印を義務づけられました。日本では20世紀に入ってから大蔵省主導でホールマークの使用が制度化されましたが、義務ではなく任意です。ちなみに海外では国や時代によってホールマークが異なりますが、アンティーク市場で人気の高いフランスのものを一例として紹介します。
・タツノオトシゴ:純金=K24(999.9‰、純金)※先述のとおり純金はゴールドジュエリーには殆ど使われません
・ワシの頭またはフクロウ:K18(750‰)
・ホタテの貝殻:K14(583.3‰)
・三つ葉のクローバー:K9カラット(375‰)
金の見分け方
ホールマークがあれば信頼性できる金の品位をすぐに知ることができますが、ホールマークがない金製品も世の中には数多く存在します。その場合様々な方法によって金の真贋をたしかめることができます。
1.磁石で確認
粗悪な偽物であれば、磁石で判別できます。金は磁石にくっつかないので、磁石にくっつくものは金ではない金属にメッキを施したものであると考えられます。このような粗悪な偽物はメッキにすら金が使われているか怪しいものです。
2.ジュエリー用クリーニングクロスで拭ってみる
こちらも先述のもの同様わかりやすい偽物をふるいにかける方法です。質の悪い薄い金メッキはクロスで拭うとはがれることがあります。
3.試金石をつかう
金は柔らかい金属であるため試金石にこすりつけると、試金石に金が付着します。金の一部が削れることになるのでリスクを伴いますが、手軽な確認方法です。また、試金石に付着した金で、後述硝酸をかける見分け方を行うとより確実に真贋確認を行うことができます。
4.硝酸を垂らしてみる
硝酸はおそらく最も明確な答えが得られるテストであり、もっともリスキーなテストでもあります。硝酸は非常に強烈な酸であるためあらゆる金属を溶かします。しかし金には耐腐食性があるため、この硝酸をかけても溶けません。またこれは高い純度の金にのみ適用できる手段でもあります。偽物や金含有量の低い金合金は損傷を被りますので、目立たない箇所で検査するなど十分リスクを覚悟して行ってください。また、硝酸は劇薬のため、薬剤師等の専門家に注意事項の説明をうけましょう。
5.専用の機械によって確かめる
これは金の電気伝導性を利用した確認方法です。電流を流すデバイスによって、金のカラットまで判定することができますが、機材の購入にはコストがかかります。
結局、近くの貴金属買取店で査定してもらうのが手軽で確実?
上記のような様々な方法によって金の真贋を確かめることは可能です。しかし、チェック方法によっては製品に損傷を与えるリスクがあったり、鑑定のためにコストがかかったりする場合もあります。そうして自分自身で確かめたとしても、結局確信がもてない結末に終わる可能性もあります。そういうことを考えると、近くの買取店の無料査定を活用するのが最も手軽で確実かもしれません。「買取大吉」は全国に500店舗以上を展開しており、プロの鑑定士が査定を行います。スーパーなどで催事として買取を行っている場合もあります。お手元に身元不明な金製品がおありでしたら、「買取大吉」の査定をご活用してみてはいかがでしょうか。