オーストリッチの正体はあの動物!?
そもそもオーストリッチとはどのような素材なのでしょうか?オーストリッチは、なんとダチョウの革になります。オーストリッチと言えば何といっても表面が印象的な素材になります。オーストリッチの表面には羽毛を抜いた跡の凹凸で“クイルマーク”と呼ばれる斑点状の模様があります。レザーに浮き出るぽつぽつとしたクイルマークは、全体の40%ほどしか無い貴重なものでエルメスでは厳選された素材を使用しています。また耐久年数が牛革の5~10倍とも言われる丈夫さと軽さも魅力の素材になります。
オーストリッチの魅力とは?
オーストリッチは上記で述べたように「クイルマーク」、「耐久年数が長い」以外にもある特別な魅力がございます。それは、世界的に見てもオーストリッチは大変希少なことです。レザーで挙げられる希少性には2種類あるとされています。
「革のもとになる動物が少ない希少性」
「良い革を取ることが難しい希少性」
オーストリッチのもとになるダチョウは、その数を守るためにレザーを取ることができる数に限りがあります。また、傷がついていない、均等なクイルマークが並んだレザーを取ることが難しいことから、第一級のスペシャルレザーとして愛されています。更にクイルマークがある事によって同じ形の違う素材と比べても上品で高級感のある見栄えになります。
エルメスではバーキンなどの人気商品にも使用されていますが、違う素材のバーキンと比べてもオーストリッチを使用したバーキンは全然違う雰囲気になっており中古市場ではオーストリッチのバーキンの方が圧倒的に販売価格が高額となるケースがほとんどです。そんな「高級感」、「特別感」が味わえるのがオーストリッチの魅力の一つです。
ダチョウの革すべてがオーストリッチになる訳ではない
少し余談になりますが、オーストリッチはダチョウの革ですと解説させて頂きましたがダチョウの革すべてをオーストリッチと呼ぶ訳ではありません。ダチョウの中でも羽が生えている胴体部分がオーストリッチとなり、羽のない脚の部分はオーストレッグと呼ばれています。足には羽が生えていないので当然クイルマークはありません。その代わりワニなどの爬虫類系の革に見られるようなウロコマークの様な模様が特徴的な革となります。同じダチョウでもオーストリッチは上品で高級感があるのに対してオーストレックは野性味の溢れるエキゾチックな印象になり全く異なる仕上がりになります。
オーストリッチの弱点は?
オーストリッチに限らず革は水気に弱い素材になります。特にオーストリッチは水に塗れるとシミになりやすいため、綺麗に使用するには定期的なケアが重要になります。1-2カ月に一度は柔らかいブラシで全体的に汚れを落とし、レザーのデリケートクリームで保湿をしてから再度ブラッシングで全体を整えて最後に防水スプレーをかけて完了となります。革のケアって難しそうと思われがちですが行程さえ覚えてしまえば簡単な作業なので定期的にケアをして長く綺麗に使用してあげましょう。
また、定期的にケアをすることによって革の経年変化にも大きな影響を与えます。人の肌と同じでバックなどに使用されている革も保湿をしないと乾燥肌の状態になってしまい、それらが原因でひび割れなどを起こす可能性もあります。保湿を行う事によりひび割れを防ぐことができ、革の色味も少しずつ濃くなっていき新品にはない使いこまれた風合いに成長させていくことが可能になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?本日はエルメスの中でも最上位に位置するオーストリッチについて解説しました。エルメスに限らず他のブランドでもオーストリッチは使用されていますしノーブランドのオーストリッチの商品も多数ございます。オーストリッチの購入を検討中の方はもちろんですが、この記事を読んでオーストリッチに少しでも興味が湧きましたら是非一度お試し下さい。